randonneuseのブログ

フランス在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

クロワ・ド・ベルドンヌ(2926m)へ その3

ブラン湖(2161m)と奥にグランド・ピック・ド・ベルドンヌ(左・2977m)。一番右が目的地のクロワ・ド・ベルドンヌ(2926m)。
時間は9時前。駐車場を出発して3時間弱経っています。


この後は湖の左側の畔を通って3つの山の麓にあるフレダーン氷河が残る窪みに向かうことになります。そして氷河の右側を歩きフレダーン峠に向かいます。


湖の畔以降、道が急に細くなり消えてしまいました。湖以降はコース外となるので十分に踏みならされていないのでしょうか。それに加えて土+草でなくガレ場になってくるので(氷河だった場所は大抵はガレ場かザレ場)道が見えにくいのは当然です。ケルンがもっとあると期待してたのですが…仕方ない、自分でこれだと思うところを歩くしかありません。


少し歩いていると、話し声が下の方から聞こえてきました。男性2人が登ってきます。この日初めて出会うハイキング客です。彼らはわたしが歩いてきたのより少しずれた位置を氷河方向に向かって登っていきます。その先を眺めていると大きめのケルンがここからでも見えたのでわたしもそちらに方向を調整しながら進んでいきました。


ふたりの男性ハイキング客とあいさつを交わします。どこに行くのと聞かれたので返事をすると自分たちも途中まで同じところを歩くから一緒に行く?と言ってくれました。「いいですけど、あなたたちと同じスピードで歩けるか分かりませんよ💦」と答えると「いいよ、ゆっくり目に歩くから」


ブラン湖を振り返って


年配の方の男性は、先ほどすぐそばを通ったジャン・コレ山小屋の管理人を数年前までしていたそうです。中学生の孫とハイキングに来ていて、昨晩はジャン・コレ山小屋に1泊したとのことです。わたしがこの日歩くコースも累計高低差が1700m以上になるので2日間で歩く方が余裕があっていいのですが、あいにく今週は1日しか休みがありませんでした(;´Д`)


これは氷河?と聞くと「ここは昔僕が山小屋の管理人をしていた頃は氷河だったけれど現在はもっと後退してしまったよ、これはただの残雪。正確に氷河と呼べるのはもう少し上のほんの一部分しか残ってないんだよ」とのことでした。


ブノワット・ランポント。花が咲いている状態ですが、枯れつつあります。
花弁が落ちた後は下の写真のようになります。


くるくると綿菓子のようでかわいいです。ガレ場ザレ場に7,8月によく見られます。


rampant(女性形でrampante)とは「這った」という意味。その名の通り、茎なのだか地上に出た根なのだか知りませんが、あちこち這って伸びています。いつも思うのですが、水気のないガレ場ザレ場にもこんなにきれいな花が咲くのはとても不思議です。


氷河の部分に近づいてきます。


この上の平たい部分、これが現在残っているわずかな氷河。思っていた以上に小さな面積です。同時にこのような標高のそんなに高くない場所、しかもそんなに山深いわけでもない山塊に氷河が残っていること自体、奇跡のような気もします。



元・山小屋管理人だけあって自分ちの庭のようなものなのでしょう。この地を知り尽くしている印象を受けました。


この奥が峠です。


歩いて来たほうを振り返って。晴れてます・・悔し~~(;´Д`)


こちらも時折晴れ間は除くのですが、ほんの数十秒もすれば青空は雲に支配されてしまいます。


黙々と登り続けます。確かにわたしに気を遣ってくれて少しゆっくり目に歩いてくれている気がします。ほんとはもう少し早くてもいいんですが・・・それを言って今度はついて行けないほど早く歩かれても困るので黙ってついていきます(^^;


この辺りより左側がフレダーン氷河(Glacier de Freydane)ということになります。


今まで色んなところから見てきたベルドンヌ山塊のシンボルである3つのとんがりが、今目の前にあります。


ブノワット・ランポントが群生しています。もうじき綿菓子だらけになるのでしょう(*´ω`*)


峠はもうすぐです。


頂上に着く昼前には晴れるだろう、と何の根拠もなく楽天的に考えていましたが一向に雲が消える様子はありません。風があるので雲の動きは速いのですが・・・流れて消えたかと思うと次から次へと新しいのが下から生まれてくる感じです。


今日は峠ではとても風が強いだろう、と元管理人さんが言います。少し手前のここで休憩をすることにしました。山男らしく自分でミックスしたドライフルーツやナッツを勧めてくれました。その中にはガチガチの黒い物体が混じっていて「なんですか、これは💦」と聞くと自分の庭になっていたスモモを乾燥させたもの、つまり手作りプルーンでした。こわごわ味見させてもらいましたが、あまりに固くて噛める状態まで柔らかくなるのに1分くらいかかり、でもまあじわじわと甘みが染み出てきてそれはそれでおいしかったです。しかし後味がなぜか梅干しのようでした(;´∀`)


