フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

次男と2泊で元旦雪山合宿!

年末は31日まで仕事でしたので、元旦から3日にかけて次男と2泊で山小屋に泊まって雪山散策をしてきました。行先は出発2日前に思いついた(^▽^;)南仏ケラ山塊です。山小屋は電話ですぐに予約できました。
冬にも管理人さんがいて営業している山小屋が少数ながらもあるのは知っていましたが、泊まるのは初めてです。通常、フランスの山小屋は6月半ばから9月半ばにかけての3か月間くらいだけオープン(標高などによって異なります)ということが多く、残りの時期は管理人さんはいないけど鍵は開いていて勝手に使って小切手なり現金なりを置いていくというパターン、もしくは閉まっていて使えないというパターンがあります。前者の、勝手に使って使用料(大抵8ユーロくらい)を置いていくというのは何度かやったことがあります。でも真冬ではなくて秋とか初夏でした。
わたしが予約したところはクリスマスバカンスから4月半ばまで管理人さんがいるようです。


うちを出たのは朝5時過ぎごろでした。クリスマス明けにひとりでスノーシューしに来たロータレ峠で日の出を見られるようにと計算したのです。ロータレ峠は標高2058mありますが、基本的に冬でも開通しているため1年を通してよく通る道路でその美しさには飽きることがありません。数ある峠道路の中には状態の悪い、ただの山道みたいな道路もありますが、ここは道幅も広く舗装状態も完璧、ガタガタのところとか全然なくてドライブもとっても快適なのです。


先日中古で買ったばかりのデミオ2号(この前までもデミオだったので)での初ドライブでもありました。カメラ好きの次男がロータレ峠の駐車場にて一眼レフで撮ってくれた1枚。


ロータレ峠から少し進んだ(下りた)ところから。
クリスマス明けに登ったピック・ブラン(右)、その日の候補でもあったトロワ・ゼヴェシェ(中央のとがったの)が朝日を浴びてピンクに染まります。


この後向かうブリアンソン方面、ロッシュブリュンヌ(左)とケラ山塊の山々(右)。


ロータレ峠周辺で朝ご飯にしようと思ってたんですが、峠の少し手前の駐車場には除雪さえされておらず、何度かピクニックするのに使ったことのあるテーブルは雪に埋もれていました_| ̄|○
めちゃくちゃ寒かったので車の中で食べよっか、とも思ったんですがあいにく面倒くさい感じのもの(ナイフでガリガリと切らないといけない丸のままの大きいパンとか、パラパラとパイ皮が落ちること確実のアップルパイとか💧)ばかりだったので却下。


わたしは出発前にうちで一度朝ご飯を食べているので大丈夫ですが、次男がお腹が空いてるそう。適当なところが見つからず、仕方なく峠からしばらく下りた道路の駐車スペースにて食べることに。テーブルもなしです(T_T) 


山友でもある同僚S君は11月にバカンスで3週間半、キャンピングカーを借りてニュージーランドを放浪旅行してきたのでその時のお土産のはちみつを持ってきました。ニュージーランドの食べ物って全くイメージさえ沸かないですが、このはちみつはクリーミーで香りもちょっと癖がありとても好みでした。
パンはマロングラッセのかけらが練りこまれた贅沢なパンです。有塩バターがとっても合うのですが、痛恨のバター忘れ(´Д⊂グスン うちではスライスしたこのパンをトーストしてにバターを塗って食べてますが、結果としては小倉トーストっぽくなります。マロングラッセと餡子は味が似ているということですね!?


同じ駐車スペースに1台の車が来ました。少し手前で、いいカメラで写真を撮っておられた方たちが移動してきたのでした。「あけましておめでとう!いいもの食べてるね」と声を掛けて下さいました。


うちを出るときに「しばらくは暗いからロータレ峠くらいで運転変わろう」と次男に言っていたのですが、すっかり忘れててもう少し先のスキー場がボチボチある町のあたりで運転交代しました。次男は昨年10月に免許のある人となら運転できるという仮免許のようなものを取っていて、時々練習してるのです。白いマグネットがそれで、15歳から運転練習できるシステムです。しかし普通免許自体は17歳6か月からしか取れません。


オート・ザルプ県第2の町、ブリアンソンに到着します。夏場なら、この後イゾアール峠道路を通ればもう少し早く目的地まで行けるのですがあいにく10月末から7か月間ちょっとの期間は雪のため通行止めとなっているので遠回りで行かなければなりません。


この後オート・ザルプ県の県庁所在地、ガップ方面にもう少し進むと左手に特徴的な山が見えてきました。11月末にスノーシューで2700mの峠まで登ったル・ヴュー・シャイヨールです。突風のためカップ麺の具が吹き飛ばされたという哀しい思い出のあるハイキングでした・・・


ブリアンソンから走り続けること約1時間、ケラ地方の中心部に入ってきました。これはもともと存在した中世のお城を17世紀にルイ14世のもと活躍した建築家ヴォーバンが改築した要塞。ここまでの道のりでもブリアンソンやモン・ドーファンなどユネスコ遺産に指定されているヴォーバンの要塞をいくつか車から見てきました。要塞と言えばヴォーバン、と連想されるくらいフランスでは有名な建築家です。


