フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

同僚S君とハイキング ペルデュ峠からレ・ポルト峠へ

同僚S君と14日夕方から出掛けたブリアンソネ・ケラ山塊。イゾアール峠近くでテント泊して翌朝峠から歩き始めます。


目的地は昨年あたりから登りたいと思っていたブリアンソネ地方の最高峰、ロッシュブリュンヌ(3321m)です。その立地条件上、どこからでも見えるというわけではないのですが、遠くで目立つとんがりとして目に付く山なのです。


例えば、これは先月末に行ったセルス山塊で撮った写真ですが奥の左の方で尖がっているのがロッシュブリュンヌです。


イゾアール峠(2361m)を8時45分ごろ出発。国内で5番目に標高が高い年間5か月弱しか開通していない峠道路です。


意外だったのは、ハイキング用のオフィシャルな看板が全く見当たらないことです。峠からはふたつほどハイキング道がでており、ロッシュブリュンヌへは地図を見るとペルデュ峠、レ・ポルト峠という二つの峠を経由して登ることになりますが、唯一峠にあった案内がこの看板「レ・ポルト峠」。この先のハイキングコースでも、帰りに下りてきつつ寄った湖にしか行き先案内看板はありませんでした。ちなみにふたつめの峠までは地図上にハイキングコースとして線が引いてあり、それ以降はコース外となるようです。


この日、トライアスロンレースの自転車のゴール地点がこの峠道路だったためイベント準備の人たちがワゴン車のレンタカーで次々と到着していました。ツール・ド・フランスの難所としてよく登場する南側の斜面(平均傾斜7,3度 最高10度)が熱い戦いの舞台になるようです。一番最近では2017年のツール・ド・フランスのステージ終着地点にもなっていました。


今朝朝ご飯前に朝日を見るために峠に来た時の気温は7度でした。まだ涼しい朝の空気のなか歩き始めます。


歩くの早くてどんどん先に行ってしまうS君(;´Д`) 時々待ってくれてますが・・・


普段見る花と少し違うのも咲いています。これは似たようなのはよく見るんだけど、その細かさ、束になり具合がいつもと違う・・しかしあんまり見てたり写真を撮ってたりするとさらにS君に置いて行かれるのでほどほどにします(^^;


圧倒的に多かった、というかほとんどそれしかなかったと言えるのがチョウノスケソウ(フランス名シュネット)です。一つ目の峠まであたり一面にありましたが、峠の反対側では植物自体がほとんどなくなってしまいました。


峠のすぐ下のナポレオン山小屋が小さくなっていきます。右手の木が茂った辺りに夜テントを張りました。


ペルデュ峠(2479m)にまもなく到着しました。


左の出っ張りが本日の目的地、ロッシュブリュンヌです。距離も高低差もこの3日前の日曜日にひとりで歩いた意味不明ハイキングに比べると大したことがありません^^; ハイキングサイトによると湖経由で周回した場合の高低差は1200mほどのようです。ただ、テクニック的に難しい山という位置づけで(クライミングの装備なしで行けるギリギリのラインと言われています)ひとりでは不安だったため、S君が一緒なのは心強いです。


中央にグラン・ガリビエ、そのすぐ左にエギーユ・ダルヴという馴染みのある山々が見渡せます。


こちらはケラ山塊側。普段見慣れていないので山の名前は全然分かりません(;´・ω・)



勢い余って稜線に向かって上がっていく道(はっきりと跡があったので)を選んで登っていったのですが、途中でなくなってしまいました。どうやらザレ場で急すぎるので歩きにくいためのようです。正しいハイキング道はもっと下を通っていました💦 S君は真下に下りて合流、わたしは斜めに道のだいぶ先を狙って下りて行って合流しました。
なにせ看板とか全くないので分岐っぽくなってたら気を付けて地図や地形をしっかり見ないといけませんね。


先ほどまでいた峠よりも随分と下りてきてしまいました💧残念・・・


で、再び登っていきます。


摩訶不思議な稜線のライン。城壁のようにも見えます。


ザレ場とガレ場のミックスです。


石が小さくてザラザラと滑って登りにくい・・・


振り向いた写真2枚。
だいぶ登ってきました。


ふたつ目の峠まではもうすぐっぽいです。


一歩一歩滑りつつも登っていきます。


すり鉢状の地形のところを登っています。これは左側(歩いてない方)の斜面。申し訳程度に雪が残っています。


ついに~~💦 十字架が見えているので、どうやらそこが峠のようです。
S君が待っています。


レ・ポルト峠(2916m)に到着です。
ここで50歳前後くらいのイタリア人夫婦に出会いました。この日初めて出会うハイキング客です。ロッシュブリュンヌといえばブリアンソネ地方の最高峰だし、その形から存在感ある山(南の方にはあまり高い山がないために目立つのです)なうえ、8月のど真ん中の祝日。もっと大勢の方に会うと思っていたもので意外でした。
お二人は先に到着して休憩しておられたので、わたしが到着して間もなくロッシュブリュンヌ頂上を目指して歩き始められました。わたしたちもここで10分くらい休憩しました。


この場所で亡くなった軍人の方の記念プレートがありました。


峠にそびえる岩のてっぺん。


峠からの景色。エクラン国立公園の真向かいになります。バール・デ・ゼクラン、ぺルヴ―、ピック・サン・ノン、エールフロアッド。。4000m前後の凛々しい方々です✨


峠から少し登ったところで振り返って。



次回に続きます。ロッシュブリュンヌ登頂になります。

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