フランスで山歩き

仏中東部リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

一泊で南仏デヴォリュ山塊へ(最終回)

1泊で出掛けた南仏デヴォリュ山塊のハイキング2日目です。
泊まった民宿のある村(1215m)から出発してとりあえずの目的地、テット・デ・ゾルマン(2140m)に到着した後、あわよくばの目的地、テット・ド・ガルヌジエ(2367m)を諦めてだいぶ下まで下りてきたところまで書きました。



この日のハイキングの行程👇 
ピンクの点線が諦めた部分です。また雪のない季節に来よう・・・


だいぶ下りてきました。


振り返って。
今、お昼ご飯を食べるために風が少ないところまで下りよう、という途中なのですが、なんだかこの辺でもまだ風がきついのです。。根性なしなので寒いところでご飯を食べるがイヤ・・・
もう少し下りるか。。


スキーの人のまねをしてズズズ~~っと滑り降りしてみました(;´∀`)
けっこう勾配があったのでだいぶ長く滑ることができました。


西の方からすごい勢いで雲が出てきました。午後から曇りの予報、ばっちり当たってます。午後の遅い時間からは雨になるということです。


この辺りでスノーシューの足跡を発見。行きには見なかったんだけど。
下りてくるときにもっと下の方で男性ハイキング客ふたりを見かけたので(この日見かけた唯一のハイキング客でしたが)おそらくその人たちのトレースだと思われます。わたしが登ったほうの山には行かずに別の峠(2枚前の写真での奥の方)に進んで行ったようです。


結局朝にも通った小川沿いまで戻ってきてようやく風がないエリアになったので阪神タイガース折り畳み座布団を広げることができました。


先ほどまで歩いていた峠方向は既に雲に包まれています。早い目に登っておいてよかった・・・


対して、帰る方向はまだ晴れていますが、山の頂上の辺りにだけ雲がまとわりついています。


お天気がいい場合、出来るだけ長く山に滞在したいので早く駐車場に戻ってしまいそうなときは、遠回りしてみたりとか休憩を長い目にとったりとかしてだらだらするのですが、このあとお天気は崩れていくばかりだし帰り道も普段以上の長距離ドライブだし翌朝は仕事だしで、ご飯を食べた後は大人しく帰ることにしました。


とはいえ、行きとちょっと違う場所も通りたいのでほとんど変わらないですけど谷の反対側とこちらとを2、3回川を越えながら元来た方向に戻りました。


行きに見たのとは別の、農作業用であったと思われる朽ち果てた小屋がありました。農作業といってもこの辺りでは羊や牛の放牧くらいしかありません。


ローズヒップ。


夏の放牧時期にはこの杭に網が張られ、羊や牛が遠くに行き過ぎないようにします。


駐車場付近にあった看板。ハイキング客に放牧エリアを通るときの心がけが書かれています。地元の小学生達の作品らしく、子供たちの名前が下の方にいくつか書いてあります。



デヴォリュ山塊のロゴ。こんなおしゃれなものがあったんですね。抽象化されているのは
多分今回のハイキング記「その1」と「その2」で写真を載せたピック(プラトー)・ド・ビュールだと思われます。


午後3時半過ぎ、車を停めてた村に到着。
えーと帰り道は・・・この辺りも初めてなのでグーグルマップ頼りです。


え~と、、渋滞がなかったら2時間38分で帰れるみたいです。
ヴェルコール山塊やエクラン国立公園の山々が右に左に見える素敵なドライブになりそうで帰り道もワクワク。景色のいいところを運転するのもハイキングに行く楽しみのひとつです。
ちなみにオレンジの星マークはわたしが登録してるハイキングの出発地点(^^;)
林道の途中だとか、住所が存在しない場所に行くときにハイキング地図と合わせて登録したものです。今回来たところがいつも行く場所よりも遠い目だということが分かります。


帰り道。なんかすんごいところに村があります(◎_◎;)


デヴォリュ山塊とヴェルコール山塊とのちょうど境にあるリュス・ラ・クロワ・オート村。ここの村に寄ります~~
というのは・・1年前にこの近くでハイキングした時(雪が多すぎて撤退)、帰りに寄ったここの村の肉屋さん(兼パン屋兼お菓子屋)で買った子羊肉とパテとサラミが超おいしかったので、そこでお買い物して帰ろうと思ったのです。
村の中心にあるその店の前まで行くと・・・Σ( ̄ロ ̄lll)閉まってる


