フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

雪山合宿1泊目・山小屋での夕べ

1月1日~3日に次男と出かけた南仏ケラ山塊でのハイキング旅行記です。
予約したのはイタリアとの国境にほど近いラ・ブランシュ山小屋。標高2500mの地点にあり、山スキーやスノーシューをする人が多いので夏の3か月間に加え、冬から春にかけての3か月半ほども営業しています。


到着して小屋内を覗くと管理人さんやスタッフの方がわたし達の前に到着したグループの対応で忙しそうだったので、まずはテラスに荷物を下ろしてお屠蘇をいただきました。といっても日本酒ではなくてイタリアの発泡酒でしたが(^^;)


そうしていると、15人くらいのスノーシューハイキング客グループがやってきました。
先に到着した人達に挨拶をしつつ、小屋の中に入り管理人さんに「こんにちは。今着きました」と声をかけます。


管理人さんが小屋の案内をしてくれます。
入ってすぐ右手が台所。結構広いです。急に暖かいところに入ったのでカメラのレンズが曇ってます💧


食堂。窓が3方にあるので広々と感じられます。寛いでおられる方たちが4、5人おられました。


食堂の真ん中にワインがずらーっと並べられていました。ラベルに値段が書かれているのですが、ボトル10ユーロくらいからとお手頃なものが多かったです。


(カメラの曇りが取れてから撮ったものです)
いかにもシャレーっぽくてなかなか素敵な建築です。


お手洗いも広くて立派。トイレふたつ、シャワーが3つもありました( ゚Д゚)
山小屋と一口に言っても色んな規模がありますが、ここはベッド数は40と中規模な割にきれいで設備もよかったと思います。暖房もよく効いていて全く寒い思いはしませんでした。


フランスの山小屋は例えばここのように定員40名だとしたら、二段ベッドの並んだ広い寝室が2つか3つあるのが平均的だと思いますが、ここは数名で使う小さめの寝室がいくつもあり、山小屋というよりもジットと呼ばれる相部屋式の民宿みたいでした。わたし達は3人くらいで使う小さな寝室をふたりで使わせてもらいました。ラッキー(^^♪1階部分にひとり、2階(屋根裏)部分には2~3人寝られそうです。


次男は少し疲れたのでしばらくベッドでゴロゴロしてると言います。わたしは他のハイキング客の方とおしゃべりしたいので食堂に行きました。


わたし達のあとからやってきたグループの方たちの半分くらいが食堂でおしゃべりしていたので仲間に入れてもらいました。既に前日(大晦日です)から泊っていて今日1日スノーシューで歩いて先ほど帰ってきたとのことでした。大勢でやってきたお友達グループだと勝手に思い込んでいたらそうではなくて、山小屋に泊まってスノーシューハイキング、というツアーみたいなのに集まった人たちらしく、皆さんマルセイユだとかパリだとかいろんなところから参加されていました。手前左の男性が地元在住のガイドの方で、詳しいのでこのあたりのお勧めを冬山夏山問わずに色々お聞きしました。


外の景色と地図を見比べます。明日歩くところのアイデアもいただきました(*^^)v
夕食は7時からということでまだ少し時間があります。ちょっと外に出よか・・・


フランスの山小屋では上履きが準備されていますが、大抵は偽クロックスです(^▽^;)

みんなこれで山小屋の周辺くらいまではウロウロします。雪あるし、靴に履き替えようかなと思ったんですが面倒くさくてこのまま出てきました・・・ツルツルと滑りまくりです(*_*)


山小屋ではビールやワイン、暖かい飲み物も注文できますがお金がもったいないのでジェットボイルでお湯を沸かしてハーブティーにしました。山小屋で飲むビールはおいしいのですが極度の冷え性なので寒い季節はたとえ暖房が効いた屋内でも論外です💦


