フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

ラ・クロワ・ド・フェール峠からモラール峠へ

先月末から今月初めにかけて、閉鎖される直前のサヴォワ地方の峠道のいくつかに怒涛のごとく!?アタックしました。
今季に2度登っているグランドン峠、そしてラ・クロワ・ド・フェール峠に到着したところまで前回書きました。
グランドン峠へは平均7,3%が20㎞続く山道を1時間58分、念願の足つきなしで登ることが出来ました。


グランドン峠。最後にツールドフランスが来たのは7年前になります。
小さな小屋は、夏の観光シーズンには飲み物などを買うことが出来る売店になっていたと思いますが、10月末のこの時点では閉まっていました。
夏の間は観光客の車やバイク、サイクリストさんで賑わう峠道ですが、この日ほとんど誰にもすれ違いませんでした。


2,5㎞先のラ・クロワ・ド・フェール峠。
今年のツールドフランスが第12ステージ(ブリアンソン~アルプ・デュエーズ)でここを通りました。この峠道は3つ又になっており、グランドン峠のある方向ではなく、ル・ブール・ドワザン方面(アルプ・デュエーズの麓)に下りてしまったんですよね。すぐ近くまで来ていたのに、グランドン峠、無念(;^_^A


さて、この峠から今来た道通りに往復するか、それとも反対側に下りて別の峠を一つ経由して周回するかという選択になります。
登っている最中はもちろんしんどかったですけど(なにせツールの「超級」峠道ですから😅)、少し休憩してみると、まだまだいけそうな気がします。
峠にいた二人組の水道工事のおじさま達に周回コースの道の説明もしてもらったことだし(^▽^;)反対側へと下りていくことにしました。


下り始め。


色々書いてあります。
この斜面を今年のツールは登ったのでした。


湖を通過。
夏の間は、畔にキャンピングカーが停まっていることも多いです。


右奥に見えるのは、エタンダール氷河、山頂であるピック・ド・レタンダ―ルは3464m。
この氷河の麓を、お山にハマりだした初期の頃に散策しました。
実はこれが記念すべき、わたしの初めてのソロハイキングだったのです✨
写真を載せておきます。
👇

2015年の初夏でした。
確か、別のところに行こうと思っていたら、ものすごい猛暑で「涼しいところに行きたい!」と当日になって行き先を変更したんだった気がします(;^_^A
さて、先月末のお話に戻ります。


この道路は、冬の間はスキーのゲレンデになるようで、スキー場としての準備が着々と進められてきていました。


麓の村が近づいてきました。


サン・ソーラン・ダルヴというのが村の名前です。


主にスキー場として有名です。
ここ自体は、そんなに大きくはありませんが、周辺のスキー場いくつかと連結しており、まとめて「レ・シベル」と呼ばれています。
スキーシーズンはもちろん、夏のバカンス期もお店はそこそこ開いていると思うのですが、閑散期ということで、ほぼゴーストタウン・・・
今回、いつもよりも長い行程になるので、どこかで外食するのも良いかなと思っていたのですが、唯一開いていたカフェはあまり入りたいような雰囲気ではなかったので(贅沢言うな!ですけど💦)、「他に開いてないかな…」と素通りしてしまったあとは、何も見つからないまま村を出てしまいました。


しばらく平たいところを走り、その後、さっきの峠道に比べると屁でもない山道をしばらく登ると・・・



着きました、モラール峠(1638m)。


フォトジェニックなオブジェと。
マイナーな峠だと思いますが、立地条件からか今までツールドフランスは3回通っているようです。


塩味系のものがないことを悔やみつつ、先ほどに続いて2度目のおやつにしました。
右下の細長いのはスーパーマーケットのオリジナル商品のマジパンです。


ミ二大福は台湾製で、まあまあ普通に美味しくて満足しています。
少し前に買った同じメーカーの抹茶大福は、抹茶の味は全くせず、辛うじてお茶っぽい風味は感じられる…という程度だったので、今回ベーシックなものをチョイスしました。


それに、恒例のドライフルーツとナッツ。
プルーン、ヘーゼルナッツ、アーモンド、ドライバナナ、ドライアプリコット。
前述のお菓子も含めて、全部食べたら恐ろしいカロリーになると思いますが、これくらいでちょうどいいのがヒルクライムを含むサイクリングです( ̄▽ ̄;)
うう~、それにしてもこのカロリー、美味しいご飯で補いたかった💦
サイクリング中に、グルメなご当地メニューなんかでカロリー補給しておられる日本のライダーさんがマジ羨ましいです😭


思いのほか暖かい日で、あまり水を飲む方ではないわたしでも夏並みに喉が渇き、ここまで結構水分補給してきました。
時々(村などに)水場があるのはありがたいです。ちなみに、日本みたいにコンビニや自販機は全くありません😂