この後峡谷になった道路を走ります。きれいな景色のところを運転するのが大好きな次男、大喜びでした。


標高を上げていきます。


地形的に行き止まりが近づいているような感じになってきました。


県道の行き止まり、サン・ヴェランに到着。標高2042mでヨーロッパで最も標高の高い村(自治体)のひとつで「フランスで最も美しい村」のひとつにも認定されています。
ケラ山塊や11月に初遠征を果たしたユバイ渓谷はアルプスの南側になり、北半分(フランスのアルプス山系は大きく、北=Alpes du Nordと南=Alpes du Sudに分けけられます。北は県的にはイゼール県、サヴォア県、それとモン・ブランがあるオート・サヴォア県)に比べるとマイナー気味にも関わらず町や村、つまりそれらを結ぶ道路自体の標高が全体的に高く、冬場でも2000m近くまで除雪されていて普通に来ることができます。そんな場所、北半分にはほぼ皆無なのです。スキー場にしても2000mまでは車ではなかなか行けません。


確かに村の中心部は可愛かったです。帰りにちょっと見て帰るとして、今は車を停めるところを探さなきゃ。。村の入り口の駐車場は満車でした💦


二つ目の駐車場に何とか停めることができました。


まだ少しおうちがあります。この道を奥に進みます。


しばらく歩くと・・あーっ。まだあとひとつ駐車場あった💧1960mの地点になります。
でもこちらもほぼ満車。まぁさっきのところで良かったということにしておこう。
それにしても大人気みたいです。まぁ祝日(お正月)だしバカンスシーズンだしお天気いいし、仕方ないでしょう。それにしてもこんなにいっぱい人が来るポピュラーなところにはあまり来たことがないので面くらいます。


ケラ山塊は地方自然公園に指定されています。
そしてこのエリアは夏には放牧地帯になるみたいで、その際はワンちゃんはリードにつないでください、などの注意書きがあります。


サン・ヴェランの村が小さくなっていきます。
しかし、結構雪融けています。11月や12月上旬にかなりどっさり降ったものも、その後お天気がよく雪はあまり降っていないようです。気温も暖冬とまでは言わないまでもそう下がっておらず、じわじわと融けてきてしまったのでしょう。ピレネーなどをはじめ、標高の低いスキー場では雪不足の話が聞かれるようになってきました。


車も走れるくらい広く緩やかな広い道が続いています。これがきれいに均されているため、スノーシューがなくても普通に歩けてしまうのです。スキー板で歩いてる人が半分くらい、他の人はハイキング靴で普通に歩いています。スノーシューをリュックに引っ掛けてる人も、ない人も。確かにこの道を歩くだけならスノーシューもスキーも必要ありません・・・これが車がいっぱい停まってた理由でしょう。普通にスノーシューハイキングをするつもりだったわたし達は拍子抜けです。


次男「スノーシューいらないね~」

うん、でもまあ山小屋からスノーシューで歩けるコースがいっぱいあるみたいだからイヤでも使えるよ!


小さな子供の型が・・・可愛い(^▽^;)


谷に沿った道です。底には川が流れていて、それに沿ってカラマツが生えています。


フランス語でオラトワールと呼ばれるミニ礼拝所が途中2、3ありました。
道の傾斜が緩やかな代わりに距離が結構あります。お昼になっているのでご飯を食べる場所を探しますが、なかなか見つかりません。人が結構通るのでこんな道端では食べたくないし・・・


などと思いつつ、とりあえず歩き続けていると、妙なものが。
線路・・??


なんか建物の廃墟みたいなものが少し上にあります。いいやんいいやん、座るとこありそう🎵


土のところは急斜面でズルズルと滑るので敢えて雪のある急斜面をズボズボなりながら登りました。


井戸かなんかのふちに座ることに。幅が広くて座りやすいです。


これから向う方角を眺めつつのランチです。シャペルが見えています。山小屋のサイトを見ると、シャペルからさらに1時間とありました。案外遠い💧


まずはスナック菓子、それにサラミの代わりに生ハムです。スモークソーセージを輪切りにして焼きました。レンズマメのパウチも持ってきていたのですが、それにパンも食べたりしてるとお腹いっぱいになってしまって、これは食べませんでした。


レンズマメ食べなかったくせに、甘いものは別腹ということでデザートにデニッシュをモリモリ食べる(^▽^;) 甘いものにはやっぱりコーヒーで、一度片付けたジェットボイルを再び出しました。


地図を見ると、ここは昔銅鉱山だったらしいです。昔の機械や作業場の廃墟をあえて残しているみたいです。様子を見に行く次男。


下りて少し進むとこうなっていました。


さらに少し進んだところから。わたしはそんなに興味ないんだけど、「へー面白い♬」と説明書きをしっかり読む次男。


さらに進むと、バス停みたいなものがありました。これ、まさにバス停💦で、7月8月はサン・ヴェランからシャトルバスがでているそうです。逆に言えば7月8月はこの道は通行止めになるということらしく、そして雪のない季節の7、8月以外はこのもう少し先、標高2300m台まで自家用車で来られるみたいです。


まだお昼過ぎだというのに・・もう日がこんなに低くなっています(;´・ω・) 既に日陰になりつつあります(;´д`)これだから12月1月って嫌になります💦



山小屋辺に続きます(*^^*)

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