フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

パリジャンたちと避難小屋の夕べ

今までに4回泊まったことのある一番のお気に入りの避難小屋に、初めて山スキーで行った時のお話です。


お昼過ぎに着いて、小屋内でランチを食べた後、午後の散歩に出て戻ってくるとパリから来た3人組の男の子たちが到着していました。
日が暮れるまでは外の方がぽかぽかと暖かいので、彼らとお喋りしつつ小屋前で過ごしましたがお日様が隠れると急に寒くなり、ぼちぼち小屋の中に戻りました。


さすが男の子、テーブルの上の散らかし方が半端ないです(;^_^A
ちなみに真ん中の子が一番山スキーの経験が豊富らしく、リーダー格のようでした。


3人が晩酌タイムに入ったので、わたしも何か・・・
デカフェインのコーヒーとスナック菓子という謎の組み合わせです。3人はというと、ウイスキーとピーナッツという、わたしが一度も山に持って行ったことのないもの同士の組み合わせでした(;^_^A


完全に暗くなってしまう前の空の色を見たくて、もう一度外に出ました。
小屋前をぐるっと一周撮ってみました👇

Merlet au soir
わたしの大好きな小屋の周りの雰囲気を知っていただけたら、嬉しいです。


いよいよ真っ暗になってきたので、ランプを天井に吊るしてくれました。


トム・デ・ボージュ(サヴォワ地方のチーズ)、パンにインスタントスープというシンプルな晩ご飯です。パリジャンたちは豪勢に!?ハイキング用のフリーズドライ飯でした。
そのうちひとりが、デザート代わりに持って来ていたチョコレートを分けてくれたのはいいんですが、他の子が「俺、チョコレートのお代わり~!えっ、もうないの!?」となり、ちょっと気まずい思いをしました(;^ω^)


ご飯の後は、作戦タイム!?です。
彼らが今日の午後、山小屋に来るのに通ってきたのは、わたしが明日行こうと思っている辺りだったので、様子を教えてもらいました。
彼らは明日が最終日なので、山を下りるのに通る場所を決めていました。3泊4日で山塊を縦断するため、出発した駐車場とは別の地点に着くので、バスがもしなければタクシーを呼ぶことになるみたいです。


夜になって雪が凍りツルツルと滑ること、スキー靴を履くのが面倒くさいこと、ドアの建付けが悪く(以前よりも悪くなってた😓)、隙間風が入らないようにきっちりと閉めるのにかなり力がいることから、外に出る気がしなくて窓から撮った星空です(;^_^A
おやすみなさい☆彡


朝✨まだ小屋内は薄暗いです。
ドアの辺りから外の光が入ってきていることからも分かるように、隙間風がひどくて、結構寒かったです。でも夏用シュラフに布団を2枚被って、なんとか寝られました。ダウンをシュラフの中に着る必要はありませんでした。


木のストックがなくて、薪ストーブを点けられなかったのに、あたかもストーブの火で乾かしてるっぽく干してあるパリジャンたちのスキーのシール(滑り止め)。洗濯紐がストーブ前に掛かっているので、そこになるんですよね(^-^;
左はわたしのインナーシューズです。昨日の夕方、水を汲もうとして小屋前の小川に思いっきりはまってべちゃべちゃに濡れたんでした。
意外と少し乾いていました。まだ冷たいけどジュクジュクというわけではないので、何とかなりそうです。


少しずつ明るくなってきました。


パリジャンたちのザックなどが全て壁の高い位置に掛けられています。
というのも、彼らは今まで営業山小屋(ヒュッテ)以外には泊まったことがなく、避難小屋は初めてだというので「ネズミが出るから食料は絶対に出しておいてはいけない、ザックのポケットにシリアルバー入れてたら、そこのファスナーの周辺が食いちぎられて(本体の素材は頑丈で歯が立たないのでファスナーの部分の薄い部分を狙われた)、ポケット使えなくなった」という経験談を話したら、全員震えあがってこんな高いところに吊るしたみたいです(;^_^A 
そして実際に、昨晩、小さなネズミが走っているのを見かけたし、今朝は糞を少し見つけました。



小屋内の気温は1,2℃でした。1月に泊まったピレネーの避難小屋では、暖炉に火を入れても0℃が最高気温だったこと、2月に泊まったアルプスの避難小屋では朝0℃だったことを考えると、春になったんだなぁと感じますね( ̄▽ ̄;)
ちなみに815というのは気圧で、時刻ではありません。


3人がゴソゴソと起き出したので、わたしも合わせてベッドから出ました。
朝ご飯にします。2泊あるので、変化をつけるため今朝はシリアルにしました。
例によって、スキムミルクを混ぜてきたので、水を加えるだけで牛乳をかけたみたいに食べることが出来ます。それと、いつも通りインスタントコーヒーです。


パリジャンたちもジェットボイルを持って来ていました。
水筒とか魔法瓶とかいっぱいで、そのほかの荷物チョイスについても、ミニマリストのわたしからしたら、改善の余地がいっぱいで、その結果、かなり嵩高く、かなり重たいザックになっていました(;^_^A
まあ、男の子だから力もあるし、わたしみたいに足首に問題があるわけでもないだろうから、大したことじゃないのかもしれません。


小屋の外に少し出て見ました。たまらなく好きな景色です。
残雪の多い年の春の終わりというか初夏に来たことはありましたが、雪山と呼べる時期に来たのは初めてで、しかも自分が一生関わることがないと思っていた山スキーで、ひとりでここまで来られたことが何よりも嬉しいです。


午前辺編に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。

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