フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

カウベルのお手入れしてみた

3月下旬のお話です。定期的にお手伝いに行く酪農を営む知人Sさんの農家で面白い体験をしました。

この週末はSさんの右腕または救世主的役割の友人Oさんも農家に滞在していました。



昨年秋に放牧地で撮影したSさんの牛さん。

放牧中はみんなカウベルをつけています。



Sさんの農家の納屋の戸。チーズ、牛乳直売の看板がかけてあります。



納屋にしまってあるカウベルを出してきました。

放牧の季節が近づき、手入れをする必要があるんだそうです。数ヶ月間、雨風に晒されるので皮が硬くなってしまうんだとか。



皮の手入れに使う油脂はこれ。

なんと「牛の脚脂」だそうです。初めて見た💦

案外値段もするらしいのですが、皮を柔らかくするには一番なんだとか。



動物性の脂って固体のイメージですが、サラサラの液体状です。匂いは案外しません。



細かいところまでしっかりと塗り込むようにSさんから言われています。「ベルトが硬いと牛さん達が放牧の期間中ずっと首が痛くなってしまうからね」



ベルにも脂を塗ります。


写真がなくなったのでインスタのストーリーに使ったものをスクショしたのを使います(⌒-⌒; )

👇


Sさんのオピネル。

同じオピネルでチーズやサラミも切るという…😅



ちなみに、車で牽引する荷台をテーブル代わりにして作業しています。この週末、お天気は良かったけどめちゃくちゃ寒くて、ほぼ屋外(納屋の出入り口付近)での作業で辛かった💦



時々、ベルトが傷んでいるカウベルも。

隣村に皮を修復する職人さんがいるのでまとめて持って行くんだそうですが、これにも脂は塗っておきます。



ひとつひとつが違うんです。職人仕事であることが分かる立派なものばかりです。フランスまたは北イタリアで作られたものだそう。



つるんとしたフォームのベルが多いですが、こんなのもありました。



あれ、こちらは…

「S」って。農場主であるSさんのイニシャルが入ってるんですね✨



おおっ?こちらは鋲でSと入っています。

うーん、お洒落⁉️

この日の午前中に半分すませ、残りは翌朝にすることに。



お昼ご飯の後、OさんとOさんの飼い犬ラフィちゃんとで裏山の散策に出掛けました。



雪の上で転がり回って嬉しそうなラフィちゃん。農家のわんこオリちゃんもだけど雪が大好きなんですね。寒くないみたいだし😅



スキーで登るスピードが半端ないOさんとラフィちゃんだけ余計に進んだ後、往復してきました(⌒-⌒; )

1時間で700や800m登ってしまいます💦わたしは頑張っても500m程度です。



Oさんに撮ってもらいました。

前日に積雪があって新雪だったんでした♩考えたらこの時以来、ほとんど雪降ってない気がします😢



このフカフカ具合(((o(*゚▽゚*)o)))♡



お読みいただいてありがとうございました。

ひとりで迎える雪の避難小屋の朝

先月前半に雪山の避難小屋に泊まりに行ったときのお話です。



夕暮れを窓から。日が落ちると小屋内の気温も下がってきたので早い目にシュラフに包まりました。

冬用のシュラフなので暖かく、ぐっすりと眠ることが出来ました。



朝の小屋内の気温は0,8℃。

真ん中の数字は気圧です。

3月の前半、標高2280mということを考えるとそう寒い方ではないと思います(普通に寒いけど😅)。

薪ストーブはあるのですが、夏にここを使う羊飼いの方が自分のいない間に火事になるのを恐れて煙突につながる管の一部を外してしまっているため、利用できないのです。



外に出てみました。

雪に埋まっているのは放牧期間中、羊さん達を夜間入れておく囲いです。もうひとつ小さな小屋が見えますが、恐らく放牧に必要な道具を保管する納屋的なものなんだと思います。



昨日の午後に登った稜線はこの右手になります。

大して遠くないので今朝も村に下りる前にもう一度登っても良かったのですが(山スキーの鬼である友人Oさんからは「当然1日目も翌朝も登るよな?」とプレッシャーをかけられていた)あいにくスキー用アイゼンを忘れてしまいました😅朝は雪の表面が凍っていて結構なだらかな斜面でもツルツル滑るのでアイゼンが必要な場合が多いです。新雪がある時だと大丈夫なんですが…



