フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

1年前のリベンジ!INタイユフェール山塊

今月初めの日帰りハイキング記です。
目的地の山頂に到達できるかどうかにそこまでこだわる方ではないのですが、行けそうで行けなかった場所がその後しばらく気になるのは事実です。


昨シーズンの後半にニ度目的地に定めたにもかかわらず二度とも到着することができなかった山頂があります。比較的近場の類になるタイユフェール山塊のグラン・ガルベール(2561m)です。
2月に友達が行き先を決めて出掛けたスノーシューハイキングでは山頂に向かう途中、確かあと200mくらい高低差を残したところで山頂付近が雲に覆われてきて晴れそうになかったので引き返しました。
4月には一人で別の駐車場から(そのときは特にリベンジ的なつもりはなかったのですが)グラン・ガルベールまで行けるかな♬って歩くつもりが道路の除雪が進んでおらず、えらい手前から林道部分を思いっきり歩かされてヘトヘトになり山頂はおろか麓にもたどり着きませんでした。あまりに不可能だったので「惜しい!」とはならず、単に「めちゃくちゃ疲れた(11時間くらい雪の中歩いたうち7時間が林道&森)」という印象のイケてなさ過ぎるハイキングでした。


なので、その駐車場方面への道は懲り懲りなので別の駐車場からの出発です。昨年2月に友達と来たのとほぼ同じコースで行くつもりです。
既に3台の車(@_@) 2台はフロントガラスの霜のおり方から一晩中停まっていた感じですが、一番奥のは今朝来た車のようです。


標高1280mになります。


通行止めになっている道路をしばらくは歩きます。雪のない季節だともう少し上まで車で行くことができるようです。


雪はこのあとすぐにありますが、踏み均されて固そうなのでスノーシューはしばらく必要なさそうです。


遠くにエギーユ・ダルヴ(3514m、左のふたつ)とエギーユ・ソサス(3361m、右)。前者はアルピニストにしか登れませんが、後者は高低差1600mほどになるものの装備なしでも登頂が可能ということでできればこの夏にでも挑戦してみたいと思っている山のひとつです。


フランスでは2月後半めちゃくちゃお天気が良くて、どこの山もかなり雪が融けてしまったようです。ここも昨シーズンの2月に来た時よりも雪の量がだいぶ少なく思われます。


日当たりの良い斜面は特に山肌がむき出しになっていて4月5月の山のようです。


エギーユ・ソサスの右隣に姿を現してきたのはさらに少し高いエギーユ・ド・ゴレオン(3427m)。これもここ最近氷河が後退してきたことでアルピニストの装備がなくても登れるようになったと聞きます。ぜひ登ってみたいものです。


グランド・ルース山塊。最高峰は3465mで氷河もいくらか残る山塊です。


最終駐車場を通過した後もしばらくは林道になっています。2週間以上雪が降っていなかったのですが、この1~2日前に久しぶりに少し積もったようでこの辺りから一部山肌に新雪が残っていました。この辺りまで来てもまだ雪は固いのでスノーシューはザックに引っ掛けたまま歩いています。


ようやくお日様が出てきてました。


日向になって嬉しい♬暖かさが違います(*^^*)


新しい感じの足跡があります。スノーシューやスキーなしで靴のままで歩いてる方1名とワンちゃん1匹。駐車場で1台だけ今朝来たっぽい車がありましたが、その方でしょう。


3つ目くらいの看板です。ここで林道をこのまま行くか斜面を上がって行くかの選択になります。夏山コースの看板ですので、冬に雪があると都合の悪い(歩きにくい、道の形が見えなくて分からない、雪崩の危険がある等)こともあります。


ここを見る限り雪はほとんど残っていないので雪崩はさすがに大丈夫そうですが、もっと上に雪がたくさん残っていて通りにくい場所がないとは限りません。少し迷ったのち、このまま林道(っぽい太い道)をもうしばらく進むことにしました。昨シーズンに友達と来たときはこの斜面から登り始めたら雪が多すぎて道が見えなくてどう進んでよいのか分からなくなり、下りてきて太い道を進んだのでした。


どちらからでも行けるのです(^^;)トレースもある(でもあんまり面白くない)太い道を引き続き進みます。


雪崩があった場所でしょうか。跡は見られませんが雪崩にへし折られた木のようです。


滝のように雪どけ水がザーザーと流れている岩壁。去年通った時はガチガチに凍っていました。


木の枝の融けかけの氷がアクセサリーのように美しい💕


見えにくいかと思いますが、下半分ほどに薄っすらと虹がかかっています。


200mほど登ったあたりで足がかなり沈むようになってきたのでようやくスノーシューを履きました。スノーシューを付けている最中に二人組の中年男性の山スキーヤーに抜かされました。


標高の低い辺りは雨だったのかもしれませんがこの辺りからは新雪がそこそこ積もっていました。うさちゃんの足跡と小さなもみの木がファンタジーな一角(^^;)


川を越えます。最近の陽気でかなりの雪が融けたのでしょう。川の流れが春の終わりや初夏のように力強いです。


太い道から森の中に入っていきます。先ほどのスキーヤーさん達のトレースやもっと古いトレースもあるのでついて行きます。


しばらく見ていなかった降りたての雪景色にワクワクします。同じ雪景色でも、木が雪を被っているかどうかで雰囲気がだいぶ違います。木の枝に薄っすらと積もっている雪は日当たりが良ければすぐに融けてしまいます。


もう今シーズン何度も見られないと思うので木々の間を歩きつつ新雪の木々をじっくりと眺めます。


山の中腹(2056m)にあるタイユフェール山小屋の案内看板が。去年もここを通りました。その時は右の小さな看板だけでした。きれいなものは新しく付け加えられたようです。
だって・・これですよ💦☟

101H??タイユフェール山小屋まで101時間!?
・・・ではなく、お皿とフォークとナイフ、それにベッドのようです(;゚Д゚)
ヘタ過ぎるΣ( ̄□ ̄|||) ・・・で、新しい(分かりやすい)看板付けたのに古いのも置いたままってどういこと??


