フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

2764mの峠道に自転車で登ってみた

少し前に「ヨーロッパで一番標高の高い舗装路であるボネット道路(2802m)をヒルクライムしたお話を書きましたが、今回は「ヨーロッパで一番標高の高い峠道」です。
サヴォワ県にあるイズラン峠(2764m、峠の看板には2770mとある)で、オート・モリエンヌ地方とオート・タランテーズ地方を結ぶ峠になります。
昨年の秋、ロードバイクに本格的に乗るようになって1か月で無謀にもチャレンジして以来、2度目になります。


昨年10月下旬に登った時。いくらか新雪がありました。イズラン峠道は、この翌日に冬季閉鎖期間に入ったのでした。
あれっ、この時はまだサイクリング用の水筒を持ってなくて、ジュースのペットボトルを使ってたんですね…ツールドフランスも通る神聖な峠道をなんだと思ってるんでしょうか😅


サイクリングの前に、地元のパン屋さんでお買い物をしました。小さな町なので、峠から下りてくるお昼頃には、商店がお昼休みで閉まっている可能性が高いからです。レストランやカフェは開いてるだろうけど、経済的な理由により、入る習慣はありません😂
前回と同じく、オート・モリエンヌ側から登ります。
こちらの方が傾斜が急で登りがいがあるし、スキー場になっている部分が少なくて、野性味のある景色を楽しめるのです。


ランスブールという標高1300m台の町に車を停めます。春の終わりに峠道がオープンし始めて、第一弾で登ったモン・スニ峠道が始まる町です。
イズラン峠道が実質的に始まるのは標高1800m台の村なのですが、遠くから来て、そんなギリギリの村から登るのはもったいないというか、元がとれません。


ランスブールからスタートした場合、こんな感じの坂道になります👇

ヒルクライムの専門サイト「アルプ・フォーエバー」より。
距離は片道約33㎞。
高低差は行きが1454m、往復で約1600mということになるようです。


出発地点のランスブールの町にあった「峠道オープンしています」の看板。
この日は確か、再開通して10日後くらいだったと思います。この冬・春はフランスは例外的に雪の少ない年だったので、通常よりも2週間近く早い開通になったとのことでした。


この1週間前の週末がかなり猛暑だったのに対して、この週末はありがたいことに普通の気温でした。つまり、標高2700m台では寒いということが予想されます。風が強いかもしれないし、上着を2枚用意しました。漕ぐのに邪魔にならないようコンパクトに、自転車に結び付けるのに結構時間を費やしました(;^_^A


秋に来た時は、この村を出発した時点で3℃しかなく、しかも強風。日向に出るまで1時間くらい、凍えつつ漕ぎ漕ぎしてたのでした。


前回は峠に着くまでに2回足つきしたので、今回は1回以内で登れたらいいな、と考えています。それに、今回は平たいところではダラダラと漕がないで、急斜面以外は出来るだけ早く走ろう、と決めました。


出発して間もなく結構急なところが続きます。これは一応、峠なんです😂つまり、ここは帰りに登ることになるイヤーな地点です…


そのあとは少々のアップダウンはあるものの、ほとんど傾斜が感じられない道路を延々と漕ぎます。1時間6分で、峠道が実質的に始まるボヌヴァルという村に到着しました。
自転車アプリのストラバによると、ここまで18,4㎞。高低差では380mということです。
前回は、この時点で既にかなり疲れていた気がするんですが、今回はまだ全然平気です。まあ、大して登ってないので当然といったら当然なんですけどね😅
この後、峠まで15㎞。高低差では約1000mを登ることになります。


前回死にそうになってた地点いくつかをそれなりにしんどいながらも通過。標高がどんどん上がっていきます。え、これもしかして、足つきなしで峠まで行けるんと違うの?と大それた考えが頭をよぎりつつあったのですが、そうは甘くはありませんでした_| ̄|○


2300m台くらいからどうしようもなくキツくなってきました。ヘトヘトになりながら「どこで足つきしよう・・・」と考えながら漕いでいたら、後ろからいい音が聞こえてきました。
ビュンビュンっと青いアルピーヌ数台が連続で駆け抜けていきます。
「お、これだ!」


足つきしつつ、後ろから次々にやって来るスポーツカーを鑑賞いたしました。
アルピーヌといえば、圧倒的に青が多いですが(うちのデミたんと同じ色😊)、たまに別の色も。アルピーヌ以外のスポーツカーも混じっていました。


こちらは古いアルピーヌ。カッコいい\(^_^)/
この地点で4分ほど休憩、お水を飲んで、おやつもむさぼっておきました。
峠まであと約4㎞、300m(高低差)ちょっとくらいだったので、足つきは残念といえば残念ですが、まだまだ実力不足。仕方ありません。


着いた\(^_^)/\(^_^)/
出発地点のランスブールから2時間34分でした。
決して早くはないタイムですが(ストラバの全ての記録8058人中5838番、女子だと648人中314番)、前回はストラバやってなかったけれど、3時間以上かかっていたので😅だいぶ前進したと思います。


まだ午前中の比較的早い時間帯だったこともあり、峠はそこまで混んでいませんでした。
いくらかのバイカーさん達が看板の前で記念撮影をしています。


開通から10日ほど経っていたとはいえ、本当に雪がありません。
例年だと、まだ閉鎖されている時期です。峠道オープンから1~2週間ほどは道路から少し登って残雪で山スキーが出来るはずなのですが、今年は十分にスキーで滑れるほどの雪が残っているところは近くには全然ありませんでした。


後半に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。

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