フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

友人Dさんと避難小屋の夜

山友達のDさんと、今年初めての雪景色の中を1泊ハイキングしたときのお話です。
日が経ってしまい、もう1か月も前のことになってしまいました。


避難小屋までもうすぐ、という場所で撮ってもらいました。
山スキーが大好きなDさんとわたしですが、この時は一見真っ白なものの、下地となる雪がなかったので表面的に20センチほど積もっただけで、スキーをするには全然足りない量でした。これを書いている12月初めの今ではわたしは既に3週末連続、Dさんも先週末、シーズン初の山スキーを果たしています。


わたしは初めて来る場所です。
Dさんは他の山から下りてくる途中に通りがかって、良さそうだなと目を付けていた小屋だそう。


煙突から煙がうっすらと出ており、既に先客がいることが分かりました。
避難小屋は、ヒュッテ(営業山小屋)と違って予約できないため、小屋の状態や宿泊客が何人いるのか、というようなことは行ってみるまで分からないスリリングさがあります。
最悪、何らかの理由で閉鎖されているというようなことだってあり得るので、周りに第2希望の小屋があること、または駐車場まで下りられる時間的な余裕があることが好ましく、「念のため」テントを持参で登ってくるハイキング客もあります。


この小屋からだと、徒歩1時間半くらい(雪がなければ1時間ちょい)で行ける別の避難小屋もあるので、万が一満員過ぎたりしたら、そちらに移動しよう、と言いつつDさんとドキドキしつつ、中に入りました。
「ボンジュール!」


案の定、数人のハイキング客がテーブルを囲っておしゃべり中でした。
寝室になっている屋根裏には若い女子がふたり。合計、8人の先客がいました。
この小屋はマットレスが10枚あるので10人か、詰めたらもう少し泊まれるでしょう。
つまり、滑り込みセーフということでしたε-(´∀`*)ホッ


最近修理されたばかりらしい(先客の一部は常連らしく詳しかった)薪ストーブ。
避難小屋にある薪ストーブって、ちゃんと作動しないことも結構あって、寒い思いをするんですが、ここのは完璧でよく暖まりました。小屋の建付けも良く。隙間風も入って来ません。


薪や、火種になる小さな枝もそこそこあります。
屋根裏にいた若い女の子二人は「薪がないと辛い」と、いくらか背負って登って来たんだそうです。素晴らしい✨


食器や鍋などの調理器具も揃っていました。
わたしは使った後に洗うのが面倒で(水道はありませんし、水が冷たいときれいにならない)、持参したものを使うため、お世話になることはまずありません。薄汚れていて、使う前に洗わないといけないことも多いですしね(;^_^A


先客の8名は、2人組と6人組でした。その6人というのも、登山クラブ的なもので集まったメンバーらしく、全員が友達というわけでもないんだそうです。
でも、そんなことは関係なく、一瞬で前からの知り合いかのように仲良く団らんができてしまうのが、山小屋の面白いところです(#^^#)


避難小屋の入り口から見える夕焼け・・・のおしまいの空。
雲の多い一日でした。明日はもう少し晴れるようです。


登山して避難小屋に泊まりに来る人にしては珍しく、ポロ葱とかニンジン持参の男子が😂


わたし達は、チーズとかパンとかサラミとか。
定番の山っぽい面々を出してきました。
奥はDさんが持参したアルザスの白ワイン。
6人グループは、赤ワインを専門の袋で持って来ており、わたし達にも分けてくださいました。


わたし達はいつも通り😅インスタントスープとパスタ。
いつもと違うのは、ここに登山道の最初らへんで見つけたシャントレル(茸)をインしたことです✨香り高く、一ランク上のお味になりました。


星座好きなDさんが、グループの女子に色々説明してあげていました。
わたしは寒いのが嫌いなので、適当に切り上げて屋内に(;^_^A


みんな面白い人たちで、半端なく盛り上がる宴会・・・
鍋にはポロ葱、ニンジン、ハム入りのパスタ。
作り過ぎた~!とわたし達にも分けてくれました。


マンドリン持参の兄さんが
即興で弾き語りを始めました。
楽しすぎる(≧∇≦)


ちょっとでも雰囲気をお伝えしたくて、10秒ほどの動画を貼り付けます。
👇

避難小屋での一夜
楽器持参で登山なんて、楽しむ気、満々ですよね。
カッコいいです(*´▽`*)


わたしとDさん、女子二人組は早い目(と言っても11時くらい)に屋根裏に上がり、他の人たちはもうしばらく宴会を続けていました。
Dさんは階下の喋り声が気になって中々寝付けなかったそうですが、わたしは疲れていたのか、速攻寝ちゃって、夜明けに一度目が覚めたくらいで本当に良く寝ることが出来ました。
ちなみに、冬用シュラフだったし、小屋に隙間風もなく夜遅くまで薪ストーブを焚いていたせいか、全く寒い思いをせずにすみました。


