フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

知らない人んち滞在記・2日目夜~3日目

先月、山友のDさんの古い友人、Lさんご夫婦の別荘に招待された時のお話です。
Dさん自体、今年5月に山スキーをしたときに泊った山小屋で知り合った比較的新しい友人ですが、Lさんとは全く面識がありませんでした。


2日目、夕方の遅い時間帯になって、Lさんと仲の良い夫婦とその息子さんがエクサンプロヴァンスから到着。Lさんご一家や、わたしとDさん、既に到着していたLさんのお友達のCさんとその息子さんと合わせると、なんと総勢12人です。
この晩は賑やかになりました。


雨は止んだものの、テラスは肌寒かったので(男性陣は外で食べたかったみたいだけど、冷え性の女性陣が全力で反対😅)、リビングでアペリティフにしました。


LさんとDさんが麓の村までピザを買いに行ってくれました。
大人がアペリティフをしている間に子供たちだけで先にご飯を食べさせました。
わたしとCさんで、Lさんちにあった材料でボロネーゼソースと夏野菜のグラタンっぽいものを作りました(写真忘れ)。慣れない人んちの台所であれやこれやと大変でしたが、みんなおいしいと言ってくれてε-(´∀`*)ホッ


新たに到着したエクサンプロヴァンスのご夫婦は知的でユーモアがあり、旦那さまはスポーツ万能。奥様は日本食にとっても興味があり、ご家族で日本に旅行したこともあるそうです。今回一緒に来ていない長男君は日本語を勉強しているとのことで、話が弾みました。


3日目、朝。
このおうちの中で、景観が一番良いと思われる部屋を寝室として使わせていただいていました。


標高1600m台なので、8月でも朝は涼しくて気持ちがいいです。
テラスの大きなテーブルで朝ご飯にします。


手前のパンは、エクサンプロヴァンスのご夫妻が持って来たもので、オリーブオイルが使われた「ポンプ・ア・ユイル」と呼ばれる、プロヴァンス地方特有のパンです。
これはパン屋さんで購入したものだそうですが、奥様はパンを焼くのも得意で、お手製のとてもおいしいパンも持って来てくださいました。しかも、ご自分で準備したルヴァン(天然酵母)を使ったというこだわりようでした。


この日の朝は、わたしとDさんが自転車、他の人たちの一部はおうちでゆっくり、残りのメンバーは近くまでラズベリー狩りにいくということでした。


自転車は、わたしはロードバイク、Dさんはマウンテンバイクです。
この集落は標高1600m台で、標高約1000mの谷底の町まで下り、また登ってくるというルートです。
上の写真は、半分くらい下りた地点にて。
個人的には「下りて→登る」よりかは「登って→下りる」の方がいいんですけど、既に高い位置にいる時は、仕方ないですね(;^_^A


麓の村、アルジャンティエール・ラ・ベッセにて。
アルジャンティエールという地名はフランス中によく見られますが、大概は銀(アルジャン)の鉱山があったことに由来しています。
この町で以前に寄ったことがあるお肉屋さんがまあまあ良かったので、入ってみます。
(カフェとかに入らずに😅)


Lさんちにお世話になるのも3日目だし、お昼ご飯の足しになるように手作りソーセージ類を買っていきます。


再びLさんちに戻るために山道を登ります。
これは一番キツイあたりを登り切ってゼーゼーいってるところです(≧∇≦)
手を付いている部分は鳥観図になっています。


Lさんちにて、遅い目のお昼ご飯です。


お米のサラダでした。
ほんの少ししか写っていないけれど、お皿の手前に見えるのがお昼に買ってきたソーセージです。
テーブルに散らかっている葉っぱは、わたしが自宅から持って来た青じそ。
うちではわたししか食べないので、3日間留守にするにあたって、Lさんちに持って来たのでした。食べる機会がなくて、ずっと冷蔵庫に入れさせてもらっていましたが、思いついてちぎってサラダに乗せていると、みな「食べてみたい」とのことで、味見させてあげました。
日本に行ったことのあるエクサンプロヴァンスのご夫妻はご存知で「旅行中に食べて、とても気に入った」とのことでした。即ネットで探して、種を注文していましたΣ(´∀`;)


午後はお天気が悪かったので、テラスでしばらくおしゃべり。
一部の人はお昼寝していました。のんびりゆったり、いかにもフランス的なバカンスの過ごし方です。フランス生活が長いわたしだけど、ついつい予定を詰めてしまって、なかなかフランス人のようにはなれない、と思わされることのひとつです。
このあと、雨足が弱まったのを機会においとまさせていただくことにしました。
まだ雨が降っているというのに、お昼寝している人以外はみんな駐車場まで見送りに来てくださいました(*´▽`*)


