フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

放牧地帯にチーズを買いに行く(前編)

先週末の日曜日は雨の予報だったので、山はスッパリ諦めてうちでチマチマと溜まっている家事をしたり、夕食には数か月間会っていない友達夫婦を招待しようとリラックスして寛いでいた土曜の夜(0時18分)、寝る前にもう一度天気予報を見ると・・・


え~~っ!
だいぶましになってるぅ~!?これやったら短いコースなら十分に行けるやん!
というのも、期待をかけていたその次の休みである火曜の天気予報は悪化しています。
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日曜もお昼過ぎには天気は崩れるということで、朝一番に歩き始めてお昼過ぎには駐車場に戻って来られるところ、かつ2時間以内くらいでうちまで帰って来られるところが理想です。友達夫婦には夕方6時に来るように言ってあるのです。


そこで思い付いたのは、近場ボージュ山塊。シャルトルーズ山塊に次いで里山第2号と呼びたいところです。シャルトルーズとの違いは、牧草地が多く牛の放牧が盛んで牧歌的風景が広がっていることでしょうか。最高峰が2217mで2000m以上の山が全部で14とシャルトルーズより全体的に若干高いものの、周りの山塊に比べると穏やかで優しい感じで、まさに癒し系といえるでしょう。アドベンチャー系で楽しかったけど往復8時間の運転もありちょっと疲れたエクラン遠征から1週間も経っていない上、今いきなり行くことを決めたわけですからあまり色々考えている時間はありません。土地勘のある知ってるところにしたいです。
以前、子供たち+友達とで出掛けたハイキングで、放牧地帯のシャレーでチーズを帰って帰ったことがあります。癒し系な上、チーズまで買えて言うことなしです(*‘∀‘)


こんな場所です、ちなみに。👇

ピンクがハイキング道。もっとずっと北の方から歩いてくることになります。
お天気が予報以上に悪かった場合はシャレーまでのみ、まあまあ良かった場合はその先のアルキュルザ峠(Col d'Arculsaz)まで、もししっかり眺望もある青空ならコースから右に逸れて登れるっぽいダン・ダルキュルザ Dent d'Arculsaz)にチャレンジするのもよさそうです。何にしても、それをやってから帰りにチーズを買うということです。何キロもチーズ抱えて登るのはイヤです(^-^;


お客さんが着くのが6時なので5時くらいには帰ってくるつもりだけれど何があるか分からないので(道迷いとか渋滞とか)今日のうちに出来ることはやっておいてから寝ることにします。もう0時30分なのでさっさと~~
まずはデザートを作っておきます。作り慣れているプリンにします。

砂糖を直接型に入れて直火でカラメルにするのはタタンと同じです。

さやからしごき出したバニラビーンズと砂糖の半量を入れて沸騰直前まで沸かした牛乳を、残りの砂糖を摺り混ぜた卵(全卵と卵黄だけと半々)に注いで混ぜたあと、濾しつつ先ほどのカラメル入り型に流して湯煎したオーブンで焼きます。


プリンが焼ける間に、チーズを切ります。そう、明日はまたフォンデュです(^-^; 先週の日曜もだったのですが・・・冷凍庫に入っていた最後のボーフォールです。明日またフォンデュに使うチーズを買うつもりなので今使い切るのは都合がいいです。明日買えるのはボーフォールではありませんが・・・


約30分後。プリン焼けました。熱くて冷蔵庫に入れられないので、アルミホイルだけふわっとかけて、明日朝冷蔵庫に入れることにします。


さて、これで一安心。万が一明日夕方、帰るのがギリギリになっても何とかなります。
もう1時半になりました。おやすみなさーい。




1時間45分くらいで行ける場所なので翌朝は遅い目(5時半)の出発でした。


この林道は何度か来たことがあります。最終駐車場まで行くことが多く、奥に見えている山塊最高峰のアルカロ(2217m)に登るにもそこからになります。今日は真ん中らへんの駐車場に停めます。すでに1台停まっていました。


こんな立派な案内板が立っています。そしてボージュ山塊のロゴ。自然公園に指定されています。先週行った格が上のはずの国立公園であるエクランにはこんなものひとつも立っていませんでしたが・・・お金がある地方とそうでない地方ということなのでしょうか。この辺りはシャンベリーやリヨンといった大都市から近いのでハイキング客も多いのでしょう。エクランは人気のあるエリアもありますが、人里離れすぎててアクセスがとっても悪くほとんど人の来ないような場所もあり、メンテナンスが行き届いていない印象を受けることも多々あります。


出発地点の親切な行先案内板。癒し系ですから、これでなきゃ(^^♪  自分でコンパス合わせたり、地図と地形を交互に睨めっこ・・は今日は御免です💦
標高865m、、、低っっ!今年の記録更新です。あ、春先にまだ雪のシーズンに林道が閉鎖されていて700m台から歩き始めたこともあったかな、ほんとは1700m台の駐車場まで車で行ける道で!!


しばらくは林道を歩きます。放牧業者などだけ走れる道です。


オラトワール(ミニ礼拝所)がありました。この辺りには帰りに通りますが、結構立派なチャペルがあり参拝客が散策するエリアでもあるようです。


林道はまだ続きがあるのですが、ハイキング用の道が始まるのでもちろんこちらを通りましょう。


日本っぽいゾーン(勝手に思ってる)がありました。


あれ・・こんなに急な坂だったっけ。しかもかなり続きます。
ああそうだ、思い出しました。2年前に子供たちと、あまり山に行く習慣がない友達と来た時に疲れ果てた彼女が「内臓が口から出てきそう」と言ってたのを・・・(^^;


でっかいキノコが。他にもいろいろ生えていました。


内臓が口から出る前に緩やかになってきました。(´▽`) ホッ


と、思っていると扉があります。もう放牧地帯に入るようです。ボージュ山塊は全体的に標高が低いこともあってか、結構低い辺りから放牧地帯になっています。


カンパニュラは秋になってもしばらく見られます。


わたしがずっと「どうして春の花であるクロッカスが秋にあるの?」と不思議に思っていた花が、クロッカスではなかったことがこないだ判明(;^_^A
👇 今月初めに泊まったエクランの山小屋に置いてあった高山植物の本です。

コルシック・ドートム(オートムは秋、の意味)だそうです。でも咲いている場所も湿ってた草原、とクロッカスとよく似ています。




まだ全然シャレーにたどり着いていませんが、長くなってきたのでこの辺で一度切り上げます。明日に中編を書きます。

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