初のソロテント泊\(^_^)/ 後編
めでたくソロテント泊デビューすることになった先週の月~火曜日。
夕方発だったし荷物が重たくてあまりたくさん歩きたくないので高い標高から出発できるという理由で適当にチョイスしたラ・クロワ湖。駐車場からの高低差は600m弱、コースタイムは2時間なのでファミリー向けといえるでしょう。駐車場に近い地点で帰ってくるハイキング客数人とすれ違いましたが、平日だったためか夕方から湖に向かう人は誰もおらず当然テントを張ってるのもわたしだけでした。
5時45分。テントからそっと外の景色を覗きます。
寝床を激写(;´∀`)
まだ暗かったのでテント内でゴロゴロして20~30分後に外に出てみると空が青くなり始めています。テント張れるような平たくて石の飛び出ていない場所がなかなかなくてようやく見つけたこの場所はかなり水際ギリギリ(際まで1mもないくらい)なので「朝テントを出る時は気を付けよう」ということだけ念じて眠りにつきました(^▽^;)
まだ若干星が見えて、山の後ろが明るくなってきて神秘的な時間帯です。
湖とお宿。
前夜は少し風が出ていて寒かったのですが、全くの無風で思ったほど寒くはありません。しばらく岩の上に座ってボーっとしていました。
明るくなってきたのでテントの前の大きな岩をテーブルにして朝ごはんです。チョコレート入りのブリオッシュとマドレーヌ、インスタントカフェオレです。
日が昇ってきて向かいのエギーユ・ド・ラルジャンチエールの山肌を赤く照らします。
荷物をまとめました。少し風が出てきて水面にさざ波が立っています。
すぐ上にラ・クロワ峠があるので一応登っておきたいと思います。
少し上がったところから。お日様が山の裏から出てきました。
峠はすぐそこです。
はい、着きました。
少し上がったところに雄のアイベックスが2匹お散歩中&朝食中でした。
峠の反対側にはつい先日その最高峰に登ったばかりのシャルトルーズ山塊が。
この辺りの山は昔サヴォア地方がひとつの王国としてイタリア領だった時代の国境に当たります。サヴォア県やイゼール県の山でハイキングをしていると、時々昔国境だった山頂や峠などにこういったサヴォアの十字(ラ・クロワ。峠や湖の名前もそこから来ているのかも)やフランスのユリの紋章が彫られているのを見かけることがあります。
反対側に下りると、「フォン・ド・フランス」に行けるようです。下りで3時間以上ということは結構遠いですが・・・
「フランスの底、奥」という意味のその村は、国境の手前に位置するフランス側の最後の村のひとつでした。そこから別の湖巡りをしたことがあります。
峠の左手にはハイキングでは登れない険しい山々が。
再び湖に下りてくると太陽はだいぶ高い位置に昇ってきています。
谷を下りていきます。
遠くに目を向けると、アイベックスが3頭。これは一番大きかったオスです。
ここでハイキング客の男性一人とすれ違いました。ハイキング客と言っていいのか(^^; 釣竿を持っておられました、ラ・クロワ湖で釣りをされるのでしょう。
荒々しいガレガレ岩々地帯から平和な印象の緑の多い地帯に移行してきました。乾いた感じの岩々は好きなんですけど、駐車場が近くなって緑が増えてくると、なんかホッとするのも事実です。
湖から流れ落ちてくる小川。
水際に見られるカルダミン。
晩夏まで元気な幾種類もあるカンパニュール(キキョウの仲間)の一種であまり見ない縦に連なってるのがありました。調べると、やはり湿った土地が好きなようです。
標高が下がるにつれまたブルーベリーの多いエリアに。
こんなに真っ赤。全部ブルーベリーです。
奥にグランドン峠、峠道路が見えます。
昨日は暗くなる前にテントを張りたい一心であまり余裕がなくてちょっとしか食べなかったのですが、今は食べ放題です(≧∇≦)
もみじ並みに赤いです。
ハイキング道を外れたところで専用の櫛というかすきのような器具でブルーベリーを集めている男女がありました。ジャムでも作るのでしょうか。
