フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

再びボーフォータン山塊へ

先週に今シーズン初のスノーシューをしにボーフォータン山塊に行ってきたところだったのですが、昨日の休みもどこに行こうか迷った末、またボーフォータンにしました。
シャルトルーズ山塊など近場の里山系でもいいと思っていたのですが、お天気がボーフォータンをはじめサヴォア地方などのほうが良かったのです。


夏山ではここ2年間で一度も来ていないボーフォータンですが、昨冬も何度か来ています。なんで冬にだけくるのかというと、スノーシュー向けの雪崩の危険の少ないなだらかな山がたくさんあるのです。来たことのある場所も増えてきたため、冬でもソロのことが多いので安心感があるというのもあります。
逆に、夏はその牧歌的過ぎる平和そのものといった景色に特別魅力を感じず(もちろん美しとは思いますが、他にもっと行きたいところがいくらでもある💦)、ついつい足が遠のいてしまうのです・・・


ボーフォータンは最高峰でも2995mと全体的にそんなに標高の高い山塊ではありませんが、冬はスノーシューでも登れるそこそこ高い山(2200~2500mくらいまで)がいくつもあり、高低差でも1000m前後は歩けるので満足感もあります。
もうひとつ、これは大きな理由とも言えますが、全体的に見晴らしがよいこと。すぐ近くにヴァノワーズ国立公園やアルプ・グレ山塊、イタリアのグラン・パラディッソ国立公園、エクラン国立公園、モン・ブランを含むオート・サヴォア方面・・・そうそうたる面々がどっしりと構えています。つまり、自分が登ったわけでもないのに背景にすごい感じの山が並んでいて、すごい感じの雰囲気になるという長所があります(^▽^;)


この辺りはボーフォータンの中でもヴァノワーズ国立公園の北部と向かい合わせの「オート・タランテーズ」とも呼ばれる地方です。標高1400mのこの駐車場に来るのは3回目です。今日は周回で歩くつもりです。前半はすぐ初めの部分を除くと来たことのない場所、後半は去年ピストンで来たところを歩く予定です。


近くにノルディックスキーのコースがあるようで、駐車場の少し手前にあるその人たち向けの案内所兼レストランの可愛い手描き看板。


駐車場には1台だけ停まっています。奇しくも💦ワイン屋さんの車です。雪を被っていることから恐らく昨日のうちから停めてあるのでしょう。
しっかし、寒ぅい(;´Д`) 天気予報ではここより200mほど下の麓の町の日中の最高気温が1度と出ていました。


駐車場に着いたはいいけど、いつもはささっと車から出るのですが、なんか外に出る気がせずシートに座ったまま無意味に休憩してしまいました。人一倍寒がりのわたしがこれよりずっと寒い山の中に入っていくなんて信じられない話です。。
でもいつまでも車の中に座っているわけにもいかないし、「これはドライブだった」と自分に言い聞かせてうちに帰るのもまた残念過ぎるので、意を決して車の外に出ます。景気づけにリヨン名物の赤いプラリーヌ入りのブリオッシュとコーヒーで朝ご飯(うちを出る前にも食べてるので2回目)です。


前回来た時は除雪されきれていない林道の続きを歩いて行ったのですが、その道から今日の夕方戻って来ることになります。今日は前々シーズンに来たのと同じところをまず通ります。その時は違う方面でスノーシューしたのでした。
そのときも、初めどこから歩き始めたらいいのか分からずに苦労したんだった・・・
確か、このどう考えても道ではないシャレーの建ってるエリアを突っ切って行ったんだっけ・・・?


なんか自分で地図に書き込んであります💧 基本的に地図に何か書くのあまり好きでないのですが、よっぽど分かり辛かったんでしょう。
ちなみにその日は紺色の線で引かれている右手に伸びていく山スキーのコースの方へと進みましたが、今日は夏のコース(ピンク色の線)通りに谷の奥に進んで行くことになります。


シャレーの横を通り抜けて斜面をどんどん登っていきます。先シーズンのことならまだ記憶に新しいのですが、なんかあんまり覚えていません。。


あーよかった、地図通りすぐに小さな道にぶつかりました。


あっ、「スノーシューのやつは低い辺りウロウロしとけよ」コースが設けられているようで看板が出ていました。


前方が明るくなっています。自分で地図に木がないエリアに入ったら左に曲がるように線を書き加えてあるのを見ると、そろそろでしょう。あーほんとに覚えてないわぁ。。


この野原の高い辺に登っていくようです。・・・あ、何となく思い出してきたかも。。


だだっ広いところに出てきました。そうだ、あの時は一面雪だったけど確かにこんなとこでした。そしてここら辺で向かいの山から日が昇ってきたんだった・・・


正面はヴァノワーズ国立公園です。モン・プーリ(左)とベルコット(右)の間から日が昇ります。


そのふたつの山の間でとんがってるのはポワント・ド・ラリエ(L'Aliet)


レ・フー(Les Fours)の集落を通過して少しずつ登っていきます、


わたしはそのちょうど正反対に歩いて行きますが、朝日に照らされるヴァノワーズの山々を振り返りつつ進みました。


農作業の器具などをストックする小屋がありました。夏には放牧が盛んなエリアのようです。


シャレーの集まる辺りを過ぎたらしばらくは草原が続きます。


振り返るとこういう感じです。


うさちゃんも谷の方角へと駆けていったようです。


再び森に入りました。しばらくは森の部分が続きます。
小川を越えたり、並行して歩いたりしますが滑りやすくなっているし、軽く凍っただけの表面にも雪が積もっており、上を歩くとバリンと割れたりもするので注意が必要です。


クリスタルのようにキラキラしています。


森を出ました(^^♪


放牧地をハイキングで通る際の注意ごとが書かれいます。


ここの地点でまだ1600m台💧
駐車場からまだ200mちょいしか登っていないという_| ̄|○
結構長い間歩いてきたと思ったけど、考えたらほとんどが平らな場所でした。


雪が増えてきたのでここらでスノーシューの登場です。


奥はポワント・ド・ガルガン(中央左、2767m)、エギーユ・ド・ラ・ノヴァ(中央右、2893m)。右は山塊最高峰のロワニェの一部。


冬の間もローズヒップは残ったままです。


左の緩やかな斜面を登っていきますが、その奥にはボーフォータンのシンボルマークのひとつであるピエール・マンタ(2714m)が見えてきました。その麓にぽつんと建っているのが経由地のつもりをしている山小屋です。


今歩いている赤白のペンキマークのハイキングコースはGR5と名付けられた果てしなく長いコースの一部です。このコースのほんの一部、レ・フー集落から山小屋までの間の数キロだけ歩きます。どんなに長いかというと北は北海(オランダ)、南は地中海(ニース)まで6か国2600㎞に及びます(@_@) フランス国内ではアルザスやジュラ、アルプスを南北に縦断することになります。


いよいよ山小屋に到着します。


ここら辺まで来るとかなり雪の量も多くなっています。


ラ・バルム山小屋(2009m)に着きました。
雨戸が開いているところを見ると中に入れそうです。開いていたら中で休憩していきたいと思います。



次回に続きます。

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