フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

「本日の頂上」へお手軽スノーシューハイキング

先月後半は晴天続きでいっぱいお山に行ってしまいました。ピッケルを忘れたため行きたかった頂上は無理そうだったことに加え、この日はバカンス時期の日曜ということで大・交通渋滞が予測されていました。実際現地に来てみるとまだ8時前だというのに既にスキー客(方角からしておそらく帰る人たち)の車がぼちぼちと見られます。
駐車場から歩き出すとともに近い目で景色の良さそうな適当なところを探して「本日の頂上」にしてしまおうと思います。


谷というか、川が流れている(雪の下ですが)窪み的なところを少しずつ登ってきて、左手の稜線で一番高くなっているところを目指しました。元々行きたかったのは稜線の一番奥の3100m台の頂上です。最後が急斜面なので今日のような気温が高くザラザラと砂のように崩れる古い雪のときは滑りやすそうで確かにアイゼン、ピッケルが必要でしょう。対してこちらはそう急ではありません。


頂上まであと少しです。4人組のスキーヤーさんのうちふたりが既に山頂に着いているはずです。彼らはわたしが登ったように稜線から登らずにスキーは担いでもっと急な斜面を直に四つん這いで登っていましたΣ(´∀`;)


あとのふたりは登る気がないみたいで峠(2639m)でじっと待っています。後で地図をよく見るとこの峠も山スキーのコースとして手持ちのハイキング地図に線が引っ張ってありました。この人たち以外のトレースはなかったから気付きませんでした。地図上の山スキーコースは「山スキーをするのに向いています」くらいの意味で、トレースがあることが多いけど、夏山コースのように実際に道になっているわけではありません。


おおっ、ひとりのスキーヤーさんが滑り下りてきました。・・って、あれっ、スノボーでした。珍しい・・・


わたしの姿を見つけてそろそろと滑り下りてきてくれました。か、カッコいい・・・


あれ、君スノーシューなの?根性あるね!と( ̄▽ ̄;)
いや・・スキーできないだけなんですよ。。


ふたりのお友達のところにすぐに合流されました。


右手の景色。きれい✨タマラン~~(≧∇≦)


もうひとりも下りてくるよね・・と思いつつも姿がまだ見えないのでぼちぼち登り始めました。


お、姿が見えたっ!


シャーっと下りてきました。こちらの方はスキーです。この方も立ち止まってくれて少しお話しました。峠の反対側にある村から車でわたしと同じパーキングまで来て、ここから村まで滑り下りていくそうです。車は他の人の車に乗って取りに行く、と。車だと15分ほどの距離です。色んな楽しみ方があるんですね。


あっという間に下りていきます。


先ほど登ってきた谷が眼下に。


もう少し~~(ゼーゼー・・)


つ、着いた~~(ゼーゼー・・)


「本日の頂上」\(^_^)/
コット・プレン峠の隣の2677mの地点。特に山頂というわけではないので地図上に標高は載っているものの名前はないみたいです。残念(;´・ω・) 駐車場から単純計算で700m登ったことになります。元々行きたかったお山が高低差1150mほどだったことを思うとかなりお手軽な妥協コースになってしまいましたが、稜線上で景色はいいのでよしとしましょう。


下を眺めていると、湖の形が見えています。最終駐車場(多分冬は除雪されていない)から15分くらいで来られるお散歩感覚のハイキングコースで次男と昨秋に来たことがあります。駐車場から近いので夕方にしか出発できなかった時のテント泊にもってこいかな~って思って下見に行ったのでした。どうってことない湖でしたけど正面に立派な山が揃っているので景観は良かったです。


まだ10時台なんですが(^^;) ここでコーヒー休憩したらあとどこでご飯食べたらいいのか分からないので(駐車場??😅)もうランチにしときます。まぁワンパターンですけど(子供たちとの2泊ハイキングのときはもっと豪華だったのに)ひとりだとこんなもんです。インスタントスープにチーズ、パン。プチトマト。


最近サラミの代わりによく生ハムを持ってきます。どっちも大好き😻薄いのが6枚なので食べきりサイズ?ということで。


チーズはちょうど食べごろのルブロッションチーズ。1か月前にアラヴィ山塊の農家で5つ買ったうちの4個目(の4分の1)です。初め若すぎていつもみたいにおいしくない。。と子供たちに不評だったのですが(スキー客が多いシーズンでよく売れるので若いのしか残ってなかった)、1か月アパートの地下カーブに置いていい感じに熟成されました💕


