randonneuseのブログ

フランス在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

氷河に会いにアルプ・グレ山塊へ

先週の木曜日にイタリア国境ギリギリまで氷河を見に行ったときのハイキング記です。
駐車場から1時間半ほどでアヴェロル山小屋に到着。夏の間は管理人さんがいる山小屋ですが、9月の半ばからは無人になっています。


多くの山小屋と同じでそれ以外のシーズンも入り口の鍵は開いているので、使用料分の小切手を置いていって宿泊することはできます。金額は夏季期間の半額程度といったところです。管理人さんのいる時期は素泊まり19,90ユーロ、無人の時期は8ユーロだそうです。
こういう山小屋は一般的な避難小屋と比べると造りがしっかりしているぶん寒くないし、薪ストーブなど使えることが多いし(ただし春以降は木のストックがなくなっていることも)、毛布があるのも嬉しいです。


小屋から数百メートル進んだところにある分岐を最後にコース外となります。コース外と言ってもある程度踏みならされた道であるときもあるし、ケルンが豊富にあって分かりやすいときもあります。が、残念ながらこの辺りはそのどちらでもなく最初以外は道がほとんどなくケルンもほどんどないパターンでした。「はっきりした道はない」とハイキングサイトにもちゃんと書いてあったので覚悟していましたが…


山小屋は小高い丘のような地形のところに建っているので、ここから谷に一度下りることになります。
川の左側の上の辺りは比較的まだ道の形がはっきりしており、調子よく進んでいました。ただし、わたしが行こうと思っている氷河の方に向かうには、この川をある一定の時までに右側に越える必要があります、少なくとも地図を見ると2235mくらいの地点で渡れる感じに載っているんですが、こればかりは実際の地形と見比べてみる必要があるので分岐になってるところはないかとそればかり気にしながら右手を見据えつつ歩き続けていました。
すると、上の写真のように土手のような地形のところを下りていく細い道が出ているのでこれかっ、と下りてみました。ただしそれほど渡りやすそうになってるわけでもなければ、川の反対側を見ても続きになってそうな道の形も見えません。本当にここなのだろうか・・・


分岐というにはケルンも続きの道もないあまりに頼りない場所なので再び先ほどの道まで戻ってもう少し進んでみました。どこかで渡らないといけない、早く渡らないといけない、と思って気が気じゃありません。ただし早く渡り過ぎるとその先に岩壁などの障害物が出てきて続けて歩けなくなる可能性もあります。平たい感じの谷ならそれこそどこで渡っても問題ないんでしょうが・・・
岩が大きくて渡りやすそうなところを見繕って半分くらい渡ってみたのですが、残り半分が・・ダメだぁ、足の長さがちょっと足りません💦それに岩も濡れていて結構よく滑る。ちょっと靴をズリズリと滑らしてみて滑り具合を確認。「あ、ダメだ、危ない危ない」と先ほどの小さく分岐していた地点まで下りることにしました。あっちの方がまだ渡りやすそうだった・・・分岐してたってことはやはりあそこから渡れってことなんだろう・・・しかし看板のひとつ、とは言いませんがケルンのひとつくらい誰か作っておいてくれたらいいのに~、って人任せですが(^^;)
勘が悪いためにコース外の時はいつもウロウロしては時間をロスし、無駄に高低差をカウントしてしまっています・・・(つд⊂)エーン


さぁ、先ほどの地点まで下りてきました。ほんとにここ渡るのか?ここよね?きっと??誰も返事してくれないので仕方なく渡り始めます。方向音痴のソロは辛いな(;´∀`)


川の向かい側の岩の上に・・あれはケルン??カメラのズームで見てみます。う~ん、分からん・・
ごちゃごちゃ言っても仕方ないので渡っときます。結局、近くで見るとこれはケルンだったのが崩れたような感じのものでしたが、周りに他にケルンがなかったので何とも言えず・・(~_~;) 
ここら辺まできて、分かったこと。ここ、全然人気(にんき)ない



人が多いところが嫌なくせに、人が少ないところに来ては道がないと文句言う・・
いつものパターンになってきました(^▽^;)


渡っときました。山小屋は中央やや上の白い部分です。標高線を見ると100mほど下りたことになるみたいです。


おおっ、この時期にこの標高(2200m台)にこんなものが残っているという奇跡。。川を覆っている部分に出来る雪渓、フランス語でポン・デュ・ネージュ(雪の橋)といいますが英語のスノーブリッジと同じですね。


スノーブリッジだけじゃありません。8月以降くらいにはもう見られない夏の花がほんの少しですがまだ咲いていました。地図で地形を確認すると、3000m台の山や稜線に周りを囲まれたような形になっている谷です。気候が少し違うのかもしれません。


さらに進むと‥信じられないものが(@_@)
橋が・・橋が架けられていましたぁぁ(;´Д`)ちきちょーーここで渡りゃ簡単だったんだよ~!!
・・つべこべ言っても仕方ありません。見なかったことにして先を急ぎます。


