フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

ユバイ渓谷、民宿編

先月末に一人で出かけたユバイ渓谷。1泊遠征で、ホテルはあまり好きではないので民宿を予約しています。
本当なら1日目のハイキングをしたエリアで民宿を探すつもりだったのですが、夏山シーズンはとっくに終わり、スキー場がオープンするまではまだ少しあるという11月ですので、民宿が軒並み閉まっており仕方なしにだいぶ離れたところをブッキングドットコムで予約しました(出発前夜の1時・・つまり出発の3時間半くらい前に😅)。少数ですがホテル予約サイトに登録している民宿もあるのです。
行く場所を決めたのが前日夜だったので民宿には電話できない時間になってしまって苦肉の策でのブッキングでした。


11月にしてはかなり多い積雪量です。今朝は標高1900mの集落からスノーシューで歩き始めました。通年で住まれている方達があるので、こんな高い標高の道路が除雪されているのです。ありがたい話です。


あちこちにかっこいい山、きれいな山が見えますが残念ながら山の名前が全然わかりません(^^; ユバイ渓谷は3000m級もたくさんあるのに辛うじて最高峰の名前(エギーユ・ド・シャンベロン、3412m)をインプットしている程度です。湖もたくさんあるので夏山で来てみたい場所です。
ちなみにユバイ渓谷のハイキング地図の一部☟

湖がたくさんある様子がわかります。濃いピンクが夏山のオフィシャルなコースです。右側の白っぽく描かれている部分はイタリアになります。つまりイタリアに入ってまた戻ってくるような道もあるんですね。
中央らへんが最高峰で周りの稜線になる山々も3000m級です。わたしがこの日歩いたのは上の写真の右上にギリギリ入っていないくらいのあたり。翌日歩くのもこの画僧には入っていないもっと左の部分になります。地図を見るだけでも美しい景色が目に浮かぶようです。ぜひ来年の夏にでも少なくとも3日くらいはかけて歩きたいと思っています。


夢はさておき、民宿に向かうとしましょう。


谷の行き止まりである、集落の周辺の道路は除雪されてるというか雪が均されて平たくなってるだけの部分も多かったのですが😅この辺まで来るとしっかりと除雪されているので、ほぼ普通に走れます。冬は雪の加減でグーグルマップ計算よりも余計に時間がかかってしまうことが多いです。


正面にどどーんとまた何かありますが、相変わらず何の山なのかよくわかりません・・・


峠道路の案内看板が。
この周辺には4つの標高の高い峠道路があります。うち3つは今の時期冬季閉鎖期間(Fermé=Closed)です。標高の高い峠道路は雪深いため、年間5か月前後しかオープンしていないのです。一番上に書かれているボネット峠道路は2715mで国内3番目の標高、その下のふたつも2200、2300m台で国内7位、8位の標高になる峠道路です。全然有名でないユバイ渓谷ですが、険しい山の集中した地方であることがわかると思います。
ちなみに明日は、今朝も通過した、この地方で唯一通年オープンしているヴァルス峠道路(2111m)周辺でハイキングするつもりでいます。


ボネット峠道路が始まる町の入り口に「ボネット道路、ヨーロッパで一番高い 標高2802m」という看板があります。ボネット峠自体は2715mですが、峠から隣の山頂までループ道路が作られており、その部分をもって「ヨーロッパいち」の標高、としているようです。ちなみにフランスで一番標高の高いイズラン峠道路(2770m)は同時にヨーロッパで一番でもあります。


峠道路の麓の町、ジョジエ。夏はツーリスト、サイクリング客、バイカーでにぎわうことでしょうがガラーンとしています。


大きな駐車場がありました。高いところにも教会が。


車を停めます。予約している民宿は朝ご飯は付いているけれど夕食なしです。食べに出かけるとか面倒くさいし、民宿だからジェットボイルでご飯づくりというのもあれなので、何か簡単に食べられるものを買っていこうと思います。


うわ、道路が凍っててツルッツルです。


小さなお肉屋さんがありました。


生ハムをはじめ手作りの豚肉加工品がいくつかあります。ご主人に地元の山の話を聞かせてもらいながらお土産も含めていくらか買い込みました。他にお客さんも来なかったので15分くらいおしゃべりしていました(^^;


民宿の奥さんから日中、携帯に行き方についてメッセージが来ていました。グーグルマップに民宿は登録されているので、それで来るのが一番わかりやすいです、ということでした。
夕方で薄暗いですが素敵な景色の中、ジョジエの町から10分ちょっと走ると・・・


小さな村に曲がれとのグーグルマップの指示に従います。


案内看板もありました。
行き止まりのおうちでした。車を停めてしばらくするとワンちゃんがやってきて激しく吠えます。そんなこと言ってもよぉ・・・・困っていると奥さんが出てきました「ごめんなさいねぇ。吠えるけど意地悪な犬じゃありませんから。噛みつかないからご安心を」
荷物を持つのを手伝ってくださいました。


