フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

バスク最終日。ライドシェアリングがキャンセルに

5日間のバスク地方への旅行も最終日。昔はリヨンで勤務していて数年前から地元に転勤した古くからの友人のうちにお世話になっていました。
行きは安い券が買えたので電車で。帰りはライドシェアリングを予約していましたが、キャンセルになってしまった話はバスクから戻った直後に簡単にお話ししましたが、今日はそれも含んだ最終日のお話を全体的に書いてみます。


海が近いので友達は毎朝飼い犬と散歩に行くのが日課。この日も車で5分ほどの海岸へと向かいます。


風が強かった昨日ほどではないにしても波が結構出ています。地中海ではなく大西洋なのでそんなものかもしれません。第一、ここから1キロも歩けば国内ではサーファーの聖地となっているビアリッツの海岸です。


友達と愛犬チキータ(雌・2歳)。この後、よその犬(黒い犬)と走り回ったりじゃれたりして遊んでいました。


ここは砂浜ではありませんが、よく見ると石がとってもきれい。


普段あまり海へ行く機会がないんですが、ひとつひとつ見ていても飽きません。小さい子供みたいに小石を少し持って帰ってしまいました😅


毎日連れてきてもらっているチキータちゃんにとって海岸は自分ちの庭のようなもの。気持ちよさそうに潮風を受けながらゆったりと寛いでいます。


しばらく散歩をしたのち一度うちに帰り、友達に頼まれてお買い物に行きます。行き先はすぐ目の前にあるパン屋さんです。この日は、復活祭(イースター)。フランスではクリスマスと同様、家族親戚が揃って食事をしますが、友達の弟さんのおうちに招待されています。お母さんや他の親戚も少し来るそうです。バゲットを6本買ってきて、とお願いされました。
前日に300mくらいのところにある食料品店に行こうとして見つからず(何度も車で前を通っていたのに)、自分で自分が嫌になりましたが、さすがに目の前のパン屋さんには辿り着くことができました(^^;


まぁどおってことない普通のパン屋さん兼お菓子屋さんですが…


あったあった、ガトー・バスクです。
バスク地方のお菓子屋さんには必ずと言ってよいほど売っています。
大きいのは昨日同じ町にあるMOFパティシエ、ティエリー・バマスのお店で買ったのでいいのですが…(うちに帰ってあっという間に食べてしまい「どうしてふたつ買わなかった…」と後悔しましたが💧)


小さな一人用サイズのものを、この日の午後帰りの道中でのおやつ用に買っておきたいと思います。右のちょっと爆発気味のやつがそれです。見た目イマイチですけど、バターたっぷりの生地にクリームがいっぱい詰まっててめちゃくちゃおいしかったです。カロリー恐ろしく高そうですが。。


バゲットとわたしのおやつのガトー・バスクを持って帰宅(徒歩10秒)。


バスクからの帰りはライドシェアリングを予約してあります。運転手の兄さんとは既に何度か電話でやり取りしており、3時半に友達の弟のおうちからすぐ近くの主要幹線道路沿いにある大きな日曜大工店の駐車場で待ち合わせになっています。


弟さんのおうちに出発するにあたり、わたしの荷物を車のトランクに詰め込んでいると、その兄さんから電話がかかってきました。前日の夜バイヨンヌのハム祭りに繰り出してどっかのレストランで牡蠣をたくさん食べたそうなんですが、当たったらしく夜中からずっとトイレに入り浸り。とても車に乗られる状態ではない、と言いますΣ(゚Д゚) 「出発まであと3時間ちょっとあるからもしかしたらましになるかもしれないけど、他のブラブラカー(わたしが予約しているライドシェアリングの最大手)探し始めてください」とな・・・
一度電話を切り、友達にすぐその話をします。


実は前日の夜、0時を少し過ぎたくらいの時間でしたが友達がいきなりこっちに来て「ねえねえ、大変なんだよ!君のブラブラカー、キャンセルになったって!」と。連絡はわたしの携帯に来るはずなんでよく考えるとおかしいんだけど、一瞬焦って「えっ何それ!?」すると「さっきから4月1日になってるよ~エイプリル・フールだよ」って。「もーびっくりしたやん」・・・と、そういう会話があったのですが、現実に起こりました(T_T)運転手の 兄さんはエイプリルフールやってる様子はありません。


