フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

次男とスノーシュー・車が見つからない!

先月半ばに1泊で出かけたスノーシューハイキング。今月末にバカロレア試験を控えて勉強が忙しい長男はほったらかして(^^; 高校1年生の次男と一緒です。彼にとっては初めてのスノーシュー体験になりました。


苦労して登ってきたメルレ峠(2283m)。これから下りて、谷の反対側をまた延々と下っていきます。


昨日は右側の比較的緩やかな斜面をそろりそろりとトラバースして登ってきましたが、真下の急斜面を一気にお尻で滑り降りました(^▽^;)


続いて次男も来ますが、少し迷いがあったのかあまり勢いよく滑ることが出来ずに、途中2回ほど引っかかってまた滑りなおしていました。下りてきた次男に言われました、「お母さん、上手に一気に滑るね」そりゃあ場数踏んでますから(;・∀・)


あとはだいぶ緩やかになってきますが、時間短縮になるし面白いので機会があるごとに短距離でもお尻で滑り降りました。


ドドォォ・・・・という低い轟音が。何っ、と目を凝らすと谷の左側の斜面を雪の玉や塊がゴロゴロと滑り落ちて行ってるところでした。
これはズームして撮ったもので、実際には少し離れています。


上方を眺めると・・・雪の厚く残っていた一部が剥がれて滑り落ちて行った模様です。量的には微々たるものながら、明らかに雪崩でした。
遠すぎて写真には撮れませんでしたが、昨日夕方歩いたときにはこの辺りの斜面にアイベックスのメスが3~4匹集っていました。


川の下流に向かって谷をどんどん下りていきます。これは1800mそこそこの地点なんですが、信じられない厚さの雪が残っています(゚Д゚;)
ベルドンヌ山塊は同じ標高で比べた場合、他の山よりも雪が融けにくい印象があります。


雪の少ない春エリアに戻って来て(´▽`) ホッ。スノーシューも外しました。


これはもうすぐボーボーに生えて黄色い花が咲くジョンシアンの一種です。これがデカくなり始めるとあー夏だなーって景色になってきます。


クロッカスは一番咲いていた花ですが、これでも去年の同じ時期よりは少なく感じました。


雪融けと同時に出てくるイワカガミ(かイワカガミダマシ)もよく見かけました。


今朝見に行った湖や、標高の高い場所の雪融け水がどんどん流れ込んでこの地点まで勢いよく流れてきて、そしてもっと低い村や町を流れていくんだなあと思うと不思議な気分になります。


ちょっとタンポポみたいに見えて実は全然違うやつ。


1700m弱の地点。まだ雪が残っています。


行きにも通ったイヤーな残り方してる雪。昨日はトレースなくて歩きにくかったけど、わたし達が靴をめり込ませながら歩いたので、その跡を歩くとだいぶましでした。


ジャージのズボンと靴以外はわたしのものを使ってる次男。なんかわたしが二人いるみたい(^▽^;) 雨が少し降っているのでフード被っています。


あれ、何かおかしい・・どうして車停めてる地点に着かないんだろう?
駐車場という駐車場はない林道ですが、分岐の看板があるちょっと広くなったところに昨日停めたはずの車がない・・・というか、その分岐自体にぶつかりません。普通に道なりに下りてきたんだけど。。高度計を見るとそこの地点よりも低いところまで下りてきてしまっています。


どういうこと?どっかで分岐してて見落とした??
てか車を停めた分岐の名前もうろ覚えだったので、昨日撮った画像をカメラで探します。えっと、「La Moletta 1560m」とありますが、わたしの持ってる地図にそんな地名は載っていません。分岐になってる場所なら載ってるはずなのに・・・


車見落としたってことあり得る?と次男に聞きます。「あるわけないよ~!」そりゃね・・・( ̄▽ ̄;)
近くを川が滝のようにジャージャー流れてる地点だったので、これ以上下りると道が川からどんどん離れて行ってしまいます。仕方ないのでひとつ上の分岐まで戻ります。その分岐に「La Moletta」はどちら、と書いてあるかもしれない・・小走りで今下りてきた林道を再び登っていきます。高さにして100m弱くらいですが疲れている体に堪えます。スノーシューや寝袋も入ってて食料減った割に荷物が重たい💦
ひとつ前の分岐まで戻りました。ない!書いてない(;´Д`) 「ラ・モレッタ」はどこ?!


