フランスで山歩き

仏中東部リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

長男の18歳の誕生日(レストラン編)

長男の18歳の誕生日。フランスでは成人なので記念にお出かけ&ちょっといいレストランに行くことにしました。
中世の村ぺルージュを散策した後は車で20分ちょっとの町に予約しているレストランへ。ミシュランのサイトで探したお店です。トリップアドバイザーとか食べログみたいなサイトもありますが、失敗したくないときはミシュランかもうひとつの権威あるレストランガイド「ゴー・エ・ミョー」のサイトで探します。


お店の前のニワトリの像の前で。


昨年度ミシュラン一つ星。今年版は来月初めに出る予定です。


明るくコージーなインテリアです。


昔からのミシュランがざーっと並ぶコーナーが。バーコーナーにはビバンダム。よっぽどミシュラン一つ星が嬉しい模様です。


席に案内されます。アペリティフ・メゾンをチョイス。ここからほど近いワインの産地・ブジェ地方の辛口の発泡酒にミカンのリキュールを加えたものです。爽やか♬
次男はさすがにちょっと若すぎるので(^^; オレンジジュースを。見たことのないブランドです。味見させてもらったら・・・ポンジュースと同じ味がしました(;´∀`)
突き出しに出てきたのは寿司風に盛り付けられたサーモンのオリーブオイルと生姜風味のマリネ。しかしさすがにシャリではなく食パンみたいなきめ細かいパンに乗っていました。


アペリティフを飲みつつ突き出しをつまんでワインリストを眺める・・・至福のときです。レストランに行って料理を食べてる時以上に幸福感を感じる瞬間です。
どっちみち大したものを頼まないにしても、目を通すだけで旅をしたような、知らない世界を覗き見たような不思議な気分になります。
超高級店ではないけれどいいお店というのは、ワインを探す手間を手抜きして有名ネゴシアンで揃えたりはせずに自ら面白い生産者、頑張っている生産者、それもあまり有名でない小規模経営のところのものを発掘し、隠し玉・変化球のように出してくるものとわたしは思っているのですが、ここはまさにそういう品揃えのようです。


このレストランからほど近いブジェ地方は小さな面積ですが、いくらかワインを生産しており一番有名なのはロゼの発泡酒「セルドン」少し甘口なのでアペリティフだけでなくデザートワインとしても活躍します。値段が安い目なのも魅力です。
次に近い産地はジュラ地方なので、そちらのワインも多くラインナップされています。わたしがよく行く地方で、そちらのワインも大好きなのですが通常だと誤解または軽視されやすい産地なのでなんだか嬉しい✨高級店で中心となるブルゴーニュやボルドーが霞むほど地元のワインが充実しています。田舎の星付きレストランはこうでなきゃ、と拍手したくなるワインリストです。


最初、ここらの地方のワイン1本頼もうかと思ったんですが、わたしは運転するし(フランスでは血液1リットルあたり0,5gまでのアルコール、つまりワイングラス1杯分くらいのアルコールは許容されています)、新成人&彼女Mちゃんも1杯くらいしか飲みません。グラスワインで3杯頼もうか。。と分厚いワインリストのグラスワインのページを開くと、、めっちゃいっぱいある😻 白で9種類、赤で8種類、ロゼとデザートワインは1種類ですが発泡酒は4種類(うちシャンパーニュは2種類)。


サーヴィス担当のジェロームさん。
色々味見したいんで3種類お願いしたいんです、地元のものを含めて白2種類と赤1種類とかで。と言うとまずヴィオニエを勧められたので、それはわたし的には香りが良すぎて主張が強いのでどちらかというとアペリティフ向け。食事にはちょっと・・と言うと(いきなりダメ出しかい💦)、それじゃ、と今日の料理に合いそうなということで勧められたものを注文しました。


前菜もメインも魚介類なので白3種類になりました。サンセールは前菜に、ブジェ地方のマニークルはメインに。同じくブジェ地方のアルテスはどちらにでも。


前菜は地元鶏(鶏で世界的に有名なブレス地方がすぐです)の温泉卵みたいなのが生クリームベースのソース(ブレス地方の生クリームは原産地呼称制度で保護されています)と一体化してイクラ、柑橘の皮とスパイスのグリルしたものがかかっています。
あわせるサンセールはロワール地方のワイン。穏やかな酸味が心地よくエレガントなアロマがふわっと香り立ちます。前菜には柑橘パウダーがかかってているので完璧にマッチしますΣ(゚Д゚) リヨンだと近場南ブルゴーニュにそんなに高くなくておいしい白ワインがあるためかロワール地方のワインはあまり飲まれていません。わたしも飲む習慣は全然なくて、うちにはロワールワイン1本もないし飲むとしたらレストランでくらい。しかもよく知らないので積極的には注文しません。このように勧められた時だけですが、実際とても心地のよいワインでしたので食わず嫌いはいかんなーとまたまた実感(;^_^A


