フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

アラヴィ山塊に初遠征(その1)

同僚のS君にずっと前から「一度一緒にハイキングに行こう」と言われていたのですがようやく実現しました。「友達の女の子も連れて来てもいい?」と言うので「もちろんいいけど、ちゃんと歩く子なんだろうね?」「大丈夫と思う。彼女、弟や彼氏とアルピニズムもやってるから」・・・置いてけぶりの可能性大なのはわたしですかい(@_@) というのはS君はわたしのようにしょっちゅうは山に行ってませんが普段から走っているし、前に1200mの高低差を2時間で登ったと言ってましたから(・・;) 地形や距離にも寄ると思いますが、どう考えてもわたしには無理です。わたしのベストタイムは1000mを2時間10分。1500mほどの湖から2500mの峠までで、しかもめっちゃ軽い荷物ででした。


どこに行こうかと仕事中に話していて「僕は帰りにチーズ買えるところがいいな」あ、もちろんわたしもできればそれがいいです。S君はわたしに勝るとも劣らないチーズ好き。いつも市内の高級チーズ専門店や旅行先で買ったチーズをおすそ分けしてくれるので、わたしも山の帰りに買ったチーズを分けてあげたりしています。
ふと思い出しました。彼が春先にヴァカンスでスキーに行って買ってきてくれたルブロッションチーズ、あれは人生で一番おいしいルブロッションでした。夏にでもあの辺りに行ったらぜひ同じ農家に寄ろう、と住所などが印刷された包み紙を写真に撮っておいたくらいです(^^; あれが食べたい!!
そうです、時にハイキング先は食べたいチーズによって決まるのです、わたしの場合…


ただしルブロッションチーズの里であるオート=サヴォア県アラヴィ山塊はわたしの全く未開発のエリア。地図さえ持っていません。対して彼は子供の頃から毎年スキーで滞在しています。友達の山ガールさん(いやアルピニストか・・)もよく知ってるらしく、彼らにコース決定はお任せすることにしました。
普段からひとりで行くことが多く、子供たちや友達と行くときも大抵はわたしが決めるので、このように任せっぱなし山登りはとても珍しいことです。


当日朝、S君がまずアルピニストさんをピックアップ、わたしんちに5時40分くらいに来る予定でした。予定通りには無理だろうな~、S君いつも仕事に来るの時間ギリギリだし・・と思ってたら5時45分に電話がかかってきて「彼女寝過ごしたからまだ準備中なので君をまず迎えに行くよ、その後彼女を拾おう」(;゚Д゚) アルピニストというと真っ暗の夜中3時や4時に起き出して山小屋からゴソゴソ出ていくイメージなのですが。。彼女昨晩はパーティーだったようで^_^;
結局6時20分くらいの出発となりました。


7時30分、高速をオート=サヴォア県の県庁所在地、アヌシーで出ます。湖の畔にあり、旧市街地を運河が通る美しい町です。湖畔の道路をしばらく走ります。
S君たちが選んだ今日の目的地はアラヴィ山塊の最高峰、ポワント・ぺルセ。2750mでコースの高低差は1150mだそうです。


湖畔の可愛い町や村を通り抜けます。ここはヴェリエ・デュ・ラック。有名シェフ、マルク・ヴェイラが昔この村にミシュラン3つ星の店を構えていました。現在はここからほど近い山間部に拠点を移し、パリにも田舎風高級料理店を展開しています。サヴォアが世界に誇るグラン・シェフです。


湖畔の道を外れて山道に入ります。おとぎ話に出てくるようなお城が見えます。


8時。出発地点までまだ少しあります。初夏から秋くらいの日曜日って、村ぐるみのイヴェントがあちこちであり、この日もフリーマーケット開催のため中心地を通れない村(そしてどこを通ればいいのかは書いていない・・)、自転車レースが町の中心地を通る村のおかげで到着がどんどん遅れます(~_~;)


うお~💦いっぱい来た・・路肩に停めて通過を待ちます。


すげぇ・・・(゚Д゚;) 数百人はいたと思います。


しかし、、天気悪いな。
最近2週間くらい毎日晴れていたので、今日も晴れなんだと勝手に思い込んで天気予報も見ていませんでした。S君いわく「午前曇り時々晴れ、午後から晴れの予報」だそうですが・・・


ああっ、また前の車が停まっちゃってます。今度は何??
牛が・・・放牧の牛たちが道路を横断中です。


はい、みんな渡り終えました。


パーキングに着いたのは8時40分になっていました。
S君とその友達のAさん。彼女は昨晩のパーティー疲れで車の後部席で爆睡でした(^^;


出発地点は放牧地帯となっている峠です。


しばらく幅の広い道を歩いた後は、小さな道になりました。よく手入れのされたとても分かりやすい道です。


濃霧ではっきり見えないものの、面白い景観の場所を歩いていることは分かります。ピストンなので、帰り道に期待しよう・・・


周りの山もほとんど何も見えません。頂上で展望があればいいんだけど…不安になってきました。


左の稜線の部分を通ってきました。天気さえよければ眺めも良さそうです。


風があるので雲の動きが激しく、時々このようにパーーっと晴れ間が出てくることもあります。・・・が、また雲の群れが戻ってきてしまう、の繰り返しです。


あまり見慣れない奇怪な風景になってきました。うちからもう少し近いボージュ山塊の最高峰、アルカロに2度登ったことがありますが、この景色だけで見るとその山に似ている気がします。S君もAさんもアルカロには登ったことがないそうで意見を分かち合うことはできませんでした。


少し周りの山も垣間見ることができます。


お天気、だいぶ回復してきた??


1時間ちょいで2010mの地点に到着です。
この後は山小屋を経由して目的地のポワント・ぺルセに向かうことになります。



その1はここまでです。最近お天気に恵まれ過ぎていたので「晴れてくれ~晴れてくれ~」と願いながら登るのはかなり久しぶりのことでした(^^;)
その2に続きます。

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