フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

電波もなく誰もいないお山で

今まで泊まった数ある避難小屋の中で、一番のお気に入りに3年ぶりに泊まることができた、先月末のお話です。
どんなけ好きなのかというとですね・・・
パソコンののデスクトップ画面に使っているのはこの小屋前の水場の写真なんです👇

5月後半に次男と泊まりに来た時に撮ったもので、クロッカスがあちこちに咲いていました。これは早朝だったので花が閉じています。


建っている場所も最高にきれいだし、小屋自体も可愛くてしかもそこそこ快適ときています。幸い!?駐車場から結構遠いためか、ハイキング客が多くはないエリアです。過去、3度泊まったうち他に泊り客があったのは最初の1回だけでした。


お昼過ぎに到着したときは、小屋の正面のお山はガスっていてほとんど見えなかったのがおやつ休憩をしているうちに、だいぶ晴れてきました。小屋にたどり着くまでに既に結構歩いたので、午後は小屋の周辺でダラダラしようかと思っていましたが、こんな景色を見るとじっとしているのがもったいなく思えてきました。


近場をハイキングすることにしました。小川が小屋のすぐそばを流れているので、しばらく上流に向かって歩いていきました。


細い道っぽくなっているところがあったので、しばらく登ってみました。しかし、途中で消えてしまいました。羊の放牧地では、羊さんがよく通る場所がいつの間にかハイキング道のようになっている場所があり、これもそうだったんだと思います。


振り返ると、小屋は見えません。
凸凹が多い地形なので、すぐに見えなくなってしまうのです。初めて来たときも、ガスって日が暮れてきて視界が少なかったこともあるけれど、結構近くを歩いていたというのに小屋が見えずに通り過ぎてしまったのでした。


引き続き、岩&石ゴロゴロなところを目的もなく登っていきます。


岩々してて、大好きな雰囲気です。
こういう場所は滑落事故で大怪我をして以来、歩けていなかったので何の目的もなしにウロウロしているだけでも幸せを感じます。


ちょっと平たいところに到着しました。
どこも痛いところがないんだったら、迷わず右奥の峠っぽいところまで登るんだけど、再手術後、かなりましになったとはいえ、やはりそれなりには痛いわたしの足首にはきつ過ぎます、だって・・登ったら、下りないと駄目ですからね(^-^;


よかった、避難小屋見えてきたε-(´∀`*)ホッ


ただいま~我が家(違)✨
もう夕方だしもしかすると、わたしの留守中に誰か到着しているかも・・・?とドキドキしながら中に入りましたが、お客さんは誰もいませんでした。


明るく暖かいうちに外で食べたいので、早い目の夕ご飯ピクニックにしました。


毎回ワンパターン過ぎて皆さん見飽きたであろう面々。
コンテ(チーズ)とサラミ、チップスは最近よく買っている大豆を使ったものです。フランスにも健康志向の人が増え、大豆が材料に使われた商品を時々見かけるようになりました。


インスタントトマトスープ。
こんなものでも、夕ご飯に何か一つ温かいものがあるのは嬉しいのです。


夕ご飯の後は、しばらく地図を眺めていました。
明日行くつもりをしている湖。


肌寒くなってきたので、小屋内に戻りました。


小屋内ではこれです。
飛行機(トルコ航空)のアメニティのスリッパ(^_^;)だって少しでも荷物軽くしたいので…


前回や前々回に来たときは覚えていないのですが、初めて来た5年前にはマットレスはあったけど布団類はなかったと思います。きっと全然洗っていないだろうから、直に着るのは怖いけれど・・・


夏用のシュラフで少し寒かったので、シュラフの上からお布団を被りました。


朝5時頃の空。
お月様が~😓明るくて、お星さまが綺麗に見えないじゃないのよっ(;´・ω・)
あれ、でももしかして夜の早い時間ならまだお月様昇ってきていない可能性も。ようし、明日の晩は早寝しないでおきます(^^♪


2日目編に続きます。
お読みいただいてありがとうございまいた

好き過ぎる避難小屋の中をご紹介

ちょうど1か月経ってしまいました。行きたくても、足が痛すぎてたくさん歩けずに行けなかった大好きな避難小屋に3年ぶりにカムバックしたときのお話です。


標高1900m台にあるメルレ避難小屋。
7月に1度、5月に2度来ており、いずれも残雪がそれなりにあるシーズンでした。雪が全くない時期に来るのは初めてです。


小屋と水場の間には石を組み立てた焚火台とベンチが。
以前来たときはそんなものはなかったと思います。


入り口から覗いた小屋内。屋根裏はなく、一部屋だけの造りです。
大きなテーブルがあります。


薪ストーブと薪。こんなに森から遠い場所なのに薪がいっぱい✨


雪深いエリアの小屋はどこも、このように上下別々に開くような扉になっています。


2段ベッドには、詰めれば12人くらいか、もっと寝られる広いスペースがあります。
状態が良いとは言えないものの、マットレスもあるし布団類もいくらかはあります。微妙に人数分には足りない感じだし、おそらく相当長い期間、洗濯されていないに違いないので怖くてあまり使いたくありません(^-^; シュラフを持参しています。


棚にはいくらか食器が。こなんだブログに書いた、友人Oさんと泊まった避難小屋に比べると、置いてあるものがボロっちいですね(^^;)


