フランスで山歩き

仏リヨン在住、40歳を過ぎて再び山に目覚めた元ワンゲル部員。週末になるといそいそと山に出かけています。

今年もお菓子のワールドカップへ

1週間少し前の日曜の話です。リヨン郊外のエキスポ会場で5日間にわたって行われた外食産業の見本市「SIRHA」に日本の製菓・パン学校の方の付き添いで行ってきました。日曜日は見本市には午後から向かうということで午前中は郊外の中世の美しい村(フランスで最も美しい村のひとつにも選ばれています)へ。高速道路を使えばと30分ちょっとでリヨン周辺まで戻ってくることができます。


情緒あふれるペルージュの村。


見本市ではイベントも盛りだくさん。食関係の職業のコンクールが何十と開催されます。もっとも有名なものはパティシエのワールドカップ「クープ・デュ・モンド・ド・ラ・パティスリー」と料理人のコンクール「ボキューズ・ドール」です。クープ・デュ・モンドは今年は21か国が2日間にわたって戦い、日本が出るのは1日目です。優勝国は翌年は出られないことになっていてフランスは不参加。しょっちゅう2位である日本は絶好の優勝するチャンスなんですよね・・・前回も日本は2位でした。


リヨン郊外の催事場「ユーロエキスポ」。市内からはトラムやバスで来ることができます。


この見本市は外食関係の職業の人でないと基本的に入場できません。製菓学校の方で入場バッジを申請しておいてくれました。VIPゾーンというのが奥にあり、そちらにも学校のビジネスパートナーとのミーティングで出入りすることになります。


見本市は2年に1度の開催ですが、なんやかんや言って大体毎回来ています(;'∀')
とにかく広い(+_+) オフィシャルサイトによれば約14万千平方メートル。と言ってもピンとこないと思うので調べました!東京ドーム3個分でした(東京ドーム=約4万6千平方メートル)。なので、見本市ではとにかく歩く!幸い高低差はありません😅のべ入場者数は21万人うち外国からは3万人だとか。出展企業は3000近く、うち外国からが500ほどだそうです。気が遠くなる規模です・・・


毎年増えているのが日本からの出展です。どんなところが何を、どんなふうに売ろうとしているのか気になるのですが残念ながら立ち止まっている時間はありません💦日本酒や調味料が多かったと思います。日本酒はここしばらくでグルメな人たちの間で知られるようになってきた気がします。一昔前までは中国人経営のなんちゃって寿司屋で「SAKE」として出されるベトナムかなんかのバラの香りのついたアルコール度の高い食後酒を日本のお酒だと信じていた人が多かったくらいでした💧


お昼過ぎまで郊外で観光にレストランと、のんびりし過ぎていたせいでクープ・デュ・モンドは半分以上終わってるばかりか(朝早くからやってます😅)会わないといけない人たちもみんなコンクール会場奥の方(VIPだろうがなかろうが入れない。プレスさえも)みたいです。実行委員・審査員をみなされているので忙しい時間帯に入っちゃったんですね。。


スクールとも繋がりが深い有名パティシエ(MOF・フランス国家最優秀職人)二コラ・ブッサン氏を彼がコンサルタントをする大手乳製品会社エル・エ・ヴィールのVIPゾーンのスタンド(一般ゾーンにもスタンドあり)で捕まえて「ヘルプ・ミー~~」
よっしゃ、まかしとけ!!と電話を取り出すブッサン氏。


あれ、なんか見覚えのある大柄なパティシエさんが速足で現れました。「こっちこっち!」以前パティスリー・デ・レーヴ(日本にも一時期お店がありました)のシェフをされていて現在パリの超高級ホテル「プラザ・アテネ」のシェフパティシエをされているアンジェロ・ミュサ氏です。彼も大会のかつての優勝者で現在実行委員を務めています。忙しいところをほんとにすみません💦

バックヤードを通り抜けようとすると、前回の大会優勝のフランスチームのひとり(3人一組です)エチエンヌ・ルロワ氏が警備員のように立ちはだかります!?彼もすでに今大会では実行委員としてお仕事中なのです。アンジェロさん「な、いいだろ?(^-^;」「・・・はい、OKです!」(´▽`) ホッ


立ち入り禁止ゾーンをどんどん突き進み・・・


「こっちにどうぞ」
最後は大会スポンサーであるチョコレートのヴァローナ社のエグゼクティブシェフ・フィリップ・ジヴル氏に身柄を受け渡されました(^▽^;)


そこはヴァローナの超上客&大会関係者のお寛ぎゾーンでした✨ ヴァローナは一般ゾーン、VIPゾーンにブースがあり、今まではVIPゾーンのブースに入れるだけでも満足してたんですが上には上があったんですね(;'∀')
シャンパン(ポメリーでした)飲み放題だけどコーヒー大好きなわたし達はエスプレッソです💕


ふと後ろを振り返ると・・・そこには大会設立者・ガブリエル・パイヤッソン氏の姿がっΣ(゚Д゚) 
大会もますます大盛況で今年で30周年。本当に偉業だと思います。この大会のすごいところはかつての入賞者やMOFの職人たちが自分たちで実行しているところです。もちろん見えないところでプロの企画業者が関わっているということは考えられますが、以前実行委員長をされていたリヨンのパティシエに聞いた話では1回の大会に向けてそれこそ2年かけてじっくりと自分たちで準備するのだそうです。本職にプラス、ですから相当大変だと思いますがパティシエという職業の名誉向上、そして各国間での交流などといった大きな夢を実現するために精力的に動いておられる方たちがここにはいます。


こちらが各国応援席です。手前の最前列の部分。ここはプレスゾーンで、前回はジャーナリストさんのお付き添いだったのでこちらにいました^^;


各国のピエス・モンテを審査員のパティシエたちが順番にチェックして回っています。


飴細工とチョコレート細工です。氷細工は融けてしまうので別のところに保管されています。ピエス・モンテの他にもちろんケーキも作ります。普通のケーキ、アイスケーキ、皿盛りデザートの3種です。審査員はこれらを参加国分、つまり30種類ほど1日で試食することになります(;゚Д゚)


ここの場所・・ヴァローナの超VIP席なのはいいけど主に寛ぎ&商談ゾーンなので、コンクールを本気で見る用にはできてないんですね・・だってこちら側のふたつくらいの出場国の作品しか見えません(;´・ω・)


司会のヴァンサン・フェルニオ氏。メディアでおなじみのグルメジャーナリストの彼が毎回クープ・デュ・モンドそして料理のボキューズ・ドール計4日間を朝から晩までユーモアあり知識ありの軽やかな話術で進めていきます。この人なしのクープ・デュ・モンドやボキューズ・ドールは考えられないくらい大会の一部になっている気がします。


ここは大会関係者がギュッと集まったゾーンであったため、スクールとつながりのあるパティシエや会社のかたと効率的に会うことができました。


日本の氷彫刻。


日本の飴細工とチョコレート細工。


こちらはレベルの高かった中国の氷細工。毎回そこまでではないのですが、今回とてもきれいで驚きました。


大会1日目終わり。結果発表は翌日、残りのチームが戦い終えた夕刻に発表されます。


スクールのオリジナルグッズをいただきました(*^^*)
オリジナルエコバックもあったのに写真に入れるの忘れた(T_T)
どれもちゃんと使わせていただきます。ありがとうございます♬


2日目に続きます。

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