randonneuseのブログ

フランス在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

老舗ショコラトリー「ベルナシオン」へ

こないだ出掛けたハイキング記が思いっきり途中なんですが、ちょっと一息つく意味も込めて山には関係がない日常の話題です。本職ではありませんが、旅行会社に知り合いがあって仕事が休みの日にガイドをすることが時々あります。2~3日間の場合だとそのために有給をとることもあります(^^;


今日は1日、研修で来られているお料理関係の方たちを案内させていただきました。研修の方でも時間的に余裕のある場合は普通の観光のようなものも組み入れますが、今日の方達は明日からぎっしりと研修でそれ以外の時間は今日だけでしたので、リヨンの有名なお店の見学中心になりました。


大体行く店のリストは決まっていて、わたし自身何度も行ってるし個人的にお店の人たちとも知り合いだったりもするので自分で写真を撮ることは今までありませんでしたが今日はブログのネタのために(;・∀・)いっぱい撮ってきました。


目玉は東京のサロン・デュ・ショコラにも毎回出店していて人気の老舗ショコラトリー「ベルナシオン」の厨房見学です。


車で案内するパターンの日もありますが、ちょっと迷った結果、市内の限られたエリアのみでの移動のため、歩き+交通機関にしました。
少し風があるものの暖かくてお天気もまあまあです。
市内中心地のホテルに昨晩到着されたお客様を迎えに行きます。


市内6区の高級住宅街にあるベルナシオンへ。お菓子関係の人が聖地巡礼のようにやってくる名店です。1953年に初代モーリスさんが開業、以降家族経営を頑なに守り、人気があっても支店を出さないのがポリシーで地元のお客さん中心に愛され続け観光客も多く訪れます。


到着すると、店の前で搬入作業が。珍しいな、こんな営業時間中に店の真ん前にトラック停めちゃって…と思ったらフィリップ・ベルナシオン本人と隣接したサロン・ド・テの料理長ダミアン君でした(;'∀')。チョコレートが入った段ボール箱をどんどん運び入れています。会うのが久しぶりだったので取り込み中だけどご挨拶。明日からパリのサロン・デュ・ショコラなので(今晩が前夜祭だそうです)今から商品と一緒にトラックでパリに出発するところでした。


サロン・デュ・ショコラのミニポスターを持ってウロウロするフィリップさん。出発間際でソワソワしておられました。


ベルナシオンはチョコレートが有名ですがお菓子、塩味系のものの結構作っています。
こちらは看板ケーキ、プレジダン(プレジデント)。チョコレートのひらひらで飾り付けがされています。
リヨンが世界に誇るシェフ、ポール・ボキューズのリヨン郊外にある本店でもいただくことが出来ます。というのも、2代目だったジャン=ジャックさん(故人)がポール・ボキューズの娘さんであるフランソワーズさんと結婚したためにベルナシオンとボキューズはファミリーなのです。


まずはパティスリーエリアです。菓子パンやお惣菜系もこのエリアになります。大勢の職人たちが働いています。


今時フランスでもなかなか見られなくなったマジパンでくるまれている系統の懐かしい感じのケーキが健在です。


お菓子やチョコレートに使うアルコール漬けやシロップ漬けのフルーツはすべて手作りだそう。これはグリオットという酸味が強いサクランボ。


お待ちかねのチョコレートエリア。チョコレート屋さんというよりは小規模な工場と呼んでもいいような感じですが、各作業に使う機械はひとつずつしかありません。
中南米を中心としたいくつもの産地のカカオ豆を焙煎、手作業で選別するところから始まります。


粉砕し臼のような機械でペースト状にし、何度かローラーにかけて何ミクロンか忘れたけど口どけの良い細かい粒子にします。コンチング(撹拌)、酸味を飛ばしつつ熟成、という作業を経てようやくクーベルチュールチョコレートになります。
気の遠くなるような作業です。勤続27年のファブリスさんがこのクーベルチュール作りの工程のシェフをされています。


ボンボンのセンターの部分になるピスタチオのマジパンを丸める作業中。


そのクーベルチュールチョコレートやプラリネやマジパン(すべて一から手作り)を使ってボンボンや板チョコなどの商品が次々に出来上がります。パティシエは男性の方が多かったですが、ショコラチエは女性の方が圧倒的に多いのが面白いです。


ボンボンの看板商品、パレ・ドール


作りたてパレ・ドールいるか?と勧められ・・・


もちろんいただきますっっ!!
パレ・ドールの中身はシンプルなガナッシュ(クーベルチュール+生クリーム)。作りたては生クリームの風味が一段とフレッシュに感じられ、格別のおいしさです。有名ショコラチエ、ジャン=ポール・エヴァン氏が「俺にも超えられない一品がある…」と言っていた、と知り合いのお菓子研究家の方から聞いたことがあります。


見学はここまで、その後はお買い物タイムです。


他にもこの日は3軒のお菓子屋さんに行きました。どれも良いお店なのですが、長くなりすぎるしハイキング記と違って何度にも分けて書くのは嫌なのでほんの少しずつの紹介にしておきます。


ベルナシオンと同じリヨン6区にある実力派パティシエ、サラディーノ氏のお店。
お菓子もチョコレートも繊細で日本人好みのきれいな仕上がりです。ってお菓子の写真撮ってないですが💧


これも同じく6区に本店があるデリス・デ・サンス。ちょうど雑誌の取材中でした。ピースしてるカメラマンさん、めっちゃおもしろい人で日本人の方達がお買い物をしておられる間中、ずっと話をしてきて笑わせてくれました。



