フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

2泊でベルドンヌ山塊へ(その5)

避難小屋に2泊してのベルドンヌ山塊北部でのハイキング。お天気にも恵まれ3日目の朝も爽やかな夜明けを山小屋の前で迎えます。


小屋の前から。
右がロジエール山塊、奥にボーフォータンとモンブランが。


小屋の辺りから少しずつ上がっていく道があるので歩て行ってみました。


12,3分歩いてきたでしょうか。
とってもきれいですがスマホの写真では限界があります。。


ふと、こちら側でなく小屋の後ろ側(峠方向)に行ってみようという気になったので小走りで小屋の方面に戻ります。明るくなり切ってしまう前に小高いところに登りたいので急ぎます。


戻れ戻れ(;'∀')
小屋の右手の小高い丘(真後ろのでなく)に登ってみます。
左の大きな山の塊の真ん中が前日に登ったロニエ。


ま、あんまり変わんないですけどね・・。ちょっと高いところから見るってことの満足感だけです(;^ω^)


小屋からは見えないシャルトルーズ山塊もここからだと見えます。


道は特になかった(多分‥)のでブルーベリーやジュニパーベリー、ヤマツツジでびっしりの坂を高そうなところ目指して適当に登りましたが、あんまり踏みつけるのもかわいそうなので出来るだけ何もない土のところを選んで小屋に向かって下りていきました。


ひとつだけぽつんと咲いていたヤマツツジ。今季初めての出会いです。


小屋の手前にほんの少しだけ残っていた雪。


小屋の左手に物置になっている穴倉のような小屋があります。


この地方では放牧が盛んでここの避難小屋も元々はチーズ作りをしていた場所だったといいます。そしてこの穴倉みたいなところでチーズを熟成させていたそうです。


この地方の放牧の歴史について書かれた看板が小屋の壁に掛けてありました。


改めて。小屋の入り口の表札。


ウロウロしてて案外いい時間になりました。もう7時前です。
今日は距離はそこそこあるものの標高差は大したことない楽なコースを考えているので昨日よりゆっくり目の出発で大丈夫です。


緑が3日目のコースです。昨日の晩、焚火の前で考えました(;'∀')
小屋に泊まってた若夫婦はこの辺りをよく知っているので聞いてみると、奥さんが「いいアイデアね。とっても奇麗なところよ」と言ってくれました。


わたしが朝ご飯を食べていると母娘が起きてきました。ルナちゃん(娘)は昨日夕方ここに来た時は人見知りをしてたのにすっかり打ち解けてくれて、お母さん曰く朝起きたらわたしがいないので「どこに行ったのか。もう帰ってしまったのか」とめっちゃ気にして早く外に見に行きたがったそうです。可愛い(;´∀`)


旦那さんがまだ寝ているのでルナちゃんとふたりで朝ごはんを準備するマチルドさん(奥さん)。


しばらくするとシリルさん(旦那さん)も起きてきました。みんなでおしゃべりしながらゆっくりコーヒーを飲み終えるとわたしも向こうも出発準備に入ります。
意外にもあちらの方が手際よくわたしより早く終わって(;^ω^)先に出発していきました。ここから少し上がったところにある湖を経由して駐車場まで戻るんだそうです。シリルさん(お父さん)「ルナ、カエルが見たいか?」ルナちゃん「見たい、見たい!」
子供を背負ってのハイキングなので短いお手軽なコースなのよと言っていました。色んな山に行っておられるご夫婦で色々情報交換してとても楽しい滞在になりました。


さて、もう8時になろうとしています。さすがにわたしも出発しようと思います。


まずは峠まで。ゆっくり歩いて約30分の道のりです。


昨日登ったロニエ(奥)を再び眺めます。標高大したことない(2342m)割にかなり手強いやつでした(^^;  特にこれ以上雪が残っていたら無理だったと思います。それに、わたしが歩いたコースではいくつもの峠を越えて麓に辿り着くまで、そして下りてくるときの途中からの道が分かりにくかった。決めたの前日の夜、避難小屋でだったし下調べできてなかったんですね‥でももう勝手がわかった分、次に来たらもっと楽なはず✨


