フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

モン・スニ山塊で10kmの岩稜歩き

こないだの日曜に初遠征を果たしたモン・スニ山塊。山塊最高峰であるポワント・ド・ロンス(3612m)を含む7つの3300m以上の頂上を結ぶ稜線を周回で歩きます。この稜線部分は10キロメートル(コース全体は17キロ)に及ぶそうです。
ほとんどの部分がコース外となるため道の形はないところが大半を占めますがケルンがまあまああったのでだいぶ救われました。ケルンが見当たらないところでは単に見た目通れそうなところを選んで進んでいきます。


まずはひとつめの峠を目指します。この地点で標高は既に3000mを越えています。何せ駐車場が2093mでしたので、あっという間です。


もう9月も下旬ということに加え、標高がかなり高い岩場ガレ場ということで花はほとんど咲いていなかったのですが、多分今まで一度も見かけたことのない花にも出会いました。


間もなく峠に着きそうです。


岩が何となく廃墟っぽく見えます。


いよいよです。
峠に着く瞬間は「反対側にはどんな景色が広がっているんだろう」と、頂上に着くとき以上のドキドキ感があります。


ルー峠(Col du Lou 3141m )に到着です。北側なだけあり、こちらの山肌には結構雪が積もっています。これは前シーズンの残雪ではなく、最近積もった新雪です。


ヴァノワーズ南西部を代表する山のひとつ、ダン・パラシェ(La Dent Parachée、3697m)とヴァノワーズ氷河(Glacier de la Vanoise)。


峠では10分ほど休憩して景色を見たり地図を見たりしました。
さて、わたしがこの後進んで行くのは右側です。こういうことになっています。


問題は山の南壁(今峠を目指して登って来た面)を歩き始めるのか、または裏側(雪のある北壁)に回るのかということです。

右側(南壁)はこんな感じ・・・


裏側を歩くならばこんな感じです。南壁の方がぱっと見デコボコが多そうで渡り切れない岩壁がいつ登場してもおかしくない感じです。こっち(北壁)から歩き始めることにしました。


少し歩き始めてから振り返って。


あーケルン(≧∇≦)
嬉し(´▽`) ホッ


この辺りはなだらかで歩きやすかったんですけど、唯一手間取ったのは石の表面が薄っすらと凍っていてツルツルで滑りやすくなっていたことです。普通なら歩きやすいから選んで上を歩くような大き目の平たい石が一番滑りやすいので、わざわざ小さめの石が集まってる上ばかりを歩きました。


先日のエクラン国立公園に比べると積雪量は大したことありません。この日も念のためゲイターは持って来ていましたが、出さずじまいでした。


雪はこんなもんだったので問題なかったのですが、1日中ものすごく寒くて、タンクトップ、ユニクロのヒートテックの長袖、フリース、ダウン(プラス薄手の手袋)を着ていましたが夕方駐車場に下りる直前くらいに暑くなってきてダウンだけ脱いだ以外は一度も脱ぎたくなるようなことはありませんでした。それどころか「ちっきしょ~~寒いぃぃ~~」と独り言で悪態付きながら歩いていました(^^;  耳を覆うような帽子を持って来ておらず、あまりの寒さに耳が痛く頭痛までしてきたので特に寒かった午前中は綿の大きなスカーフを頭にグルグル巻きにして(インド人のように)寒さをしのぎました。


次の目的地、シニャル・デュ・グラン・モン・スニが近付いてきました。


この日のメイン目的地(しかし最終、ではない)であるポワント・ド・ロンス。
南壁には雪がほとんど積もっていなくて秋の景色です。


雷鳥の足跡っぽいのがありました。
なんかジタバタしていた様子です(;´∀`)


シニャル・デュ・グラン・モン・スニにはふたつ頂上があり、ひとつめのがすぐそこっぽいです。


ちょっとよじ登り系もあります。雪があるので焦らずゆっくりと。


歩ける幅が狭いので慎重に進みます。


南側に回れば常にモン・スニ湖が眼下に。
岩稜、ギザギザなのでしょっちゅうアップダウンしつつ進むことになります。


近いようで遠かったこの頂上、ようやく目の前です。こうしてみるとアンコールワットの遺跡のようにも見えます(;´∀`)


先ほどからケルンはほとんどないので「普通こうだろ?」という勘に任せて歩くしかありません。ここは上に雪が見えているのでイヤなんだけど、横に回ってもこのあと登り口があるとは考えにくいのでここで稜線の上まで戻っておくべきなんでしょう(;´Д`)


よかった、雪大したことありませんでした。
この時、石がカラカラと落ちてくる音がした方向を見てみると・・・


あーまたアイベックス😻



可愛い(*´▽`*)


シルエットも絵になります。


常に岩は薄っすらと凍っていて滑るので気を付けながら登ります。



いつものことながら、最後が長い・・・(~_~;)


今登って来た稜線。


あと一息~~
・・そこだろ?さすがに??



シニャル・デュ・グラン・モン・スニのひとつ目の頂上(3377m)に到着です。
少しずつ標高が上がるにつれ遠方まで見えるようになってきましたが、残念ながら雲が出ており、遠くの山はかなり隠れてしまっています。



また長くなってきたので今日はここまでで一度投稿します。

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