去年はこの看板のほぼ真上に登っていったんですよ・・・
こんな風に☟

完全にどうにかしてる人の登り方です💦
これも去年の写真☟

そのあとこの急斜面をトラバースしつつ登るのを非常に嫌がってた友達( ̄▽ ̄;)
雲海がすごくて幸せな気分につつまれました。
さて、今月初めのお話に戻ります。


友達ほどではなかったにしても、わたしも登りにくかったのを覚えているので直に登らずにぐるりと遠回しつつ上がっていきます。この方がなだらかでずっと登りやすい(^▽^;)スキーヤーさんのトレースがこの辺りにもあります。


あ、見えてきたっ!
これはラ・ピラミッドという山塊2番目の標高になるお山です。その名の通りピラミッド型をしています。何とも安易な名付け方です・・・(;^_^A


岩の多いこの辺りはスキーヤーさんも困っておかしなところを歩いてはUターンしたり、という苦難のトレースがありました。スキーってかなり長いからやはり登りにくいんでしょうね。二人組のトレースのうち、一人の方はスキーを外したみたいで靴跡にチェンジしており、もう一人の方は意地でも!?スキーで登ったみたいで四苦八苦しながら岩々の間を通って行かれたトレースがありました。スノーシューは少しましかもしれません。


標高は2000mに近くなってきましたが日当たりの良い急斜面には雪はほとんどありません。昨日一昨日に降ったらしい雪がうっすらと残っているのみです。


ラ・ピラミッドと小川。


エギーユ・ダルヴ(左端)からエクラン北部(右)まで見晴らしが良くなってきました。


そろそろ平たいところに到着しそうです。


ローズヒップがきりりと。


先ほどからと同じ小川ですがジグザグ上がるため2度3度と越えることになります(^-^;


スキーヤーさんの大きなジグザグのトレースがありましたがスノーシューだと直に登るの方が早いです。


振り返って。その出っ張りをもっとずっと左側に登っていった方向に今日の目的地のグラン・ガルベールがあります。頂上は写真には入っていません。じゃあなんでこんな方向まで来たかといいますと。。


あ、あったあった(^O^)/
屋根が見えるでしょうか。


ラ・ジャス羊飼い小屋(標高2010m)、泊まりたい候補のひとつの避難小屋なんです(≧∇≦)  麓の村が管理しており2年前と3年前に通りががって覗いたことがあります。昨年工事をしたらしいのでどんな様子か見てみたいと思っていたのです✨どれどれ、と近づいてみると・・・


あれ~っ、スキーがいっぱい立て掛けてあります。よく見たら小屋の前には服が乾かしてあるし・・・中に人が何人もいるみたい。駐車場に昨日から停まってた停まってたっぽい車2台、この人達かも。「お邪魔しま~す」とか言って見に行く勇気はなし(;´・ω・)。。仕方ない、帰りに元気だったらまた遠回りして見に来てみるとするか。


・・・ということで避難小屋を後にします。無駄に距離を歩いてしまった・・・


ちなみに去年友達と来たときはこんな風に歩きました。ピンクの丸は経由したタイユフェール山小屋。今日は谷底から写真右下の木のない平たい辺りにまず登ってきてから今いる場所まで来ました。


この辺りには「ロバとハイキング」という企画!?のコースがあるようで看板がいくつか立ててあります。ロバでも歩きやすいなだらかな場所を通るようになっているみたいです。ロバ貸し業者でもあるのでしょうか。


またひとつありました。普通のハイキング案内看板はほとんどないというのに💦


キツネかな・・・?


唐突にケルンが(;'∀')
みんなが「ここにはこれしかない」山頂を目指すような場所ならまだしも色んな山頂や湖に向かうことができるエリアなので、どこ行きのケルンなのかが分からずちょっと意味不明💦


グラン・ガルベール方面に戻ります。問題は間が軽く谷っぽくなっているのでできるだけ浅い場所(アップダウンが少なくて済む)を探そうと思います。確かタイユフェール山小屋の辺りがアップダウン少なかったんじゃ(去年のうろ覚えの記憶)?山小屋を探します。


あったあった、確かあの真下らへんがなだらかだった気がします。。


谷に近づいていきます。


この辺りが一番アップダウンがましっぽいかな・・・と目星を付けて反対側の斜面に渡ってきました。


こちらはキツネではなくてわたしの足跡。


登っていく斜面。‥てか急すぎて登れなかったのでトラバース気味に登りましたがそれでもズルズル滑るのでゆっくり慎重に登りました。怖いところはほとんどないコースでしたが例外的に緊張感を強いられる数分間でした(;´Д`)


スキーヤーさんのトレースはとっくにないので適当なところから登ります。


石ゴロゴロ出っ張り地帯&結構急になってきました。


平たいところに到着(´▽`) ホッ あとはこのまま緩やかな斜面になるようです。


雪は適度に硬くてあんまり沈みません。


なだらかな山であるグラン・ガルベールにはいくつかの登り方があるようですがこれは広い台地の一番端っこを歩くパターンです。このように右手の景色を楽しめる登り方だと思います。


しつこいですけど💦去年の写真、大体同じところを歩いてこの辺りでストップしました。☟

雲海きれい~とかいってるうちにわたしたちも飲み込まれてきて景色も楽しめなくなったためランチのあと引き返したのでした・


わ~い、モン・ブランが顔を出し始めました😻



さて、本当にリベンジなるのか・・!?後編に続きます。

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