「野性味たっぷりの手つかずの自然が残る」ことがウリのベルドンヌ山塊北部ですが、手つかずすぎて看板ないわ、道は薄れてまたは荒れ果ててはっきりしてないわ、道を聞くにもほかにハイキング客おらんわで体力的にというよりも精神的にキツかった初めの2日でしたが、3日目に歩くエリアは道もしっかり踏みならされていて分かりやすいし、何よりも分岐点に看板があったので何度も地図とにらめっこしたりコンパス合わせたりしないで爽やかに歩くことができました(*'▽')


今日のコースは短いので、この小高い丘のような山「Le Chapotet(ル・シャポテ)」にもピストンで登っておきます。頂上まで20分ということなので大して時間ロスにはなりません。標高2079m、峠が1984mなので100mもないくらいです。


あっ、いきなり昨日一昨日で全く見なかったマーガレットが。このあとしばらくいっぱい咲いていましたが、少し上がるとなくなりました。不思議です。


たった20分なので偽ピークとか出てくる暇はないでしょう・・・


もう着きそうです。


着きました。12分でした(^▽^;)
しかし、こんなどうでもいい控えめな頂上にまで行先案内板があって、昨日、一昨日登ったこのエリアを代表する山々の周辺にないってのはどういうことなんでしょうか。コース自体は地図に載っているのに・・・


同じサヴォア県のボージュ山塊が霞んで見えます。


小屋からもよく見えていたロジエール山塊とボーフォータン山塊。それらもサヴォア県になります。モンブランは霞みまくってほとんど見えなくなってしまいました。


あ、水溜りがあります。ひとつは融けかけ!ラッキー(好きなんです、融けかけが・・)


シャルトルーズ山塊方面。そういやこっちの山には長らく行ってないです。去年11月に2度スノーシューしに行ったとき以来かも。
ベルドンヌと向かい合わせのこの山塊、グルノーブルや、リヨンからでも近いためポピュラー過ぎてとっても人が多いコースが多いんでついつい避けてしまうんですね。。まあウイークデーならそこまででもないんで、近いうちに久しぶりに行ってみようと思います。


もうすぐ見納めのクロッカス。


さて、散々写真も撮ったし(^^;もう下りよう。。


下りてくるのは10分でした。
この後、昨晩泊まったのとは別の避難小屋に向かいます。
実は1日目にコースから少し外れるのにわざわざ見に行った小屋です。その時は3日目に通ると思ってなかったので小屋の様子を見たくて寄り道したのでした。


分かりやすいしかもなだらかな道が続きます。あ、これこそ癒し系ですね。そうだ。今日は癒し系です!!


小屋に着きます。


9時25分、レ・プラチエール避難小屋(1853m)に到着。


小屋の前から


比較的小さな小屋ですが、暖炉やテーブル、マットレスまであってとても快適そう。
1日目に通った時は若者4人グループがいたので遠慮して写真撮れなかったのです。


避難小屋にしては意外なデコレーションがΣ(゚Д゚)


なんか可愛いことになっています。空になった平たいろうそくのケース(アルミ製)に水を入れてあります。おそらく今朝まで誰か泊まってたんでしょう。


定番の思い出ノートがあります。


すごい勢いで何度も書き込んでいる人がいます。1か月に1、2回しかも毎回2~3日滞在している様子で毎回歩いたコースをくまなく記してあります。アールヴィラ―ル(ここからそう遠くない村)のダニエルさんだそうです(;'∀')


もちろん水場も前にあります。
小屋の窓枠に電話を置いてセルフタイマーで撮りました。



癒し系の割には結構長い道のりの帰り道だったので(しんどくはないんですが)、写真が思いのほかいっぱいあります💦
次回を最終回にしたいと思います。


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