空がピンク色にほんのりと染まっています。


反対側はゆっくりとオレンジ色に色づいてきました。


エクラン国立公園南部になります。


奥の空はピンクから薄紫にと変わってきたようです。


少し山小屋から離れてみます。偽クロックスで雪の上ツルツルと滑って脱げそうになるし、せめてポール(山小屋のテラスに立て掛けてある)取りに行く?と思いましたがスリッパにポールもおかしいのでそのまま1歩1歩脱げそうになりながら山小屋周辺をウロウロ。


寒くなってきたので(せっかくのハーブティーもほとんど冷めた😓)小屋内に戻ろうとしたら一人の山スキーヤーさんが到着しました。間もなく高校生の息子さんもやって来ました。なんとピレネーからの遠征だそうです( ゚Д゚)


食堂の片隅にある薪ストーブの周りには宿泊客の登山靴がずらーっと😊


次男が下りてきたのでチョコレートを一緒に少しかじりました(^▽^;)食事前だというのに💧 リヨンの超おいしいチョコレート屋さん「パロマス」のピエモンテ産ヘーゼルナッツ入りの板チョコです。そいうえば、偶然にも山小屋の周辺の稜線の反対側はイタリア、ピエモンテ地方になります。直線距離で2~3kmほどの距離です。


ケラ山塊の写真集があったので次男とぱらぱらとめくりました。行ったことのある場所もあれば、名前さえ聞いたことのないところもあります。行きたい場所がまた増えてしまいました(^^;)


管理人さんとスタッフの男性。まだ20代後半くらいに見えます。とても感じのよい方たちで、始終ニコニコされていました。あとひとりとてもテキパキと動くもう少し年配のお手伝いの男性、そして翌日のお昼時には調理の方がさらにひとり手伝いに来ていました。


ご飯の前には宿泊客もお皿を並べたりお水を汲みに行ったりとお手伝いに参加するのが山小屋スタイルです。わたし達のテーブルは6人がけのテーブルでした。席割は山小屋の方が決めることが大半です。先ほど到着したばかりの親子山スキーヤー、それにグルノーブルから来た50代前半くらいのご夫婦と同席しました。
普段、わたし達は山小屋に泊まっても素泊まりでいつも自炊なのですが、今回予約するときに年末年始の時期は2食付きでしか予約取ってない、と言われて仕方なくご飯も頼んだのでした。出発前に次男に「今回ご飯も頼んだよ」と言うと「えええぇっ!!すごぉいΣ(´∀`;)」と大袈裟にビックリされてしまいました・・
いつもだと自炊したものを、テーブルの空いている席を使わせてもらって食べる、というパターンです。


この日のメニューです。まずは人参と乾燥エンドウ豆のスープ。伝統的に山小屋の晩御飯はスープが必ず出ます。大きなボールに各テーブルに配られ、各自好きなだけいただきます。ほっこりした味わいが嬉しくてみんな1度か2度お代わりしていました。
次はサラダ。ゆで卵、くるみと干しブドウ入りでバルサミコ酢の入ったドレッシングが干しブドウとよく合いました。
メインにはセップ茸がたっぷりと入ったリゾット、ホウレンソウ添え。これが・・・感激のおいしさでした。ちょっとしたイタリアンレストランくらいのレベルです。お米の火の通り方が完璧で相当作り慣れていると見ました!かなりお腹いっぱいだったにも関わらず、おかわりしてしまいました( ̄▽ ̄;)
チーズは地元のもの、羊ミルク製と牛乳製のブルーチーズと。これもおいしくてしっかりと食べてしまいました。そうすると、もうさすがにお腹は爆発寸前・・・デザートはチョコレートケーキでしたが、もう全く入る余地はなく辞退しました💦


夕食後に星を見に外に出ました。


この日も晴れ、翌日も晴天の予報でしたので雲は全く出ていなかったと思います。満天の星空の下、ボーっとしばらくの間立ちすくんでいました。



2日目に続きます。

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