フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

「本日」の頂上から「本来」の頂上へ&下山編

先週の木曜日、半日しか時間がなかったので去年の同じ時期に来たことがある山にスノーシューハイキングをしに来ました。前回ちょっとおかしなところから登ってしまって最後がえらい大変だったので違うところから登ってみたのですが、今回もやはり最後がちょっと怖くて、単調気味なお手軽コースのよいハイライトになりました^^;


元々思っていた頂上、クロワ・ド・カルレ(2059m)よりも稜線のちょっと高い位置まで登ってきてしまいました。そちらに向かいかけたものの距離も結構あって下りるのが面倒くさくなってしまい、むしろ稜線の反対側の距離的にもっと近い、きりが良く少し高くなってるところ(2090m)まで登って休憩することにしました。ここを「本日の頂上」にしました。単純計算で駐車場から560mほど登ったことになります。


手前はグラン・ルノー(2776m)、そのすぐ左奥はピック・デュ・コル・ドルノン(2872m)。どちらも夏山ではもちろん、山スキーでも登られるようで高低差はそれぞれ1200m、1300mほどになるようです。


座る岩が全くないのでスコップで雪を少し掘って&均して食卓と座るとこを作りました。


まだ10時回ったとこなんですけど(^-^;コーヒー休憩って感じでもないし、お昼ご飯でいいです。久しぶりに春雨スープを持って来ました。


エクランの美しい山々。ここから見える高いへんは3500~3900m台です。それらの全てはアルピニスムの装備と経験が必要で、一介のハイキング客には登ることができない高嶺の花たちです。せめて背景として楽しませてもらいます。


わたしのブログにもっともよく出てくる(背景として😅)お山のひとつ、エギーユ・ダルヴ3兄弟とその周辺。


美しいエギーユ・ダルヴにズーム。これらも見た目からも分かるように普通には登られません。その右にとがってるやつ、これは氷河が昔はびっしりあってアルピニスト向けだったのが温暖化で氷河が消滅してきてハイキングでも登頂可能になってきたと聞きます。コースを確かめて登ってみたいと思っている山のひとつです。


最近チョコレートがブームで今日もリヨンで一番おいしいチョコレート屋さんパロマスの板チョコを持ってきています。ベッリーニのオペラ「ノルマ」の名が付いた高貴な感じのするチョコレート。BGMはもちろん、カスタ・ディーヴァ(妄想)✨やはりただの板チョコではありませんよ~


ピエモンテ産ヘーゼルナッツのプラリネが中に入っています(*´ω`*) 幸せ・・・インスタントコーヒーを速攻いれました(^^;)板チョコとは思えない満足感です。


お天気は最高なのですが、気温が結構低い&風がまあまあある&岩とかでなく雪の中に座ってる(阪神タイガース座布団はあったとしても)ため、あまり快適とは言えずお腹が大体満足したらもう立ち上がりたくなっていました。荷物を片付けて下り始めます。行きで通った斜面は急すぎたのでもう少しずれた位置を歩きたいと思います。


この直角みたいな斜面のトレースはわたしじゃありませんよ😅稜線らへんで唯一見かけたトレースなのですが、シャモアかアイベックスのもののようです。写真の右上にも同じトレースがあります。のそういえばこの近くの他の山でシャモアを見かけたことがあるのを思い出しました(夏山でしたが)。


木の茂ったところを下りて行きます。すると・・・


稜線の低い位置に合流しました。スキーの上りのトレースがあります。


こちらはスキーヤーでなく動物のトレースが薄くなったものです。あれ、この先は元々行こうと思っていたクロワ・ド・カルレのようです。十字架と行先案内看板が立っているのが見えます。


ここら辺からは動物の足跡もスキーの跡もありません。もうほんの1分ほどで行けそうな感じです。稜線細い目やけど行っとこか・・・


元々考えていた頂上、クロワ・ド・カルレ(2059m)に到着です^^;


その名の通り十字架(クロワ)があります。ベルドンヌ山塊方面。


グランド・ルース山塊方面。
はい、写真をササっと撮って約10秒で退散です😅


自分のトレース。真ん中らへんから斜め下に下りる道の形がうっすらと見えます。夏山コースでしょう。そこから下りて行こうと思います。


木の多く生えたエリアを通ります。ここらで2度ほど、すぐ目の前をバタバタバタっと少し大きな鳥が3羽ほどまとまって足元から飛び立ちました。ライチョウの仲間、テトラ・リールです。いきなりで驚いてしまってカメラを取り出す時間などなくて写真には取れませんでした。オスは黒白に頭の辺りが少し赤、メスは茶色です。


木の長い枝がバッテンに立ててあります。テトラ・リールの冬眠ゾーンなので入らないでください、との意味らしいです。去年出会った地元の村の男性はボランティアでこれを立てていきつつスノーシューで山歩きをしておられました。


・・前から山スキーヤーさんが。この日会う初めての人です。挨拶をすると「前に会いましたね」と言います。え、もしかして・・・


なんと前述の地元の村のおじさまでした(≧∇≦)その日は雪が硬かったのでスキーでなくスノーシューで来て鳥さん冬眠ゾーンを守るための枝を立てて回っておられたのでした。去年は帰りに駐車場付近でエクラン国立公園の職員の方たちにお会いした他はこのおじさまにしか会いませんでした。この山・・わたしとこのおじさましか来ないんですか?( ̄▽ ̄;) 聞けば天気が良ければほとんど毎朝登ってるそうですΣ(゚Д゚) 近所の散歩という感覚なのでしょうか。60代くらいだと思うのですが、ほんとにお元気です。
「ちょっと離れたところの斜面にスノーシューのトレースあるなって思って見てたんだけど、あれって君の?」と聞かれました^^;はい、多分~。。
この冬の雪などの気候のこと、周辺の山の話など10分くらい立ち話をしてから「ではまた次回に」と言って別れました。