色々回っているともう12時半になろうとしています。お昼ご飯に予約していたのは地元で大人気のビストロです。料理もとってもおいしいのですが、ワインがグラスでもとっても充実しているのが魅力です。それもあまり知られていないような生産者のものを直接買い付けているので、そのウンチクを聞けるのも楽しいのです。

あまりの人気に手狭になってきたため、最近店が拡張されました。これは新しい方の部分。実は改装されてから来るのは初めてです。
この辺りは以前勤めていた界隈。普段そんなに来ることもないのでこうしてたまに足を踏み入れると懐かしくなる一方、色んなお店が新しくオープンしていたり逆になくなっていたりと、戸惑うことも少なくありません。


デザートのタルトやクランブルなど定番のものが中央のテーブルに置かれています。


拡張された新しい方に座りたかったのですが、案内されたのは前からある部分のテーブルでした。でもまぁ落ち着きます(^^;


グラスワインを頼みました。わたしが頼んだのはどちらかというと赤の方が合う料理なので赤でお願いしました。まずはお勧めという南仏はガール県の濃い目の赤を味見させてもらいました。グラスワインなのに味見させてくれるというのは普通はまずあり得ません。
サーヴィスの女性は「どうですか!?珍しいでしょ!」と自慢げだったのですが、どうもわたしにはグルナッシュの風味が強すぎてあまりおいしいと思えず(スミマセン)、お好きでなかったら他の持ってきますよ、というのでお言葉にお甘えしました(;・∀・)
ここで日本人の方達はびっくりして目がテンでした(^▽^;) 「普通、好きでなくても『はいOKです』って言いますよね!?」と。確かに、ボトルで注文してを開けてもらって問題がないかどうかまずひと口味見させてもらうときにはダメ出ししたりはしません。ブショネ(コルクがカビて変な味や香りがワインに移ること)でもしてたら別ですが。ただ、ここはお客さんにいろいろ味見させてくれるのも醍醐味な店なので、あえて態度のデカい客になりました(;´∀`)


今度はブルゴーニュを少し注いでもらいます。まぁまぁ普通でしたが、さすがに2回ダメ出しは非常識の部類に入り始めるので(^_^;)「はい、これでいいです」と続きを注いでもらいました。その後、料理が運ばれて来ると、「あ、これはさっきのやつの方がよく合ったな」と軽く後悔したというオチ付きでした( ̄▽ ̄;)  さすがに日本人の方達には言いませんでしたが・・・


お店は満席です。大半が中年男性のグループ。常連さんが多くガヤガヤと賑やかでみんな楽しそうです。お店の人達もフレンドリーで和気あいあい。こういう雰囲気だとさらに食べ物がおいしく感じます。


仔牛の頭の肉をほぐしてぎゅうぎゅうに縛って大体の形にしたものをスライスしてポワレしたものに赤ワインソース。脂身やゼラチン質多し。こってりと美味しい✨


奥は仔牛の足、レンズ豆、豚か牛の顔(鼻のあたり)、ジャガイモ、さっぱり味の普通のソーセージ、ビーツのヴィネグレット和え。


料理にボリュームがあったのと午前中に見学先で色々食べさせてもらったのであまりお腹が空いておらず、午後も味見の機会がありそうなこともありデザートはパス。わたし的にはイケたのですが、日本人の方達がいらんと言ってるのにわたしだけ食べるわけにもいかず、断念。


リヨン市民の胃袋、ポール・ボキューズ屋内市場へ。


最高の品質の食材が揃います。中でも近郊のブレス地方の鶏は高級レストランのシェフもご用達です。


市場から出てバスに乗り市内中心部に向かいます。
製菓材料店へ。質の良いバニラビーンズを買いたいとのリクエストがあったからです。


最後に訪れた市内中心地である2区のパロマス。実は4軒中、個人的には一番好きなお店です。最後だったので疲れてきてて写真撮るの忘れた・・・そして、最後だったため仕事中だというのに個人的に自宅用お菓子を買ってしまいました(^_^;)
どれもわたしも子供たちも大好きなやつです。
上のがリンゴのタルト。ルビーグレープフルーツのジュレが中に隠れていて絶妙な苦みをプラスしてくれています。タルト生地はサクサクというかザクザクのいい食感。
酸っぱいもの好きなので、レモンタルトは大好物(#^^#) かなり本気で酸っぱいのがいいです。タルト生地も量が少なくてその分クリームの割合が多くて幸せ☆彡
通常、チョコレートのお菓子はあんまり好きではないのですが(チョコレートそのものも基本的には大好きではなくて、相当美味しくないと食べられない)、これはそんなわたしでも大ファンなお菓子。苦みも適度にある甘さもギリギリに抑えられた上質なチョコレートのおいしさがダイレクトに伝わってくる濃厚かつペロリといけるケーキです。Vol de Nuit(夜間飛行)というネーミングもおしゃれ。関係あるのかどうかシェフ本人に聞いてないのですが、「夜間飛行」は「星の王子様」で有名なサンテグチュペリの著書のひとつ。サンテグチュペリはリヨンの出身で、このパティスリーからすぐのベルクール広場には星の王子様の像がひっそりと立っています。


ケーキは先ほど晩ご飯のデザートに子供たちと美味しくいただきました。
他にマロンケーキとカリンのフルーツゼリー(カリンに含まれるペクチンだけで固めたもの)を買いましたが、子供たちは栗は好きではないのでこれも既にひとりで食べてしまいました💦
何を買っても美味しいので危険な店です(;´Д`) うちのすぐ近くとかでなくてよかった…



食いしん坊な1日にお付き合いいただきありがとうございました。
次回からまたハイキング記の続きになります。

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