フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

フランスの介護タクシー(&オスのアイベックス)

町でよく見かけるけど、自分が両足首を骨折するまでは一度もお世話になったことがなかった介護タクシー。目立つのは救急車と同じストレッチャーごと乗車するものですがVSL(véhicule sanitaire léger)と呼ばれる小型車もあります。
2週間半入院したグルノーブルの病院から自宅へ搬送されたとき、それに先日市内の病院の救急に診察してもらいに行った時の往復に利用しました。


介護タクシー内。これは10日ほど前に救急からうちに帰るのに乗せてもらった車両です。病院が手配してくれ料金は医療保険から下りるので請求されることはありません。ただし、行きはその病院の書類(証明)がないため前払いしました。必要な紙を保険に送ったら払い戻されるのですが、これが結構高くてびっくりしました。復活祭の日だったので祝日料金だったこともあり、数キロ先の病院までが100ユーロちょっとです。


昨日はレントゲン撮影に行かないといけなかったのでまたこの介護タクシーを利用しました。保険から払われるとはいえ、うちから2km弱の病院までの往復がなんと・・・

137,50ユーロ(約17000円)!?
ぼったくりとちゃうのって思うでしょう?で、あとから医療保険のサイトで公式な料金を調べました。市街地内での移動の基本料金57,37ユーロ+(kmあたり2,19ユーロ×2)+5km以下の場合の割増料金7ユーロ、が片道なのでそれを2倍すると、まさに137,50ユーロですΣ(゚Д゚)


ま、それは仕方ないとしてこの看護タクシー会社ですが、昨日のレントゲン撮影に行くのにあたり、わたしのかかりつけ医さんの紹介で予約しました。
先日、救急に行くことになった時には既に昨日の予約を済ましていたので、それなら同じところにしとくか・・と電話したのですが、向こうが「14時に伺います。でもちょっと早く行くかもしれないです」というので付き添いの長男と10分ちょっと早い目にアパートの下の歩道で待っていました。


時間になっても現れず、やって来たのは14時15分でした。特に謝っても来ないけど、診察と違って時間が決まっていたわけではないから黙っていました。帰りは病院が手配してくれた別の会社のタクシーで帰りました。


そういう訳で、昨日のレントゲンに行くのにも「ちゃんと時間通りに来てくれるのかな」と不安だったのですが、インターホンが鳴ったのはなんと約束の時間の40分前Σ( ̄□ ̄|||)
「随分と早いですね?まだ準備できてないですけど」「いいですよ、待ちます」・・・
病院が近いこともあり予約の時間よりも50分も早く着いてしまいました。うちでのんびりしておけたはずの時間を待合室で待たされるのかとガックリしてると、運よくレントゲンの予約に余裕があり10分ほどの待ち時間で診てもらうことができました。付き添いには次男が来てくれました。


来週診察があるので、それに先駆けたレントゲン撮影でした。日本だときっとレントゲンも診察も同時にやってもらえるんではないかと思いますが、フランスでは入院中や救急で病院を訪れた時を除くと大抵は別々の予約になります。面倒くさいです・・・


帰りは行きと同じタクシー会社が来てくれましたが、30分以上待たされました。

行きと違うえらい大きな車が来て、寝台もあるのですが「車椅子のまま乗れますから」と空きスペースに乗せられました。何かで固定しているわけではないので、車椅子のブレーキをかけていてもカーブするときにススーっと滑り反射的に手を壁について止めましたが、下手すりゃ固定器具やギブスの足が壁にぶつかっているところです。ドライバーの男性と女性乗務員という二人組で女性の方はわたしの後ろにいましたが(写真右下に足が写っています)書類を書き込んでいて支えてはくれていませんでした。これでさすがに「まずい」と思ったのか、そのあとは車椅子に手をかけてくれていました。


その時はあれよあれよという間に乗せられてそのまま数分間でうちまで着いたので(しかも道を間違えられかけたので説明しなきゃならなかったり)、言われるままでしたが後から考えると車椅子を車両に固定させていないのもどうかと思うし、乗務員が立ったまま乗っているのも危ない話です(・・;)


来週病院に診察に行くのにもここを予約していたんですが、さすがにあかんやろ…ここ💧と一度うちに帰ってから電話でキャンセルして他のところを代わりに予約しました。逆切れされると嫌なので「診察の日が変るけどまだ未定」ということにしておきました(;^_^A
ちなみに先日の救急からの帰りに病院からの手配でうちまで利用した会社(最初に載せた写真のカードもそこのもの)にお願いしました。


先日はお山のスター、愛しのアイベックスの写真を何枚か載せました。メスや子供の写真ばかりでしたので今回はオスの写真です。アイベックスは単独行動もありますが、グループでいる場合たいがいオスはオスばかりで集っています。


ヴァノワーズ国立公園、2015年7月
若い2匹のオスのアイベックス。子供たちと3人で山小屋泊で周回ハイキングをしていて2日目の朝に出会いました。


フィズ山塊、2017年2月
普段ほとんど行くことのないスイス寄りのオート・サヴォア県のお山でスノーシューハイキングしました。目的地のテット・ド・モエード(2459m)に向かう途中、日当たりの良い雪の融けた斜面に若いのや貫禄あるのやら色々混じって7、8匹日向ぼっこしていました。


ベルドンヌ山塊、2018年10月
ベルドンヌの中でもあまり人気のないエリアらしく、道も荒れてはっきりしないし駐車場付近で散歩中の地元の男性に出会った他は誰ともすれ違いませんでした。その代わり、アイベックスはこのオスや、帰りにはメスや子供のグループを見かけました。


ヴェルコール山塊、2017年7月
カメラが壊れていた時期で携帯でしか撮れなくて残念・・・


セルス山塊、2017年8月
セルス山塊最高峰、グラン・ガリビエ(3228m)に登る最中のテルミエ峠(2876m)から少し上がった場所です。谷を挟んだ向かいのエクラン国立公園の4000m前後の雄大な山々をバックに大勢のアイベックスが寛いでいました。


ヴェルコール山塊、2018年8月
奥のグランド・ムシュロールを含む周回コースを歩いていて出会ったアイベックスのオスの大群。その前の年に来た時もこの辺りでオスをたくさん見かけました。その時はオス同士が角で一騎打ちをしていて(勢力争いでしょうか)、周りをぐるっと別のオスが見守っていたのは忘れられない光景です。


以下2枚はメスのアイベックスで、上の写真と同じ日に撮ったものです。前回のメス子供編で入れ忘れたのですがお気に入りの写真なのでここでついでに載せます。


ヴェルコール山塊の特徴である白い石灰岩。こういう直角みたいな岩壁も得意なアイベックス達、肉球が特別に発達しているそうです。



最後まで見ていただいてありがとうございました。

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