時間にあまり余裕がないので(渋滞が怖くてできるだけ早くに駐車場に下りたい)おやつにしようと思ってたお菓子をデザートとしてここで食べちゃいます。マドレーヌとブラウニーです。


荷物を詰めなおしてこのきれいな景色の稜線にお別れです。さて・・どこから下りるか…


自分が登ってきた方向はこれ。この後もう少し左側に回りますが、結構急だ・・・でも登ってきたからには下りれるでしょ?と一歩二歩と足を踏み出したのですが・・マズいっ💦お日様で表面が融けてきて先ほどよりもさらに砂のようにズルズルと滑ります。これはかなり怖い・・・


じゃあ、こっち??傾斜はあるけど岩々やデコボコなど全くないので、「アレ」で下りることができそうです。


「アレ」とは尻スキーのことですよ( ̄▽ ̄;)
ただし、今ちょうど谷底の真下の辺りを山スキーさん達が通っているところです。この人たちが行ってしまってからにしよう・・・「スノーシューの人が滑落している」と勘違いされて助けにでも来られたら困ります。


皆さんが通り過ぎてからしゃーーっと一気に滑り下りました。怖かった斜面、一件落着(´▽`) ホッ


あとは消化試合も同様。消化試合にしては心地の良いきれいな景色の中駐車場へと急ぎます。ガリビエ峠道路と交わる地点まで来ました。これは道路の小さな橋。谷ですので、真ん中を川が流れているのです。奥の遠景に見えているのはブリアンソネ地方の最高峰、ロッシュブリュンヌと、イタリア側に山頂がある「南仏のモンブラン(とわたしが命名)」モン・ヴィゾ。


下りていく山スキーヤーさん4人組に抜かされましたが、登っていかれる人ふたりともすれ違いました。一人は若い女性、もう一人は年配の男性(上の写真)でした。山スキーヤーは朝に行動することが多いので(山頂でご飯、なんてせずに下りるの早いからお昼には既に駐車場😅)珍しいなと思いました。地元の方でしょうか・・・


かなり雪が融けてきているのが分かります。年末に来たときは草なんて見えているところはほぼゼロでした。


上りではもっと右側の川よりも高いところを歩きました。全く同じところを歩くよりは、少しでも違うところから、と川に近い位置を通りました。こちらにもスキーヤーさんのトレースはあるので通れるのに違いありません。


道路が見えてきました。前回はオレンジの線のように帰ってしまって最後痛い目に遭ったんですよ・・・


☟これ

駐車場と・・限りなく近いんですがちょっと違うミニ崖みたいなところに到着してしまい下りるのに苦労したのでした。
今日は騙されずに( ̄▽ ̄;)左側の平たいところをそのまま進みますよ。


はい、駐車場に帰ってきました。なんとまだ1時を回ったばかりです♪
しかし大盛況です。車がいっぱい停まっていて、外国からの車もちらほら。ドイツやベルギー、イギリスが主ですが、わたしの車の前にはスロベニアナンバーでした。


ふと前後に停まってる車を見ると案外中に人がいる車もあって、お昼寝してたり(スロベニアナンバー)おしゃべりしてたり( ̄▽ ̄;) 
山スキーヤーさんの車ばかりかと思ったけど、景色はよいしポカポカと気持ちが良いので単に休憩してるだけの車もあるのかもしれません。


さて、渋滞がなければ2時間半の道のりです。まずはロータレ峠を通ります。


駐車場にはかなりの車が停まっています( ゚Д゚)


峠を越えた後もしばらく絶景が続く道路です。山歩きやスキーをしなくてもドライブだけでも十分に楽しめると思います。夏はしかもロータレ峠から出ているガリビエ峠道路もオープンしているので2600m台の峠(国内4番目の標高の峠道路)からの美しい景色を堪能できるのです。除雪作業をはじめ、管理が大変だろうにこれらの峠道路に通行料金がいらないのはありがたいなぁといつも思っています。


最後の1時間弱は高速道路です。グルノーブル周辺の幹線道路から。

晴天の気温の高い日が続いていて大気汚染が💦
ヴェルコール山塊がかすみまくりです。


こちらはシャルトルーズ山塊。ぼんやりとしか見えていません・・
晴天&暖かい日が続いていた時期、車は高速を20キロ減で走るようにとの指示が出ていました。
結局、早くに帰途に就いたのが良かったのか、いつもの日曜日以上に道が混むことはなく4時には無事うちに帰ることができました。晩御飯に友達を招待していましたが、何の支障もなく準備して迎えることができました(*^^*)

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