フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

ハプニングで始まった晩秋峠道ライド

今シーズン、イゾアール峠やグランドン&ラ・クロワ・ド・フェール峠にそれぞれ3回、イズラン峠やガリビエ峠、ボネット峠には2度登っているというのに、有名どころで一度も登っていない峠道がひとつあることが、気になっていました。
サヴォワ地方にあるコルメ・ド・ロズラン峠(1963m)です。2000mには少し足りないものの、ツールドフランスが今まで15回、一番最近では2021年にも通過している堂々たるアルプスを代表する峠道のひとつと言えます。


(自宅にて。室内に2台の自転車💦)
なぜ、登っていなかったかというと、おかしな理由に思われるかもしれませんが、平均勾配が片方の斜面が6,5%、もう片方が6%と大したことない(距離はどちらも20㎞程度。高低差1200mちょい)のです😂
挑戦し甲斐がない・・・というわけでもありませんが、「まあ、いつでも行けるか・・・」と、何となく手を付けずにいました。しかし一度も登ったことがない、というのはまずいか・・・と、峠道が閉鎖される少し前の先月末、ついにチャレンジしてきました。


今回登るのは、チーズで有名なボーフォール(700m台)から出発する山道です。
ヒルクライム専門サイト「アルプ・フォーエバー」によると、高低差で1254m、距離で20,3㎞、平均6,5%らしいです。
途中、1600m台でひとつ別の峠を経由することになるようです。


ボーフォールの町の中心にある駐車場にて。
この日、今までにしたことのない失敗をしでかしてしまいました。
サイクルパンツを忘れてきてしまったのですΣ(゚Д゚)
前の日に洗濯して、ベランダの物干しに掛けたままでした_| ̄|○
夏の前半まで、サイクルパンツは持っていなかったことを考えると、なしでもいけるやん?という気もしますが、その当時乗っていた自転車のサドルは比較的柔らかいやつだったのです。今の自転車は、かなり硬い(軽い)やつがついていて、これで20㎞以上ヒルクライムする自信がありません・・・


町のスポーツ用品店に開店早々、サイクルパンツを売っていないか見に行きました。
夏用しか持っていないから、もし秋・冬用が売っていたらそれ買っちゃおう、とか考えつつ。
そしたら、夏用、秋冬用という問題ではなく、女性用が売っていませんでした😰
落ち込んでいると、お店の兄さん「じゃあ、これ貸してあげるよ」と・・・


(お店の前にて)
「これ」とは、サドルにかぶせるカバーでした。
中に砂のようなものが入っていて、お尻の形にフィットするみたいです。
その分、結構重たいんだけど😅文句は言っていられません。
ちなみに、レンタル料は?と聞くと「いいよ、タダで」と・・・
すんませんね💦


かぶせてみました。
紐が付いているので、サドルの下で巾着みたいに閉じます。
こんなアバウトな取り付け方で大丈夫なん?乗っててズレてきそう・・・
と心配でしたが、この日のサイクリング中、実際にズレて困ることは一度もありませんでした。
それでは、出発です♩


例によって、足つきしたくないため登りでの写真はありません。
写真なしでの説明は、面白くないかと思うので、手短に・・・
20㎞ちょっとのうち、4分の3ほどは森の中でした。
森と言っても、眺望のある森も時々ありますが、ここは残念ながら視界のないところが大半でした。


森を出て間もなく、水力発電をしているロズラン湖の畔を走る辺りが、ハイライトだったと言えます。
湖を離れてから峠にかけては、美しい景色を楽しむことが出来ました。


はい、それでいきなりの・・・
👇

峠に到着しました。
コルメ・ド・ロズラン峠。


登ってきた方。
出発地点から20kmちょっと、1230m登りました。平均6%台なんて余裕、と思っていたけど1時間52分と、足付きはしなかったものの冴えないタイムでした。


そしてこちらが、反対側になります。


峠の看板の前にほぼ立方体の岩があったので、テーブル代わりにおやつを食べていくことにしました。
前回のサイクリング記でも登場したミニ大福(台湾製)と・・・


台湾製うまい棒もどき(コーン菓子ではなく、穀物の麩っぽい)、海苔風味。
先月初めて買いましたが、かなりおいしくて、リピートの予感です。


峠までで、1250mくらいしか登っていません。まだ疲れていないし、これくらいでは高速代・ガソリン代の元が取れません。峠の反対側に少し下りてみることにしました。


斜面で草を食む牛さん達。


標高2000m近くの地点に、10月末にまだ放牧の牛さん達がいるというのが、珍しいことです。この秋はほんとに暖かかったんですよね・・・


下の町(ブール・サン・モーリス)まで下りると、多分後悔するので😂適当なところでUターンしました。
峠に登り返しつつ、いい感じの景色のとことでマイ・バイクを激写していると、下からサイクリストさんが登ってきました。
隣を通過しつつ「大丈夫?何か困ってる?」と聞いてくださいました。
こちらのサイクリストさん達は、写真を撮るとしても、峠とかゴール地点でのみです。こんな道端で、写真を撮るために立ち止まっている人はまずいません(;^_^A
なので、何かアクシデントでもあったのかと思われるみたいです。
でも親切で、嬉しい習慣だと思います(#^^#)


この方の数百メートル後ろを走って、峠まで再び戻ってきました。
峠でしばらくお話しましたが、地元の方で、この峠道も今シーズン10回近く登ったんだそうです( ゚Д゚)
写真は撮りませんでしたが、ロードバイクも山スキーも大好きだそうで「こちらに来ることがあれば、自転車でもスキーでも一緒にしましょう」と連絡先をいただきました。


後編に続きます。
お読みいただいてありがとうございました。


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