山に泊まるときの何よりの楽しみは、日没と日の出前後の空を眺めることです。



インスタントコーヒーと手作りフルーツケーキが朝ご飯です♪



空が明るくなってきました✨



お腹空き過ぎていてケーキ2切れ一気食いしてしまいました😅荷物軽減のため最低限しか持って来なかったことが悔やまれます💧



日の出です(≧∀≦)

雲は少しずつ減ってきた気がします。



ケーキ2切れでは全然足りなかったので、小屋に戻りパンとチーズの残りで朝ご飯の続きにしました。



そろそろ出発しよか…とスキーに滑り止めを貼ります。稜線までは登らないけれど、いくらかは登りたいのでやはり滑り止めが必要なのです。雪の上に降りてみると、ひなたになって間がないため、まだガチガチだったのでもう少しだけ待つことにしました😅



インスタントカプチーノを作って時間潰しです♪



ようやく雪が登りやすい硬さに解け始めたので、重い腰を上げ歩き始めました。



お日様が低いので長ーい影になりました。



まずはその峠っぽいところに登って…



もう少しだけ登っておこう…

結局、稜線までの半分くらい登ってから村まで下りました。下の方はまだ日陰でガチガチの斜面が多く、スキー初心者のわたしには厳しかったです😓



農家に戻ると牧羊犬のオリちゃんが「どこ行ってたん?」て言わんばかりの表情で出迎えてくれました。



とっても甘えん坊の日でした(日による😅)。


お読みいただいてありがとうございました。

雪の避難小屋にソロ泊

3月前半に以前から目をつけていた避難小屋に泊まりに行った時のお話です。

村から高低差750mほどの地点にある避難小屋に到着した後、シュラフなど荷物の一部を置いて稜線まで登ることにしました。

 


ウサちゃんの足跡。

出発時のお天気はまあまあでしたが、次第に雲が支配してきました。



避難小屋から高低差300mほど登り、稜線に到着しました。



稜線の奥はもっと雲が厚くなっています。

2月中に何度も来ている稜線だし(毎回同じところではありませんでしたが)、お天気もイマイチなので滞在時間5分で下りることに(⌒-⌒; )

といっても、スキーの滑り止めを剥がすなど下りる準備をにするのにさらに5分くらいかかります💦



こんな空ですよ🥺



少し下りた辺りで稜線を振り返って。

ところで、デコボコがいっぱいある地形なので、稜線からしばらくは避難小屋が見えません。「あの辺に隠れてるよね…?」とちょっとドキドキしながら滑り下りて行きます。


 

 あ、よかった。あそこにあった、わたしの別荘(違)ε-(´∀`; )ホッ



少々不安な気持ちで稜線を出発したものの、もう着いてしまうと思うと名残惜しい(滑り足りない)ような…



下りてきた斜面。



無事到着しました。お日様が隠れつつあります。



Myスキーを立てかけときました。



小屋内に洗濯干しの紐があったので、スキーの滑り止めと手袋を吊るしときました。



まだ外が明るいうちに小屋前のベンチ(というか木の板)で早い目の晩ご飯にします。



コンテチーズを持ってきました。

既に日陰になっているせいか、じきに寒くなってきたので小屋内に移動しました。



先日、サヴォワ地方の山小屋に泊まったときに他のスキーヤーさんがしていたみたいに、スキー靴のインナーをスリッパにするテクニックを身につけました😅



なんか踵の上ら辺が痛いな…と思ったら靴下に穴空いてました💦スキー靴って普通の靴と違うところがすり減るんですね⁉️水膨れみたいになりかけていたので絆創膏を貼っておきました。



小屋内でお一人様ディナーの続きです(^◇^;)

インスタントトマトスープ(まあまあ美味しい)にパンをちぎって具のようにして食べました。



もうひと種類チーズを持ってきています。好きなブルーチーズのひとつ、ブルー・デュ・ヴェルコール・サスナージュです。



窓から夕暮れの景色を楽しむことが出来るのも、山小屋の魅力です。



小屋にはふたつベッドがあります。こちらの方がマットレスが硬めで好みでした♩

マイナス5度まで寒くない(らしい)冬用シュラフなので多分良く寝られるでしょう。おやすみなさい^ ^


翌朝編に続きます。

お読みいただいてありがとうございました。