あれ、不思議なものが岩に・・ペンキマーク?水色の星??そんな可愛いペンキマーク、フランスの山道で見たことありませんがいきなりここで登場するんでしょうか?
と思ったらこの先にはひとつもありませんでした。一体なんだったんだ。。落書きのレベルでしょうか・・・


さて、どんどん進んで行きます。ここまで来ると、気まぐれに時々ケルンが登場するようになりました。ただし、しばらくいくつかあったかと思えばいきなりなくなったりもするのであまり気にせずに目の前の地形をしっかり見てどの辺が通りやすいのか遠いうちからシミュレーションしつつ進みます。近付き過ぎると逆によく分からないときもあるからです。


よじ登り系も登場し始めます。


元々あった低いケルンに石を足しときます。また帰りここ通るかもしれないし・・(結果的にはだいぶ離れた辺りを通って下りました)


要は川に沿って進めばいいんでしょ・・?


だって右らへんも左らへんも岩壁だらけで通れないわけだからこの隙間のところを登っていけばいいんでしょ・・?ネスパ・・?ネスパ・・?(n'est-ce pas)そうだよね、の意味(^^;


ここまで登ると、右の部分が薄っすらと道になっているのを発見✨嬉しい・・・


ちょっとホッとしたところで休憩したいと思います。2800mほどの地点です。山小屋の後すぐにアップダウンがあったのを計算するとちょうど1100mほど登ったことになります。川をどこで渡るかで悩んでウロウロした分は悔しいので忘れることにします💧


正面に見えているのは数日前に歩いたばかりのモン・スニ山塊の稜線です。こんなによく見えるということはあちらからもこっちの山はよく見えるはずなのですが、あの日は雲がかなり出ていてモリエンヌの谷の奥やイタリア方面(今いる辺り)は眺望がありませんでした。


行きの道のりで高速の夜間工事のため到着が少し遅れたこと、先ほど無駄にウロウロして時間をロスしたことを思うとあまり休憩はしたくなかったのですが、ちょっとお腹も空いてるし暑くなってきてフリースも脱ぎたい・・(ダウンは山小屋前で脱ぎました)。10分弱のミニ休憩をしました。ジェットボイルを登場させるほどの余裕はありません(^^;


ケルンないことにはもう慣れてきて、思うままに歩き続けます。


ジョンシアンの中でも遅咲きのジョンシアン・ド・バヴィエール


傾斜がなだらかになり歩きやすくなってきました。ケルンも再登場で気分的にも楽です。


おお、ケルンだけでなくペンキマークまで登場です。


真ん中に見えてきたのはウイユ・ダルベロン(Ouille d'Arbéron 3554m)です。ウイユとはこの地方の方言で一般的なフランス語でいうところのエギーユ(Aiguille、針という意味で頂上が尖った山によく付けられる。モンブランの近くのエギーユ・デュ・ミディとかが有名)のことらしく、ここら辺以外では見ることのない山の呼び名です。
今日はこの山の麓の氷河が目的地なのです。


はい、もう一回振り返っときます。こないだは正面に見えてるめっちゃ高い辺を歩きましたが、今日はそれよりだいぶ低くて3000~3100くらいまでになりそうです。
ウイユ・ダルベロンはアイゼン装着で雪の少ない季節であれば氷河を避けつつ登頂できる山らしいのですが、今回結構新雪が氷河に積もってどこまでが氷河でどこら辺がただの積雪なのか経験の乏しいわたしには分からないかもしれないし、なにせそこまで登って暗くなるまでに帰れるのかという疑問もあります。今回のようなコース外で道がないようなところでは山の麓に辿り着くまでや駐車場に帰るまでによく迷うので時間的に余裕をもって行動しないと悲惨な目に合いそうです(;´Д`) なので今回は欲張らずにアイゼンは持ってきませんでした。
先ほどの山小屋で1泊して朝早くに出掛けるパターンなら時間的には大丈夫だと思いますが、氷河のことがよく分からないので(クレバスとか💦)ひとりではチャレンジする気はありません。


ようやく少し積雪が残っている標高まできました。
さらにもう少し登ると・・・


透明のちっちゃな湖(≧∇≦)
アルベロン湖です。
地図にも載ってて経由するつもりで登ってたのでちゃんと到着できて嬉しい✨



ケルンや湖といった分かりやすいものに出会えてリラックスε-(´∀`*)ホッ
なーんにも基準になるものがないところを黙々と歩いていていると精神的にツラいものがありますが(これほんとにあってるの?わけ分からんとこに向かってるん違うの?と自問自答しつつ💧)、その分それが正しかったと分かった時の喜びも大きいことも確かです。
ただ、そういうコース外のアドレナリン出てくる系のハイキングは何度も連続でやるのは疲れるので(標高や高低差がどうのという以上に)、ときどき癒し系として道がちゃんとしていて迷わない場所でのハイキングもしたくなるのです。
そしてその後「あんな整備され過ぎて退屈なコース歩いてられるか~」と、また道がない系、人がいない系のところに舞い戻る・・の繰り返しですね、ここ最近は(^▽^;)


タイトルに反して氷河まで行きつきませんでした、すみません💦 次回に出てきます。

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