友達がわたしの代わりに電話してくれました。あちらはトイレにこもりっきりの兄さんに代わって奥さんか彼女が対応しているようです(;´Д`) 友達が「もしあんたの旦那さん運転できないんだったら、彼女が運転すると思うから(おいおい勝手に💧)ただ後ろの席でぐったりしとけばいいから」とか提案してみてますが「運転できるかどうかよりも、お腹の具合がひどすぎてサービスエリアの距離が間に合わない可能性が高い」と。
「明日にはよくなってると思うので、明日の朝出発はどうですか」と言ってきましたが、明日は朝から仕事です。車でも電車でも8時間近くかかる場所なのです。
もうこれ以上お願いしたところで無駄っぽいので「分かりました、他を探します。お大事に」と言って切りました。


ライドシェアリングの代金は、乗る車が決まった時点でサイトに引き落とされています。シェアリングが行われた時点でサイトから運転手にと払い込まれるシステムですが、このような場合、運転手の彼がシェアリングの行程をキャンセルし(わたしがキャンセルしてはいけない)、その時点で代金はサイトからわたしに全額払い戻されるシステムです。ライドシェアリング、何度か利用したことあるけど(乗せてもらう側のみ)キャンセルされたのは初めてです。


大急ぎで他のバイヨンヌ(やビアリッツ等近くの町)発リヨン行きのカーシェアリングがないか探してみますが、この時期にちょうど国鉄のストライキがあったためか、カーシェアリングが大盛況だった模様で、バスクに出発前にいくつも出ていた帰りの行程は全て満席になった様子でたったのひとつも表示されません。ライドシェアリングの倍くらいするけど、電車・・?と思って探してみましたが、今すぐ駅に向かわないといけない感じであとはもう今日は電車はありません。この後のご飯に行かなければ間に合いますが、友達の弟さんやお母さんもわたしが来るのをとても楽しみにしてくれているらしく、残念過ぎる💦
ボルドー~パリ経由という、これまた旅行記でも書けそうな果てしなく遠い帰り方(バスクやボルドーは南西部、パリは北部、リヨンは中東部。しかもパリでは着く駅と出る駅が違ってメトロで移動)も国鉄サイトが提案してきます。本気か?馬鹿にしてんのか?


ええい、飛行機は?と思って探しましたが空きがあって今日中に帰れるのがボルドー発(ボルドーは高速で2時間弱)、ジュネーブ行き(ジュネーブからリヨンは高速で1時間40分くらい、電車もあるけど・・ジュネーブはスイス、パスポート持って来てないから飛行機乗れないよ)だよ😅


これはもしかして帰るなってこと??ずっとバスクにおれよ、って神からのメッセージでしょうか・・・なわけなくって、わたしの有給3日+普通の休み2日の計5日間のバカンスは今晩でおしまい。明日朝から通常の日々が待っています。


友達が「ボルドー~リヨン」のライドシェアリングは?車で送ったるし、と言うので探してみたら・・ふたつありました!
個人間でのやりとりになるので(予約が成立するまではサイトを通してメッセージのやり取りをします)、ポチひとつで予約&購入できる電車や飛行機のチケットと違い、相手が反応鈍い場合は予約にも時間がかかるのが心配な点ですが(もうこの時点でお昼)仕方ありません。そのうちのひとつ、ボルドーの隣町であるペサック発、リヨン行きという行程を提案をしている50代後半のおじさんに連絡しました。すぐに返事がこなくてやきもきしましたが、友達の弟さんのおうちについてしばらくして返事があり、無事予約完了(´▽`) ホッ
相手の電話番号がサイトから知らされてきたので、友達がやり取りして待ち合わせ時間と場所を決めてくれました。
安心してご飯が食べられます(;´▽`A``


弟さんち。わたしが午前中に頑張って買いに行ったパンがテーブルに(;´∀`)


