フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

雪の中の山小屋での夕べ

2週間も過ぎてしまいましたが子供たちと2泊で出かけたスノーシューハイキング記です。行き先は夏山では何度か来ているエクラン中南部、ヴァルゴデマール地方。冬に来たのは初めてです。閉鎖期間で管理人さんはいないけど鍵が開いているので使える山小屋2軒を泊まり歩きます。


1日目の宿から900m高い位置にあるヴァロンピエール山小屋(2271m)に到着したのは午後3時半でした。昼食休憩と小休憩2、3度込みで約6時間かかりました。

ワクワクしながら中へ入る子供たち。アップダウンを数えると1000m近くになる高低差を重たい荷物でよく歩いてくれました。さて、小屋へは2階部分から出入りすることになります。しかしこのハシゴ、使いにくい💦


ではわたしも上がるとしよう・・・


入ってすぐは寝室のひとつでした。6人部屋だったと思います。サイトによると管理人さんのいる夏の期間のベッド数は39。冬季は寝室に鍵がかかっているところもあるので19人が宿泊可能なようです。ベッド数が多くはないわりに結構広い山小屋でした。


寝室は2階でしたので1階に下ります。食堂、台所、トイレがありますがトイレや台所の水道は使えません。ガス調理台は使えます。


早速薪ストーブを点けにかかる長男。
ところで食堂に下りてきて衝撃的な光景が・・衝撃的過ぎて写真撮るの忘れたのですがマットレスが1枚テーブルの上(上の写真の右に毛布が写っています)、もう1枚が少し離れた床に置かれて毛布や身の回り品が並べられていましたΣ( ̄□ ̄|||)
あ、誰かいるのね・・今お散歩に行ってるだけで😅どうやらふたり先客がいるようです💦


新聞紙、薄い木の板、薪の順に燃やしました。薪はおおむね乾燥していて順調に火が付きました。


薪ストーブにはいろんな種類がありますが、ここのは上に料理など温めることができる小部屋がありました。まだ点けたばかりでほんのり暖かいだけでしたので、昨晩雪の中に埋めていた夕食用の牛肉がまだ少し凍っていたのでここで解凍させることに。


おお。フランス文学のクラシック、ゾラの「ジェルミナール」。先客さんは山に来てこんなの読んでるんですね(@_@)


とか言ってると帰ってきました、先客さん。南仏から来られた二人の山スキーヤーさんでした。「いやーごめんね、勝手に寝室にしちゃって。誰も来ないかと思ってたからさ」


お二人が昨日の夕方到着してストーブに火を点けるとモクモクと黒い煙が食堂に充満したそうです。数日間雪が降ったあと誰も来ていなかったみたいで煙突に雪が詰まってたのです。まず煙を出すにも積雪で窓が開かない。窓の部分雪かきして、屋根に上って煙突をゾンデ棒(雪崩の中の人を探すための折り畳みの棒)でつついて雪を少しずつ取り除いたそう。全部で2時間かかったらしい💧その様子を写真で見せてくれています。 この人たちがわたし達の前に到着してくれてて助かった(≧∇≦)


日が暮れ始めました。外に出てみます。山小屋の屋根です。奥にあるのはヴァロンピエール峠。ここから1時間もかからないみたいなので到着してから登りたいな(子供たちが山小屋で寛いでいる間に)と思っていましたが、タラタラと山小屋まで登ってきて結構遅くなったし、一度暖かいところでのんびりしてしまうと今更出かける気にはなりません😅


夕日に照らされて赤く染まる山々。先ほどは左の部分に写ってる谷から上がってきました。


このエリアを代表する山、シラ(またはシラク Sirac、3441m)アルピニストにしか登れない山です。


山スキーヤーさんのひとりが出てきたのでしばらく夕日を見ながらおしゃべりしました。わたしが写真を撮っていると「撮ってあげるよ」と言ってくださいました。


日中は暖かかったけれど、一度日が暮れるとかなり寒いです。夏だったら30分や1時間空を見ているのですが、一度山小屋内に戻り30分後、暗くなる直前にもう一度出てきて撮ったもの。早朝や夕暮れ時の独特の青白く寒々しい空の色が好きです。


お月様が光り輝いています。この明るいお月様のおかげで昨日は日が暮れた後も歩きやすかったのです。


さて、小屋に戻ってサラミを食べながら夕食の準備です。スキーヤーさん達はチーズを小さく刻みながらおしゃべりしています。なんとフォンデュだそうですΣ(゚Д゚)しまった、やられた・・・わたしもちょっと迷ったんですよね。。また次回にやろう・・・


牛肉はかなりぶ厚いの2枚だったので薄くしました。


ジェットボイルや普通のバーナーも持ってきているけれど山小屋使用料も払うことだし(冬季はひとり8ユーロ)ガス台を使わせてもらうことにします。
インスタントマッシュポテト。一人用のを2袋持ってきましたが、一袋と水テキトー(外箱に適量が書いてあったけど忘れた)入れたところ、マズいっ、シャバシャバ過ぎです💦前に一度失敗してムラゴンブログ友リンコ母さんに「水は少しずつ様子を見ながら」と注意されたというのに・・学習しません。


ドキドキしながら二袋目をそこに入れて水はもう足さなかったら何とかイケる固さになりました(´▽`) ホッ・・・またポテトスープになるとこだった(;'∀') バターと塩を投入して出来上がりです。


お肉も焼きました。赤ワインも小瓶(写真左上)で持って来ました。いただきまーす\(^_^)/
 お肉とお鍋の間に写ってるのはこの数日前にここから結構近いエクランの山に行った(日帰り💦)ときに買って帰った地元のチーズ。クリーミーなブルーチーズでめちゃくちゃおいしい💕


スキーヤーさん達はジェットボイルを持っていたのですが、お鍋を置くためのサポートの金具を持っていません。日本ではジェットボイルとセットで売られているようなのですが、フランスではなぜか別売りなのですΣ(´∀`;) 貸してあげて大変喜ばれました。お鍋は山小屋のものです。お礼にフォンデュ味見させて下さいました(^▽^;)
ところでピックも持ってきてなくてフォークで代用されていましたが、フォークにもチーズが絡まり食べにくそうなので見かねて😅ピックを貸してあげました。わたしたちはマシュマロ焼き用に持ってきていたのです。


はいはい、これですよ~~(≧∇≦)


食後、ストーブの周りでみんなでのんびりしているとなんと男女ふたりの山スキーヤーさんが到着( ゚Д゚) 午後の出発で6時間ぶっ通しで登ってきたそう・・・「小屋の灯りが見えたときはホッとしたわ」と女性スキーヤーさん。


もう一度小屋の外に出てみます。お月様が明るくて残念ながらお星様はあまり見えませんでした。


女性スキーヤーさん(写真)はカンヌの方。南仏を代表する山塊メルカントゥール国立公園にとても詳しかったので色々聞かせていただきました。
わたし達も男性スキーヤーさんと同じようにマットレスや毛布を持ち込んで台所で寝ました。2階部分までストーブの熱は届かずかなり寒かったので・・・もちろん翌朝元通りに戻しておきました。



3日目に続きます♬

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