フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

美しい星という名の湖へ

先週木曜の日帰りハイキング記です。
「フランスの奥底」という意味のフォン・ド・フランス村(1089m)から湖が多く集まる2100m台のセット・ロー(=7つの湖)と呼ばれるエリアを歩いたのち、コースから出てラ・ベル・エトワール(2718m)という山を目指します。
フォン・ド・フランスとはフランスの奥底という意味で、かつてサルディーニャ王国の一部であったサヴォア地方(公国)が19世紀後半にフランスに割譲されるまでは国境となる山頂や峠の手前にある最後の集落であったことに由来します。


セット・ロー(7つの湖)と呼ばれる湖の集まったエリアを歩きます。駐車場から約1100m登ってきた地点です。水力発電に利用されているため、ダムや湖畔の一部のコンクリで固められた部分を目にすると少しゲンナリしますが、出来るだけ細かい所には目を向けずに周りの山とかグローバルに眺めつつ進んで行きます(^_^;)


ハイキングコースは湖の畔からしばらく斜面の高いところに上がっていきます。30~40mくらいのことですが、見晴らしが良くなります。


ちょっと上がって…こんな感じです。

ソロの男性ハイキング客とすれ違いました。テント泊で歩いておられるようです。この少し前にも同じくテント泊らしい男性を見かけました。先月はずっととてもお天気が良く暖かかったのでわたしも4回テント泊しましたが、朝夕でもそこまで寒くなくて快適でした。


駐車場からこの辺りまではずっとちゃんとしたハイキングコースを歩いてきました。
この辺りでハイキングコースから離れる必要があります・・・


地図を見ると、先ほどの大きな湖(セット・ローで一番大きい)の右岸を渡り終えたら反対側に渡り、西に進むことになります。地図では小さな湖がいくつも載っていますが、湖、しかも小さなものは大抵デコボコの窪んだところにあるのでかなり近付かないと見えないため、高いところから見るなら別ですが、遠くから見てそれを目指す、ということはできません。
地図では濃いピンクがハイキングコース。紺色の切れ切れの線は山スキーに適したコースであることを示していますが、雪のある時にこの辺りを通るといいよ、位の意味で実際に道になっているわけではありませんが、今日このあと目指す「Pic de la Belle Etoile」は大体この山スキーのコース通りに歩くことになります。 


ちょっと来過ぎたかもしれんけど…この辺りからそこらの山に登り始めるみたいです。


朽ち果てすぎて土台だけになった小屋。


ケルンもあんまりなくて適当にトボトボと登りはじめると・・・
何と地面に書いてありました(^▽^;) この1か所だけでしたが。。
Pic de la Belle Etoie。ピック、とは尖がった山のことでラ・ベル・エトワール、つまり美しい星というロマンチックな名前が付いた山です。そしてその麓には同名の湖があるようです。まだ見ぬ山頂や湖に期待が沸き上がります。


ケルンもこの辺りは定期的にありました。


ムラゴンの人気ブロガーMAちゃんに夏にお会いした時にプレゼントしてもらった秘密兵器を持って来ました。かの有名なアミノバイタルです✨なんか運動後に飲めって書いてあるんですが、登りで元気になりたいので登り真っ最中(でもちょっと意識して1200mほど=全体の3分の2ほど登ったところ)でいただきました(^^; ありがとうMAちゃん&相方♡さん♩


岩々地帯に入ったけれど、わずかな土の部分には相変わらず紅葉したブルーベリーの低い木がびっしりと生えています。


しかも大粒です(^^♪


間もなく小さな水溜りのような池が。


またひとつポツリと水溜り。しかしまだ少ししか上がってきていません。標高からして、まだ「美しい星」湖には200mほど足りません。単なる湿原エリアのようです。


このあたり、まるで全然ケルンがなくて迷いつつ適当に上がってきました。


めっちゃ小さなケルンがあったので石を足しましたが、相変わらず小さいままで、遠くから見つけてもらえるには程遠いサイズです(;´・ω・)
そして、相変わらず次のケルンがなかなか見つからない。。帰りに同じ斜面を下りた時に分かりましたが、この辺はベストの通り道ではなかったのですが、ベストではないなりに要領の良い道順?に誰かがケルンをおいた感じでした。実際わたしが「こうかな?」と適当に登っていく先でそれなりにケルンはありました。最後にはメインのルートと思われる少々道っぽく均された通り道に合流しました。


またひとつ水溜り。緑は減り月か火星っぽく乾燥してきました。


あんまりケルンないけど、地形的にこっちだろって方に向かって登っていきます。


あった✨ケルン💕
この後はいい調子に連続でありました。


振り返って。


わぉ😻
わたしの大好きな、乾燥した岩々の山にひっそり隠れている水溜りのような湖。
これは既に「美しい星」湖の一部のようです。標高的にもそうだし、地図と比べて地形的にも一致します。


上記の湖に向かって下りて行く途中にフト左手にも小さな水溜り的池がありました。透明でこじんまりとしていて周りに高い山も見えていて、とっても好みの風景です。


水際ギリギリから。遠方に見えているのはグランド・ルース山塊のようです。この山が見えたおかげで位置関係が分かりました。気に入って先月2度テント泊をしたラ・クロワ湖はその手前の一連の山々の裏側に位置しているようです。


さて、引き続き登っていきます。「美しい星」は峠のようになったところのすぐ左らへんのようです。


振り返って。


わわ、キレイ✨
どうやら「美しい星」湖のメインの湖のひとつのようです。地図によると大き目のものがふたつ、小さなものがいくつかあるみたいです。
ここで唐突に正面から年配の男性ハイキング客が現れました。「7つの湖」エリアのちゃんと道があるあたりでは2度ソロのハイキング客に出会いましたが、その後誰にもすれ違っていませんでした。地元の方で、この辺りのことをとても詳しく知っておられたので10分以上立ち話しました。


定年退職しておられて、週4でハイキングに来られるそうです。夢のような生活(^▽^;)
ここはおじさまのお気に入りの場所のひとつだそうです。さっきまで足を湖に浸けてお昼ご飯を食べてたんだよ、と湖畔で景色のいいお勧めの場所を教えてくださいましたが、わたしは山頂でご飯のつもりです(≧∇≦)


おじさまが撮ってくださいました。残念ながら山頂が切れてる(^_^;)


9月の末だというのにまだワタスゲが咲いていました。


ワタスゲファンとしては嬉しい限りです(*´ω`*)


同じ湖、別のアングルから。


対岸から。


少し離れて振り返って。真ん中の尖った山はベルドンヌ山塊を代表する頂上のひとつ、ロッシェ・ブラン(2928m)。



この回で湖と山頂と全部書いちゃうつもりでしたが写真が多すぎて、またまとまった時間もなく山頂を別に書くことにしました。次が最終回になります(^_^;)

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