フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

火山の国・オーヴェルニュ地方へ(その3・民宿編)


今回のオーヴェルニュ地方への一泊の旅は民宿に泊まりました。
オーヴェルニュ地方の中心都市でありミシュランタイヤの本拠地であるクレルモン・フェランの近くにヴュルカニア(Vulcania)という火山関係のテーマパークがあり、そこに行くことが今回の旅の第一の目的でした。あと1日はオーヴェルニュのなだらかな山を散歩しようというのが初めに描いた旅の輪郭でした。
観光客の少ないシーズンなため開いている民宿が少なく、ハイキングコースとヴュルカニアの中間くらいにあって高くなくて夜ご飯も作ってくれる・・という条件を満たしたところを探すのに苦労しましたが何とか予約できてホッとしたところで「ヴュルカニア」のホームページを開くと。。
3月まで冬季休業中
・・・旅の主軸となるイベントなんですがぁ!?
ショボい博物館とかだったら用心して調べるけど、オーヴェルニュ地方を代表する観光施設であるテーマパークが11月から3月まで閉まるとは想像もしませんでした。フランス生活も長くなってきましたが、いまだに打ちのめされることは時々あります(;´Д`)
ヴュルカニアの代わりにちょこまかした行程で2日目は埋めることにしました。


出発前からハプニングに見舞われましたが、今回は泊まった民宿がとってもかわいくてご飯もおいしく大当たりでした♫
しかも完全に日が暮れてしまう前に迷わずに一発で来れたのもよかったです。


,昨晩予約の際、電話で話したマダムが出迎えてくれました。電話でもかなり英語訛りの強いフランス語を話していたのでどこの人かな~と思っていたら(わたしも人のこと言えないですが(^^;)、在仏26年のイギリス人でした。



入り口を入ってすぐがダイニングキッチンだったのですが、あまりに可愛くてビックリ。


まずは部屋に案内してもらいました。わたし達には隣り同士の二部屋をあてがわれました。二段ベッドのある部屋を子供たち、わたしにはダブルベッドのある部屋。それにわたし達専用のバスルーム兼トイレがあります。


廊下もかわいいです。


下で飲み物でもいかがですかと誘われ、ミルクティーを淹れてもらいました。
晩ご飯の準備まで少し余裕がありそうなマダムとしばし雑談。あとはハイキングや観光の本を出してくれたので暖炉のそばでそれを読んでました。


10日ほど前に1日がかりでクリスマスの飾りつけをしたとのことで、家じゅうがクリスマスムードでした。家の前の大きなモミの木にも電気の飾りがついてました。



何よりも素敵だったのが、このダイニングスペースです。台所にも家族用のテーブルがありましたが、この日はリヴィングでみんなで食卓を囲みました。


20年以上前に牛舎であったこの農家を買い取った頃には人が住めるスペースは今ダイニングキッチンになっている部分だけだったそうです。何年もかけて工事を重ね今のような素敵なおうちになったのこと。このリヴィングのテーブルがある辺りは干し草を置くスペースだったそうです。そういうおうちの歴史も聞いていると楽しかったです。


民宿の方たちと食前酒を楽しみます。わたしはリンゴと栗のリキュールに発泡酒を足したものをいただきました。
ご主人(というかマダムの彼氏)は以前は山のガイドをされていたそうで山の話題で盛り上がりました。,息子さんもガイドを目指しているそうです。素晴らしい(*´▽`*)


まずはサラダと野菜とベーコンのスフレのようなものをいただきました。
メインにはこの地方特産の高級牛肉(乳牛も存在する)であるサレース(Salers)の煮込みとマッシュポテト。これは地味な見た目ながらひしひしとおいしかったです。
牛肉ってフランスでは赤ワインを入れて煮ることが多いんですが、彼女は「イギリス風牛シチューよ。イギリスではワインは入れないの」と言ってました。


地元のワインが食卓に。サラダにはシャルドネ。あまり辛口でなく穏やかな酸味。適度にフローラル。
ピノ・ノワールは軽い目なものの、若干感じられる独特の乾いた渋みが全体の軽やかさを引き締めています。


シェーヴルはここらのものではありませんでしたが、長く熟成されたカンタルと、わたしもこの日の朝農家を訪れて買った超・地元チーズ、サン・ネクテール。
軽めのピノ・ノワールがよく合いました。


お楽しみのデザート💓
・・・正体不明の紙袋のようなものが現れました( ゚Д゚)
ピザの一種でこんなんありますよね、包んで焼いてるやつ・・・でもそれではない・・・


アップルパイでした(´▽`) 
カスタードソースをかけていただきま~す


はぁお腹いっぱいです。どれもおいしかった~
あ、そうそう。パンも自家製でした。パン焼き機とかで焼いたんでなくて自分で丸めて
オーブンに並べて焼いたもの。
最後にエスプレッソを淹れてもらってお部屋に引き上げました。


翌朝は昨日と同じスペースで朝ごはん。
ヴュルカニアに行けなくて時間持て余し気味なので、朝ごはんも遅い目で8時45分ころにお願いしました。ぐっすり寝ることが出来て子供たちも満足。どうも通常はわたしがスケジュール立てるとキツキツで早朝から行動、みたいなパターンが多く子供たちには不評です。


また手作りパンが出てきました。2種類あって一つは全粒粉入り。クリスマスツリーの飾りがされています。もうひとつはミルク入りパン。
ジャムも手作りでアプリコットとブラックベリーとがありました。


不思議なものが食卓にありました。はちみつの入れ物に入ったコンデンスミルク?のような白濁してとろりとしています。何のことはない、はちみつの入れ物に入ったはちみつでした。白黄色っぽく濁ったクリーミーなはちみつは時々見ますが、こんな真っ白なのは初めて見ました。味は結構普通でした。


ゆったりと休日の朝ごはんを楽しんだ後は、荷物をまとめて出発です。
マダムの素敵なセンスが発揮されたおうちと気合の入った料理のおかげで旅行全体に華やかさが加わった気がします。
またぜひ来ます!と約束して民宿を後にしました。


2日目の様子は明日にでも続きを書きますね😊

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