もちろん誰も通りがかりません。昨日はゼロ、今日は非難小屋の前で谷の反対側から歩いてきたハイキング客二人に出会ったのみ、つまりこっちから来た人はゼロです(;´Д`)
意味もなくまた同じ林道を先ほどの地点まで下りてみましたが車が現れるわけではありません。


幸い、電波はあるので村役場に電話してみました。出発の1、2日前にかけてみたので(まさに林道に問題はないか聞くためだったのですが、誰も出ず)番号は記録されています。が、誰も出ません・・・もう誰でもいいから、麓の村に住む人に聞くしかない!とグーグルマップを開き、村に唯一お店として登録されてるカフェかレストランの情報があったのでかけてみました。
あ。出ました!!


出た人は分からなかったので、お客さんとみられる別の人に代わってくれて、その人が教えてくれました。どうやら最近拡張された林道&新しい分岐らしいです(*_*)
言われた通りに小走りで約10分。昨日通った見覚えのある林道に入ることが出来ました。あとは記憶にあります。ただしまた100m以上登ることになります(-_-;)


これがわたしの持っている地図です👇

白いのが林道。ピンクの線はハイキングコースで、時に林道と共通になることもありますが、ピンクのみの線だとたいていは車は走られない細いハイキングコースです。白いジグザグの林道を地図の右側から走って来て右側にすーっと逸れて伸びてる林道に入って進んだところに停めたんですが・・・
まさかこのピンクの線のところも林道として整備されてるとは夢にも思わず、白い部分のどこかに停めたはず、と行ったり来たりしてたのでした。


👇こちら新しい地図(後日買いました)

古い地図では単にハイキングコースとなっていた道が林道としても表示されています。そして「ラ・モレット(なぜか「ラ・モレッタ」ではなくて)」も記載されています。
教訓「地図は時々買い替えよう」(え、持ってる地図全部買い替えるの?ないない💦)



いや・・せめて既存の分岐地点の看板に新しく加わった地点への行き方さえ書いててくれたら問題なかったんですけど・・・国立公園でもなければ地方自然公園にも指定されておらず、しかも南部に比べてハイキング客が圧倒的に少なくて野性的な自然が魅力(チョット嫌味)のベルドンヌ北部にそれを求めるのは酷でしょうか?(;´Д`)


あー、これ昨日来た時に通った見覚えのある道に戻って来ました。すでに駆け足の次男。疲れ果てたわたしはダラダラ歩いています。


車を探してウロウロして何と1時間半後(!)に車を発見( ̄▽ ̄;)、大喜びの次男。
地元レストランの方たち、ありがとうございました。


荷物をドサッとおろして靴を脱ぎ楽になる瞬間。4時半には駐車場に戻れてたはずなのにもう6時です(;´Д`) 日が長いので助かりますが・・・
次男に謝ります。「ごめんねーお母さんドンくさくて」「いいよー。僕もちゃんと見てなかった。でもそこに架かってる小さな橋、それはさっき林道の高い位置から見えてたのに車はちょうど手前の木で隠れてて見えなかったんだ。もし見えてたら、こんなにウロウロしなくて済んだんだけど」
少し前だったらこういうときにムスーっとしちゃってた気がするんですが、15歳。大人になってきたなーって感心する瞬間です。たった1日半でしたが、一緒に暮らしていてもなかなか気付かない次男の成長ぶりを感じることが出来た素晴らしいハイキングとなりました。


林道部分にフレーズ・デ・ボワ(野イチゴ)の花があちこち咲いていました。来月あたり豊作の予感。




長々と書いてしまった次男とのスノーシューハイキング記。読んでくださってありがとうございました。

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