里山だと油断していて雪にやられる
一週間ちょっと前のハイキング記です。翌々日から1泊で遠征ハイキングの予定だったことや、午前中だけしか晴れない予報だったため、近場のシャルトルーズ山塊へ来ました。今年の初夏に2度登ったことのあるダン・ド・クロールが目的地です。
1400mの駐車場を7時10分に出発、頂上(2062m)に8時54分に到着。残雪が少しあった程度の前回は1時間15分で登っているので、雪に苦戦した様子がタイムにも表れていると思います。
高低差の少ないコースの割に景色が素晴らしいのでお得です。
南方面にはヴェルコール山塊。先ほどよりもだいぶ薄くなった雲海の下にはグルノーブルの町が隠れています。
反対方向にはモン・ブランもよく見えます。
この場所は前々回来た時にブロッケン現象に遭遇したのでした。
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今回は残念ながらこういう感じのガスがなかったのですが、雲海はよく見られるところなのでやはりお得な頂上だと思います。
頂上で朝ご飯(正確にはおやつ。すでにうちで朝ご飯は食べているので)にしたかったのですが、風が強い。。この頂上は常に風が吹き荒れていると聞きます。
ビシーッ、バシーッと吹き付けます。
よろけそうになるほどの突風も来ます。おやつどころじゃないです。早く降りよう・・・
行きに登ってきたところは岩が凍結してて降りるには怖すぎるので、前回2度来た時には往復したから通らなかった別のところを通って下りたいと思います。それがあって、頂上周辺の平たい部分を今横切って歩いてきたのでした。
平たい部分の端に近いあたりまで来ました。あとは下りて行かないといけないんですが、多分こんな感じ?ポピュラーな山だからトレースあるかなと思ったんですが、この強風でかき消されてしまったようで、まったく見当たりません。
適当に下りていきます。
下手したらひざ上まで積もってるところもあり、この有様です。スノーシューが必要でした・・・
なんとなく道の形になってる気が・・・?
振り返って。
厄介なことに雪の下にいっぱい岩が隠れています。なので一歩一歩、どの深さまで足がはまるかあまり分からないんです。ポールが岩に挟まって曲がってしまいました_| ̄|○
自分の足跡。半分足を引きずりつつ歩いてる感じです。「ラッセル」という単語が目に浮かびます(^^;
お。目の前にトレースがいきなり現れました✨この地点に誰か着地して歩き始めた、とかここから誰か飛び立った、ってこともないと思うので ここまでのトレースはおそらく風でかき消されてしまっていて、急にこの地点から地形的に風が吹かないのでトレースが消えずに残っていたということだと思います。
は~~。トレースのあるところを歩くのは安心感があって嬉しいな♬ 山頂からここまでも見当はずれでないところを歩いていたというのも嬉しいです。
スキーの人もいてます( ゚Д゚)
早っ。。
分岐の看板がありました。左に行く感じでしょう。
木の間から覗いているのは山塊最高峰で、上りで背後に見えていたシャムショウド。
今登っていたダン・ド・クロール。
まさかこういう雪景色の中を今朝歩くとは夢にも思わずに来たので、驚きとともに少し嬉しくもあります。雪自体は正直あまり好きではないけど、雪のある時期が長いので仕方なしに雪があっても山に来ている感じですが、積もりたてで木の枝にまでいっぱい雪が乗ってたりトレースがなくてさらっさらの雪、そして何より青空とのコントラストはため息の出る美しさです。
木が茂っていますが、視界は開けていて森というほどではありません。
すでにモンスターになりつつある小さな木。
この辺りは急でズルっと滑りやすいのでゆっくり下ります。
鎖場になっています。夏は「こんなんなくても歩ける~」ってあまり使わないというか逆に無理に持つと歩きにくいということもあるのですが、雪の多いとき、凍結しているときなんかは本当に助かります。
帰りのコースで唯一アドベンチャーっぽくなってたところです。
岩の隙間を通っていきます。
特別難しいとかいうことはないのですが、幅がとても狭いのでザックの横に何かひっかけてる人とかは中に片づけないと通れない、という程度です。
ちょっと怖いけど、行きに登ったツルッツルの岩場よりかは随分とましです。
ここを下りてしばらく行くと・・・
洞窟がありました。そういえば、地図にも「洞窟」と書いてありました。シャルトルーズやヴェルコール、デヴォリュイといった石灰岩でできた山塊では時々見られます。せっかくなので入ってみよう・・・
結構奥に続いていますが、水が滴っているのでこの辺でやめておきます。・・・そうだ。
ここって雪ないし風もこないし・・・
もう駐車場も遠くないし、さっき山頂で食べられなかったおやつ、ここで食べていこう。
ハイキング歴約3年半で初の洞窟おやつタイムとなりましたΣ(´∀`;)
保温マグのコーヒー、クロワッサンとマドレーヌ、クロワッサンに挟むために持ってきたチョコレート。リヨンの超おいしいチョコレート屋さん、パロマスのものです。
洞窟、寒くなくてよかったけど暗くてジメジメした感じだったので食べ終わるとそそくさと出てきました。
洞窟の後はしばらく上りになります。
上り、結構続きます。あ、そうだ。確かに往復だと670mの高低差だけど周回だと700いくらかとハイキングサイトに書いてあったはずです。
分岐のところまで戻ってきました。先ほどはここで右、というか真上に上るほうをチョイスしたのでした。
あとは下りて行って左側の森を抜けると駐車場です。
ひん曲がったポール、切り株の裂けたところにひっかけて足で踏んでこのくらいまでまっすぐに戻しました(;'∀') まだ使えるかな・・・
駐車所はすぐそこです。先ほどの分岐以降、これから歩き始めるハイキング客3組くらいとすれ違いました。
峠道路(県道)を下りていきます。南方面はもうどんよりと曇ってきています。
比較的晴れていた向かいのベルドンヌ方面にも雲が迫っています。
高速に入ると次第に雨が強くなってきました。ふー。ギリギリセーフです。早起きして出発してよかったです(´▽`) ホッ