フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

ピック・ブラン(2955m)頂上へ

クリスマス明けの日帰りハイキング記の続きです。山スキーのコースとしてとてもポピュラーだというピック・ブラン・デュ・ガリビエにスノーシューで挑戦です。
一番簡単な東側の稜線伝いに登るのではなく、谷からぐるっと回りこんでもう少し急な南壁から登って緩やかな東側から降りるという周回コースにしてみました。


風が作った雪の模様や雪庇を眺めながら歩き続けます。
こちら側はポピュラーではないというだけあって、初めのうちを除いてほぼトレースのない場所を歩きました。あるにはあったんでしょうが、そんなにたくさんの人が通った跡ではなくて浅いうえに、風がかき消してしまったんでしょう、スキー板で登った跡が時々薄っすらと浮かんでいる場所もありました。


南東方面にはぼんやりとしたお日様が。対して反対側の空はスカッと晴れています。


スタートから2時間半経っています。高度的には3分の2くらい登ったことになります。


パワー切れになる前におやつタイムにしましょう。一面雪で座る場所がないので立ったままの休憩ですが、5分ほど休んでドライフルーツ入りパンを3切れほどむしゃむしゃ(^^;) 


あんまり立ち止まっていると寒くなってくるので、歩き始めます。ここまで比較的なだらかな谷間を歩いていましたが、すこし急な登りになります。


とはいってもこの程度です。トレースはないのでどこを歩くかは自分で見て一番緩やか、かつ歩きやすそうなところを選んでジグザクなり直接なり、まぁフィーリングで登っていきます。


ここでもうさちゃんの足跡と交差しました。


上を眺めます。あと200mくらい(高低差で)の地点。遠くから見てて緩やかだと思っても、登り始めると案外キツくなってきました(-_-;)



ましそうなところをジグザグに・・・いや、これ・・どこがなだらかなんだか分かんなくなってきました。幸いわたしのスノーシューは爪がしっかりとしていてアイゼン並みに引っかかってくれるので、この程度の斜面は今日は雪が硬いので滑らずに歩くことができます。ただし、ゆっくりと慎重にです。ポールでなくてピッケルがあればもっと歩きやすかった💦


もう・・・どんどん急になってきました(つд⊂)エーン
時間はかかるけどジグザグ作戦です。


最後らへんは雪が柔らかく、今日初めてのズボズボです。


最後はこのくらいなだらかになりました。ほとんど稜線に到着しかけです。嬉しい・・・急斜面をトラバースしていた30分弱くらいはめちゃくちゃ緊張しました(;´Д`) 「緩やかな登りのみで山スキー初心者に最適」という評判のピック・ブラン・デュ・ガリビエがここまでアドベンチャーになるとは😅
ちなみに左のは目指してる頂上ではありません。向かって右側がピック・ブランの頂上になります。


稜線までもうほんの15メートルほど(高低差で)でしょう。さあ、どんな景色が待っているのでしょうか。山歩きをしていて最もドキドキする楽しい瞬間の一つです。


・・・。


ちょうど真正面にモン・ブラン(≧∇≦)


ひゃあ、きれい✨
サヴォア、オート・サヴォア方面。
中央やや左の奥がモン・ブランです。


セルス山塊。奥はイタリアです。 
うう・・幸せ・・・登ってきた甲斐がありました✨


いや、まだ頂上には着いていませんでした(;'∀')まだ少しあります。


そこまで細い稜線ではないし、雪庇にもなっていないものの安定の良さそうな場所を一歩一歩選びつつ雪が崩れないように気を付けてゆっくりと進みます。


稜線の後ろ側を振り返って。奥のほうでひとつ尖っているのはレ・トロワ・ゼヴェシェといって3100m台の山頂。これも登ることが可能らしいので今日の候補地のひとつだったのですが、こうやって見るとシャレにならんくらい急です。高低差だけでなく距離でも長くなるので、こちらにしといて良かった(´▽`) ホッ


稜線上にもうさちゃんの足跡。可愛くて、上を歩いて潰したくありません(^-^;


これは右側。こちらの谷から登ってきているので、歩いてる途中も常に見ていたエクラン山塊。とはいえ、やはり上がってきたほうがよく見えます。左からラトー、メイジュ。右にはバール・デ・ゼクラン。アルピニストにしか登ることができない4000m前後の巨人たちです。


雪が硬くなっている部分ではうさちゃんの肉球の形まで分かる足跡になっていました。可愛い😻


少しずつ頂上に近づいています。この辺り急で岩々のため足がズボズボと思いっきりはまるので(岩と岩の間ってどういう積もり方してるのか分からないしとっても深かったりもするので要注意です)、慎重に進みました。
左はグラン・ガリビエ。このピック・ブランはセルス山塊に含まれますが、その最高峰になります。


最後は安定感のある歩きやすい斜面でした。稜線に着いた地点から、思ったよりも距離がありました💦


振り返って。ボチボチ小股に進んできた自分の足跡がよく見えます。


つ・着いた~(≧∇≦)
こちらの谷の下が自分が今朝出発した駐車場方面になります。


奥には先日同僚と友達と3人でそのすぐ麓のあたりを歩いたエギーユ・ダルヴのてっぺんのとんがりが覗いています。同じ稜線上になるのです。出発地点(道路的に)は方向が全然違ったのに、すぐ近くで地図的にも同じハイキング地図になります。山歩きをしていて面白いことの一つです。


頂上には50代くらいのイタリア人のご夫婦がおられました。おふたりの姿をさりげに入れた写真を撮りたかったのですが、そのたびに「あらあら、ごめんなさい。わたしたち邪魔ね」とササッと移動してくださって💧 唯一撮れたのが奥さんのほうのスキー板です😅
お二人ともフランス語を話され、特に奥さんのほうはとてもお上手。何日かバカンスで来られてるんですか、と聞くと「日帰りなんですよ、うちからは2時間ちょっとだから」…2時間半かかるわたしよりも近場でした。。フランスの山が大好きで、よく来られるそうでとても詳しく知っておられたので、おふたりが下りられるまでの15分間くらい周辺の山について情報交換をしました。



写真が多くて💦ご飯~下山編と分けることにしました。

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