フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

カウベル2日目

代わり映えしないお話ばかりになりますが、前日に20個ちょっと手入れをしたカウベルの残りを終わらせた日のお話です。



朝は6時半くらいから牛さん達のお世話を始めます。

干し草ロールを留めてある紐を切るのにも活躍のオピネル。



搾乳中の牛さんは出産したばかりです。



小柄だけど一番年上の仔牛ちゃん。

とっても食欲旺盛です。



昨日までは哺乳瓶だった仔牛ちゃん。今日からバケツになりました。なかなか上手に飲んでくれました。



毎朝晩、搾りたてのミルクをもらいます。



朝の搾乳が終わるとみんなでおやつタイムです。ミルクを使ってクレープを焼きます。

この日は近くの村で羊チーズを作っているMさんが参加していました。



さて、昨日やり残したカウベル。

朝のうちに片付けてしまおう٩(^‿^)۶

この日は友人Oさんは農作業機の何かの修理があり、カウベルには不参加でした。



前回書きましたが、ベルトの部分の皮を柔らかくするために部分に牛の足からとった脂を隈なく塗ります。皮には厚めに、ベルの部分にも薄っすらと塗ります。途中で農業高校の研修生C君が手伝いに来てくれました。


カウベルの作業を終えてしまうとしばらくは自由時間です。もう、する事は決まっています(^◇^;)



今日もスキーでガシガシと裏山を登ります。

急斜面をゼーゼー言いつつ登っていると、後ろからOさんの飼い犬ラフィちゃんがやって来たではありませんか。



よそよそしいことが特徴で怖がり(人間に対して。他のワンコには積極的)なのに、この日はわたしの足元に付きまとっています。

今までラフィちゃんとスキーに行って逃げられたことが2度ほどあったので、ほんと言うとトラウマになっててあんまり一緒に行きたくないんだけど💦ついて来るんだから仕方ない…



ついて来るって言うか…

トレースを追ってわたしよりも先を行ってるし😅



先日泊まったばかりのmy別荘こと避難小屋へはトレースがなかったので、わたしがトレースを離れるとラフィちゃんもわたしが行く方向のさらに前を駆け上がっていきました。少し進んではわたしがどちらに向かうのかじっと観察しています。あらぬ方向に逃げて行ってしまうかも⁉️と心配しましたが案外大丈夫です(*´-`)



目的地が分かったみたいで小屋の前でじっと待っています✨普通のワンちゃんみたいやんヽ(´▽`)/



いつもは小屋から椅子をテラスに出してきてランチにするんだけど、今日はテラスの下にあった板を引っ張り出してきてベンチ代わりにしました。



ラフィちゃんにガン見されつつのランチタイムです。今日のチーズはコンテと地元製品ブルー・ド・ケラです。それにOさんち近くのお肉屋さん手作りのサラミ。パンは農家の最寄りのパン屋さんで買いました。



チーズが大好きなラフィちゃんにコンテの皮を厚い目に剥いてやりました。ブルーチーズは今までやった事がなかったんですが、小さな欠片を雪の上に投げるとペロリと食べた後、いつまでもその部分の雪を舐めていました。よっぽど好きだったんでしょうか☺️



ラフィちゃんとセルフィしときました。



ランチ後も散歩を続けます。



そっちまで登ろか…



少し進んでは待ってくれてます。

成長したなあ♩



だいぶ先に進んでしまうこともあるけど💦

見えないところまで行きません。

この後少し登ってから下りました。下りもわたしの前を横切ることなく、横や後ろを走れるようになっていてちょっと感動しました。



農家まで下りると、牧羊犬のオリちゃんが定位置(日当たりの良い階段)にいました。



「僕をおいてそっちの黒い子とスキー行ってたん⁉️」



「僕も連れてってよ〜」

って言ってるみたいです⁈

でも遠くまでひとりで遊びに行ってることが多くて日中あんまり見かけないんですよね(⌒-⌒; )



出産したての牛さんの胎盤の残りに食らいついてるオリちゃん😱さすがは農家のわんこです💦



お読みいただいてありがとうございました。

カウベルのお手入れしてみた

3月下旬のお話です。定期的にお手伝いに行く酪農を営む知人Sさんの農家で面白い体験をしました。

この週末はSさんの右腕または救世主的役割の友人Oさんも農家に滞在していました。



昨年秋に放牧地で撮影したSさんの牛さん。

放牧中はみんなカウベルをつけています。



Sさんの農家の納屋の戸。チーズ、牛乳直売の看板がかけてあります。



納屋にしまってあるカウベルを出してきました。

放牧の季節が近づき、手入れをする必要があるんだそうです。数ヶ月間、雨風に晒されるので皮が硬くなってしまうんだとか。



皮の手入れに使う油脂はこれ。

なんと「牛の脚脂」だそうです。初めて見た💦

案外値段もするらしいのですが、皮を柔らかくするには一番なんだとか。



動物性の脂って固体のイメージですが、サラサラの液体状です。匂いは案外しません。



細かいところまでしっかりと塗り込むようにSさんから言われています。「ベルトが硬いと牛さん達が放牧の期間中ずっと首が痛くなってしまうからね」



ベルにも脂を塗ります。


写真がなくなったのでインスタのストーリーに使ったものをスクショしたのを使います(⌒-⌒; )

