フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

Dさんとテント泊の夜

山友のDさんと午前中にサイクリングをしたあと、午後はテントを持ってハイキングに出掛けました。Dさんは5月に山スキーをするのに泊った山小屋で知り合い、その翌週には早速一緒にハイキング+テント泊+山スキーをしています(ちなみに、わたしはハイキング前にひとりで峠道をサイクリング)。
それくらい、お山が大好きなふたりなので気が合います(^^♪


行き先はベルドンヌ山塊。駐車場から高低差で700mか800mくらい歩きました。
湖畔にテントを張ろうと思っていたのですが、放牧の羊さん&牧羊犬がいたこと、石ゴロゴロっぽかったこと、既に日陰になっていて寒そうだったので、湖を眺めることが出来る高い位置にテント設営をしました。


眼下に見える小さな湖。


無事、なかなか良いところにテントを張ることが出来ましたε-(´∀`*)ホッ
ブルゴーニュの赤ワインとポテチでうだうだとおしゃべりタイムです。
ワインはわたしからですが、重たいのでDさんに持ってもらいました。


下界の天気はまあまあ晴れていたのですが、湖や周りのお山周辺には雲が立ち込めていました。雲の隙間から沈みつつ出てきたお日様が周りを明るく照らします。
日没なのに、日の出みたいな感覚なのが面白いです。


チーズやサラミも登場させました🎵


空は、赤からオレンジ、そしてピンクに変わってきました。


テントや山肌が照らされて暖かい色に染まっています。


3分で茹るパスタの茹で汁に東欧製の何味なんだかイマイチ分からないけど、まあまあ美味しいインスタントスープを入れて、よく混ぜます。


地味ながら、満足な一皿です。
てか、お山の夜に温かいものは、それだけで嬉しいとも言えます(^▽^;)


奥のお山に沈んでいくお日様を名残惜しく見送りました。


最後に甘いものを・・・
卵味の柔らかいビスキュイにイチゴジャムが乗ってるポピュラーなお菓子です。
駄菓子だけど、気に入っています。


町の光が見えています。


さらに少し後に撮った1枚。
満月の夜でした。


わたしのテントは一人用で狭いので(次男は細いので、何とかふたりで寝られないこともないのですが)、Dさんは外にエアーマットを敷いて、冬用のシュラフで直に寝ていました。
これは先月の話なのですが、まだあまり寒くなかったので、何とかいけました。
Dさんもテントは持っていますが、一人用テント✖2というのはあまり効率的でないんで、今回は省略しました。
朝露でちょっとシュラフが湿ったくらいで、特に寒いこともなく寝られたそうです。


マイ・テントからの景色。


朝の気温は6,3℃でした。
798というのは気圧です。


とはいえ、Dさんのザックには軽く霜が付いていました(・・;)


Dさんにテント前に来てもらって朝ご飯にしました。
だって・・・シュラフから出たくない(≧∇≦)
外で寝た人には言いにくいんですけど、寒がりなんですよね💦


朝ご飯のあとは、テントを撤収して、稜線の奥へと歩きます。
ようやくお日様が出て来ようとしています。


ブルーベリーがあちこちにあるので、ついついつまみ食いをしてしまい、Dさんに後れをとりがちです。


タダのおいしいフルーツを見捨てるわけにはいかないですよね?
立ち止まっているDさんに追いつくと「シーっ!音を出さないで。稜線を見てみな」
えっ、なになに?


あっ、アイベックスだ!
雌の若い子たちです。
ちょっと久しぶりで感動してしまいました。
「そーっと近づいてみよう」とDさん。


アイベックスかわいい&下山編に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。

自転車のあとテント泊ハイキングに出発

山友のDさんとお山アクティビティを楽しんだ週末のお話です。
土曜日の朝、お山地方にあるDさんのご実家に寄せてもらい、午前中はサイクリングをしました。


Dさんのご実家のベランダからの景色。
午後から登山をする予定のベルドンヌ山塊が奥に写っています。


昼食後、一泊ハイキングの準備をします。
足首が悪いので、Dさんのザックに重たいものはほとんど入れさせてもらいました。


車で30分ちょっとの登山口に到着しました。
Dさんのご実家はお山が近くて羨ましいです。30~40分もあれば、かなり色んな方向の登山口に行けるし、自転車も楽しいコースがおうちの近くにいっぱいあるっぽいです。


この日の目的地は「2~3時間で着く」「テント泊が出来そうな湖がある」「そんなに人が多くなさそう」な場所、という条件でDさんに考えてもらったスポットです。
まずは森の中をしばらく登ります。


1時間くらいは森だったように思います。
思いっきりブレたけど💦ブラックベリーが標高の低い辺りにはいっぱい生えていました。


森を抜けつつある地点で。


ヒュッテがありました。
行き先看板などで名前は見たことがあるけれど、どこにあるのかよく分からない山小屋だったのでした。駐車場から近いので、宿泊よりも食事や飲み物だけの休憩に利用する人の方が多いみたいです。


