フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

次男、メルカントゥール国立公園デビュー

6月1~3日の週末に次男と出かけた南仏メルカントゥール。ニースの少し北に位置します。前日の5月31日午後に除雪作業が終わって開通したばかりのボネット道路(最高地点2802mでヨーロッパいちの標高)を通って約5時間運転、峠付近で夕食をピクニックして峠の反対側の民宿に到着したのは夜8時のことでした。


窓からの景色。値段が安い相部屋形式の民宿ですが、峠道路が開通した直後だったせいか宿泊客はわたし達だけでした。
ここには去年の6月初めにも1泊しました。その時は全部で8人くらい泊っており、わたしも含めほとんどが外国人(オランダ人やドイツ人)でした。メルカントゥールは海外領を除いたフランス本土に7つしかない国立公園のひとつであるため、こんな僻地(失礼‥)でもそれなりに人気があるということでしょう。


外観。村の教会が目の前にあります。教会の鍵は民宿が預かってるので見学したい人は遠慮なく、と去年奥さんがおっしゃってたんですが結局去年も今年も入らず(^^;
大部屋なので2段どころか3段ベットになっています。3階の部分には特にマットレスは敷いていませんでしたが、8月にもなるとそれくらい需要があるのかもしれません。


1階のダイニングスペースにはメルカントゥール国立公園に生息する野生動物のポスターが貼ってありました。


朝食時、民宿のワンちゃんが次男のひざ元に寄ってきました。どこのワンちゃんも同じパターンなんですね😅


手作りジャムはアプリコット、スモモにタンポポの花のジュレ。どれも自分とこの庭と旦那さんのご実家の庭で採れたものから作ったそうです。去年はニースのオレンジのジャムがあってそれも超おいしかったのでした。


たっぷりと朝ごはんを食べたら宿の人にお別れを言って出発です。去年は「次は子供たちと来ます」と別れたのですが、今回は「次は長男も一緒に来ます!」と言いました。長男は今月バカロレアの試験があるので先月位からお山などのお出かけには不参加なのです。そして、自粛しないで置いてけぼりにして出掛けちゃうわたし&次男😅


気持ちのいい青空です。フランスは5月中かなりお天気が悪くて、民宿のご夫婦も「1日中ではなくともほとんど毎日のように雨が降っていた」とおっしゃってました。この日も午後からは崩れる予報ですが、それまでには山小屋に到着するつもりでいます。


ハイキングの目的地は去年2泊3日で周回した時に1泊目に泊まったヴァンス山小屋(2380m)です。山小屋の前には湖があり、その前にもうふたつ、つまり3つ湖が連なった形になっていてその美しさにノックアウトされたのでした(^▽^;)


去年は3日で周回するのに都合の良い地点から登りましたが今年は違うルートで登ります。昨年のスタート地点が1200mくらいだったのに対し、この日は1700m?(山小屋のサイトや地図によると1652mらしい・・・)の地点から歩き始めます。ただし湖に直接向かわず、去年は通らなかった峠(Col du Fer, 2584m)まで登ってから下りるため、アップダウンでの標高は加算されます。


初めは少し急な森の部分を1時間ちょっと登ります。森といってもスカスカなので日差しが暑いです。冷たい湧水を飲む次男。


だいぶ登りました。道路と川が走っている谷を見下ろすことが出来ます。
奥の雪を被った山々は前日車で越えてきたボネット道路がある方面になります。


去年、初めて見たのですがこの辺りにはキラキラと光を反射する小石や、そういうものが入り込んだ岩があってラメっぽく輝いていることがあります。この辺りはそんなに目立ちませんでしたが、去年歩いたここからもう少し離れた場所にはいっぱいあって地面全体がキラキラしている不思議なところも通りました。
魚のウロコのような半透明の薄いプラスチックのような破片が何層にも重なっており、脆く指で強く挟むとはらはらと剥がれます。


木が少なくなり(右手にまたあるんですけど😅)開けたところに出てきました。


雪融け水、そして多分これから行く湖からの水も一緒に谷まで流れ落ちていきます。


小さなサボテンみたいなのが出てくるとああ、初夏が近いな~と思わされます。暑くなってくると(6月末から7月くらい以降)サボテンみたいなのの真ん中からニョキニョキとエキゾチックな感じの茎&花が伸びてきます。


少し前に残雪は出現していましたが、この辺りから時折まとまった量で見かけるようになりました。


台地のような開けた気持ちのいいところを横切ると、少し下りてまた登っていく感じの地形になっていました。アップダウンを毛嫌いする次男なので何か言うかなーと思ったんですが大丈夫でした(^▽^;)  成長したいうことでしょう・・・


この日初めてのちょっと嫌な残雪に出会いました。わたしがびっくりしたのは雪の上に人が歩いた足跡が全くないことです。この日、誰にも出会っていませんがここはポピュラーなコースだと思っていたので意外でした。やはり今年は雪が多く残っているのでハイキング客がまだ少ないのかもしれません。


高度計を見るとアップダウンしていたのが分かります。


ビジュアル的にも白い部分が増えてきました。雪はそこそこあるとは覚悟してきているのでアイゼンは持参していますが、さすがにスノーシューは持って来ていません。これから行く場所が正確にどの程度の残雪量なのかは分からないので(山小屋がオープンしていたら管理人さんにでも聞けたのでしょうが)少しドキドキしています。


こういうのを何回も通りますが、距離的に毎回短いのと雪の硬さが程よいので靴で跡を付けるとまあまあ普通に歩けるため、まだアイゼンは出していません。


橋が架かっている小川がありました。前を歩く次男がヒョコヒョコとおかしな渡り方をしています。ふざけたいお年頃?と思って続いて渡ろうとすると。。


こういうことでした(;゚Д゚)


やたらと嬉しそうな次男。


橋を渡り切ったすぐ先に木の板がスタンバイしてました。橋を作ってる途中なんですね。。もうちょっとのことなのに…ぜひ板を乗せるところまでやっといて欲しかったです(;´・ω・)


この辺りから雪のないところよりもあるところのほうが多くなってきました。


地図にも載っている林野庁所有の山小屋がありましたが、鍵がかかっていました。


さて、最短ルートで湖に行くには右側の斜面をジグザグに登り反対側に越えることになります。天気が早くに崩れた場合、それで行こうかと思っていましたが、まだ十分に大丈夫そうです。予定通りに左側の斜面(写真では木々でちょっと隠れていますが)を伝って正面の峠を右奥に越えて湖や山小屋のある所まで回り込み下りていくというパターンで行けそうです。




次回は峠~山小屋です。

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