👇


Sさんのオピネル。

同じオピネルでチーズやサラミも切るという…😅



ちなみに、車で牽引する荷台をテーブル代わりにして作業しています。この週末、お天気は良かったけどめちゃくちゃ寒くて、ほぼ屋外(納屋の出入り口付近)での作業で辛かった💦



時々、ベルトが傷んでいるカウベルも。

隣村に皮を修復する職人さんがいるのでまとめて持って行くんだそうですが、これにも脂は塗っておきます。



ひとつひとつが違うんです。職人仕事であることが分かる立派なものばかりです。フランスまたは北イタリアで作られたものだそう。



つるんとしたフォームのベルが多いですが、こんなのもありました。



あれ、こちらは…

「S」って。農場主であるSさんのイニシャルが入ってるんですね✨



おおっ?こちらは鋲でSと入っています。

うーん、お洒落⁉️

この日の午前中に半分すませ、残りは翌朝にすることに。



お昼ご飯の後、OさんとOさんの飼い犬ラフィちゃんとで裏山の散策に出掛けました。



雪の上で転がり回って嬉しそうなラフィちゃん。農家のわんこオリちゃんもだけど雪が大好きなんですね。寒くないみたいだし😅



スキーで登るスピードが半端ないOさんとラフィちゃんだけ余計に進んだ後、往復してきました(⌒-⌒; )

1時間で700や800m登ってしまいます💦わたしは頑張っても500m程度です。



Oさんに撮ってもらいました。

前日に積雪があって新雪だったんでした♩考えたらこの時以来、ほとんど雪降ってない気がします😢



このフカフカ具合(((o(*゚▽゚*)o)))♡



お読みいただいてありがとうございました。

ひとりで迎える雪の避難小屋の朝

先月前半に雪山の避難小屋に泊まりに行ったときのお話です。



夕暮れを窓から。日が落ちると小屋内の気温も下がってきたので早い目にシュラフに包まりました。

冬用のシュラフなので暖かく、ぐっすりと眠ることが出来ました。



朝の小屋内の気温は0,8℃。

真ん中の数字は気圧です。

3月の前半、標高2280mということを考えるとそう寒い方ではないと思います(普通に寒いけど😅)。

薪ストーブはあるのですが、夏にここを使う羊飼いの方が自分のいない間に火事になるのを恐れて煙突につながる管の一部を外してしまっているため、利用できないのです。



外に出てみました。

雪に埋まっているのは放牧期間中、羊さん達を夜間入れておく囲いです。もうひとつ小さな小屋が見えますが、恐らく放牧に必要な道具を保管する納屋的なものなんだと思います。



昨日の午後に登った稜線はこの右手になります。

大して遠くないので今朝も村に下りる前にもう一度登っても良かったのですが(山スキーの鬼である友人Oさんからは「当然1日目も翌朝も登るよな?」とプレッシャーをかけられていた)あいにくスキー用アイゼンを忘れてしまいました😅朝は雪の表面が凍っていて結構なだらかな斜面でもツルツル滑るのでアイゼンが必要な場合が多いです。新雪がある時だと大丈夫なんですが…



山に泊まるときの何よりの楽しみは、日没と日の出前後の空を眺めることです。



インスタントコーヒーと手作りフルーツケーキが朝ご飯です♪



空が明るくなってきました✨



お腹空き過ぎていてケーキ2切れ一気食いしてしまいました😅荷物軽減のため最低限しか持って来なかったことが悔やまれます💧



日の出です(≧∀≦)

雲は少しずつ減ってきた気がします。



ケーキ2切れでは全然足りなかったので、小屋に戻りパンとチーズの残りで朝ご飯の続きにしました。



そろそろ出発しよか…とスキーに滑り止めを貼ります。稜線までは登らないけれど、いくらかは登りたいのでやはり滑り止めが必要なのです。雪の上に降りてみると、ひなたになって間がないため、まだガチガチだったのでもう少しだけ待つことにしました😅



インスタントカプチーノを作って時間潰しです♪



ようやく雪が登りやすい硬さに解け始めたので、重い腰を上げ歩き始めました。



お日様が低いので長ーい影になりました。



まずはその峠っぽいところに登って…



もう少しだけ登っておこう…

結局、稜線までの半分くらい登ってから村まで下りました。下の方はまだ日陰でガチガチの斜面が多く、スキー初心者のわたしには厳しかったです😓



農家に戻ると牧羊犬のオリちゃんが「どこ行ってたん?」て言わんばかりの表情で出迎えてくれました。



とっても甘えん坊の日でした(日による😅)。


お読みいただいてありがとうございました。