下界は天気が良いのですが・・・


目的地方面はこんなことになっています(・・;)
今日は晴れ時々曇り、明日は晴れという予報なので、この後晴れてくる可能性もありますが、山の天気は下界の町の天気予報とは結構違うことも多いですね・・・
2日とも晴天、という予報でテント泊した夜に大雨、雷に見舞われたこともありました。


ブルーベリーの葉が紅葉してきています。


もちろん実もありますよ~✨


一面、真っ赤な場所もありました。


ハイキングコース上に放牧の牛さん達が。
牛さん達は特に逃げたり、逆に襲ってきたりもありませんが、邪魔をせぬよう、少し離れたところを歩くようにするのがハイキング中のマナーとされています。


奥の稜線の少し下を通っているハイキング道を進みます。


少し急なところがあります。
ここを越えた辺りで、若い男女がテントを設営しつつありました。
なんか中途半端な場所ね?と思い、聞いてみると「湖の近くにテントを張ろうと思ってたら、放牧の羊たちがいて、牧羊犬2、3匹が激しく吠えてくるので仕方なくここら辺まで戻ってきた、と言います。
そっか・・・湖畔は無理なんかもね、と言いつつもDさんと少し進んでみることにしました。彼らがいた場所からは湖も見えないし、登山道のすぐ横だしで、あまりテントを張りたくなるような感じの場所ではなかったのでした(;^_^A


間もなく、眼下に目的地の湖が見えてきました。
湖の右手にぽつぽつと羊の群れがいるのが見えるかと思います。
むむむ、羊以前に石がゴロゴロしている感じだし、それに既に日陰になっています。


下りないで、逆に少し登って良さそうな場所を探すことにしました。
平たくて傾斜がなくて、取り除けない石が飛び出ていないことが絶対条件です。
あと、エアーマットがあるとはいえ、地面は小石でなく、草が生えていることが望ましいです。


テント設営地を探していると、牧羊犬を連れた羊飼いさんが下りてきました。


フランス語でパトゥと呼ばれる、巨大な牧羊犬2匹と、中型犬2匹です。
しばらくDさんと羊飼いさんがおしゃべりしている間・・・


わたしはわんこ達と遊んでいました(*´▽`*)


羊飼いさんがいないときの、お仕事モードのパトゥは攻撃的なことも多く(特に噛みついてくることはあまりないみたいですが、ものすごく吠える)、ハイキング客とトラブルになることもあるようです。リラックスモードのパトゥたちは「遊んで遊んで」「構って構って」と、無職のわんこ(!?)と同じように甘えん坊でした。


わちゃわちゃしています。
かわいい(*^^*)


羊飼いさんが行ってしまったあと、テントを設営しました。
上の写真では分からないですが、テントの位置まで進むと・・・


眼下には湖が見えます(^^♪


夜~翌朝編に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。

いわゆる「ゆるポタ詐欺」ってやつだった

ブログを読んで下さっている方の中には、自転車乗りではない方もおられると思うので、タイトルについて最初に説明しておきますが、「ゆるい」「ポタリング=ゆっくりのサイクリング」をしよう、と言っておいて、しんどいコースに連れて行く人のことを指すようです。


わたし自身は景観の良いコース、つまり山道が好きなので、平坦で楽だけど見晴らしのないところばっかりを回るコースに連れて行かれる方がむしろ嫌だな、くらいに考えていました。
そんなわたしがゆるポタ詐欺の被害者になろうとは…。


先月のある週末、山友のDさんとテント泊ハイキングをする約束をしていました。
そんなに長い行程ではないから、歩き始めるのは午後からで十分、午前中は自転車に乗ろうと言われていたので、一泊登山の準備とロードバイクと両方車に積んで出発しました。


到着したのは、お山地方にあるDさんのご実家です。
週末には帰っていることも多いみたいで、初夏に一度、ちょろっと寄らせてもらったことがありました。


中に入ると、朝食の準備が整っていました。
黒いケースには、ご近所さんが集めたという野生のブルーベリー、左はわたしが持って行った手作りのレッドカラントジャムです。
うちを出る前にご飯は軽く食べていましたが、今から自転車乗るし、しっかりと頂きました。


Dさんのご実家から直接出発するコースもあるのですが、この辺りでサイクリングをするのが初めてのわたしに「軽く回れて、きれいなコースに行こう」と車で少し移動した地点から乗り始めることになりました。


デミたんはご実家のお庭でお留守番しておいてもらい、Dさんの車に自転車2台を積んで出発です。
Dさん「うちから出発すると、どうしても高低差が1000m以上になりがちなんだよね…今日は午後から登山だから、疲れてしまわないように、軽~く乗るだけにしよう」
とっても物腰が柔らかく、思いやりのあるDさん。山にとても詳しいので全般的に信頼しています。特に疑問を感じず、コースについての詳しい説明を聞こうとは思いませんでした。


