randonneuseのブログ

フランス在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

ピック・デュ・フレーヌ(2807m)下山編

同僚のS君と出かけたベルドンヌ山塊北部の華、ピック・デュ・フレーヌ。
コース外なことは分かっていたものの、期待していたケルンやペンキマークがほぼ皆無なかなりの急斜面です。しかも崩れやすいガレ場、脆い岩場続きで緊張感の張りつめた登りになりました。1550mあるらしい高低差のうち、初めの1000mほどは普通に歩ける場所、湖(2315m)以降がハードな岩場ガレ場の登りだったということになります。


ようやく到着した頃には1時半になろうしていました。やはり結構かかってしまいました。
頂上からエクラン方面の4000mに近い山々がよく見えています。ギザギザになってるのはこの日の5日前に次男と出かけたハイキング先でかなり近い位置から眺めていたメイジュ。


右端の奥はモンブラン。


わたし達が到着して間もなくやってきたソロの男性。駐車場まで自宅から1時間かかるかどうかという地元民だそうです。


とっても社交的なS君はこの男性が上がってくるなり自己紹介を始めて、あっという間にフレンドリーな雰囲気に。男性もすぐに打ち解けてくれたので3人でうだうだ話しながら楽しくご飯を食べました。わたし達はチーズもサラミも、デザート代わりの焼き菓子類も多すぎるくらいに持って行っていたので男性にどんどん勧めました。


ご飯のあと男性に頼んでモンブラン(右上の端)と雲海をバックに撮ってもらいました。お返しに彼の写真を2枚方向を変えて撮ってあげました。


さぁ、楽しい山頂タイムもそろそろ終わりです・・・
下りるのにも時間がかかりそうです。


こちらの辺りを下りていきます。登りでは先が見えないためベストとは言えない場所も通ったので帰りは地形をしっかり見ることができるので慎重に一番危なくないところを選んで下りていきたいと思います。


ここより下りると雲で多分もう見えなくなる遠くのエギーユ・ダルヴやエクランの山々を見納めにもう一度眺めます。

S君に先を行ってもらいます。
ソロの男性はわたし達より早そうなので(というか遅いのはわたし💦)先に下りてもらいました。


やっぱり下りの方が怖いです。


下り始めて10分も経たない辺りだったでしょうか、見た目一番下り易そうだったところが最後難しくて着地できずに困り果てました。もう少し下までは行けることは確実なのですがそのあと続きがあるのかないのかが見えなかったので少し下を行っていたS君、そのさらに少し下にいた先ほどのソロの男性にその先の地形を言葉で説明してもらいどの岩に足を置いたら大丈夫か、など教えてもらいつつゆっくりその場を脱出しました。ほんの一瞬ですけど体の向きを変えるのに岩にぶら下がってくるっと回るみたいなことをしないといけないところがあり(もちろん真下が谷底とかではないですが)アドベンチャーもいいとこでした💦 S君は別のところを通ってかなり苦戦していたので身長185センチで足もわたしよりずっと長いS君があれだけ困ってたんだからわたしにはあそこ無理だろ、とキョロキョロして探した場所だったんですが(~_~;) どっちでも難しかったと思います。


普通に立つことができる平たいところがたまにあるので少し立ち止まって呼吸を整え心を落ち着かせます。


同じく、束の間の休憩中のS君。モンブランだけは常に雲から頭一つ出ています。
たまーに登場するケルンが手前の白い岩の上に築かれているのが見えます。


一番怖いところは終わりました。この後は歩きにくくはあるけれど感覚的視覚的に怖いところはもう出てきません。ただガスってて方向が見えないので時々ガスの合間から見える右左の山の斜面に近付き過ぎないようにしつつ、かつ盛り上がった感じの場所を行きには歩いてきたのでそういう地形のところを歩くようにして下りていきました。


前を歩くS君が撮ってくれていた1枚。


8月も下旬でもう花もほとんどありませんがマルグリット・デ・ザルプはところどころに咲いていました。


湖は左手にもうすぐのはずです。

青空も見えてきました。


ヴァレット湖(2315m)まで下りてきました。行きも畔で休憩しましたが、この後駐車場まではノンストップのつもりなので軽く座っていくことにしました。


朝通った時よりかは少しお天気ましかもしれませんが10分くらい座っていてこれ以上雲が晴れることはありませんでした。


休憩後しばらく下りていくと、前からひとりのハイキング客が歩いてきました。挨拶を交わした直後、いきなりS君がドイツ語で話し始めました。男性のアクセントですぐドイツ人だと分かったそうです。S君は英語はもちろん、ドイツ語、スペイン語、イタリア語がペラペラなのです。わたしの知り合いの中で一番語学に堪能な人です。ピック・デュ・フレーヌはどのくらいかかりそうか聞かれたので「もう遅いし頂上までは厳しいかもね、難しい箇所が多いから高低差大したことなくても時間かかるんだよね。湖までにしといた方がいいかも」とドイツ語でアドバイスしていました。わたしはもちろんドイツ語は分からないので後から聞きました(^^;


さて、わたし達は駐車場までの道を急ぎます。


この辺り一面全てブルーベリーでした。しかしいちいち摘んでる時間はありません。わたし一人だったら確実に少し立ち止まって収穫祭だったと思うのですが(^^;)


巨大な蟻塚がありました。


ピック・デュ・フレーヌが遠くなります。


どんどん下って最後は森の中です。


やれやれ。駐車場に到着は6時半前でした。朝8時過ぎに出発だったので休憩も含めて10時間近くウロウロしていたことになります。


行きの回に書かなかったのですが、史上最悪に長い林道でした。1300mと大した標高ではない駐車場なのに麓の村からの林道が9キロ、しかも舗装されてないのでガタガタと時速10キロでしか走れないところが半分以上という・・・そのせいで駐車場に下りてきたときもいつもみたいな清々しさはなくてまだ完全には終わっていない、みたいな気の重さがあったのでした(~_~;)



林道が終わって麓の村を抜けたところにチーズ農家があったのですがお留守のようで閉まっていました。わたしと同じくらいチーズ好きのS君は下まで様子を見に行ったんですが7,8月中は山の中の放牧地帯のシャレーにいるので基本ここは閉めてます、みたいなことが書かれた紙が貼っていたそうです。そうと分かってたらそのシャレー経由で山から下りてきたのにね~と言いながら帰途につきました。
いつもなら眠くなって1度くらいSAで休憩することが多い帰りの高速もS君と始終おしゃべりしてたおかげでスッキリと運転することができました。