10分ほど休憩したのち再び歩き始めます。峠まではもうすぐのはずです。


どうやら峠はこの辺りのようです。


Col de Freydane(フレダーン峠2645m)に到着です。


こちらは先ほど畔を歩いた湖ではありません。これは帰りに通るつもりの谷で、湖はプチ・ドメノン湖です。


目的地の方向も、青空の出る機会が増えてきている気はします。


1枚撮ってもらいました。

クロワ・ド・ベルドンヌ(2926m)へ その2

ベルドンヌ山塊の最高峰、グラン・ピック・ド・ベルドンヌ(2977m)。アルピニストにしか登れない高嶺の花ですが、そのすぐ隣に位置するクロワ・ド・ベルドンヌ(2926m)は装備なしでも登ることができます。先月末にチャレンジしました。最短距離のピストン(累計標高差1560m)か、別の駐車場から出発する周回コース(1730m)かの可能性がありますが、日照時間の長い今の季節、せっかくなので周回で行くことに。


お天気はいまひとつ・・・予報は晴れ時々曇りでした。


森を抜けて開けた場所に出てきました。高いところから流れてきた川が蛇行しています。


遠景にシャルトルーズ山塊


あっ、分岐の黄色い看板が見えてきました。


1676mの地点にある小さな橋が次の分岐地点になっていました。


この小川が谷に流れて込んでいきます。


・・・で肝心の橋ですが、、壊れています(;´Д`)


渡れる川幅ではない・・と一瞬本気で焦りましたが、少し川下に木の板が架かっていました(´▽`) ホッ



まずは川の上流に向かって歩いていくようです。


なだらかで分かりやすい道が続いています。


途中先ほどと同じ川の上流を越えます。


下界やベルドンヌ山塊の向かいにあるシャルトルーズ山塊では晴れているようです。


経由地のひとつである山小屋が見えてきました。



山小屋の前でふたりほど人影が見えました。わたしが今日歩くコースはここで一泊して2日間で歩くことも可能です。


ジャン・コレ山小屋。ただしハイキング道は小屋の前まで行かなくても次に進めるようになっているので寄らずに直接次の経由地である湖へ向かいたいと思います。



湖、山頂方面はガスってます。


先ほどの分岐からほんの30秒ほど行った先に手作りの看板が付け加えられていました。・・・が、つい先ほどの看板とコース時間がかなり違います(@_@)
黄色のオフィシャル看板では50分と書かれていたブラン湖は1時間30分、同ラ・プラ山小屋4時間25分がこちらでは5時間45分です。どっちなんでしょうか?


とりあえず歩き続けます。


行先は相変わらずの曇り空。


ジュバルブとよばれる夏にあちこちにみられるサボテンの花みたいなやつです。花になってるのは今年初めて見ました。


ほんの少し青空も覗きます。




こちら側にも滝はあります。


このまま青空が広がってくれるといいんですが・・・


高い山の雰囲気になってきました。




上の方が盆地状に平たくなっているので、あの辺りに湖があるのかも。


平たいところに到着します。ドキドキ。


あ~やっぱり湖が隠れていました✨


初めにまず見えたのはおまけの小さな湖で、メインの大きな湖であるブラン湖はそのすぐ左にありました。


Lac Blanc(2161m)に到着。
写真の情報で見ると先ほどの分岐からは58分経っています。・・・おそらくオフィシャル看板での「50分」に疑問を持った人たちが「1時間30分」の看板を付け足したのではないかと思います。「その1」で森の中での分岐でコースタイムとどっこいどっこいで(荷物も決して重くなく朝いちばんで元気もあるのに)かなりショック、、と書きましたがもしかしてここらへんの分岐地点にある行先案内板のコースタイムはすごい健脚の人が周りと相談せずに次々に決めていったのかも^_^;


奥に見えるのが左からグラン・ピック・ド・ベルドンヌ、ピック・ソントラル、そして今から登るクロワ・ド・ベルドンヌです。
この湖も氷河湖の地形をしています。この後氷河の隣をすぐ歩くのですがそれがかつてはこの位置まであったのでしょう。


その2はこれで終わりです。

クロワ・ド・ベルドンヌ(2926m)へ その1

ボージュ山塊から見たグラン・ピック・ド・ベルドンヌ、ピック・ソントラル、そしてクロワ・ド・ベルドンヌ(写真中央に一体化して見える山)。昨年12月。



1月にベルドンヌでスノーシューをした時に撮ったもの。

右がグラン・ピック・ド・ベルドンヌと他ふたつ。


わたしが一番よく行く山のひとつであるベルドンヌ山塊。うちから1時間40分~2時間ほどで行けるので比較的近いと言えるうえ、エクランやヴァノワーズを彷彿させる高い山の雰囲気を持っています。最高峰でも2977mと実際そこまで高いわけではありませんが、野性味のある自然が程よく残っており、ほとんど失われたとはいえ氷河も少しあります。大小あわせて70もある湖の一部は氷河によって作られたものです。
幅10キロメートル、長さ60キロメートルという細長い面積に2700m以上の山が29もひしめきあっており、遠くから見ても迫力のある美しい山塊です。
最高峰、グラン・ピック・ド・ベルドンヌ(2977m)とすぐ隣のふたつを併せた3つの山頂がまるで漢字の「山」のような形で遠くからでも確認できるベルドンヌのシンボルとなっています。このピックと取り巻きその1「ピック・ソントラル(2945m)」は垂直に近い岩壁で、アルピニストでないと登ることができませんが、取り巻きその2の「クロワ・ド・ベルドンヌ(2926m)」はハイキングで登ることができます。しかし恥ずかしながら今までチャレンジしたことがなく、これだけしょっちゅうベルドンヌに来ているのに、、とモヤモヤした気分でいっぱいでした。雪が融けてきた先月末、ついにチャレンジしてきました。
チャレンジする気は昔からあって、以前のブログにも行先候補として登場させています。↓