 

出発地点の標高約800mの村。シャルトル―ズ地方自然公園周辺になります。
ちなみにDさんはマウンテンバイクです。


結論から言うと・・・
この日のハイライトにキッツい坂道が待っていました🤣
何の説明もなく🤣
これ👇


この前にも別の峠道を登ったんです。そちらは平均6パーセントが10㎞で、まずまず普通の山道でした。峠に着いたな、あとは下りか…と思ったら上のやつが待ってました。
実質的にきついところは3㎞くらいなんですけど、この日はしんどいところはないと思い込んだまま、何の情報もなく連れていかれたのでびっくりしました😱
軽~く、って言ったよね⁉️


でも、ゼーゼーいって到着した先は、とても素敵な場所でした。
放牧の牛さん達がゆったりと草を食んでいます。


かわいい(*´▽`*)
わたしの大好きな品種、タリーヌでした。


道路の最終地点にあるのは山小屋風レストラン(右)と、農家だそうです。
Dさん曰く、なかなか美味しいチーズを作っているんだとか。


直売、とあります。
入ってみましょう。


伝統的な銅鍋が。
左のかまどで温めるようです。
先ほどまでチーズ作りが行われていたようで、鍋の中には乳清(ホエイ)が残っていました。


入った右手には、熟成されたチーズ(トムと呼ばれるタイプの山のチーズ)が売られていました。Dさん曰く、ここは乳清を使って作ったチーズもおいしいんだとのこと。
Dさん「あれ、でも見当たらないな。売り切れなのかな?」
そういえば、外の看板に「セラック」とありました。セラックとは、チーズを作った後に残るセラム(乳清=ホエイ)を使って作ったチーズで、ボーフォールの産地などでそう呼ばれているのを見かけます。要はリコッタみたいな薄甘いボソボソとしたフレッシュチーズです。
ただ、あくまでも副産物的な扱いで、日の目を見ることのない!?地味な乳製品という位置づけなだけに「セラックがおいしい」というのが意外な話に思われます。
奥からマダムが出てきました。
Dさん「すみません、セラックはないんですか?スモークのやつ
え??スモークって??


「あー、はいはい。今出してきますよ」とかまどの管(煙突に繋がっている)の裏に向かうマダム。ええっ?どんなところに隠してるん??


うわ!
なんじゃこりゃ?
煤だらけで真っ黒・・・
チョコレートシフォンケーキといった方が良さそうな外見です(シフォン型は真ん中に穴開いてるけど)
かまど管の裏にしばらく置いてると煤で黒くなり、燻製されたような香りがつくんだそう・・・てか間違いなく燻製されてる(;^_^A
Dさんは何度か、ここに買いに来たことがあり(ほぼ毎回、マウンテンバイクで😅)「癖になるおいしさ」なんだとか。


土曜日だったので、お手伝いをしていた中学生くらいの息子君が切ってくれました。
うわ~、これは楽しみです(^^♪


ちなみに、こちらは燻製されていない方。
水気はかなり切られていて、通常のポロポロしたものに比べると硬そうです。
そして黒コショウで味付けされています。今まで見たセラックは味付きのものや、こんなに水切りされて硬そうなものはありませんでした。値段もセラックにしては高いですが、水分が少なくなっているし、手が込んでいるしね・・・。


手作りのサラミもあったので、1本だけ買っておきました。


わたしのお買い物。
最初に書いた普通な見た目のチーズ「トム」を4分の1と、セラックを厚めに一切れ、そしてサラミです。
ウエストポーチに全然入らなかったので(なら買うなよ・・・)Dさんのリュックに入れてもらいました。


Dさんがフルーツを持って来てくれていたので、分けてもらいました。
白いケースはチーズを作る型です。


下りていきつつ、振り返って。


登りできつかった辺りです(^^;)
この後、登りで通ったのとは少し違う道を通って車まで下りていきました。


Dさんのご実家まで車で戻りました。


お昼ご飯はDさんのご実家でご馳走になりました。
朝昼と連続ですみませんね💦


ラタトゥイユ、キノアやブルグルなどの穀物ミックス、ステーキ、それに左側のゴボウのささがきみたいなのは、Dさんが前日に採集したばかりというキノコ(セップ茸)です。


チーズたち。
上の端っこに写っているのが、例のスモークされた乳清チーズ。
Dさんも買っていたのでした。


年季の入った可愛いオピネル✨


シャモワが彫られています。


この朝の「ゆるポタ詐欺」ライド記録。

「うちから出発すると高低差1000m超えちゃいがちだから、別の楽なところへ」と言いつつ連れて行かれたコースにしては高低差が996mでした😂


そして「ゆるポタ詐欺」疑惑が高まるもうひとつの資料(て、ただのストラバです)
👇

全体のタイムが2時間25分なの対して、走行時間が2時間16分。
休憩が合計で9分?ほぼチーズを買っていた時間のみやん😂


午後のハイキング編に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。