フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

雪がなかなか融けない山塊、ベルドンヌへ(その2)


山小屋に一泊するつもりで一人で出掛けたベルドンヌ山塊。山小屋にアクセスする登り坂にもたっぷり雪が残っており、傾斜が急なためとても登れたもんではありません。とりあえず山小屋に直接登るのは諦めて、トレースがあったのと人が上に見えたのでそのまま峠を目指しました。こちらも最後が急になっていてかなり時間がかかりました。あとで調べたらGHM(Groupe de Haute Montagne)からアルピニズムのコースに指定されており、協会が定める難易度では7段階あるうちの簡単な方からふたつめになっていました。キツいのも当然か…ハイキングに来てるのに何でこんなことになったんでしょうか。。


そうやって必死のパッチで登ったペルチュイ峠(2365m)。まずは岩にカメラを置いて1枚。


わたしのすぐ後ろに写っている山、上はこんなことになっています。


反対側はこんな感じです。


こちらは真正面、向かいに見える大きな山はグラン・モレタン(2775m)。
下の部分は完全に四方を高い山に囲まれた盆地になっています。


雪が融け始めるころに顔を出すアネモネの仲間、プルサチーユ。かなり毛深いです(^^;


写真を撮ったりしてるうちにもう1時半を過ぎました。先ほどまで緊張しすぎてお腹も空いてなかったのですが、峠に着いてホッとしてるとさすがに空腹を覚えました。そういえば今朝はおやつも食べていません。
今日は豪勢に日本のインスタント食品を持ってきました。「きのこのパスタ」だそうです。お湯を線のあるところまで入れ、3分待つ…簡単ですね♪

「線のところまでお湯を入れる」はずが、ちゃんと見てなくて適当に入れたら完全に入れ過ぎだったみたいでスープのようになってしまいました。インスタント食品もまともに作れないのか、わたし・・・(;´Д`)


さて、ごはんのあとにすることがあります。それはこちら!
すぐ隣に頂上がある山、ヴァイ(2439m)に登ってみようと思います。
ほんの少し上がるだけなのでザックは置いて行きます。


日本で夏に買ったモンベルのミニリュックの登場です。1泊するつもりで来てたので持ってきていました。雪はあまりなさそうだけど、念のためアイゼンも持って行きます。


特に難しそうではありません。…が、ほんの少し登ったところでストックを取りに一度下りました。登りはいらないけど、雪があるところを歩くときや急いで下りたいときに役立つので…


山スキーの跡があります。


あっ、また毛深いのが今度はデュオで咲いてます。


あ~雪のないところって楽だぁ(*´▽`*)


さすがに少しは雪がありますが、困るほどではありません。


グラン・モレタン。平たい場所にはモレタン湖(大き目のふたつといくつかのちいさなもの)があります。この辺りは昨年初夏に友達と避難小屋(今日行きたいのとは別の)に一泊して歩きました。
その時の様子👇


ちょっと雪はあるけどストックがあるから歩きやすいです。


そろそろ頂上です。


はい、もう頂上に着きました。峠から74mという高低差なので当然です。


景色は峠からとそう変わりません。ただし奥のヴァノワーズ国立公園は上からの方がよく見えます。


あっ、これは・・・


地図と見比べると、モレタン湖のうち一番高い位置にあるシュペリエル湖(2055m)のようです。ほんの少し融けつつあります。この辺り、初夏にほんとにきれかった…まあ初夏ってどこでもきれいんでしょうが。まだ雪も少し残っていて緑も豊かで花も一番多いときで雪融け水で小川も元気よく・・山が地上の楽園みたいになってる時期ですね。雪のことを気にせずにどこにでも行けちゃうのも夏のいいところです。冬は行けるところを探すのに一苦労という感じですから・・・道路も雪で通行止めになってないか調べるの面倒だし。


シャルトルーズ山塊が真向かい奥に。


そのもっと北にはボージュ山塊。


しばらくパノラマを堪能します。


先ほどの急な谷の最後らへんからもここに登ることが出来たっぽいです。なんかこっちにも登れるな~と思って見てたんですがその場合恐らくここに出てくると思われます。


ところどころ赤っぽい岩になっています。


さてさて、お楽しみタイムもそろそろおしまいです。現実に戻るときが近づいてきました…ほら、いやーなものが眼下に見えます。。


そうですよ、この登るの大変だった谷、今度は下るんですよ・・・
もしかして峠から山小屋にアクセスできるんじゃないかな、と淡い期待を持っていたもののすれ違った人に「遠いしアップダウンもあるけど、不可能ではないコース。ただし雪が深くてしかもお昼になって融けて来てるから難しいだろう」と言われ、その後実際目で見て納得。雪の表面が融けたのどうだのという問題以前に、普通に雪深過ぎます(~_~;)



・・・やっぱり前編・後編では収まり切れませんでした。その1~その3にしたいと思います。ということで次回が最終回(その3)です!

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