夏によく見る可愛い蝶々。
夏の終わりによく咲いてるエピローブ。
ローズヒップも駐車場付近にちらほら。
若い女性ハイキング客ふたりとすれ違いました。このところ気温が高くお天気も良くて彼女らも真夏の格好でした。
カランコロンカランコロンとさっきからカウベルの音がすごかったのですが、牛たちが道路を下りてきています。一般的に標高の高い地帯での放牧は6月中旬から9月中旬なので低い所へと下りてきているのかもしれません。
もう駐車場に着くんですが・・せっかくなので山のおいしい水を汲んでいきたいと思います。
あっそうだ、最後にアップダウンがあったんだった(;´Д`)ううう。
間もなく駐車場に到着します。
振り返って。
ただいま~(*'▽')
グランドン峠の駐車場に到着しました。来たのと同じところから帰るのが最短距離ですが、せっかく時間も早いのでドライブ&ピクニックしつつ帰ろうと思います。
グランドン峠からさらに標高の高いラ・クロワ・ド・フェール峠がすぐです。ツール・ド・フランスも時々通る有名な峠です。この夏の大会でも通りました。
あっという間に到着です。
峠の看板。
バイカーさんがサイクリストさん達のグループの写真を撮ってあげています。車の人よりもバイクや自転車が多いくらいで肩身が狭い感じです💧
まぁそれでも相棒😻の写真をパチリ。
ここから簡単に少し歩いて適当なピクニック出来るところで早い目のお昼にしようとハイキング地図を見ていると・・・
あれ・・なんか来たΣ( ̄□ ̄|||)
いっぱい降りてきた
わたしが行こうと思った方向に歩いて行った・・・
ムラゴンのブログ友・チロルさんからつい最近わたしが「ハイキング先で軍隊と出会う確率の高さ」について指摘されたばかりです。この日もまた。。呪われているのか・・・
作戦変更、車でもう少し下りて適当なところでピクニックゾーンを探したいと思います( ̄▽ ̄;)
お、いい湖あるね?
いいやん、いいやん(^^♪
しかし、この瞬間もうひとつのアイデアが浮かんできました。
今まだ11時半です。うちには今、もうあまりチーズのストックがないんですがこの辺りはボーフォールチーズで有名な地方。この峠を下りた先にもひとつふたつ農協があります。フランス、特に田舎では農協などを含むお店にはお昼休みで閉まってしまうところが結構あります。
・・・農協へ急げ!!
12時前にスキー場のある村、サン・ソーラン・ダルヴの農協に到着。はー、なんとか間に合いました💕
ボーフォールチーズなどのチーズやヨーグルト、サヴォアのワインなどを買い込みました。
古いスポーツカー限定(多分💦)のラリーをやっていて、車オタクの次男がいたら喜びそうなオリジナルな車を何十台と見かけました。
風光明媚な山道をドライブし続け、到着したのはモラール峠。
標高は先ほどよりもだいぶ下がってきていますが、相変わらずバイカーさんやサイクリストさんが多いです。
ツール・ド・フランスの山岳区間の覇者が着ることが出来る白地に赤い水玉のマイヨ(Tシャツ)を模した自転車が飾られています。
村のベンチでお昼にすることに。
インスタント味噌汁にサラミ、チーズとパンという簡単なお昼ご飯です。さっき農協で買ったヨーグルトとマドレーヌの残りをデザートに。
相変わらずラリーの車が何台も走って行きます。
隣のベンチにサンドイッチを食べに座った兄さんがいたのでこの人とずっと喋りつつ食べました。ここから少し下りたところの村はスキー場になっているのですが、この冬のアルバイトの面接に来たそうです。わたしがこよなく愛するオート=ザルプ県のブリアンソンの出身の方だったので、そちら方面の山の話で盛り上がりました。
先ほど農協でバターとかも買っちゃったことを思い出し、帰りに通りがかったスーパーで冷凍食品(インゲンマメ)を保冷剤代わりに購入。無事いい状態で乳製品を持ち帰ることが出来ました。
後半がやたら長くなってしまったソロテントデビュー、嫌にならずに最後までお付き合いしてくださった方、ありがとうございます。