弟さんは年季の入ったサーファーです。ワインカーブを自宅に作ってるのになぜかワインの本が一冊入ってるだけで、あとはサーフ板入れになっています(゚Д゚;)

地元LOVEなバスクの人なだけあってバスクの国旗の入ったサーフ板も。


弟さんは自営業なので自宅の一角がオフィスになっていてそちらも案内してもらいました。


サーフィン界のスター、スレーターのユニフォームとサイン入り板が飾られていましたΣ(゚Д゚)


決して靴屋さんではないのですが(;'∀') 膨大な量のスニーカーがきれいに並べられていました。


素敵なオープンキッチンで奥さんがお料理中です。


リュサック・サンテミリオンがマグナムで。久しぶりにおいしいボルドー飲みました✨


おつまみには当然バイヨンヌの生ハムとスペインのチョリソー。


半割りのトマトにツナクリームを詰めたものが前菜で(写真撮り忘れ)・・


豚肉のローストにチーズ味の詰め物がしたものがメインでした。バスクの豚肉らしく、柔らかくてとおっても美味😻付け合わせはイタリアとかでよく食べられる白っぽいズッキーニです。
続いてチーズ(コンテとシェーブル)を食べた後は・・・


デザートにはピレネーの甘い白ワイン・ジュランソンが。この地方では定番中の定番のようです。


レモンタルトとラズベリーのタルトでした。イースターなので卵やヒヨコ、ウサギの飾りが乗っています。


デザートのあたりで、ライドシェアリングの待ち合わせに間に合うのかわたしはハラハラしっぱなしだったのですが・・・
みなさんにお礼をいっておいとましました。待ち合わせのボルドー近くの小さな町、ペサックまではグーグルマップでは1時間55分と出ています。この時点で1時間半しか待ち合わせまで時間がありません💧


友達と弟。「大丈夫、間に合うって」
・・・ほんとに?10分くらいなら縮めることできると思うけど2時間の行程の25分は厳しいんじゃ。。


160キロくらいで走ってたら(制限時速130キロ)ポリスのバイクが横に来て「終わった・・・」と思ったら指で「(・д・)チッ(・д・)チッ(・д・)チッ」としただけで行ってしまい、そのまま目の前の出口から出て行ってしまったので、そのまま160キロで走り続けていたら、、な・なんとまた後ろから同じバイクが来たのです。どうやら同じところの入り口からまた入ってきたようです(*_*; バックミラーを見ていた友達「あ、まずい」
今度はサイレンを鳴らしながらシャーっと横に並ばれました。「これは今度こそ終わった。。こんなとこで捕まってたらライドシェアリングにも間に合わないしわたしのせいで減点&罰金とは申し訳なさ過ぎる💦」と目の前真っ暗になってたんですが、なんとこのポリス(というか都市部以外で警察と同じ仕事をしていて内務省でなく防衛相に属するジャンダルム=憲兵隊でした。警察以上に怖いという噂)、頭を「ダメだダメだ」という風にグルグル振ったかと思うと、そのままビューンと行ってしまったのです。え。マジ?ラッキー😅 この後125キロで高速の最後まで走ったことは言うまでもありません。ライドシェアリングのおじさんには「すみません。15分遅れます」と途中から電話(;´・ω・)


ペサックの駅前で待ち合わせしていたのですが、なんとふたつ駅があったみたいでわたしが何の疑いもなくグーグルマップで検索&行き先入力していたのは違う方の駅でした💧おじさんと連絡を取り合い、幸い近かったので数分後にようやく待ち合わせ場所に。結局25分も遅刻してしまいました。スンマセン・・・


ライドシェアリングのおじさんと奥さん。わたしの他に学生の男の子が乗ってました(隣で爆睡)。無事夜の11時過ぎに帰宅。うちから100mほどのところで降ろしてもらいました。羊チーズとかでものすごい重たい荷物だったので助かった(*‘∀‘)


おまけ・・・👇

MOFパティシエティエリー・バマスで買ったアーモンドカスタードクリーム入りガトーバスク。こんな地味なのにおいしくてあっという間になくなりました。


長い長いバスク旅行記になりました。読んでくださった方、ありがとうございます。

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