途中で出会った牛さんたち。


雨はほぼ止んできて、夕暮れと共に虹が出ていました。


見ず知らずのわたしを歓迎してくれた心の広いLさんご夫婦、楽しい時間を一緒に過ごさせてもらった他の滞在客のみなさんには大感謝です。


お読みいただいてありがとうございました。

ブログの初回に書いた地方にやって来た

先月、山友のDさんの幼馴染みだという、Lさんという方の別荘に(図々しくも)2泊させてもらった時のお話です。
このブログの一番初めに「エクラン南部へ」というタイトルで書いたお話に出てくるのが、そのすぐ近くになります。この地方に来るのは、そのとき以来2度目でした。
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内装が特徴的な別荘ですΣ(´∀`;)


テラスで朝ご飯タイム。
奥がLさんで、二人の息子さんと、大学生の娘さん。
手前の赤い服は、招待客のひとりのCさんで、小学生の息子さんと来ていましたが、この写真には写っていません。


赤ちゃんの頭くらいある、特大の瓶に入っているのは蜂蜜です。Lさんの叔父さまが養蜂家なんだそうです。


おお、これはコームハニーってやつです。
存在は知っていましたが、ちょっぴり集合体恐怖症というか「ちょっと怖いな・・・」と今まで目を背けていたのでした。集合体は気持ち悪いけれど、おいしいらしいので、思い切っていただきました(^▽^;)
うーん、まろやか✨
でもあんまり凝視したくないです😓


このすぐ近くで羊乳チーズ農家が、放牧の羊の搾乳をするらしくて、子供たちが見に行くとのこと。あなたも一緒に行って来たら?と促され、DさんとCさんと一緒についていくことになりました。


別荘を振り返って。
ガラス張りの部分が、わたしが寝室として使わせてもらっているお部屋です。


ものすごい砂埃と、カランコロンという激しいベルの音。
放牧の羊さん達がどわ~~っと搾乳地に向かって走っていくところでした( ̄▽ ̄;)


搾乳待ちの羊さん達が集まる場所。
お母さん羊のおっぱいを飲む仔羊ちゃん(といっても結構大きい)が可愛い(*´ω`*)


若い女の子ふたりが搾乳の世話をしていました。


羊さんは200頭以上いるんだそうで、搾乳も一気にたくさんできる、大規模なものでした。


黄色い服の男の子はLさんの息子さんです。
女の子ふたりに加えて、若い男の子ひとりが働いていました。
なんと、わたしがここ2年間ほどで何度もお邪魔している、酪農家のSさんという方の農家に時々手伝いに来ていた農業高校の男の子でした。研修中なんだそうです。
彼に「牛さんも好きで、羊さんも好きなんだ」と言うと、「とんでもない!Sさんが人手不足で困ってたから何度か手伝いに行っただけで、僕は牛は好きじゃないんだよ。何度蹴られて痛い目にあったことか・・・羊に蹴られたとしても大したことないから、羊の方がずっといいよ」とのことでした( ̄▽ ̄;)
確かに、わたしもSさんの農家に滞在中に搾乳のお手伝いをしていて、牛さんに足蹴にされたことが何度もありました・・・


この日は、Lさん一家や滞在客のみんなでハイキングをすることになっていました。
行き先には、わたしのブログ第一回に出てくる湖も考えていたのですが、出発時間が遅くなったこと、午後からの天気が思わしくなさそうなこと、子供たちがどれだけ歩くか分からないとのことで、もっと手軽な場所に行くことに決まりました。


エクラン国立公園周辺になります。
この日のコースだと、正確には国立公園内には入りません。
幅の広い、なだらかだけどその分ちょっと距離が長くなる道と、急なところが多い代わりに距離は短い道があり、ふたグループに分かれることになりました。わたしとDさん、Lさんの息子さんふたりが急だけど短いコースで登ることにしました。


元気いっぱいのLさんの息子さん達。


3回ほど滝のすぐ近くを通りました。
滝の中をクライミングしていくグループもありました。


水飲み休憩中。


8月はもうあまりお花は咲いていませんね・・・
特に昨冬~春は雪が少なくて雪解けも1か月早かった分、お花の季節も早い目にずれていました。


目的地のドロミルーズという集落に到着しました。
可愛いチャペルと、民家が十数軒ほどの小さな集落です。
集落とはいっても、車では来られないし、辛うじてある林道も冬は除雪はされません。


ロバさんが2頭。


ブログ第一話に出てくる湖へは、この奥の山の方まで登る必要があります。
その時は、友人のひとりと羊飼い小屋に泊めてもらいました。
一度、湖の畔でテント泊したいなぁと思っています。


ピクニックするのに適当なベンチやテーブルがなくて、困っていたら、民家の方がお庭のテーブルを使わせてくださいました。
写真の真ん中にあるのは、わたしが前日に買ってきたライ麦パンなどです。
どれもおいしかったので、パン好きのLさんご夫婦はパン屋さんの住所が入っている紙袋の写真を携帯で撮影していました。


帰りは、ちょっと遠回りのハイキング道を通って駐車場まで下りました。
雨がポツポツと降ってきていたのに、途中の川で水浴びして(;^_^A(わたしは足だけ)Lさんの別荘まで戻りました。