店の前で立ちすくんでるわたしのところに近くに停車していた憲兵隊(フランスでは田舎ではポリスではなく憲兵隊で、仕事内容はほぼ同じだけどポリスが内務省管轄下なのに対し憲兵隊は防衛省)の車から憲兵が出てきて「どうしたのか」
(ドキドキ)「えっ、いや~あの。。ここで買い物したかったんだけど閉まってるんですよね」 憲兵「今日月曜だからな。ここは日曜午後と月曜休みなんだよ。明日また来なさい」「でも明日はもう帰っちゃてますよ、、」
で、車に乗り込んで再出発しようとしてると憲兵がやってきて窓をコンコン。
「食料品店なら○○に開いてるのがあるよ」
あ~親切ですね。でもわたしはここのお肉とパテとサラミが買いたかったんですよ。。


お土産が買えずがっくりしつつ帰途を急ぎます。


えっと、わたしはグルノーブル方面だけど・・
わ~反対に行けばニースやエクサンプロヴァンスに行ける😻…行かへん行かへん^_^;


さらに進むと・・・


右手にエクランの山々が迫ってきました。


この辺りは、東をエクラン国立公園、西をヴェルコール自然公園に挟まれた小さく地味な山塊、トリエ―ヴといって、フランス人でもその名を知る人は少ないです。
でもようこそ(ビアンヴュニュ)だそうです。


雲が段々になっててすごい迫力。雪を被った山頂と併せて運転しててもドキドキする美しさです。


そんな中にぽつんと絵のような可愛い村が現れます。ル・ペルシー村といって特に観光地でもなんでもないのですが、山々を背景に様になっています。以前にここを通った時にも気になっていたのですが今日は時間もあることなのでちょっと寄り道してみたいと思います。


メインの道路(県道)から外れること約3分で到着。


県道にも村の案内として書いていたのですがカフェや民宿があるそうなのでそっちに行ってみましょう。


う~ん。。だめです、閉まってますね(-_-;)
それも今日が閉店日、というより冬期閉店中という感じです。。


また教会の前に戻ってきて・・


これは村役場。
はい、それでお終いでした(~_~;)
もともと店とか少ないうえによっぽどの観光地でないと冬は何でも閉まってるんですよ、フランスの田舎・・・日曜も全滅だし(特に午後)、月曜もかなりの店が閉まってます。
それに慣れてしまうと日本の便利さに今度は驚いてしまいます。


A51(高速51番線、トリエ―ヴ高速)に入ります。左手にはヴェルコール山塊。
あ~しばらく行ってないなぁ・・・また雪がもう少し新たに降ったらスノーシューしに行きたいと思ってます。


そして正面に見えてくるのはシャルトルーズ山塊。わたしの住むリヨンから一番手軽に行ける山のひとつといえます。
少し疲れて眠たくなりそうだったので一度サービスエリアで飲み物を飲んで休憩。
運転しながらいろんな山を眺めることが出来て、あっという間の3時間弱のドライブでした。


5回に分けて書いた長い長いハイキング記になりました。読んでくださった方、どうもありがとうございます。

一泊で南仏デヴォリュ山塊へ(その4)

1泊で出かけた南仏寄りのデヴォリュ山塊でのハイキング2日目です。
スノーシューができるくらい雪が残ってる山もあるようでしたが、今回は泊まった民宿のある村から出発できるハイキングコースを選びました。
民宿から一番近い山のひとつなので宿のご夫婦は熟知していて地図上のコース以外のお勧めも教えてくれました。


またひとりなので自撮り・・・


民宿のある村は標高1215m。雪はほとんど残っていませんでした。
これは歩き始めて30分くらいのあたり。冬の雰囲気では全くありません。


今日歩くところの大半はGR(グランド・ランドネの略)と呼ばれるこのあたりでメイン的なハイキングコースです。GRのペンキマークはフランス中で白と赤、と共通しています。
それと同時にマウンテンバイク(フランス語でVTTといいます、vélo à tout terrainの略)用コースにもなっています。
マウンテンバイクや犬は国立公園や自然保護地区内では禁止ですがその他ではOKのところが多いです。ここのようにマウンテンバイク用コースを提案して観光客を呼ぶ努力をしている地域もあります。