屋内で少し話をしてから部屋に案内してもらいました。


山奥の村の民宿にしては珍しいファンタジーな感じのお部屋です。


居間?スペース。右のタンスの上にはテレビが乗っています。


あれ、もうひとつ寝室がありました。そうか、3人で泊まれる部屋なのか・・・
といっても、ここの民宿には一部屋しかないそうです。隣にもう一部屋あるんですが1年の予定で下宿してる人があるので、とのことでした。


エスプレッソメーカー、電子レンジと冷蔵庫です。コーヒー、紅茶、ハーブティーにココアが常備されています。朝食用のジャムと。


冷蔵庫の中のものはご自由にどうぞ、ということです。ジュース、ミネラルウォーター、牛乳にバター。


トイレ兼バスルーム。シャワーだけですけど。どこもとっても清潔に掃除されています。


家電などの使い方や備品の説明を丁寧に説明してくれる奥さん。
「わたし達夫婦は仕事もしているので、朝も仕事に出かけます。鍵はドアの外側につけて出て行ってください」
つまり、ここは民宿というよりか貸し部屋、という感じでしょうか。普通は民宿の食堂でご飯は出してもらうものですが、ここは自分ちみたいに勝手に準備するのです。初めてのパターンです。後日、ブッキングのサイトでここに泊まった人の評価を見てみると(予約時は時間なくてそんな余裕はなく)、だいたいの人が10点満点の10で、「二つ目の寝室のベッドが小さい」「犬の糞が庭に落ちていた」という苦情が少しあったくらいであまりネガティブな評価はなかったのですがふたりほど「思ってたのと違った」「このコンセプトは予約時には説明されていなかった」と、普通の民宿とシステムが違ってがっかりした、というようなことを書いていました。


工場製品ではなくパン屋さんの全粒粉パンをスライスしたものを一袋買ってくれてたし、地元のスペシャリティだというラズべリータルト、チョコレートやビスケットなどのお茶菓子も置いてありました。


コーヒー大好きなので嬉しい♬
まずは一杯・・・


さっきお肉屋さんで買ってきた子たち。冷蔵庫に入れよう。
この日のハイキング中、雪が多すぎてちょうどいい食べる場所がなく、しかも風がきつくて寒かったのでお昼ごはんなしでした。もちろんお腹が空いたので駐車場に戻ったあと車の中でお菓子とかパンとか運転しながら食べましたが、気分的には満たされませんでした(;´・ω・)


先月次男とドライブがてら出かけたジュラ地方の地ビールを持ってきました。テキトーに買ったので何を持ってきたのかよく分かってなかったのですが、白ビールでした(^^;
調理台はないけどお湯は沸かせるのでインスタントスープ。お肉屋さんで買った生ハム、サラミ、牛の頭の肉のゼリー寄せ、それにうちから持ってきたポテチとチーズです。
一人分にしては多い気もしますが、なにせお昼食べてなかったので食欲爆発です(^▽^;)
お肉屋さんで買ったものはどれもとってもおいしかったです✨翌朝もっと買うためにもう一度寄ろうかと思ったくらいですが、ハイキングに行くのと逆方向になるので結局は行きませんでした(^^;


ラズベリータルトは朝食用らしいんだけど、知ったこっちゃありません。半分デザートにいただきました。


ご飯のあとは明日歩くところを決めるために地図を見ます。いかにもよく眠れそうな(;'∀')ハーブティーがあったので飲みつつ・・・
まぁ前の晩、ほとんど寝てなかったのと新雪のところをスノーシューで歩いて疲れていたのでそんなものなくても熟睡できるとは思うんですが。


しっかり寝て朝ご飯です。今日も雪の中で悪戦苦闘する予定なので(^▽^;) しっかり食べるぞ~


荷物をまとめて部屋の外に出ます。昨日着いたときは暗くて周りの景色は見えませんでした。やはりつい最近に積もったような感じの雪があります。


あらゆる方向に雪山が見えます。


外から見るとこんな建物です。結構大きなおうちだったんだ・・・


荷物を車につもうとすると、ワンちゃんが・・・(柵の扉のところ)
こちらの様子をうかがっています。昨日狂犬のごとく(違)吠えまくっていたあのワンちゃんです。


そろりそろりとやってきました。まずいっ💦吠えられるっっ、と構えていると、鼻をスンスンいわせて構って欲しそうにまとわりついてきました。かわいい💖


いつまでもワンちゃんと遊んでいるわけにもいかないので車に乗り込みます。フロントガラスにきれいな模様ができていました。


山が近い…今日のハイキング、車で30分かかるヴァルス峠でなくてここら辺でもよかったんじゃ?と脳裏をかすめますが、考えないようにしましょう・・


今日もさわやかな青空です(*^^*)
村から県道へと戻ります。初めての地方は運転するだけでもワクワクします♬



2日目ハイキング編に続きます。

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