Lさんの別荘にて。
ミラベルやレーヌ・クロード(どちらも甘いすもも)がいっぱいあったので、みんなでおやつにしました。
お天気が悪く、昼寝する人あり、読書する人あり・・・
わたしはLさんのマルセイユのお友達のCさんという女性と気が合って、夕方はハーブティーを飲みつつずっとおしゃべりしていました。



2日目晩~3日目に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。

知らない人のおうちに招待された

先月、知らない人のおうちに泊めてもらう機会がありました。
春の終わりに山小屋で知り合って以来、山友になったDさんの幼馴染みのLさんという方の別荘です。
Dさんは既に2日ほど前から泊まりに行っていて、「ぜひおいでよ」と少し前からお誘いを受けていたのでした。
会ったことのない人のうちに泊るというようなことは、日本ではあまりないことのように思われますが、わたしの生活では時々起こります( ̄▽ ̄;)


うちからはアルザスのアペリティフ向けの白ワインを一本持って来ただけでした。
手土産にもう少しなにかあった方がいいかな、とお気に入りのパン屋さんに寄ります。


もう夕方を過ぎていて、あまり種類が残ってませんでした。
いつも買わないライ麦パンなどを購入。


確か食パンもおいしかったので、明日の朝ご飯用に買っておきました。


それと、今わたしが食べる用のおやつ✨
ここはパンの種類はいっぱいあって、どれもとてもおいしいのですが、凝ったお菓子はほとんどありません。辛うじてフルーツのタルトがあるくらいです。前に買ったら丁寧に作ってあってなかなかだったので、ラズベリーのタルトレットをチョイス。
タルト生地がサクサクでとってもおいしかったです。


ワイン1本とパンって、ちょっと少ないかな?
多分2泊させてもらうし、もう少し何かあった方がいいかな・・・と思っていると、チーズ農協を発見。よく通る道なのですが、最近出来たみたいです。
ワクワクして入ります。
お店の方曰く、半年以上前にオープンしたけれど、前の道路で大きな工事をしていたので、分かりにくかったそうです。


農協らしからぬ、可愛らしい店内✨
手前のビールの乗っている棚は、何と牛さんの形をしています。


ここオート・ザルプ県は、サヴォワ地方(県)などに比べて有名なチーズは全然ないものの、標高が高く、放牧も盛んで牛乳の質もよく、なかなかチーズがおいしいのです。


大好きなブルーチーズ、「ブルー・デュ・ケラ」を含む4種類のチーズを購入。


国道から離れて、山間の県道に入ります。
印象的な風景だったので、デミたんの写真を一枚。


どんどん山道を上がっていきます。
しかし、すんごい山奥に別荘を持ったお友達です(◎_◎;)
自宅はマルセイユらしくて、お山が大好きで1、2年前にこちらに別荘を購入したんだそう。
最後は未舗装路で、1速やいいとこ2速まででしか走れず、かなり時間をかけて数キロメートルを進みます。


Dさんから教えてもらっていた集落に到着。
未舗装路の最終地点でした。
ここでいいのか不安でしたが、Dさんのワゴン車が停まっていたのでε-(´∀`*)ホッ
エンジンの音が聞こえたから、とDさんが間もなく出てきてくれました。


おうちが10軒あるかないかの、小さな集落でした。
標高は1600mほどあるみたいです。


おうちの中に案内してもらいました。
これは玄関から入ったところです。


かわいい猫ちゃんが😻
猫ちゃんにしては余所余所しくなくて、滞在中は時々こちらに寄って来てくれました。


大きな暖炉が。
写真の左端は、階下に降りる階段になっています。


下の階は台所や洗面所、寝室がひとつ、物置きなどになっていました。
建物は17世紀の建築で、歴代の持ち主たちによって何度も改築工事が行われているようでした。住むのにあたって、特に困るようなことはなさそうでしたが、1年ちょっと前にここを購入したLさん夫婦も自分たちのライフスタイルに合わせていくらかの工事を予定しているそうです。


テラスから。


テラスでアペリティフをした後、晩ご飯に。
白いTシャツの方がLさんです。


Lさんの奥様が作ったインド風レンズ豆の一皿。
地味な見た目ですが、スパイシーでとっても美味しかったです。
オレンジ色のレンズ豆は、わたしはほとんど買うことがなく、新鮮でした。
うちに帰ったら真似してみたいと思いました。
向かいの赤い服の女の子はLさんの娘さん(大学生)、黄色い服の女性は、Lさんのお友達のCさんという女性で、マルセイユから小学生の息子さんと遊びにきています。


屋根裏部屋でLさんのお子さん達や、Cさんの息子さんが雑魚寝。
わたしもそこに寄せてもらうのかと思ってたら、小さな部屋(Lさんのお子さんたちの勉強部屋らしい💦)をあてがってもらいました。
すみませんね(^^ゞ


とっても静かでよく寝られました。
角になった部屋で、2方に大きな窓があって、景色が素晴らしい✨


なんか・・・景色については、このおうちでベストな寝室かも?
Lさんご夫婦、見ず知らずのわたしのためにすみませんm(__)m


2日目に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。