フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

3月の新雪、ボーフォータン山塊へ(その1)

前回の記事で予告してた通り、日帰りでボーフォータン山塊にスノーシューをしに行きました。雪がとっても少ないこの冬のフランスですが先週と今週初めにまた降ったのです。
前日の天気予報では晴れ。道路の除雪状態を聞くために電話した地元の町役場のおばさんも「明日は久しぶりの晴天よ。よかったわね」と言ってくれてたのに・・・


どこみても雲だらけで薄暗いです・・・
「晴れ」ってボーフォータンの方言で「曇り」ってことですか??


おお、いかにもサヴォア地方の田舎という趣の村です。
ここを進むと前から予想外のトラックが。。すれ違えないのでわたしがどんどんバックして「こんな山奥にトラックってどうよ」とプンプンしてふと見ると絞った牛乳を集めに行くトラックでした。な~んだ、ボーフォールチーズになる牛乳トラックなら話は別!!なんぼでも道譲ります(;´∀`)


出発地点にする村に到着。標高1240mです。


もう少し先まで除雪されてるそうなのでもっと進んでみたのですが、肝心の車を停める場所が見つからず結局村まで戻って駐車し、徒歩で出発。
ちなみにフランスでは町や村などに道路から入るときに市町村の名前が書いた看板があり、出る時に赤で斜め線の入った看板があります。ここは「グラニエ」という名の村で、行政的には「エーム・ラ・プラーニュ」という町に付属しているということが示されています。ラ・プラーニュはこの地方屈指の大規模なスキー場です。


あ~ありました、ミニ礼拝所(フランス語でオラトワールといいます)。ハイキング地図によるとここからメイン道路を外れてハイキングできるみたいです。


中はこんなのでした。


向かいに見える山の説明がありました。ここの地方はボーフォータン山塊南部にあたり、タランテーズと呼ばれています。正面に見えているのは手前はまだボーフォータン、奥はヴァノワーズ国立公園になります。


今日は雪が多そうなので久しぶりにゲイターの登場です。


林道はオフィシャルなハイキングコースではないため黄色いオフィシャル看板はありませんが集落の名などが書かれた手作り看板が立てられていました。
機嫌よく歩き始めます。何せ久し振りのスノーシューです。2週間前のデヴォリュイ山塊ではもう全然雪が残ってなくて初夏の?ハイキングになってしまったのでまだ足跡も残されてない一面の雪にワクワクです。


林道横でサッカー?
ボールが谷底に落ちないように網が張られています。


動物以外のトレースはなく、しかも結構な量積もってるので一歩一歩が重たい(;´Д`)
・・・ここでやっと自分のおめでたさに気が付きます。
久し振りにたっぷり新しい雪があるところにいけるということだけで浮かれてしまってたのですが(なにせもう今シーズンはスノーシューも終わり?とさえ思ってたので)…


前日に「この辺」歩きたいとした部分に駐車地点からすぐに北に出られるのかな、そうでなくても林道伝いに久々のスノーシューを楽しみつつ野原ゾーン(「この辺」)に行くのもいいか・・・くらいに甘く考えてました。
でもこの誰も歩いていない新雪がたっぷり積もった林道(黒い線)、これが果てしなく長い。楽しみつつ、どころではありません。ここを歩くのに2時間40分かかりました(~_~;) ほんとイヤになりました。へっぽこアルピニスタさんたちも前回の山では雪の林道を2時間歩いて苦しんでおられましたが、それを超えました(^^; 


障害物はあるし・・・


地図を見ると右手に登るとショートカットできる小さな道があるみたいなので少しでも近道になれば、と登ってみます。
しかし、あまり誰も使わないみたいで荒れ放題、雪も多いのでどこが道になってるのか全く分からず適当に木の間をすり抜け適当に林道に下りてきましたが果たして近道になったのかどうか定かではありません(-_-;)


唯一の慰めは木の間から見えるヴァノワーズの美しい山々です。


林道の奥に雲から出てきた岩壁、ロッシュ・ド・ジャナタン


林道もうすぐ終わりってところに立ってた看板。ひとつ目のクレ・デュ・レイ、これは一番行きたかった頂上なのですが、この雪の量では夏のコースタイムの軽く倍はかかりそうだし何せもう10時半です。とても無理です…


一つ目の集落にたどり着きました。
この辺りは地図上のハイキングコースに入っているので黄色い看板の登場です。
かなりショックなのは、2時間40分雪と格闘しつつ歩いたのに標高にして450mしか登ってないことです(つд⊂)💦 


500m先に駐車場(~_~;) 雪さえなければここまで車で来れるみたいです。



こんなに眺めのよいところでチーズを作ってるみたいです。
この看板のあるところはサヴォアの伝統的なチーズを作っている生産者で直接買うことができるのです。今は冬なので誰も(牛も)いませんが、放牧期間中にまた寄ってみたいものです。その時は今日諦めたクレ・デュ・レイにも登って…


緩やかな谷に沿ってシャレーが集まった次の集落が見えています。


もう11時前です。気が付けばお天気は目の覚めるような青空に。


続きはまた明日以降に書きますね。

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