2日目に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。

友人Dさんと初雪一泊ハイキング

既に「速報」として、今シーズン初滑り報告もしているのに今更感ですが、初スキーの1週間前の週末に雪景色の中ハイキングしたときのお話です。


まずは土曜日の朝、前夜から友人Dさんが戻っていたお山地方のご実家に寄せてもらいました。
2回目の朝食(うちでも食べてきているので)をガッツリいただきます。


ハイキングは昼からで、午前中は自転車というのはDさんと過ごす週末でほぼ定番になりつつあります(;^_^A


標高1000mちょっとまで登る丘陵地ライドでした。


Dさんと愛車。
この日は1日中曇りの予報でしたが、朝サイクリングをした方面だけ、奇跡的に晴れていました。


朝のお手軽サイクリングの記録
👇

距離が39㎞、獲得標高1024m、走行時間は2時間23分でした。
この後、Dさんのご実家でお昼ご飯をご馳走になりました。


真っ黒なのは、「死者のトランペット」というホラーっぽい名前の付いたキノコのソテー。キノコ採り名人のDさんが地元の山で見つけたものです。
奥のアンディーブにはフレッシュチーズが乗せてありました。
チーズはわたしからの手土産。先日、サイクリングの帰りに買ったボーフォールです。


鴨のささ身のソテーと、お野菜のキッシュ。
とってもおいしく、しかも自転車の後でお腹が空いていたので、ガツついて2度もお代わりしてしまいました(^▽^;)


昼食後、1泊ハイキングのザックを準備してDさんの車で出発しました。


小さな村をいくつか抜けつつ標高を上げていきます。


1時間弱で駐車場に到着しました。
もっと近くにも、ハイキングできる場所はいっぱいあるのですが、この日はDさんが以前から目を付けていた避難小屋に泊まるのが目的です。
出発前に、地図でルートを説明してもらいます。


初めは林道をしばらく歩きます。


年季の入った看板。


林道をもうしばらく続けて登っていくこともできますが、勾配がなだらかな分、距離が長くなります。ショートカットする形のハイキング道から登ることにしました。


歩きつつ、Dさんがしきりに地面をチェックしています。
「こういうところにはあるんだよな…」と。


ブレちゃって分かりにくいですが、黄色いのはシャントレルというキノコです。
湿った場所、コケの上などによく生えているそうです。
この周辺に少しあったので摘みましたが、あんまり探していると日が暮れるので(^-^; 「よい場所を発見した」ということにして、先を急ぐことにします。


30~40分登った辺りから、雪が出てきました。
標高1400m台くらいだったでしょうか。
この日の前日に積もった雪のようです。


うわ・・・なんか懐かしいです。
というのも、去年も一昨年も、確か夏山ハイキングの次には山スキーハイキングに移行したので、雪の中を徒歩でハイキングというのはとても久しぶりです。
あ、今思い出したけれど、去年の10月に息子たちとシーズン最後のテント泊ハイキングをしたときにいくらか新雪はありました。しかし、雪の上を歩くというほどではなかったです。


きれい😻
テンション上がってきました✨
しかも進行方向は青空が広がりつつあります。


一方、登ってきた方(下界)の天気は相変わらずどんより。
ちなみに翌日の予報は晴れのようです。


靄の中に薄っすらと見えるお山の頂上(連れてきてもらってる場所なので、お山の名前は分からない💦)が幻想的です。


「スキーするにはちょっと足りないね」とDさんと言いつつ、登り続けます。
山スキー歴20年以上のDさんはこの辺りにも詳しく、スキーで登ることのできる山頂がいくつかあることを教えてくれました。
ちなみにDさんとは、今年の5月に残雪スキーで泊まった山小屋で知り合い、その翌週末に早速、一緒に山スキーをしています。


常にタイムラグが激しくて、これはもう1か月も前の話になるんですが、久しぶりの雪景色に興奮して、ついつい写真を撮りまくってしまいました。


もう少ししっかりと雪が積もったら、いかにもスキーで滑り下りるのが楽しそうな斜面です。


分岐の看板がありました。
一番下に「レア湖(Lac du Léat)、10分」とあります。
今日泊まるつもりをしている避難小屋はその湖の畔にあるんだそうです。


道は見えないけど、こっち方面へと下りていくみたいです。


お、湖とその畔に建っている避難小屋らしきものが見えてきました。


避難小屋での夜編に続きます。 
お読みいただいてありがとうございました。

キツかった今季2度目のマドレーヌ峠

サヴォワ地方の有名な峠道が冬季閉鎖に入る直前に焦って、アタックしまくっていた時のお話です。


駐車場から約14㎞、高低差では1040mほど登って到着したショシー峠。
ツールドフランスが2015年に一度だけ通過していますが、マイナーな峠だと思います。
ここから峠の反対側に下りていきます。


峠から少し下りたところに牛さん達が放牧されていました。


この日の最終目的地、マドレーヌ峠へと登る山道にぶつかるまで下り続けることになります。


おいおい、まだ下りちゃうの??