川を超えるのに谷へ下るところがありました。ちょっと道を見失って適当に歩いてたら少し先で合流できました。


谷底からまた明るいところに上がってきました。
朽ち果てた農家の小屋があります。


この辺りから雪が残っているゾーンに入ります。


夏には羊の放牧が盛んな地域なので時折柵が設けられています。


今年初めてのクロッカスに出会いました(*´∀`*)


小さな川ですが、雪どけ水が流れ込み結構な勢いで流れています。渡るときに滑って水浸しになりたくないのでここらでストックを出します。


小川を渡った後はしばらく上流に向かって谷を登っていきます。


少し登って後ろを振り返ったところ。


奥に進んで行きます。


若しくはこちらの右手の尾根の部分を歩いて登ることもできます。地図に道としては載っていませんが民宿の奥さんのおすすめコースです。でもここの部分を周回にしたいので谷から峠にから登って尾根から下りてきたいと思います。


下の方はいっぱいトレースあったのに肝心の?峠に向かうほうは見当たりませんでした。
スキーで下りたあとは2、3人分くらいありました。・・・つまりわたしが変なところから登ったってことでしょうか(^▽^;)


峠(1905m)に到着。


登ってきたところを振り返って。この左の奥の方から歩いてきました。


すぐ手前が今日の目的地、テット・デ・ゾルマン (2140m)。奥はテット・ド・ガルヌジエ (2367m)。宿のご夫妻いわく、こっちから登れるそうなんですが。。


ほら、道の形が浮かんでいます。
この道の辺りを目指そうと同じ高さまで登ってみたのですが・・・
どうも雪の残る急斜面を歩く気がせず、結局手前の低いほうの山(テット・デ・ゾルマン)で我慢することにしました。めっちゃザレザレしていて雪があろうがなかろうがとっても滑りやすくて危なそうに思えました。1週間前にスノーシューしてて急な斜面で10m近く滑り落ちて怖い目をしたので、それがトラウマになってるのかもしれません。
また雪のないときにチャレンジしてみたいと思います。


デヴォリュ山塊にはこういうザレ場ばかりの山も多く、山塊2番に高いグラン・フェラン(前日のハイキングですぐ隣に見えてました)に登った時も唯一の難所がこのザレ場続きの斜面でした。


テット・デ・ゾルマン(Tête des Ormans, 2140m)に到着。


エクラン方面。


手前がTête de Garnesier(2367m)。奥はそれとよくセットで見られている Roc de Garnesier (2383m)。
まだ12時にもなっていなくて時間はありそうだったので、前の山、よっぽど行ってみようか何度も斜面を眺めてみました。でもやっぱり急斜面+ザレ場+雪という組み合わせにひるんでしまいます。
諦めてお昼ご飯にでもしようか・・・と腰を落ち着かせようと思ったのですが、
いかんせん風が強すぎます。寒がりのわたしは「眺めが抜群の風の強い場所」よりも「面白くない景色の風がない場所」でご飯を食べたく思います・・・
風の少ないところまで下りることにしました。



尾根沿いに下りていきます。


宿の奥さんが話してた通り、とても気持ちのいい尾根沿いに下りてくるルートでした。



その4で終わらせるつもりだったのですが、長くなってきてしまったので今日はここで一旦投稿したいと思います。

一泊で南仏デヴォリュ山塊へ(その3)

日月の休みを利用してやって来た南仏デヴォリュ山塊。1日目のハイキングを終えたあと民宿のある村に夕方6時過ぎに到着しました。
行き先を決めるのがギリギリになることが多く、今回も行く地方を限定し宿を取ったのは前日の夕方でした。


車にカーナビはついていませんが、グーグルマップのおかげで迷わず到着(^O^)
ジット(gîte)と呼ばれる相部屋形式の普通より安い民宿を予約しました。他に普通の民宿との違いは台所を使えるので自炊できること、バスタオルやシーツは持参すること(有料で貸し出しはしてくれる)などがあります。山小屋と同じシステムです。都会にはありませんが田舎の観光地とか海・山のリゾート地などにあります。連泊する人が多く、週単位で滞在すると安くなったりします。
自炊してもよかったのですが、ひとりだし(家族や友達と自炊するのは楽しんですが)夕食、朝食も頼んでおきました。1泊2食付きで43ユーロ(5000円ちょっと)でした。