おじさまのスキーのトレースを参考にさせてもらいつつ木の間を抜けてる途中に朝の自分のトレースに出会ったので大体それに近いところを通って下りていきました。


だいぶ下りてきました。右手に小屋のようなものが見えているのが目印になります。あの前を朝通ってきたので、そこら辺を目指します。


最後は道路に合流します。朝走ってきた県道の続きの、除雪されていない部分です。最終地点の小さな村まであと数キロ続いています。


出発地点のヴィラール・ノートル・ダム村へ戻ってきました。


ハイキングコース上では見なかったナナカマドが村にはありました。


ただいま~・・・汚っっΣ( ̄□ ̄|||)これだから冬はイヤ(T_T) こないだまでは薄いグレーの車だったので塩カルの汚れはこんなに目立たなかったのでした。


村の住民の方たちののものと思われる本気なクルマたち。


すげぇ・・・特別仕様なバンパーでナンバープレートも見えません。
さて、午後の用事に遅れてはいけないと思って急ぎ足で下りてきたためまだ11時45分です。12時半くらいに駐車場に着けば大丈夫と思っていました。結構時間があります。
さっき、稜線でご飯にしたとき風があって寒くてあんまりちゃんと食べられなかったので、ここでささっと食べて帰ろうか・・・ここの村って広場とかベンチとかあるのかな?探検開始です😅


公園とか広場はないほど小さな村なので、とりあえず教会の敷地に入ってみます。もしかしてベンチくらいあるかも・・・


あれ、ワンちゃん(ボーダーコリーかな?)がどこからかやってきてわたしの周りをくるくると走り回って人懐っこい目で語りかけてきます。怪我か手術跡でもあるのか包帯みたいなもの巻いています。ああ、遊んで欲しいのね。しばらく教会の敷地をふたり?ウロウロしてましたが、間もなく飼い主さんが呼びに来て行ってしまいました。


教会の敷地内は・・普通に墓場でした(-_-;) ピクニックできるような場所はありません💦


お墓から出てきて、今度は村役場を見に行ってみます。ベンチのひとつくらいあるかもしれない。。


それどころか無人で「こっちにいます」と「役場の住居」の地図が貼ってあります💧


「バー」の表示があるも、普通の民家です。夏の間だけとかのオープンなのかもしれません。ベンチのひとつ欲しかっただけなんだけど(;´・ω・)


仕方ない、最後の手段( ̄▽ ̄;)


お腹も満足したことだしそろそろ出発です。ハイキング中とあまり変わらない(爆)きれいな景色の道を下りて行きます。この道・・前半はいいんですけど後半は怖くなります。


行きは暗くて全部見えてなかったんですが、つららがすごいです。


いい季節だとサイクリストさんの多い道ですが、突き刺さりそうで危ないですね。落ちてきたら車の屋根も傷みそうなので大急ぎで通り抜けます。


細くて暗くて曲がりくねったトンネル。この県道の半分がそうであるように狭くてすれ違えないです。トンネルは全部で確か4つくらいあります。アドベンチャーワールドとしか思えません。


やれやれ、それを抜けたらもうそろそろ怖い道路もおしまいです。


少し下りただけですが、雲の中です。


もう太陽はほとんど見えません。先ほどまでの完璧な青空が嘘のようです。


まだ少し時間に余裕があるので県道沿いのスーパーに寄り道。


基本、スーパーではほとんどチーズは買わないのですが(ハイキングの帰りに農協や農家で買います)、ジュラ地方のモン・ドールがお買い得価格だったので中ひとつと小ひとつ購入♬ジュラのワインをかけてオーブンで焼いて茹でジャガイモと一緒に食べます(*´ω`*)


他にちょこちょこと買いました。この何とも言えない不思議なバッグを「プレゼントです」とレジの人がくれました^^;


このあと渋滞にも遭わず、午後の用事を済ませることができました。それでもまだ4時過ぎです。あ、そうだうちの子・・・


うちの子(デミオ)洗ってもらおう。一番安い(2,7ユーロ)のでいいか・・どうせまた次にお山行く日に汚れるし(^_^;)


わーい\(^_^)/きれいになった(^^♪
それでもまだ時間がたっぷりあるのでお買い物です。


リヨン郊外のアジア食品専門店へ。


アジアとはあまり関係ない世界のスパイスも安くて種類も多いんです。左下は日本食品コーナー。右上はおもちっぽい韓国製の何か。まぁどう見てもお餅なのでいつか買ってみようとは思ってるのですが、イマイチ勇気がなくて今回も見て見ぬふり。。次回こそ~

右下はわたしの買い物です。黒穀米ってのは台湾製の雑穀米で黒米がいっぱい入ってます。アホみたいに干ししいたけがありますが、賞味期限が短くてひとつ買ったら2つ目無料ってことで既に業務用みたいな大袋がふたつになるハメに(;^_^A


市内は夕刻ラッシュです。先ほどまで雄大な自然の中ひとり歩いていたのがもう信じられません(・・;)


安くてよく買う韓国製のカットわかめ。カット・・せつだん(@_@)?



ハイキングのあとこれだけ寄り道しても5時過ぎにはうちに帰ることができ学校から帰ってきた子供たちとダラダラすることができて充実した休日になりました(#^.^#)

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