フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

ソレイエール山小屋(2719m)へ 前編

6,7月は天気も良く猛暑になったりもしたフランスですが、みんなの期待に反して8月前半は雨が多く肌寒い日が多かったです。
これはそんな8月の第一日曜日に出かけたハイキング記です。


前の日の夜、家に帰ったのがそもそも遅くて、その後天気予報をあれこれ見比べてはどこに行くか考えたり、ブログしたり、ザックの準備をしているともう2時半Σ( ̄□ ̄|||) どうしよう、せめて仮眠程度にでも寝なきゃ・・とベッドに入ろうとして急ぎのメールの返事があったことを思い出し、慌てて起きだします。・・・ダメだ。寝る時間ない。山に頻繁に行き始めて2年ちょっと、初めて一睡もしないまま出発することになってしまいました。


1時間くらいしか寝ないで出発とか、寝心地の悪い避難小屋泊のときなどほとんど寝られないようなこともあるので、そんな状況で山歩きをすることはありますが、だからと言って特別疲れるということもないので、まあ大丈夫だろうと高をくくって家を出ました。
しかし!!ハイキング自体には支障は感じなかったのですが、運転が辛い(;´Д`) 眠い・・・こんなに眠いのは初めてです。あまりの眠気に危険を感じ半分ちょっと来たところの県道のパーキングで30分ほど休憩したのち再出発しました。


比較的ましな予報が出ていたエクラン方面、オワザン地方にきましたが、雲がかなり出ています。この地方の中心的町、サン・クリストフ・アン・オワザンを通過。


あと10分ちょっとで着きます。奥の方には少し青空も覗いています。


レ・ゼタージュ村の駐車場(1597m)に着いたのは7時半。
この日の予定は2800mほどの地点を経由し2719mの山小屋へ行く周回コースです。
2年前に一度、逆回りで歩いたことがあるコースです。今日はそれに加えて山小屋の上の方にある峠方面(3014m)にも行けたら行ってみようと思っています。夏は3000という数字に惹かれます(^_^;)


前日に買ったばかりの赤の可愛い靴下💕中身と見た目がどんどんおっさんぽくなってきたのでせめてグッズで山ガール(おばさん)を真似ようという魂胆が見え見えです。


出発したのは7時40分。
出発地点と到着地点が少し離れているので、まずは走ってきた県道を徒歩で戻ります。


農家で飼われているロバ


県道はエクランを流れる中心的な川のひとつであるヴェネオン川に沿っています。この辺りでは大まかに言ってヴェネオン川の左岸が国立公園、右岸は厳密な意味での国立公園エリアからは外れることになります。この日ハイキングをするのは国立公園内ではありませんが、だからといって別の山塊グループに入るわけでもないので、便宜上「エクラン」とされていることが多いです。


10分ほどで出発地点の目印にやってきました。前回は村から出発してここから下りてきたのでした。


登り始めて30秒後に雨が降り出しました(つд⊂)エーン
早速ザックカバーと上着の登場です。


ローズヒップにも何種類もありますが、ここに生えているのはデカい( ゚Д゚)
2年前にも同じことを思ったのでした。


視界も悪い中、ハイキングコースを進んで行きます。


雲の動きが早いので時々視界が結構開けたかと思えば、またガスに飲み込まれる、の繰り返しです。


振り返って


岩っぽくなってきました。


わたしが行く他の山では見かけないけどエクランにあるもののひとつ、エリカ。


今日歩くエリアは羊の放牧地帯なので、羊が遠くに行き過ぎてしまわないようにドアや網が張ってあります。


あ~~完全にガスの中です(;´Д`)
でもまあ道は分かりやすいし一度来ていて何となく覚えているし、雨自体は上がりつつあるので、このまま進みます。


黙々と登り続けているとだいぶ空が明るくなり、視界も良くなってきました。


さっきまで何も見えなかった谷の向かいもこんな感じに。


一瞬おいしそうな何かに見えますが、食べられません💦ジュニパーベリー、ねずの実です。ジンの風味を付けるのに使われることで知られる香辛料です。2000m弱くらいからもっと高いところにあちこちに生えています。


あ~このへん羊(の糞)のにおいするなー、と思った2秒後目の前に羊が2頭現れたのでびっくりしました。どうやら群れからはぐれてしまったようです。わたしから見ても分かるほど、オロオロしつつ山の斜面を下りていきました。あ~ダメだよ、下は誰もいなかったよ…と教えてあげたい気持ちでいっぱいでしたが、残念ながら助けてあげることはできませんでした。。


レザン・ドゥルス。クマのブドウ。


尖がった山が見えてきました。


印象的なとんがりですが、この裏に今日の目的地のソレイエール山小屋があるはずです。
もう少ししたら右側に方向が変わっていくはずです。
ただ今回は反対方向(左側)にちょっと登ってみたいと思ってます。そのあと山小屋へ向かうのでいいか、と。そのおまけをつけない場合は高低差1300m、距離11キロなので、大体普段歩いている平均的なコースと言えます。


あ、前からふたり歩いてきました。今日初めて出会うハイキング客です。

こんな岩の隙間からブルーベリーが生えてきていました。


もうケルンも道も見失ったけど、適当に登っていきます。どっちみちコース外なので道はないに等しいし、ケルンもあまりないところが多いです。


今日もフワフワさんがあちこちに。


よく見る白のサクシフラージュですが、花びらとても細いです。


あ、また羊です。ただし先ほど登りで出会った2頭に比べると、余裕の表情でゆったりと佇んでいます。


雲の合間からお日様が(≧∇≦)


もうしばらく登ってみようと思いますが。3000mの地点はどうでもよくなってきました。早く山小屋まで行ってご飯にして下りて、グルノーブルが渋滞しないうちにリヨンまで帰りたい…


最後登りにくそうだしこの辺で折り返したいと思います。


こんな乾燥した土地の岩から水が湧き出ているのは不思議な気がします。
                                        

健気に色んなところから頑張って生えてきます。



前編はこれでお終いです。後編に続きます。
                                                                                             














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