フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

ポワント・デ・ラティシエール(2865m)へ

ちょうど一週間前にひとりで出掛けた日帰りスノーシューハイキング記です。
標高1660mの地点にある村の駐車場で出会った男性と一緒に歩き始めました。自分たちで改築中のシャレーが大雪でどうなってるのか心配で見に来たそうです。


今から雪かきをするという男性に別れを言って先に進みます。


この日はこんな感じ(薄い紫の線)👇で歩きました。

今日の目的地はハイキング地図に山スキーのコースの線(紺色の切れ切れの線)が引っ張られているポワント・デ・ラティシエール(2865m)。山スキーに向いてますよ、という意味で引かれているだけで夏のコースと違って実際に道の形をしているわけではありませんが、大抵はポピュラーな場所なので新雪でなかったら既に山スキーヤーのトレースがあることが多いです。
この山頂に行くにはおじさんの山小屋よりも手前から斜面を登っていくのがノーマルなコースみたいなので、出発前にはそのつもりだったのですが、おじさんの山小屋を見るために既にそのコースからは外れてしまいました。戻ってもよかったんですけど、実際に地形を見てみると全体的になだらかでどこから登っても同じみたいな感じです。おじさんにも「あの山、どっからでも登れますかね」と聞いてみると、うん、行けると思うよ。雪崩になるような危ないところもないし頂上からの眺めもいいよ、と教えてくれました。安心してテキトーなとこから登り始めます。


奥に見えているふたつの尖がりは色んな山から見ることができるエギーユ・ダルヴ。3つセットのうちの高いふたつ(3514mと3513m)が見えています。急な斜面をみて頂くと分かりますが、アルピニストにしか登れない山です。一番低いのは猫の頭の形をしてるのですが、残念ながらその手前にある山に隠れており、この日は3つ揃った姿を見ることができませんでした。その猫の頭を隠してしまっているエギーユ・ド・レぺスール(3230m)にはおととしの晩秋、まだそんなに雪のたくさん積もっていない時期に登っています。確かに猫ちゃんの頭がすぐ隣にありました。この山も山スキーで登れるようなのですが、高低差が出発地点の村から1600mあるのでスノーシューにはちょっとキビシイですね…今日の高低差は1200mになる予定で、これでも今シーズンのスノーシューでは一番多いくらいです。


一面雪でしかも斜面なので(;´Д`) 立ったままおやつ休憩です。


この日は比較的暖かく、風もなくてしばらく登ってると暑くなってきました。毛糸の帽子も暑くて被ってられなくなり、髪の毛をくくって歩きました。


この辺りから登った人はないみたいでスキーやスノーシューのトレースはなかった代わりに動物のトレースには度々出会いました。これはうさちゃん・・・


これは何か分かりませんが、ぐるっと回ったみたいです(;'∀')


??


で、これはわたしです(^^;


適当に一番高そうなところを目指して登っていきます。


先ほどから頭のふたつの出っ張りが見えてる山があったので「あれは・・」と気になっていたのですが、どうやらグラン・ガリビエ(3228m)のようです。谷の向かい側はセルス山塊になりますが、山塊最高峰になっておりハイキングをしない人でも、ツール・ド・フランスの常連コースになっているガリビエ峠の名前は知っていることが多いです。
ふたつ山頂がありますが、8月に登った時に間違えて低い方に登ってしまい200mほど下りて改めて正しい山頂(9メートルの違いなのですが)に登りなおしたという思い出の山です(^^;


グラン・ガリビエをズームで。ガリビエ峠(2642m)は国内で4番目に標高が高い峠道路です。オレンジで線を引いたのが道路で、毎年11月初め頃から5月末頃までは雪のため閉鎖されます。今朝、除雪がされているギリギリのところまで道路を進んでみましたが、標高約1750mほどの地点でした。そこから実に1000m近く上ることになりますが、周りをいくつもの3000m級の山頂に囲まれ「これぞ峠道路!」といった迫力の風景を楽しむことが出来るのです。


遠くから見て朽ち果てたシャレー?と思ってたものが近づくとただの岩でした(・・;)


ただの岩でも、カメラを置いてタイマーをセットすれば写真も撮れます(*^^)v
傾斜が急になってきて登ってるとめっちゃ暑くなったのでこの格好です(^▽^;)
カメラを置いてる岩が低いので立つと写真に頭が入らないような気がして低くなってみたわけです😅

こちらはおととしの晩秋に登ったエギーユ・ド・レぺスール(3230m)。ほぼ隣になります。


右が今登っているポワント・デ・ラティシエールの頂上(2865m)。左はこことエギーユ・ド・レぺスールの間に位置するポワント・ド・ピエール・フォンデュ(3037m)


岩がところどころにあるのでまた自撮りしときました(;´∀`)


さて、最後はちょっと急です。


ちょっと、というかかなり急です(-_-;) 雪がなかったらどうってことないんでしょうが…



ピッケルが欲しくなる傾斜具合です。


スノーシューが邪魔な狭いところも通りましたが、スノーシューないと足が雪にはまりすぎるということもあり、あえてスノーシューのまま上りました。


こんなザラザラのところもありましたが、たったの数メートルのためにスノーシュー外すの面倒なのでつけたまま登っていくと雪と違ってスノーシューの爪に引っかからないのでズズズ――っと滑って焦りました💦


エギーユ・ド・レぺスール(奥)とポワント・ド・ピエール・フォンデュ。


さて、頂上まであとほんの少しです。キツいところはもうクリアしました。


おおっ、そこが頂上みたいです。かなり狭そうです。誰もいないからいいけど・・・


岩に恵まれ(;´∀`)また1枚・・・


到着しました。ポワント・デ・ラティシエール(2865m)\(^_^)/



次に続きます。

×

非ログインユーザーとして返信する