フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

セルス山塊3日目朝、バタイエール峠(2787m)へ

モン・タボール山小屋で1泊して迎えたセルス山塊3日目の朝。


雲はあるものの、まあまあのお天気です。昨日の朝のことを思えばずっとまし・・・


山小屋の前で朝日を見ながらコーヒーとシリアルの朝ごはんです。3日目にもなるとパンは硬くなってしまうのでそんなにたくさんは持って来ていませんでした。


雲が適度にあるときの方が朝日はコントラストがあってきれいように思います。


準備を整えて出発したのは昨日と同じく6時半でした。まだ朝の光で景色が特別神々しいものに見える魔法のような時間帯です。


山小屋の後方にそびえるシュヴァル・ブラン(3020m)。アルピニスムでしか登れません。しかもAD(=assez difficile、かなり難しい)に分類されています。
シュヴァル・ブラン・・白い馬の意味ですが、どうですか?馬に見えるでしょうか・・・少なくともこの方向からは見えません(^^;)


小屋から上がってすぐのところにあるサント・マルグリット湖の湖畔を歩きます。


緩やかな登り坂を進んで行くと・・・


ふたつ目の湖であるロン湖(Lac Long)に到着します。


昨日も一昨日も雨が降ったのでぬかるんでいるところも多かったです。
人間の足跡よりも牛の足跡の方が多い(^^;


この後しばらく歩くと小川のように水が流れているのを渡らないといけないところがあり、その時気が付きました。



ストック、山小屋に忘れてきたΣ( ̄□ ̄|||)
わたしのバカバカ~~~(;´Д`)
小走りに山小屋まで往復しました。ロスタイム、約30分ですがまあまだ7時過ぎです。今日は3日間のうち一番短い行程ですし実際どうってことはないのですが、どんくささ加減がイヤになりました。

川の幅がどんどん広くなってきました。


そして湖になっています。


今日もワタスゲ、絶好調です(;´∀`)


白い馬・・にちょっとは見えないこともない角度になってきました。


先ほど畔を歩いてきた湖みっつ。


黄色が多いサクシフラージュですがこの辺りはピンクばかりでした。


また名もない湖。無限にあります。


また振り返って。
さて、峠へ向けてこれまでよりも急な上りになってきます。


標高が上がるにつれ奥に隠れていたケラ山塊の山々も見え始めました。


そろそろ峠っぽくなってきました。


ああ、どうやら到着したようです。バタイエール峠(Col des Bataillères 2787m)
しかし、山小屋からあとこっち側は全く看板とか見当たりません。昨日一昨日歩いたところはとっても丁寧に湖の前だとか峠だとかに看板が立っていたのですが。
この峠もしっかり地図上のルートなのに手前の杭みたいなの(ペンキマークの色表示だけあり)と奥に死にそうにひょろひょろっと立っている手作り看板(木が劣化して全然読めない状態だったので写真にも撮らず)があったのみ。
人気ゾーンかそうでないかによるんだと思いますが、この差はちょっと(・_・;)


お天気がちょっと怪しくなってきていたのですが、少し降り始めてしまいました。これで3日間毎日雨に降られたことになります。でも今日は大したことなさそうです。


でもペンキマークは依然健在なので良しとしよう・・・
さて、峠ですので反対側に下りていきます。今日の予定としてはこの下の谷底、2100m台まで下りたあと、別の峠(2725m)を越えて一昨日の朝車を停めた駐車場(1700m台)へと周回を続けます。今日もひたすらアップダウンの1日です(^▽^;)


おおお・・・ものずご勢いでルノンキュール・デ・グラシエがあちこちに咲いています。氷河の麓や氷河跡などのまあまあ標高の高いガレ場ザレ場に見られる可憐な花です。草がほとんど生えないただただ灰色の世界に白やピンクといった色を添えてくれます。
峠の反対側には全然なかったのに…山歩きをしていて面白いことのひとつです。


水溜り的湖がまたありました。ほんの少し残っている雪も1~2日で融けてしまいそうです。


眼下にもっと大きい湖が見えてきています。バタイエール湖です。
湖に向かってどんどん標高を下げていきます。


土と草の道になってたのに時折ザレ場が再登場します。


???


ペンキマーク、ケルン不足で道が分かりにくいところもあったのでちょっとケルン積んどきました。


だいぶ下りてきました。


断末魔の残雪(^^; の横を通りつつ下りていきます。


ペンキマーク、あるにはあるんですが消えかけのものが多かったです。行先案内板立てるお金がなくてもペンキマーク位塗りなおしてほしいところです。


ここで今日初めてのハイキング客と出会いました。男女二人ずつの4人組でした。
このもう少し下に山小屋があるのでそこに泊まった人たちかもしれません。


何だ何だ?!遠くから見ても土が積もっているところがあったのですが近付くと・・・


マーモットの穴でした。モグラみたいに穴を掘るのですが、こんなに土が積もってるということはかなり深いんでしょう。あの小っちゃい手で頑張って掘るんですね・・・


間もなく湖に到着します。


畔に沿った道を歩いた後、さらに歩き続けます。大雑把には湖から流れ出る小川に沿っていますが、この正面の盛り上がったところのように少し離れた位置をハイキング道が通るところもあります。


気持ちのいい道です。気が付くと天気も回復していました。


奥に山小屋が見えてきました。経由地のひとつ、レ・マルシュ山小屋です。


わ~~い(*´ω`*) ブルーベリーいっぱい💖


わたしがペースダウンする原因のひとつです(^^;)
ここは国立公園でも自然保護地区でもないのでいくらでも採ることができます。


10時前、レ・マルシュ山小屋に到着です。
昨晩泊まったモン・タボール山小屋で話したご夫婦にこのエリアで良かった山小屋を聞いてみると、この山小屋も挙げておられました。残念ながら今日はもう帰るのでここに泊まる予定はありませんがまたいつか泊りに来たいものです。



今回はここまでです。
次回はセルス山塊シリーズ、最終回になります。

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