フランス・ジット協会加盟の看板が付いています。加盟してなくても運営できますが、一定レベルの保証という意味でお宿を選ぶ際の基準にはなります。


ドアが閉まってるので鐘を鳴らしてみたのですが誰も出てきません・・


代わりに可愛い猫ちゃんがどこからか出てきました。


間もなくお宿のご主人が「ごめんごめん、今ちょうどシャワーしてて~・・入り口の鍵開けとこうと思って忘れてた」と大慌てで中から出てきました。


元々は羊をたくさん飼っていた農家を改造したおうちでした。
このダイニングで昔は羊がメェメェいってたのかと想像すると楽しいです。
「今日は宿泊客はあなたひとりですよ」・・・バカンス期なのでもっと混んでると思ったんですが。さすがマイナー気味な山塊、デヴォリュです。


5人部屋をひとりで使わせてもらいます。


下の階にふたり、上に3人寝られるようになっています。シャワーやトイレも部屋にあります。
知らない人たちと部屋をシェアするのを想像していたので拍子抜けしてしまいました。


明日ハイキングするところをまだ決めていない、とご主人に話すと「じゃあ一緒に考えましょう。ひとまず荷物を解いて落ち着いたら下りてきてください」


熱いシャワーですっきりしてから下に下りていくと奥さんも揃ってわたしが来るのを待っていました。
今日スノーシューをするつもりで考えてたコースを雪が少な過ぎたので普通にハイキングで歩いてきたことを話すと、スノーシューがしたいなら、雪がまだいっぱい残ってるコース(車で20分くらい)、普通のハイキングならこの村から出てるコースもあることを教えてくれました。
詳しく聞くと、ここから直接出発できる山も良さそうだったので翌日は車を民宿に残したまま歩き始めることが出来るコースにすることにしました。


台所。プロ仕様っぽい立派なガス調理台があります。自炊の場合、ここを使わせてもらうことが出来ます。


ご夫婦「本当ならあなたとご飯を一緒に食べたいところなんだけど、ご近所さんから今日は夕食に招待されていて…だいぶ前から決まってたんでキャンセルできないんです。申し訳ないんですが、ご飯はオーブンに入っているので、ひとりで食べてくれますか。用事があれば携帯に電話してきてください。徒歩数分のところなのですぐ戻れます」
・・・いや~ちょっとひとりでさみしいけど、宿主は宿泊客と一緒にご飯を食べなければならないという決まりがあるわけでもないしね・・・「気にしないでごゆっくりして来て下さい」と送り出しました。


冬野菜のクランブル。栗、キノア入りのそぼろが超おいしくて翌朝レシピを聞き出してしまいました。


え~と次は・・
ズッキーニのグランタンと白ブーダン(ソーセージの一種)です。


むむむ・・これも素朴でおいしかったです。
びっくりしたことがひとつあります。出てきた赤ワイン、なんとわたしがずっと昔ブドウ狩りをしたことのある南仏の農協のものでしたΣ(゚Д゚) その銘柄(コート・デュ・ローヌ・ヴィラージュ)だけでも農協だけで数十軒、個人のところも併せて数百はあるというのに。。。


デザートは地味な見た目のアーモンドケーキでしたがしっとりとしていてアーモンドたっぷりで(翌朝聞くと小麦粉なしでアーモンドパウダーばっかり)まったりとしたおいしさでした。
お腹いっぱい(´▽`)  今日はたっぷり寝られそうです。


翌朝。ご飯は7時半に頼んでおきました。
7時15分、村を徒歩で一周してみました。1分もかかりませんでした(^^;


民宿のすぐ裏にある水汲み場と洗濯場。古い村には洗濯場がよく残っています。
他にこの村にはありませんでしたが村共同のパン焼き釜が残っているのも時々見ます。


朝ごはんを食べたら出発です。


村の出口。


すぐにハイキング出発地点(標高1215m)にぶつかります。


村のすぐ後ろにそびえるテット・ド・ピエ・グロ(2305m)


歩き始め。朝日が気持ちいいです。
草木は枯れたままであっても、やわらかい光が春の訪れを暗示しているようです。
10月末くらいから雪景色中心だったので、この雰囲気なんとも久し振りで懐かしいです。




またまた今日も午前0時が近づいています・・・
2日目のハイキングは「その4・最終回」で書きたいと思います。