フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

スキーとロード、一石二鳥のガリビエ峠

「これが今シーズン最後のスキー」と言いつつ、残雪のあるところにしつこく繰り出して諦め悪く滑り続けているので「ラストスキー詐欺」と周りから指摘されていたことを先日書きました。6月下旬に正真正銘の「ラストスキー」をしたときのお話です。


行き先はやはり前回と同じくガリビエ峠道です。
上の写真は、ロータレ峠(2057m)。ガリビエ峠(2642m)への道路が出ている地点です。
この日もわざわざ来たのではなくて、通り道だったので寄ったという形です。
しかし、スキーはどうせちょっとしかできないことは分かっていたので、その前にひとつやっておきたいことがあります。


自転車も車に入っていたので、登っておきました。
高低差たったの600m弱登るだけですので、往復で1時間5分でした。


まだ8時台だったこともあり、ほぼ無人でした。
バイクの方が来られたので、写真をお願いしました。
6月初めにロングライドでクライムした時はまだ峠への道路は閉鎖されていて、トンネルしか開通していなかったため(こちら側の道路は完全に除雪されていたけれど、反対側はかなり雪が残っていた)、峠にはサイクリストさん達のみでした。


そうそう、今日ここに登った目的のひとつはですね・・・
前回来た時はGoProを持って来ていなくて、ダウンヒルの動画を撮れなかったんでした。
少し載せるので、お時間あるかたは是非ご覧ください。
わたしにとっては、「好き過ぎる峠道」ナンバーワンかもしれないです(*^^*)

Galibier juin23 (1)


ロータレ峠までほぼ下りてきた辺り。
駐車場で自転車を片付けていると、車から自転車を下ろして出発準備をしているイタリア人サイクリストさんに話しかけられました。「おれは○○行って、その後○○峠行って、それからどうのこうの」と自分の行程を説明してきて「ほんで、君は?」と聞かれたので「いや~・・・わたしはちょろっとガリビエ峠だけ(小声)・・・で、今からちょろっとスキーして」と答えると「はぁ?」って怪訝な顔されました😅


先ほど自転車で通った時にチェックしていた雪が十分にある地点まで車で戻ってきました。
ツールドフランスの創始者の石碑のある駐車場です。


どうせちょっとのことなので、ビンディングシューズで運転してました。
スキー靴に履き替えます。もう10時前で気温も高くて全然寒くないので、もうサイクルパンツのままでいいんと違うかな、とも思ったんですが、スキーパンツも車に入っていたので履き替えました😅


前回登ったところまで行くことにしました。
少し雪が減っているけれど、6月の後半ともなれば仕方ありません。


稜線の真下では結構急斜面です。
雪がどちゃどちゃなので、このくらい傾斜がないと滑りにくいというのもあります、


一番高いところまで登っておきます。


エクラン山塊の綺麗なお山たちが見えてきました。
って、先ほど自転車で登ったガリビエ峠からでも見えてたんですけどね。


稜線の一番高いところにあるケルン前にて。
行動食のお菓子をスキーに挟んで記念撮影。


下りていきつつ。
峠道のクネクネが見えています。
前回に来た時は、2回登ったんですけど、今日は自転車も出来たし一回だけにしておきました。


ただいま、デミたん・・・


お読みいただきありがとうございました。

リヨン料理と街中朝ご飯

今回はお山でのアクティビティを離れて、シャバ😅での話題です。
お山にハマり始めてからというもの、あまり町をウロウロすることもレストランに行くことも激減してしまいました。が、先日案内させていただいた日本の会社の方たちとリヨン料理のお店に行った時の写真を載せたいと思います。


ホテルからの景色。
ルネサンス期のイタリア風建築をモデルに建てられたセレスタン劇場が目の前に。


リヨン料理をご希望だったので、伝統的なリヨン料理を出すブッションと呼ばれるレストランのひとつを予約しました。いくつものお料理を前菜・メインに注文して取り分けさせてもらいました。左はル・ピュイ産レンズ豆のサラダ。中央はマスのマリネ。


左はポーチドエッグを赤ワインソースで煮込んだもの。右は手作りパテなどの盛り合わせ。
全て前菜です。他に写真にないんですが、ベーコンやポーチドエッグ、クルトンなどが入ったリヨン風サラダももちろん注文しました。


代表的なリヨン料理のひとつ、クネルと呼ばれるカワカマスの身を使ったはんぺん的なものですが、ここのはとーてもよく膨らんだスフレ風のものでした。ソースはオマール海老かロブスターの殻を使ったものでした(どっちだったか忘れた)。付け合わせはご飯でした。


シャロレ牛のタルタル。リヨンからほど近いブルゴーニュ地方南部のシャロールという町の名前からきており、今でも産地として有名です。
他にも、写真に撮りませんでしたがステーキやタブリエ・ド・サプールと呼ばれる牛のトリップをとんかつ風にパン粉をまぶして揚げ焼きしてタルタルソースっぽいのと食べる名物料理も注文しました。クネルとかはどこのブッションでも出していますが、これは案外やっている店は少ないです。
ちなみにワインは白はマコン・ヴィラージュ、赤はシャトーヌフ・デュ・パップをワイン好きの社員の方がチョイスされました。