箒、のこぎり、斧がありました。
上の白い扉。これは戸棚になっています。


食料がほんの少しだけ。そしてノートや本などが入っていました。きちんと扉が閉まるので、ネズミ対策に食料を隠しておくのに使えるでしょう。


写真では暗くてよく見えませんが、物置きスペースにも薪があります。
誰が持って上がってくれているのか分かりませんが、ありがたいことですね。わたしが泊まった時は寒くなくて、薪ストーブを点ける必要はありませんでした。


小屋前には岩と木の板を組み合わせただけのシンプルなベンチが。
今ちょっとガスっていますが、小屋前の景色は抜群の美しさなので、このベンチに座ってコーヒーを飲んだりご飯を食べたりするのはとても幸せな時間なのです。これこそ、まさに2年以上の間夢見ていたことでした。


そのベンチに座って、お茶タイムにすることにしました。
先ほど歩きながら収穫したブルーベリーと・・・


偶然にもブルーベリー味のお菓子。チアシードも入っています。


飲み物はこれ。こないだ、アイベックスが近くをウロウロしている穴倉のような避難小屋に泊まった時も飲んだウーロン茶です。長男の知り合いの台湾人の方からいただきました。


手書きの説明書き。
レッドハニー・ウーロン。。
ハチミツの風味、甘い感じのするお茶みたいです。


くるくると丸まった葉っぱが入っています。
ウーロン茶ってほんとにこんなものなのか、謎はいまだ解けていません。


一応蒸らしとく。


今日もよく分からない薄ーい葉っぱ汁のようなものが出来上がりました( ̄▽ ̄;)
ハチミツの味もしなければ、甘い味も特にしなかったように思います。


ジェットボイルのカバーのプラスチックケースをボウル代わりに使うというノーマルな技。


午後の散策&夕ご飯編に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。

恋焦がれた避難小屋にカムバック

先月末、ひとりで避難小屋泊ハイキングに行ったときのお話です。駐車場から1000mほど登った峠でランチをしたところまで書きました。



峠から下りて行くときの左手の斜面。

ザレザルしていて稜線はとんがり気味で好きなタイプの景色です。



とても素敵なところなのに、あまりポピュラーではないようで道がはっきりとせず、すぐに見失なってしまいます。避難小屋の位置を常に確認しつつ(たまにデコボコ具合で見えなくなります)出来るだけ最短距離で無駄なアップダウンをしないように向かいます。



たまにケルンは見かけるんですが…道はよく見えない😂



下りて来た斜面を振り返って。ここを帰りに登らないといけないんだなぁ(⌒-⌒; )



急な部分はおしまいで、後は比較的なだらかです。

ぽつんと1箇所だけ雪渓が残っていました。この辺りは2100mあるかないかという高さです。8月の終わりにこの標高に残雪があるのは例外的だと思います。



8月末はお花はもうあまり咲いていませんが、薄い黄色の可愛らしいお花がいっぱい咲いている地点がありました。しかし、この前後には全く咲いていませんでした。



出来るだけ植物を踏みつけたくないんだけど…

あちこちにブルーベリーとジュニパーベリーが生えていて避けられないエリアが💦ごめんねー🙏



ブルーベリーはこういう品種が多いんですが…



たまにこういうタイプのもあります。

先に載せたやつの方が酸味もあるのでわたしは好みです。



避難小屋にだいぶ近づいた場所に岩なのか廃墟なのかよく分からないものがあります。

今向かっている避難小屋に初めて来たときは友達と一緒で、雪でハイキング道が見えずトレースもなく、ガスっていて視界もなく、日も暮れてきて小屋が中々見つからなかったんです。その時、「小屋あった!」とぬか喜びした岩があったんですが、位置関係からしておそらくこれかと思います(^_^;)



今日はまだお昼過ぎ。そんな怖い目に遭うことなしに到着しました。



着きました、好き過ぎる避難小屋✨

気に入って2度泊まった避難小屋はいくつかありますが、4回泊まったところはこことあと1軒しかありません。

足首の大怪我をしてから痛くてたくさんの距離を歩けず、この大好きな避難小屋は駐車場から距離も高低差もあるので「ああ、あそこにまた行きたい」と何度思ったか分かりません。正直、もう無理なのかと諦めていた時期もありました(T_T)


ちなみに第一回👇


2016年7月上旬。夕方の出発でした。

峠を下りつつ途方に暮れる友達。到着したのは21時43分でした(;´д`) 右下は翌朝の写真です。


2度目は2017年5月後半。1人で来ました

👇


仕事が終わってからの出発だったので、この日も20時49分の到着😅


で、最後に来たのは2018年の5月後半。

次男とでした👇


この日も夕方出発でした💧前年と同時期だったにも関わらず、雪の量が全然違います。避難小屋前の次男の写真!小屋周りが雪かきされていたのは助かったけど、真冬かというほどの残雪でした。


さて、2021年晩夏に戻ります。


避難小屋の入り口からの景色。



入り口近くにはイラクサが密生しているので、触らないように注意です。



小屋から20mくらい離れたところに水場があります。奥が先程越えてきた峠です。


避難小屋の紹介を次回は書きたいと思います。

お読みいただいてありがとうございました。