この翌日は結局3つめの候補に行き、2つ目のには11月に行き、これだけいつまでも残ってました。まあ雪のあるときは非常に難しいので仕方ありません。


クロワ・ド・ベルドンヌを絡めたハイキングコースはいくつもありますが、あんまり他の山を混ぜ始めると現実問題として長くなりすぎて1泊しないと無理になってきます。単純にクロワ・ド・ベルドンヌへの登頂のみを目的にした場合、最短距離のコースでピストン(累計標高差1570m)するか、さらに見ごたえのある景色のところを周回するか(1730m)のどちらかです。それぞれ別の駐車場からの出発となります。せっかくなので早起きして周回で行くことにしました。今の季節だからこそ日が暮れてしまう心配なくチャレンジできるコースだといえます。


この日の天気予報は晴れ時々曇り。でもそれ以上に曇っている感じです。
最近のマイブームはバカみたいに家を早く出ることです(^^;  この日も確か3時45分くらいに出発しました。というのもあまり寝ずに歩いても特に余計に疲れることはないように思うからです。むしろ運転のほうが心配ですが、眠気を感じたら迷わずSAで休憩することにしています。そりゃよく寝た方がいいとは思うのですが…大抵仕事から帰ってくるのが遅いし、出発前夜は荷物の準備や行程・車のルートの確認などで寝るのはどう頑張っても1時半以降です(-_-;)


こんなに早くに出発しても、駐車場付近まで来ると少し明るくなってきました。この分ではヘッドランプもなしで歩き始められそうです。


駐車場には5時45分着でした。


えーと、道がふたつあります。これは片方の道の方の行先案内板。Lac Blanc(ブラン湖)の畔を通過するコースで歩くのでこちらからの出発になるみたいです。もう片方は周回して戻ってくるときに帰ってくる道です。


湖の前に経由する「ジャン=コレ山小屋」の案内がありました。経由というか実際に寄る必要はなくて小屋の近くを通過する、という感じです。
管理人のいる期間は6月半ばから9月半ば、とごく一般的なスケジュールです。それに加え、6月前半、9月後半~10月にかけての土曜日も管理人がいて食事を頼むことができるようです。帰りなら寄ってビールの1杯でも飲んでいくのもいいのですが、行きだと特に寄る理由もないので通過してしまうことになりそうです。


結構雲が出ています。真っ暗ということもなく、ときおり明るくはなるのですが・・・曇りの方が暑すぎずに登りは楽ですが頂上では晴れてほしいものです。


これは・・・シャルトルーズ山塊かな・・?


まずは森の中です。しばらくはGRと呼ばれる中心的なハイキングコースを歩くことになります。GRのペンキマークは全国で共通して白と赤になっています。


このようにときおり青空が出て期待させてくれるのですが、すぐまたお日様は隠れてしまいます。


この森・・結構登ったと思ったら少しずつですが長い下り坂になっていて、もしかして道間違ってる?という不安を掻き立てられます。


どんどん下っていきます(-_-;)まさか他の駐車場に向かってんじゃないだろうな・・・


ようやく下るの終わりです。今度はロープ付きの登りです(ロープ、いらんけど)・・・どんどん登って行くぞー✨


えっ、それでまた下り??(◎_◎;)


まもなく手作り看板のある分岐に到着しました。
はっ?ここ標高1430m??…30分以上も、しかも意識的に早い目に歩いたのに出発地点から70mしか上がっていません。かなーーりがっくりしました(~_~;)


・・・で、また下るのか(-_-;)  このコースを選んだことを軽く後悔し始めました。しかし、誰かと一緒じゃなくてよかった・・・ちょっとブーイングものでしょう。


ケルンは至るとことにあります。


滝が何筋か流れています。


次の分岐に来ましたが、1480m…相変わらずあんまり登っていません。しょっぱなからこんなにアップダウンが多いと嫌になります。
山小屋まであと1時間25分、湖まで2時間10分とあります。何よりショックなのはコースタイムより大して早く歩けてないことです。今日は泊りではないしアイゼンやジェットボイルは入っているものの荷物はかなり軽いのに・・・


お天気は相変わらずこんな感じです。頼む~晴れてくれ(;´Д`)


少し見晴らしの良いところに出てきました。先ほど下から見えていたのはやはりシャルトルーズ山塊でした。プラトーと呼ばれる高く平たくなっている部分の全体像を見渡すことができます。



まだ森の中ですけど、その1はこれでおしまいです。