上の写真の幕に描かれているお山、これはひとつ前の峠(ラ・クロワ・ド・フェール峠)からも見えていた、この地方を代表するお山であるレ・ゼギーユ・ダルヴです。
以前に友人と、この絵(写真?)と同じ角度にお山が見える位置をハイキングしたときの写真があるので載せておきます。
👇

大量の積雪があった翌朝で、写真的にはフォトジェニックでしたけど、歩くのがめちゃくちゃ大変だった記憶があります😅


最終回に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。

閉鎖直前に今季3度目のグランドン峠道

アルプスの標高の高い峠道がまだ開通していた先月のお話です。
峠道が閉鎖されるのは大体10月後半から11月の初めくらいなので、10月も中旬に差し掛かると、気が気でなくなってきていたのです。だって一度閉まったら、来年の5月6月まで来られないんですよ・・・
そんなわけで、今季2度登っているグランドン峠(1924m)、そのすぐ近くのラ・クロワ・ド・フェール峠(2067m)にもう一度登っておきました。


このふたつの峠には、3種類の登り方があり、そのうちスキー場がある関係で、建物が多く好みでない道路を除いた、ふたつの道路から1度ずつ登りました。


左が、今年の初夏の開通直後に、そしてロードバイク超初心者だった昨秋にも登った斜面です。平均7%が21㎞(グランドン峠まで。ラ・クロワ・ド・フェールまでは23,5km)。
右は、今年の初秋に登った長い登りです。グラフの出発地点よりも少し遠いところから登ったので片道約27㎞(グランドン峠まで)。往復でのトータルは65,5㎞、1929mUPでした。
前者の方が好みなので(最後の3㎞が10%以上なのがしんどいけど)、この往復をもう一度やろうかと思ったのですが、近くにある別の峠を通って周回することも出来ることを知り、峠に着いた時の疲れ具合で、往復にするか、周回にするかを決めることにしました。


峠道が実質的に始まる標高400m台のサン・テチエンヌ・ド・キュイヌ村。
前に来た時も見かけたような気がする(;^_^A スポーツバージョンのオペル・コルサの隣に停めました。
昨秋は、当日の思い付きでやって来たため情報不足で、この村が標高1000m前後はある気がして出発したら、峠が遠くてがっくりだったことを思い出しました🤣


10月の終わりでしたが、あまり寒くなく長袖ヒートテックがちょうど良くて、登っていても最後以外は汗まみれになることはありませんでした。つまり、服装調整のために足つきする必要もなく・・・


この登り坂3回目にして、初めて足つきなしで登ることが出来ました\(^_^)/
駐車場からだと2時間2分50秒。




村の出口からだと(ストラバでの「グランドン峠道」としてのセグメント)、1時間58分28秒でした。決して速いわけではないけれど、前よりも良くなったことは自信に繋がりました(#^^#)


グランドン峠の看板前でマイ・バイクを撮影していると、女性ハイキング客の方が「撮りましょうか」と声を掛けてくださいました。
「わたしも先月、ロードバイクで登ったのよ。死ぬかと思ったわ」と苦笑しておられました。足つきしたくないから撮らなかったけれど、最後の3㎞ほどが10%以上あり、視覚的にとても美しい道路なんです。空が澄んでいると、奥にモン・ブランも見えます。


以前に、ハイキング道から撮ったグランドン峠道の写真を載せておきます。
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斜面の赤いのは、紅葉したブルーベリーの葉っぱです。
奥に写っているのがグランドン峠道の最後の部分。立ち漕ぎをいくらか交えて登り切りました(;^_^A


例によって、地味なおやつです。
デーツ、アーモンド、ヘーゼルナッツ、バナナチップス・・・もう、色々考えるの面倒なんですよね😂
この峠には、飲み物や軽食を買える売店が夏の間はありますが、シーズンオフで閉店していました。。


この後、すぐ奥にあるラ・クロワ・ド・フェール峠へと向かいます。
2,5㎞しかないので、あっという間です。しかも平均6パーセントほどと、比較的なだらかになっています。


はい、この夏のツールドフランスも通ったラ・クロワ・ド・フェール峠にあっという間に着きました。
9月に来た時は、28㎞続く峠道のゴール1㎞手前で放牧の羊たちの大移動に阻まれ、無念の足つきを余儀なくされたのでした💦


峠からの景色。気温の高い日だったためか、霞んでいました。
峠自体の雰囲気はグランドン峠の方が野性味があって好きなのですが、パノラマだと、こちらの峠に軍配が上がると思います。


インスタ映えっぽい枠ぶちの前にマイ・バイク。
ここで、水道関係の工事をしに峠の麓のスキー場まで下りる、という二人組のおじさま達としばらくおしゃべりしました。わたしがこの後、別の峠道を経由して周回するという話をすると、道の分岐地点などについて説明してくれました。
でも、このおじさま達とおしゃべりしていたせいで、この峠での習慣になっている(といっても過去に2度ですが😅)、峠の名前と同じオブジェである鉄の十字架前でのマイ・バイク撮影をすっかり忘れてしまいました・・・
こんなフォトジェニックな十字架です。
👇

