フランスで山歩き

仏中東部リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

アルプ・デュ・パン山小屋に1泊

6月の23、24日の週末に出掛けたエクラン国立公園北部のオワザン地方へのハイキング記です。仕事が終わった土曜午後に出発、夕方5時半に駐車場から歩き始め6時半に山小屋に到着しました。


前回来た時と管理人さんが変わっていてイギリス人の女性が新しい管理人さんでした。イギリス人が経営する地元ビールメーカーの白ビールを注文しました。山小屋に到着して頼むビール。なんでこんなにおいしいのでしょうか・・・


標高1805mと山小屋としては比較的低いところに位置するアルプ・デュ・パン山小屋。ベッド数16というこじんまりとしたサイズが気に入りました。


管理人さんのジュディットさんと娘さん。レティシア・カスタ似の綺麗なお嬢さんでした。


着いたのが6時半、宿泊客や管理人さん、その旦那さんなどと話をしていたらもう7時を過ぎています。そろそろ夕食の準備にかかりたいと思います。
今日は仕事先から直接来たので、肉っ気のものは持って来ませんでした(職場の冷蔵庫に入れたら絶対忘れてきそうな気がしたので)。パスタとフリーズドライのチゲ風味スープ、ドライオニオン&ハーブミックスで簡単なパスタ料理にします。あとはチーズとサラミとパンです。


パスタが茹ったらお湯をほとんど捨てて、フリーズドライのスープを投入。乾燥オニオンとドライ香味野菜を自分でミックスしてきたものも混ぜます。これらが水分を吸ってくれて、ほとんど汁気はなくなります。
外のテーブルで食べようと思ってたのですが、管理人さん夫婦が「寒いでしょう、中にどうぞ。一緒に食べましょう」と言ってくれました。
確かに登っているときや、山小屋に着いてもお日様が差しているうちは暑かったのですが日が沈んで急に冷え込んできました。


お言葉に甘えて管理人さん一家とテーブルを共にさせていただきました。この辺りの山のことやその他色んな話が出来て楽しかったです。


小屋内の台所は狭いので、洗い物は屋外で。お湯を沸かした鍋を持って出て、旦那さんが担当していました。ちなみに奥さんは管理人さんですが、旦那さんは最寄りの大都市グルノーブルで医療関係の仕事に付いておられ、週末ごとに山小屋にやって来られるとのことです。


とっても小さな山小屋で、ひと部屋しかなくて寝室と食堂が一緒です。左が出入り口になっています。夕食後はベッドメイキングです。といっても、持参の携帯シーツと備え付けの毛布を広げるだけです。
9時過ぎですが、夏至を過ぎた直後で最高に日が長いとき。まだ外は明るいです。外に出てみたいと思います。


9時26分。谷の向かいの山が夕陽に染まります。


赤色はやがて暗くなってしまいました。


奥(今日やってきた方向)にはベルドンヌ山塊の最高峰、グラン・ピック・ド・ベルドンヌが。


旦那さんが周りに見える山の説明をしてくれました。曇ってさえいなければ、エクラン最高峰のバール・デ・ゼクランもほんの少し見えるんだそうです。


かなり雲が出ていますが、夕陽を映し出してむしろ美しいです。
10時に近くなってきました。山小屋では消灯時間もあるし早く寝る人がほとんどですが、今日の宿泊客はお子さん連れのファミリーばかりなので特に就寝が早くてわたしが小屋に入ると全員寝床についてしかも本当に寝てるっぽい人が多かったです。わたしも習って早寝することに。


朝は5時半に目覚ましを合わせましたが、丁度5分前に目が覚めました。 
寝室と食堂が一緒になっているので小屋内で朝ご飯を準備するわけには行けません(まだみんな寝てます)。音を立てないよう、そーっと外に出ます。小屋内に戻らなくていいように、ザックなどすべての荷物を持って出ました。


山小屋側


奥に見えるひときわ立派なのはテット・ド・ロラヌール(3325m)。アルピニスムでしか登れない山です。この山小屋が最寄りになるので、前回来たときにはこれに挑戦するアルピニストさんが泊っておられました。雪が多すぎて頂上は諦めた、と午後に麓の村のカフェで再会した時に言っておられました。
エクラン、特に北部は全体的に険しく装備・テクニックなしで登れる3000m級がほとんどないのが残念なところです。


ベルドンヌ方面がピンク色に染まりつつあります。
一番右の高くなっているのがグラン・ピック・ド・ベルドンヌ。2977mで山塊最高峰。その隣のピック・ソントラル(2945m)もなのですが、アルピニスムの装備なしでは登ることが出来ません。ようやくそのもうひとつ隣のクロワ・ド・ベルドンヌ(2927m)だとハイキングで登頂可能なので去年の今頃登りました。


朝食を終え、片付けも終えると水をここで汲んで出発します。


今日向かうのは、ヴァロン・ド・ラ・マリアンド(マリアンド峡谷)です。峡谷の入り口付近まで50分、とあります。


ここの山小屋からは主にふたつの湖にハイキングで行くことが可能なようです。2年前に来た時は、この遠い方にある湖、マリアンド湖(湖2)を目指したのですが、雪が多すぎて途中で諦めたのでした。


今回も、その湖を目指すか、それとももう一つ手前にある湖を目指すか・・・
どちらにしても、歩いてるとこからは見えないしコース外で特に道もない上、雪も結構残ってるとなるとちゃんと行けるか定かではありません。でも他に目ぼしい目的地もないし、そこら辺に挑戦すっかー、と思ってると管理人さんの旦那さんがいい情報を。
「そのもう少し先の峠、僕は山スキーで時々行くんだけどすごくきれいだよ。ちょっと遠いんだけどさ、5時間くらいはかかるかな」
管理人のジュディットさん「えー、わたしは雪があるとき、6時間くらいかかったわよ」
ちょっとちょっと、なんちゅう遠いとこ勧めてくれるんですか(◎_◎;)
しかし、旦那さんの次の一言「峠から、オランとか反対側の山がズラーっと見えるんだよ」が、やたら頭に残りました。
どれを目指すか決まらないまま山小屋を出発しました。どっちみち、どれも途中まで同じ道です。


まずは山小屋から岩々で幅のとても狭い怖い道を通り、怖くない普通のハイキング道に下りてきました。駐車場から山小屋までに全く怖いところが含まれていなかったので意外でした。


ヤマツツジが咲き始めていて色を添えていました。


平坦、というかむしろ下り気味の(;´Д`)道を進みます。あーそうだ、これが案外長いんだった。


サクシフラージュ(ユキノシタ科)には何種類もありますが、毎週のように新たな種類が顔を出します。


2年前に来た時もそうでしたが、クレマチス(クレマチィ・デ・ザルプ)があちこちに見られました。こんなにクレマチスが群生している場所は他に見たことがありません。


歩いてきた方向を振り返って。


ヴェネオン川の谷の奥を眺めて。


雪の残る山々を背景に咲き誇るヤマツツジ。絵に描いたような初夏のハイキングコースです。



次回に続きます。

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