フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

再びセルス山塊へ(その1)

日月の2連休のうち日曜は悪天候のため1泊お出かけプランはなし。月曜は地方によってはお天気回復の様子でした。特に良さそうだったのが北東方面。
そして今の時期、雪のあるところに行くのかないところに行くのかをきちんと選びたいところです。スノーシュー持って行ったはいいけどほとんどずっと背負ったまま、というのは避けたいパターンです。アイゼンくらいなら持って行って使わなくても重たくないからまあいいんですが。
少し考えた挙句、もうじきお別れすることになる雪景色を楽しみたい気持ちの方が強かったので雪の多いところを探しました。


雪のある時期に山に行くときはチェックが欠かせないメテオ・フランスのサイト。
雪崩情報と積雪量が毎日更新されます。


雪崩リスクは5段階で前日の3から2に下がっています。リスクが1という場所もあったんですが、雪自体があまりなくなっていてスノーシューで歩けるほどは期待できません。


少し遠いのですが、サヴォア県の中でもあまり行かないエリアに決めました。
片道約200キロ2時間半のドライブ、窓からの見慣れない景色にワクワクです。


運転すること2時間ちょっと、ツール・ド・フランスがよく通るテレグラフ峠に到着。


マイヨ・ジョンヌ(チャンピオンが着る黄色いシャツ)を着たサイクリストの像があります。


ここにはトイレがあるのでちょっと休憩。日本みたいに売店や自動販売機はないもののピクニックエリアや広い駐車場もあり、比較的ツーリストを意識した造りになっています。


昔のツール・ド・フランスの写真が看板にありました。


7時過ぎ。ちょうど日が昇るところです。2週間前に夏時間になり、夜明けの時間が少しずれました。
綺麗でうっとり・・・してる場合ではありません。ハイキング出発地点に向かわねば。

そこそこ大きなスキー場、ヴァロワールを通過します。


さらに10分ほど走ると・・・標高1730mの「おやすみ(Bonnenuit)村」に到着です。何の冗談かと思うような名前です(「おやすみ」はbonne nuit。周辺におはよう村やこんばんは村はありません)。11月にこの村からエギーユ・ド・レぺスール(3230m)に登りました。
この道路の先は峠道で今の季節は封鎖されており、これが最後の集落(ほんの少し先に数軒の観光関係の建物はある)なのでもしかしてここ以降除雪されてないかも、と思っていたのですがまだ少し行けそうなので先に進みます。


500mくらい進んだだけですが、さすがにそろそろ・・・


道路に車が数台停まっています。どうやらそこが限度のようです。
エギーユ・ド・レぺスールはおやすみ村から西側にありアルヴ山塊に属し、今日行くのは東側でセルス山塊になります。この辺りがちょうど境界線になっているようです。セルス山塊デビューは先月の友達とのハイキングでした。その時は山塊南部に当たるオート=ザルプ県側、エクラン国立公園との境い目辺りを散策しました。



広くなっており一応駐車場のようです。
車を停めて歩く準備をします。


7時45分。出発しようとした矢先、、
え???
軍隊のトラックが( ゚Д゚)
地図上の本日の目的地近くにCampという表記の建物の集まりがあり、昔軍隊が所有していた何かの建物が今も残っているのかな~くらいにしか思っていませんでした。どうやら昔、でなく現役みたいです(◎_◎;)
そんな山奥の駐屯地など実際に目にしたことがないのでどんな感じなのか想像ができません。


車は進入禁止、・・・えっ、人もだめ!?
道路歩いて行こうと思ってたんだけど・・・
左手に道路に並行した小路があるみたいで地図にも載っています。道路の右側にも夏用ハイキングコースがあります。右側を今通って、帰りに向かいの道を歩こうか・・・


看板が立ってるところから下りられるようです。


下りてきました。川があって、それに並行した道を歩くようです。


深くはなさそうで、凍っています。久し振りに結構寒くて、この辺りの朝の最低気温は1度でした。


右手に別の谷があり、こちらに行くハイキングコースもあるようです。


さてわたしはそのまま川に沿って行きますが、沿うと言っても川ギリギリのあたりは大きな岩だらけで歩けないのでもう少し歩きやすい(そして道があると思われる)山の斜面を歩きます。トレースがないのに加え、雪で道の形も見えないため自分でよさそうなところを探して歩くしかありません。


登りはじめ。振り返って。


これは道路(川)の反対側。


道路わきにさっきの軍隊トラックが停車しています。


地図を見ると簡単そうかと思った道ですが、結構起伏も傾斜もあって滑りやすいので注意深く歩かなければいけないところが多かったです。雪がなかったらどうってことない道なんだろうけど…


靴では滑るので既にスノーシューを履いてます。
今日もアイゼンも持ってきてますがどうせこの後スノーシューを履くしスノーシューの歯で十分間に合います。


地図を見ると川幅が狭まり、谷の傾斜も緩く反対側に渡れるようになってるところがあります。つまりそこをハイキングコースは通るのですが、何せ雪で全く見えてません・・・どうやらこの辺りのようなのでそこを目指して下りていきます。歩きにくくてちょっと怖い場所から解放されて(´▽`) ホッ。


はい、無事道路に戻りました。
…既に1時間40分が経過しています(;´Д`) 初っ端からやたら苦労しました。帰りはもうこっち歩かないからな~!!


ガリビエ峠(2642m)への峠道はこれもツール・ド・フランスでおなじみです。平均斜度7パーセント、最高斜度12度という難所なのです。そしてそのまま進めば前述のロータレ峠へ下りることになります。ガリビエ峠はサヴォア県とオート=ザルプ県の県境になっており、国内で4番目に標高の高い峠道だそうです。


峠に向かう道路。ここから峠までさらに700m上るのです(@_@) 11月初めから5月下旬にかけて、実に1年の半分以上の期間通行止めになります。


夏の間だけ開いてる売店か何かでしょうか。わたしは峠道とは反対側に進みます。意外なことに峠道を上っていく山スキーヤーのトレースが結構ありました。


天気の悪かった前日、この辺りでは結構降ったみたいです。ここら辺では標高1900mあたりが零下になるラインという前日の予報だったので新雪を期待してたのですが、その通りで嬉しい♬


ここを出発点としたハイキング道の概要が記された立派な看板があります。


新雪っぽいのに既に山スキーヤーのトレースがあります。駐車場に何台か停まっていたのでその人たちのものでしょう。




・・・ここまでで一旦投稿します。お天気が良くてテンション高く、写真がいっぱいあるので3回くらいに分けるつもりです(^^;

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