初夏に来た時のもの。
先代バイクのヴィータスとでした。


この峠には、観光客の多いシーズンには開いているカフェがあるのですが、先月末のこの時点では、既に閉店していました。
峠道へのクライムって、観光オフシーズンだと、数十㎞の行程中、開いているお店がゼロということもあり得るんですよね😱なので、行動食は多い目に持参する必要があります。


後半に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。

素敵なJさんちにお邪魔した

アラフィフとは思えない、スポーツ万能で可愛らしいベルギー人の友人Jさん。
ブログにも何度か登場しています。
今年の9月👇

ガリビエ峠道の両方の斜面をヒルクライムした時の1枚。


Jさんとは、わたしのロードバイクと山スキーの師匠である友人Oさんを通じて知り合いました。今ではOさん抜きで会うこともあります。
ある日、Oさんと自転車合宿😅した帰り道、寄らせてもらうことになりました。


予定の時間まで、少し余裕があったので・・・


好き過ぎる峠道のひとつ、ノワイエ峠道を往復しときました♩


この時は今シーズン(春に冬季閉鎖が終わって以来)12回目のクライムでした(≧∇≦)
一番よく登っている峠道のひとつです。


下りてきて、車を停めている村に戻りつつ振り返って。
写真の中央が峠になります。


Jさんは民宿を経営しています。少し離れた村にある自宅に行くこともありますが、この日は民宿へ来るように言われていました。
広大な敷地に車を停めます。


来るのは1か月ぶりくらいでしょうか。壁のツタが真っ赤に紅葉していました。


いつもは繋がれていない飼い犬のオリアナちゃん。
なんでも、今朝近所の人を噛んだ(軽く、みたいですが)お仕置きなんだそうです。
わたしにはとっても懐いてくれているんですが・・・
面白いことに、この紐の先は、どこにも括り付けられていません。それでも、オリアナちゃんには、自分が罰せられていることが分かるので、大人しくしているんだとか。


民宿のテラスでお昼ご飯です。
「掃除に時間がとられて、ほんと簡単なものしかないんだけど」とJさん。
おしゃべりが目的なのでそんなことはどうでもいいです(^^♪


お庭トマトと、手作りバジルソース。
それとパスタ。
この後、地元のチーズが何種類かとヨーグルトがありました。


デザートはわたしが買ってきた胡桃ハチミツタルト。
このブログに何度も出てきている養蜂農家とパティシエがコラボしている(親戚)お店のもので、好き過ぎる峠道とJさんちの中間くらいにあるのです。
Jさんもこのお店はよく知っていて「あっ、それは手が止まらなくなって困るやつ(^▽^;)」と喜んでくれました。
ちなみに、右に写っているのは、Jさんの彼氏の息子さん(確か8歳)です。


ご飯の後も、しばらくコーヒーを飲みつつお喋りを続けた後、「ねえ、今庭にフルーツがいっぱいあるのよ。持って行きなさいよ」とJさん。


リンゴ、洋梨、カリン・・・
民宿の雑用が多過ぎて、中々収穫できないうちに地べたにどんどん落ちて傷んでしまうんだそうです。「好きなように、きれいなのを拾うなり、木から取るなりして持って帰りなさいよ、わたしも手伝うから」とJさん。


これはボリジ(フランス語でブーラッシュ)。
お花は食べられるし、葉っぱはスープなどにできるというので少し頂きました。
調べてみたら、コスメにも使えるハーブみたいですね。
お花は甘い味がします。
Jさんは、民宿のご飯の飾りによく使うと言っていました。


木のケースがあっという間にいっぱいに。


うちに帰って種類別に分けてみました。
リンゴたちと・・・


カリンたち。
洋梨は撮り忘れました。


あまりにもたくさんあったので、半分くらいをコンポートにしました。
1度はリンゴ、洋梨、カリンを全部使い、もう1度はリンゴとマルシェで買ってきたマンゴーで。どちらにも、バニラビーンズを使いました。
上の写真は、マンゴーを入れた時のものです。市販のリンゴのコンポートの種類にそういう組み合わせのものがあって、おいしかったので真似してみたのでした。
他にラズベリーやプルーン風味などのリンゴのコンポートも売っています。


少しの砂糖と一緒に煮て(マンゴーは火を通しませんでした)、ミキサーにかけるだけですが、飛び切りおいしいコンポートになりました。


ボリジはポロ葱とジャガイモ少々と一緒にスープにしました。ボリジ自体は大した量ではなかったので、あんまり味がしなかったけど😅イラクサのスープみたいな感じでした。


スープもコンポートも、Jさんの手入れの行き届いたセンスの良い素敵な民宿とお庭に想いを馳せながらいただきました。


お読みいただいてありがとうございました。