色々注文したデザートのうちのひとつ。
リヨン名物、赤いプラリーヌ(色付きの砂糖をかけたアーモンド)を使ったタルト。となりはイル・フロッタント(メレンゲに火を通したもの)に砕いたプラリーヌをかけたもの。
ほとんどの方は初めてのリヨン料理でしたが、みなさん好奇心・食欲旺盛で楽しんで召し上がって下さいました。


翌日は朝っぱらから市街地・旧市街地の案内をしながら、町中のパン屋さんで朝ご飯にしました。


中心地にある可愛いパン屋さんです。
外にテーブル席があり、朝ご飯はもちろん、カフェとしても利用できます。


クラシックなデニッシュ類に加え、クイニーアマンやシナモン・ロールなど種類が豊富です。


ピンク一色。やたらファンタジーで女子が喜びそうなお店に日本のおじさま達が数名(≧∇≦) ミスマッチも可愛かったですね(*´▽`*)
実は、食品を取り扱っている会社の方たちだったので、菓子パンを食しつつもあれこれと考察しておられました。


お読みいただきありがとうございました。

ひなげしパラダイスだった

山スキーから始まって、ロードバイクや普通のハイキング、クライミングと色んなアウトドアを一緒に楽しんでいる山友のCさん。
ロードバイク歴が短くて、ついついアルプスの有名どころの峠道に行きたがるのを「それはおのぼりさん(アルプスを大都会に例えて)のすることだ」、と地元民好みのシブいコースに連れていこうとします。


この日は「有名な」峠や「伝説の」山道をハシゴするコースを考えてくれました。
アイロニーで言ってるようです😅ツールドフランスの実況でガリビエ峠やアルプ・デュエーズといった超有名どころの山道に入る時にお約束のように使われる形容詞「mithiqueミチック(mitheミット=神話、伝説より)」です。


スマホやサイコンではなくて、手書きのGPS( ̄▽ ̄;)


まずは南仏の琵琶湖(勝手に言ってる)セール・ポンソン湖を見渡せる場所まで登ってきました。25㎞、高低差では300mくらいだったと思います。


対岸の右端の斜面に見えているグネグネの道路は、少し前に「南仏の水がめライド」というタイトルで書いたポンティス峠。6㎞弱と短いけれど平均10%のキツい山道でした。


「伝説の」峠その1に向かっているところ。
今まで自転車はもちろん、車でも来たことがないし、これからも来ることがなさそうな何もない(失礼)地域です。


聞いたこともないひとつめの峠を通過。この写真を撮っていなかったら、峠の名前もとっくに忘れていたことでしょう。


間もなくふたつ目の峠へ。
こちらは、時々通る道路に「フィリス峠あちら」という道路標示があるため、名前だけは聞いたことがありました。


この辺りは自然保護地区になっているばかりか、ユネスコのジオパークにも指定されているようです。


暑い日だったので、水場があるたびに意識的にボトルにお水チャージしておきました。
日本のように自販機やコンビニはありません。


そんなにキツい山道はなかったけれど、とにかく登り坂が多いです。
大きな町は元々避けてコースを組んでいるので、通らないのは当たり前ですが、小さな村さえほとんど通りません。あっても、家がほんの少し集まった集落程度。 
ちょっと退屈してきたなー・・・と思っていたら・・・


ひなげしがいっぱい咲いているところを通りました。
わー、なんかワクワクしますね💖


さらに30分後くらいに、もっとたくさん生えているところを通過しました。
ちなみに、麦畑に勝手に生えてるみたいです。
ぐるりと周辺を撮った映像をご覧ください。



ひなげし


3つ目の峠に到着。
ここは来る途中、岩々の面白い景色でした。
さて、残るは峠その4ですが・・・


少しづつ空の色が変わってきました。
まだ残り40㎞以上あるというのに😓


これわたしどっかに写ってんの?と思ってたら、画像真ん中やや左の木の辺りにカモフラされて写ってました😅
この辺りを越えて間もなく雨が降り始めました。
お昼から崩れる、という予報だったのです。なのにロングライドに出掛けちゃうわたし達(;´Д`)


1時間くらい雨の中を漕ぎ漕ぎして着いた4つ目の峠。
辛過ぎてその1時間は無言でした・・・
ちなみにCさんの手書きGPSは雨に濡れて使い物にならなくなってしまいました💦


雨脚が弱まり、青空も少し覗いています💖


ひなげし・伝説の峠道・雨降りライドの記録。
ところで、青い矢印の辺でスマホのバッテリーがなくなってストラバも途中で切れてしまいました。Cさんが出発前にサイクリング用のサイトで計算したところ、約40㎞、高低差では650mほどが加わるようです。
「今日はよく走った」という日にストラバが途中で止まってたり、最初から作動していなかったりすると、愕然としますよね・・・


お読みいただきありがとうございました。