ロッシュ・ア・トマ(2394m)撤退(;´・ω・)
3週間ほど前に日帰りで出掛けたスノーシューハイキング記です。行き先は片道約2時間半のボーフォータン山塊。複数の方(って2名)から「ボーダフォン」としか読めないと指摘を受けているサヴォア県の放牧業が盛んなのどかな山塊です(^▽^;)
この地方にはボーフォールという有名なハードタイプのチーズがあるのですが、ボーフォールという町の名前からきており、山塊名もそこに由来しています。
標高約1380mの駐車場を出発、約1700mの地点まで歩いてきました。途中いくつかのシャレーの前を通りました。
今日も例によって山スキー向けのコースを歩いています。もう1週間以上は雪が降っていないのでスキーヤーのトレースがたくさんついています。
この辺りで立ったまま休憩していると5、6人の50代後半くらいのおじ様グループに抜かされました。全員山スキーヤーです。気さくな方たちで少し話をしました。わたしが今日「あわよくば…」と思っている2500m台の山頂が目的地だそうです。高低差が1400m以上になるのでちょっとしんどそうかな、と思ってるんです、と言うと「それならその手前にあるロッシュ・ア・トマがいいんじゃないかな、駐車場からの高低差ちょうど1000mくらいだよ、とその中の一人が言いました。昨夜うちで地図を見てた時にそんな名前の山そういえばすぐ近くにあったなーと思い出しました。「地図を出すまでもないよ、この急な坂登り切ったら目の前に見えてくるから」
森の部分は緩やかだったのですが、この斜面が結構長くづきます。初めは真上にのみ向かってガシガシ登ってたんですが、休憩後はトレース通りにジグザグに登ったり傾斜がちょっとましだと思ったら真上に登る、と適当に登りました😅近道、と思って真上に登ってもその間スピードダウンしてるから多分どっこいどっこいだと思います。
ジグザグに、しかしさっさと登るおじ様たち。
奥の山まで行くので、わたしに提案してくれた山は麓を通過するだけになるようです。
急斜面は残すところあと3分の1ほどです。
ジグザグのトレース無視して直に登ってる自分のトレース。
しかしスピード遅すぎておじ様たちに追いつけません💦
あーなるほどね。何か見えてきました。どうやらあれみたいです。
ロッシュ・ア・トマ。大海に浮かぶ小島のような形をしています。
麓に向かっていくときに小屋が数軒ある集落を通過しました。
これなんてなかなか素敵な小屋です。
振り返ると、わたしが登って来た少し右上にも集落があったようです。こんなにすぐ近くだったのに登ってるところからは全く見えずに気が付きませんでした。
見晴らしの良いところに十字架が立たてありました。
よくみると、なんか可愛い・・・
駐車場に着いたときからよく見えてるヴァノワーズ国立公園のモン・プーリ(中央左)やベルコット(中央右)。
全く雪かきされておらずほぼ雪に埋まりつつあるシャレーもありました。
右手にはボーフォータン山塊のシンボルともいえるピエ―ル・マンタが見えてきました。
この辺りの雪はザラザラガリガリしていました;
左の盛り上がったところから登るのでしょう。
この辺りにも3軒ほどシャレーが並んでいました。屋根の上をスキーの跡が😅
ひとりか二人分だけですがスキーで大きくジグザグに登った跡があります。
無視してまっすぐ(;´∀`)
で、このあと右手に続けて登ります。
先ほどの山スキーヤーさんは右上に曲がらずに岩の横をこのまま真っすぐに行ってしまったはずです。
少しずつ麓に、というよりかは中腹の辺りまでは登ってきました。
いつの間にやらトレースが見当たらなくなってしまいました。でも地形を見る限りは目の前のひとつ目の台のようになったところに登って、その後は岩の露出しているところ、もしくは遠回りになるけど右側の端に近い部分まで行って斜面を尾根まで登って頂上まで尾根沿いに戻る感じでしょ?
眼下には今日通ってきていない集落もあります。今はどう使われているのか分かりませんが、牛の放牧が盛んな土地ですので元々は放牧業の人たちの夏の住居としてのシャレーであったと思います。
まずは近い方ということで雪から露出している岩の麓まで登り、周りの様子をじっくり(上の方まで)見て登れるかどうかチェック。
少し離れたところから見た時はスノーシュー脱いだら余裕で登れそうな簡単な岩場に見えました。ただ、今日は岩登りする予定はなかったのでスノーシューに合わせる用のハイカットのブーツであまり靴底がちゃんとしていません。それに、ところどころ岩の間に雪がたんまりたまっており、岩のところでズボズボするのは危なすぎます。
左側が無理だったのでもう少し右側を見てみます。登り口がないか探してみました。少し登り始めてもみましたが、やはりこちらも(わたしには)無理です。この、岩と岩の間に積もった雪というのが怖すぎます。やはり遠回りだけど一番右の端っこからか・・・
仕方ありません。少し下りて右側にザーッとトラバースしていこうかと思います。
少し下りるのは・・・急なのでこれが一番早い(^▽^;)
お尻で滑り降りました。
その奥の軽く窪んだとこまで登っていってみよう。そこから左に登る緩やかな斜面がわたしを待っていることだろう・・・
・・・これか?なだらかな斜面?Σ(゚Д゚)
でもさっきの岩場からは絶対無理だから、ここくらいしか可能性がありません。
う~~ん・・・真上に登るのはとても無理なので、トラバース気味に大きくジグザグに登るか・・・
うわ。それでも急💦雪がザラザラの砂状でスノーシューの爪にも引っかかりにくく、怖い・・・だ、ダメだ~これは怖い!!
無理ですわたしには。
右から登って来て諦めてお尻で滑り降りて、もう滑らなくなったのでスノーシューで下りる、というトレースが分かりやすく残っています💧
しかし、こうやって見ると結構いいとこまで登ってましたよね・・・一番てっぺんの岩々ゾーンは無視しておいたとしても。でもちょっとでも気(と足の力)を抜いたら滑り落ちるという半端ない緊張感であの位置まで登りました。軍隊の訓練でも我慢大会でも根性試しでもないので、危ないと思ったら止めときます💦
あまりにも分かりやすいな・・・
誰か見たらおかしいことでしょう。
さて、ご飯は頂上で食べられたらいいと思ってたのですが、無理だったので景色のいいところまで戻ろうと思います。
真下の部分まで戻ってきました。
ここらへんでいいか・・・
落ち着いたところで、地図を広げてみます。えーと、今いる辺は・・・
ロッシュ・ア・トマの頂上は岩々した茶色っぽくなった部分に2394の数字が書かれているあたり。赤いのわたしが今座った場所。
水色の線は元々地図に印刷されている山スキー用コースを分かりやすいようになぞっただけです。そしてピンクの細い線は夏山のコースになります。
え、あれ、これって・・・この山の頂上、登られへんくて当然やん(~_~;)
山スキーコースにも夏山コースにもなってない鑑賞用の山ですやん。いや、コース外でも登れるところはいっぱいありますが今日のコレはちょっと無理でした・・・
おじさん達は適当な麓のところまで行けよ、って意味で言ったんでしょうね。頂上、見るからに登れなさそうだからまさかチャレンジするとは思ってなかったのかもしれません。
でも雪さえなければ特に問題なさそうだったのでまた夏にリベンジですな(^^♪
最終回に続きます。