フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

モン・スニ峠で幻のチーズ

湖畔でのピクニックでチーズフォンデュを食べた後は、峠道路を谷まで戻ります。
おっと、その前に・・・


峠の手前に気になるものがありました。…って十字架じゃありませんよ(^▽^;) 
たまたま駐車スペースに立っていた十字架です。


こちらです♪


チーズ農家の看板が出ていたので、入ってみることにします。


薄暗くこじんまりとしたブティックです。
おっ、中央にある高さのあるチーズ。これはとても生産量が少なくて入手困難なことから幻のチーズと呼ばれている「ブルー・ド・テルミニョン」(テルミニョンは村の名前)または「ブルー・ド・モン・スニ」です。現地でもたまにしか見かけません。
今ではたった数軒の農家によって標高2300m以上の放牧地で6月から9月の放牧期間のみ作られていて、年間生産量は数百個という貴重なチーズです。


間もなく女性が奥から出てきたので、早速切ってもらいます。
残念ながらチーズはかなり若い感じだったので小さめに2切れだけお願いしました。
それにトム・ド・サヴォアも少し切ってもらいました。明日、農協に寄って帰るつもりなので控えめに・・・(;'∀')


うちに持ち帰ったブルー・ド・テルミニョン👇

ほろほろと崩れやすいチーズです。ほんの少しだけ青カビが出てきていますが、通常のブルーチーズはペニシリンを注射することに寄って青カビの繁殖を促すのに対し、このチーズが自然に青カビが発生するのを待ちます。結果、青カビが出ないことも時々あります。
これは少し出始めているので丸のまま置いておいたなら、青カビが広まっていったことでしょう。
通常このチーズは最低4か月間熟成されるのですが、今年の6月に作られたにしてもまだ4か月経っていません、若過ぎるはずです。もちろんそれなりに美味しかったけれど、あと1~2か月後だったらもっと味わい深くなっていたはず・・・と思うと残念なような。
逆に翌年の夏にはもう売り切れていて買えないことがほとんどです。


ピクニックをした湖の辺りは無風でしたが、峠やこの農家の辺りはかなり風が強いです。
カイトをトランクに積んでいるので子供たちがやりたいと言い出しました。


道路の向かいの斜面を駆け上がっていきます。平たいところをようやく杖なしでよっこらしょとボチボチ歩けるようになったわたしにはとても無理(;´Д`)
車の中で15分ほど待っていました。


さて、凧揚げができて子供たちも満足したところで次の目的地に向けて出発です。
モン・スニ峠から下りる途中の景色。


谷間の最後の村、ボヌヴァル・シュル・アルクの駐車場にイギリスナンバーのポルシェが8台停まっていました。特別珍しいモデルはなかったけど、車好きの次男は車から降りて写真を撮っていました。


マスクを被ったメキシコ人レスラーのようにお顔が白いアボンダンス種の牛さん達が寝そべっています。


「ヨーロッパで最も標高の高い峠道路」イズラン峠道路に入ります。


少し上った地点。ボヌヴァル村が小さくなっていきます。


他の峠道路同様、サイクリストさんに多く出会います。今年のツール・ド・フランスでは7月26日の行程にイズラン峠が組み入れられていました。ただし、峠の先のヴァル・ディゼールの町周辺で大量の雹が降り、土砂崩れも起きてその日の行程は途中で中止になるという前代未聞のハプニングが起きたのでした。


この辺り、好きな部分です


ハイキングしている気分になれる広々とした谷。


ほんの少し雪渓が残っているところがありました。


放牧の羊さんおりーの・・・


牛さんおりーの・・・


間もなく峠に到着です。


イズラン峠。記念撮影をするバイカーさんやサイクリストさんたちで賑わっています。
長男は来るのが初めてでしたが、次男は来るのは3度目、自分で運転するのは2回目になります。
出発前に行程を説明していたのにあまりちゃんと聞いていなかった長男は峠の看板を見て「えっ?なに?2770mってめちゃくちゃ高いやん💦💦」とびっくりしてました(-_-;)



夕方編に続きます。
お付き合いいただきありがとうございました。

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