メインはサンドルと呼ばれるスズキ科の淡水魚。「ホットワイン風」、つまり赤ワインとスパイスの甘酸っぱいソースです。グリルされた皮の上にはクルミなどのドライフルーツのキャラメリゼされたものが乗っています。魚に赤ワインソース!?と驚かれるでしょうが、川魚なので少し癖がありますし、有名シェフ・故ベルナール・ロワゾー氏のスペシャリティにもサンドルの赤ワインソースというのがありました。しかもサンドルはロワール河産。マニークルという地元のワインがこれにお勧めということですが、同郷つながりでサンセールも合わせてみたら、これでも全然OKです(;´∀`)
さて、マニークルですが、これまた全然飲んだことのない味!あまり酸味は感じずしっかりしてるし、オークの樽で寝かしたのか、木の香りがまずきます。香りをまず確かめた長男が「あっ、これ赤ワインみたい!」とすかさず言いました。オークの香りがタンニンっぽさを連想させたのでしょう。長男はまだワインの味や香りを表現するボキャブラリーを知らないので自分の言葉で感想を言いますが、それがまた新鮮で面白い。ひとたび表現の仕方を知ってしまうと、どうしてもその語彙の中から選んで説明しがちです。まあ、それで人に分かってもらえるという(それらの表現方法はワインを語る上での共通の言語とも言えるので)利点もあるのですが・・・かなり個性的な香り、味でしたのではっきりした味のソースが付いてるメインにも十分に対応できていました。品種聞くの忘れたのでうちに帰って調べたら、まさかのシャルドネ!!シャルドネってこうもなるのかーと後からまた感心してしまいました。


もうひとつの白ワイン、ブジェ地方のアルテスですが、これもちょっとした驚きでした。アルテスは村の名前ではなく品種の名前で、よく飲むサヴォア地方のルセット・ド・サヴォアというワインに使われているので一応知っているつもりでした。・・が、全然違うΣ( ̄□ ̄|||) ライチのような香り、いや味も(!)します。といっても辛口とは思わないけど実際に甘いワインではありません。これも初めて飲む味です。面白くて3人で感想を言いながら(すまん、次男。のけ者にして)、順番に飲んで楽しみました。


そして圧巻はチーズです(@_@)13種類、少しずつですが整列してお行儀よく出てきました。一番左は、セルヴェル・ド・カニュといってフロマージュ・ブランにハーブなどで味付けしたディップのようなもの。ここら辺というよりかはリヨン料理です😅 比較的地元に近い山羊が3種類、羊が3種類。特にピレネーのチーズ、オッソ・イラティ(左から6つ目)はめちゃくちゃ美味しかったです。アミノ酸の結晶がシャリっときました。羊のブルー、真ん中の黄色い丸いのはヴァン・ジョンヌ(ジュラ地方の「黄ワイン」)と洋梨のゼリー。チーズにはキツいものもあるのでお口直しの意味でドライフルーツやジャムが少し添えられることがありますがその代わりでしょう。
続くコンテ、モルビエ、ジェックスはジュラのチーズ。そしてめっちゃ熟成の進んだカマンベールと最後にブルゴーニュのウォッシュタイプのチーズ、エポワッス。味の優しい順番、つまり左から順番に食べていきます。パンはカンパーニュ、くるみパン、トウモロコシパンと順番に出されました。最後のエポワッスだけ赤ワインが欲しくなったほかは全部残ってる白ワインでおいしくいただきました。


デザートが運ばれてきました。長男のお皿にだけろうそくが(;´∀`) 
ヘーゼルナッツのアイスクリーム、ドラジェ(砂糖がけのアーモンド。洗礼式や結婚式などで配る)を砕いたもの、下のピュレというかムースみたいなものはパネというニンジンとカブを足して2で割ったような野菜とホワイトチョコレートを使っています。ヘーゼルナッツはコクがあるので軽くてあまり甘すぎないピュレはよくあいました。


コーヒーはわたしだけ注文したのですが、みんなの分お茶菓子が出てきました(^▽^;)
シャルトルーズ(山塊名でもありますがここでは薬草を使ったお酒)風味のギモーヴ。要はマシュマロですな。チョコレートはとってもキメの細かいプラリネでした。細かすぎてジャンドゥーヤ(ヘーゼルナッツペーストにチョコレートが少し混ざったもの)かと思うくらいでした。


食事の最後にシェフと写真を撮りました。そしたらシェフ「ジェローム!みんなでセルフィーだ、セルフィーお前しろよ!」・・・で撮れた写真(^▽^;)
とってもおいしいお料理と驚きの連続だった新発見ワイン、楽しく親切なジェロームさんやシェフ(他にスタッフいないみたいでシェフ自ら運んできたのもありました)のおかげで思い出に残る素晴らしいお食事になりました。


レストランは駐車場にもなっている広場に面しているおかげで車が簡単に停められました。反対側にお城があります。ちょっと見に行こうか、と100mほど歩いて行くと…
お城、町役場として使われていました。 質素な田舎町の豪華な町役場(◎_◎;)


最後におまけの1枚・・・

生後3~4週間くらいの頃の長男。そんなに昔のことだとは思えないのですが・・・
いつか自分の子供が大人になるなんて想像もできませんでした。無事に大きくなってくれてありがとう。

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