やれやれ、ようやく峠道への分岐点らしきところまで下りてきました。
前の看板には「サン・フランソワ・ロンシャン(右へ)」と「ラ・シャンブル(左へ)」としか書れていませんが、峠はサン・フランソワ・ロンシャン(スキー場です)の先にあるので、間違いはなさそうです。
ここで右折してしばらく進んだところにあった看板にガックリすることになります。
「マドレーヌ峠まで15㎞」とありました。
この峠道は全部で20㎞ほど。つまりほぼ初めから登ることになります😂
👇

マドレーヌ峠までの傾斜グラフ。
青の矢印の地点に合流してきたことになります(T_T)
ここから峠までの平均勾配は8,4%。
7月初めに登った時は、麓の町からの往復でした。
峠まで20㎞、高低差1520mを2時間2分で登り、心配していたほど死にそうにはならなかったことを記憶しています。しかし、この日は既に1000m以上登っていたということもあり、同じ坂がキツく感じられます😭


ショシー峠からのダウンヒルの続きで、ずっと着ていた上着をスキー場の手前で一度足つきして自転車に括り付けました。
ずっと森の中でしたが、スキー場を抜けた後は森林限界を越えた見晴らしの良い放牧地的な(牛さん達はもういませんでしたが)のどかな草原を走ることになります。


かなりヘトヘトになりつつ到着したマドレーヌ峠。
石碑には2000mとありますが、実際には1993mしかないようです。
ヒルクライムの専門サイトに「図々しいな。1999mあるサレンヌ峠(アルプ・デュエーズからすぐ近くの峠)さえも2000mとは書いていない」と非難されていました🤣


峠の駐車場。
ハイキング客のものと思われる車が1台停まっていだけです。
夏に来た時はバイクだらけでした。サイクリストさんも、この日は全行程で3人くらいにすれ違っただけでした。
ところで、上の写真の背景に・・・


モン・ブランが✨
峠道を登っている途中は見えないので(多分)、最後まで登り切った人だけのお楽しみだと思います。


奥にある案内看板の方に進んでみます。


野生動物とは違うけど、この辺りに夏の間、放牧されている牛さんの絵もありました。


濃い茶色で顔の白いアボンダンスと・・・


薄い目の茶色のタリーヌと。
雰囲気が出ている、とっても上手なイラストだと思いました。


サイクリング、ツールドフランスについて書かれている部分もありました。
ツールが通過したのは今まで27回。一番最近では2020年に「グルノーブル~
メリベル(ローズ峠)」という行程に組み入れられました。


この日、ほんと誰もいなくて写真をお願いできなかったので、柵の上にカメラを置いてセルフタイマーで撮りました。


夏に来た時、地元サイクリストさんがコーヒーをおごってくれたカフェ。
シーズンオフで閉まっています。


今日もドライフルーツ(;^_^A
デーツ、ヘーゼルナッツ、アーモンド。
それとひとつ前の峠でチャージしたお水・・・


カッコいいお山を目に焼きつけて、峠を後にします。


反対側ではなく、登ってきた方に下ります。
2年前にツールが通った時にデコられたのであろう、峠周辺の道路。


サイクリストさんも車もほとんどゼロです。


サン・フランソワ・ロンシャンのスキー場が見えてきました。


スキー場を通過しつつ。
この辺りも今頃は、そこそこ雪景色なのかもしれません。


あとはひたすら森の中の山道です。


そんな感じしないと思いますが、10%以上できつかった辺りです。


この辺りの名産チーズ、ボーフォールの看板が。


麓の町、ラ・シャンブルがすぐ眼下に見えています。


町を抜け、メインの県道を避けて小さな道路を通って車を停めている村まで戻ります。


ここらは朝、車でも通った記憶があります(^^♪


やった✨
車を停めている村の入り口まで迷わずに戻ってくることが出来ました。
周回の場合、それがまず不安なんですよね、ちゃんと帰ってこられるかが(;^_^A


ただいま、デミたん💖


この日のライド記録・・・
ストラバが途中で止まってしまい、付け直したので2部作になってしまいました。
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トータルで65,7㎞、獲得標高は2320m、タイムは4時間53分。
距離は周回にしては結構普通ですが、高低差や時間的には多い目になりました。
お読みいただいてありがとうございました。