フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

アイベックスの群れの中を歩く

先週の火曜日に一人で出掛けたハイキング記です。
アガット姉さんと妹ソフィーと名付けられた二つの山の間の峠、コル・デ・ドゥー・スール(勝手に訳して二姉妹峠。2056m)に登ってきました。


登ってきた峠から少し離れたところで1枚。


振り向いたまま右手がアガット姉さん。下から見ると岩々の絶壁なのに、峠まで登ってみるととてもなだらかな優しいような斜面です。


こちらは妹ソフィー。やはりなだらかです。峠からだと100mちょい登るだけで頂上まで行けることになります。


そして、こちらが今から向かうグランド・ムシュロール。2283mとヴェルコール山塊では2番目の標高になります。ちなみにアガットが3番、ソフィーが4番とこの辺りで上位を独占しています。ちなみに最高峰のグラン・ヴェイモンは山塊の南の端っこらへんに位置しています。


どうやって麓に進むんだっけ・・・1年ちょっと前に来たことがあるコースなのですが、その時は峠で出会った兄さんと一緒に歩いたんで(人任せにしてたために)よく覚えていません(;´・ω・)


道らしい道も見えないし・・適当に進んで行くか・・・
浸食の進んだ石灰岩の岩々デコボコ地帯に踏み出しましたが、予想外にデコボコが激しくて穴から這い出すのにいちいちよじ登らんといかん酷さです💦まあ進めんことはないけど非常に面倒くさいし疲れる(>_<)
・・・ここってこんな大変だっけ??


フト斜面の少し高い位置を見上げて・・・そっか、斜面には岩々があまりないから、あそこらへんをトラバースしたらいいんだ♬
遅まきながら斜面の下のへんに向かいます。


間もなくちゃんとした道に合流しました。なーんや、ちゃんと道あったんやん(;´∀`)


あ~道がちゃんとあるってほんとラクチン(^^♪
テクテクと気楽に歩いて行くと・・( ゚д゚)ハッ!
目の前に・・・信じられないものが。
そろーっとポールを片付けてザックに留めます。ポールは石に当たってカツンカツンとうるさいので・・・


そろりそろりと物音を立てないように大きな動きもしないように静かにゆっくりとその場所に近付いて行きます。


アイベックスが・・見たことない数のアイベックスがハイキングコース上下の部分(特に下)に寝そべったり草を食んだりして寛いでいます(@_@)見たとこ全部オスです。
去年の初夏にここらへんを歩いた時にも見かけたのですが、こんなに至近距離ではありませんでした。その時はオス2匹が一騎打ちみたいに角をカツ―ンカツ―ンとぶつけ合っていて、それを他のオスが周りをぐるっと囲んで観戦してたのでした。その時期は携帯しか持っておらず、離れていたのできれいに撮れないから写真は残念ながらありません。


わんさかいます。
特に逃げようともしません。アイベックスはシャモアやムフロンと違って、こちらが静かにしているとあまり逃げないのです。


アイベックスは早い話が野性の山羊。草食動物ですがオスは立派な角をしています。


少し離れた上の方にメスだけ集まっている地帯もありました。


こちらもメスの集まり。
今まで出会った経験では、アイベックスは数頭いる場合オスばかりか、メスや子供ばかりのグループになっています。


そろりそろりとそ知らぬふりでゆっくり歩き続けます。何匹かはこちらに目を向けますが、わたしがそのまま進んでいるのと見ると、もう興味ない、みたいに目を背けてしまいます。
わたしも彼らに習って少しハイキング道上で座り込みました。ゆーっくりと、です。座ったまま何枚も写真を撮りました(^▽^;)


これも確か座って撮った一枚。目線が彼らと同じ高さなのが気に入っています(*‘∀‘)
山の裏側がスキー場になっているので(わたしが出発した駐車場付近とはまた別の)、人工雪用の水源地として作られた池が上の写真に写っています。
ちなみにヴェルコールは石灰岩で出来ており水をはじいてしまう土壌のため、湖はおろか小川もほとんどと言っていいほどありません。


しばらく座っていましたが、キリがないので立ち上がって(もちろんゆーっくりと)、彼らの群れを後にしました。再び歩き出して振り返って撮った一枚。


最上部にいた最後の数匹。


どんどん麓に近付きます。


いよいよ本題に入ります(^^;


新たに先ほどとは違うグループのメスたち数頭が下を横切っていきました。


間もなく急になってきます。


少し登った辺りから。手前がアガット、奥がソフィー。


ワクワクします(≧∇≦)


いろんなお花が枯れちゃっています(;´・ω・)
去年来た時は確か6月末だったのでお花だらけだったのでした。


だいぶ登ったところでちょっと広いところがあったので一息つきます。


広いんだけど・・こんなことになっているので変に足を踏み出さないように注意です(;゚Д゚)


絶景だけど崖なので💦わたしの足👆


ペンキマークはないしケルンもほとんどないんですが「普通ここだろ?」と思うところにちゃんと足や手をかけられる岩があり脆くもないので見た目よりも登りやすいです。


もう一息っぽい✨


登りつつ、右側の景色。


で、広いところに到着。立派なケルンがあるんだけど・・・ここはまだ頂上ではありません。


じゃじゃーん。これが待っています。そうだ、去年も最後がちょっと怖かったなという印象だったのでした。


稜線が細いんです・・・足元もガタガタだし。


でもまあ高所恐怖症でもない限り、テクニック的に難しいというわけではありません。



グランド・ムシュロール(2284m)の頂上に着きました(^^♪


ケルンにお約束の思い出ノート入れのプラスチック容器がはめ込んであります。


あんまり書きこんでる人はいないんですが、、あれ、これは昨日書かれたものです。
どれどれ・・


モルガン(女性の名前)愛してる♡
登頂の思い出では全然なくて、遠くピレネーに住む恋人へのラブレター(≧∇≦)でした💦


先ほどとほとんど変わらないけど・・ヴェルコール山塊南半分がザーッと見渡せます。
城壁みたいに連なった最後にツンと高くなっているのが最高峰のグラン・ヴェイモンです。写真を撮っていると頂上の反対側から一人の中年男性が登ってきました。この日初めて出会うハイキング客です。向こうも同じことを言ってました(^^;


聞くと、わたしと同じコースを逆回りで歩いてるようでした。ここから少し南の、でも十分に地元と呼べる地域に住んでおられるそうでいくつかのヴェルコール山塊のいいコースを教えてくださいました。ドライフルーツミックスも分けて下さいました(#^^#)


男性に撮っていただいた一枚。
間もなくお互いに反対側に下りていきました。



次に続きます。

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